BtoBマーケティングとは?成果を出す戦略と組織の作り方【基礎から実践まで】

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「リードは増えているのに、商談につながらない」
「SEOや広告を試しても、思うような成果が出ない」
「チームで戦略的に動けず、施策が場当たり的になっている」

BtoBマーケティングに取り組む企業の多くが、このような悩みを抱えています。
なぜ成果が出ないのか?原因の1つは、個別の施策に注力しすぎて、全体の流れを最適化できていないことです。

BtoBマーケティングを成功させるには、以下の4つのプロセスを理解し、フェーズごとに適切な戦略と施策を設計することが重要です。

  1. マーケティング戦略設計:「誰に」「何を(商材のどのような価値を)」「どのように伝えるのか」を決める
  2. リード獲得:Webサイトへの集客とCV促進に取り組む
  3. リード育成:商談につなげるために、適切なコンテンツで関係を構築する
  4. リード分類:商談につながる顧客と育成が必要な顧客を分け、営業と連携する

多くの企業が陥るのは、SEOや広告などを単発の施策として実行し、「とりあえずやってみる」状態になってしまうことです。
これでは、次のフェーズにつながらず、リードを集めても商談や売上につながりません。さらに、チームで連携できず、ノウハウもたまらないため、施策の再現性も生まれません。

では、どうすれば成果につながるBtoBマーケティングを実現できるのか?

本記事では、2,000社以上のBtoBマーケティングを支援してきた「ferret」の現役マーケターが、BtoBマーケティングの基本の流れから、戦略設計の方法、マーケティング組織の作り方、最新トレンドまでを分かりやすく解説します。

この記事を読めば、明日から実践できるBtoBマーケティングのヒントが得られます!

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ferret Oneでは、市場環境の変化を踏まえたマーケティング戦略の見直しから、サービスサイトの改善、コンテンツ制作、ナーチャリング、マーケティングツールの活用まで、BtoB企業をご支援しています。

サイトや施策をどこから見直せばよいか、整理いたします。気軽にご相談ください。

目次[非表示]

  1. 1.BtoBマーケティングとは? BtoCとの違い
  2. 2.BtoBマーケティングの流れとは?戦略設計~リード分類までの4ステップ
  3. 3.【2026年調査】AI時代のBtoBマーケティングはどう変わった?
  4. 4.戦略なしでBtoBマーケティングを進める3つのリスク
  5. 5.BtoBマーケティングを成功させる5つのポイント
  6. 6.BtoBマーケティングの組織立ち上げ・運営方法
  7. 7.2026年のBtoBマーケティングで押さえたい5つの変化
  8. 8.BtoBマーケティングの市場と今後【2027年の動向予想】
  9. 9.BtoBマーケティングの成功事例5選
  10. 10.BtoBマーケティングで押さえておくべき用語集
  11. 11.BtoBマーケティングの成果にお悩みなら「ferret」
  12. 12.BtoBマーケティングの流れに沿って、自社にあった手法を実施

BtoBマーケティングとは? BtoCとの違い

BtoBマーケティングは、企業向けで取引を行う際の戦略や仕組みなどを含めたマーケティングのことです。

BtoBマーケティングを行う際には、対消費者向けであるBtoCビジネスとの違いを理解しておく必要があります。

BtoCとの違いから見るBtoBマーケティングの特徴

BtoBビジネスとBtoCビジネスの違いは、下記の表のとおりです。


BtoB
BtoC
対象顧客
企業
消費者
支払方法
請求書
即代金を支払う
マーケティング
成約まで長期間
即購買につながる
意思決定者
担当者
個人

BtoBもBtoCも顧客のニーズを理解し、ベストなタイミングでアプローチを行い、成約に促すという点は同じです。しかし、顧客が成約に至るまでのプロセスが大きく異なるため、それを意識してマーケティングを行う必要があります。

BtoBはBtoCと比べて商品・サービスの単価が高額であることや、成約に至るまでに複数人が関わることなどの違いがあります。

BtoCならば、個人が感情に任せて衝動買いすることもあるため、感覚に訴えるような訴求も効果的です。

しかし、BtoBの場合は、たとえ担当者が自社の商品やサービスに興味を持っても、複数人の承諾が必要なため、自社の商品やサービスを使うことによる課題の解決やコスト削減などのメリットを客観的に示し、決裁権のある人物を納得させる必要があります。そして、その分購買プロセスが長く、長期間にわたって顧客との信頼関係築いて行かなければならないのです。

▼そもそもBtoBビジネスとは?という方は、こちらで解説していますので参考にしてください!
【5分でわかる】BtoBビジネスとは?BtoCとの違いをわかりやすく解説

AI時代のBtoBマーケティングでは、問い合わせ前の情報収集・比較を設計する

出典:AI時代のBtoBマーケティング購買行動実態調査レポート

BtoBマーケティングでは、営業担当者と接点を持つ前から始まっている、買い手の情報収集や比較検討を踏まえて施策を設計することが重要です。
現在はWebサイトや検索エンジンだけでなく、生成AI・AI検索も情報収集・比較のチャネルとして利用されています。

株式会社ベーシックが2026年8月に、BtoB製品・サービスの情報収集・比較検討に関わる300人を対象に行った調査では、生成AI・AI検索をBtoBの情報収集に利用したことがある人は86.0%にのぼりました。

一方、情報収集を始める際に最初に利用した情報源は「Googleなどの検索エンジン」が31.7%で最も多く、「生成AI・AI検索」は15.3%でした。

つまり、AIが検索エンジンを完全に置き換えているわけではありません。

現在のBtoBの買い手は、

検索エンジンやAIで候補を知る
→ 複数のサービスを比較する
→ 公式サイト・資料・事例などで確認する
→ 資料ダウンロードや問い合わせを行う

というように、複数の情報源を行き来しながら検討を進めています。

実際、AIで事前にサービスの概要把握や比較を進める人ほど、「比較・レビューサイト」「製品・サービス資料」「提供企業の公式サイト・サービスサイト」で情報を確認する割合が高い結果となりました。

そのためAI時代のBtoBマーケティングでは、SEOや広告など特定の集客施策だけを考えるのではなく、「どこで見つけてもらい、何を比較され、何を確認したうえで問い合わせてもらうのか」まで一連の購買プロセスとして設計することが重要です。

BtoBマーケティングの流れとは?戦略設計~リード分類までの4ステップ

BtoBマーケティングの流れ


BtoB企業の購買プロセスを鑑みると、BtoBマーケティングは大きく4つのプロセスに分けることができます。

  1. マーケティング戦略設計:「誰に」「何を(商材のどのような価値を)」「どのように伝えるのか」を決める
  2. リード獲得:Webサイトへの集客とCV促進に取り組む
  3. リード育成:商談につなげるために、適切なコンテンツで関係を構築する
  4. リード分類:商談につながる顧客と育成が必要な顧客を分け、営業と連携する

顧客の購買プロセスの特徴を理解し、フェーズごとに適切な戦略を立て、それを実現するための施策を行うことで、顧客を成約に導くことができます。

ここでは、各プロセスのポイントを紹介していきます。

1.マーケティング戦略設計

BtoBマーケティングに取り組むための準備を行います。「誰に」「何を(商材のどのような価値を)」「どのように伝えるのか」を決めることが、成功するための戦略設計のゴールです。
このフェーズですべきことは主に次の通りです。

  • 目標設定:受注目標と、そのために必要な各KPIの設定する
  • ターゲット設定:どのような企業が購入するか?顧客の課題は何か?を明確にする
  • 自社の強みの特定:3C分析を活用して、訴求すべき商材の強みを特定する
  • Webサイト制作:集客に必要なWebサイトと、必要なコンテンツを準備する
  • マーケティング施策の決定:実行するマーケティング施策をリソースを加味して決定する

戦略設計はマーケティングの全体像を描く段階であり、ここでの決定が後のすべての活動に影響を与えます。後々の活動で成果につながらず、リソースの無駄遣いになってしまったという事態にならないように、しっかりと行いましょう。

本章ではざっくりとした流れの説明になりますので、戦略設計の詳しいやり方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
→Webマーケティング戦略に必要な考え方とは?フレームワークと具体的な手法

①目標設定

取り組みの目安として、目標設計は欠かせません。
マーケティングの最終目標は受注です。必要な受注数から逆算して、どのくらいリードを集めないといけないのかを計算して目標を設定しましょう。

▼目標設定の具体的なやり方については、こちらの記事を参考にしてみてください
→BtoBマーケティングにおける「KPI設計」とは?フェーズごとの具体例を紹介

②ターゲット設定/自社の強みの特定

ターゲットを明確にし、そのターゲットに刺さる自社の強みを特定しましょう。ここで決めた自社の強みは、サービスサイトや広告で打ち出していく訴求になります。

ターゲットについてはペルソナ設計を、自社の強みについては3C分析を活用するのがおすすめです。どちらもテンプレートを活用して、簡単に可視化できます。

テンプレートや活用法については、こちらの記事を参考にしてみてください

→3C分析のテンプレート事例集│BtoBで成果を出す分析のコツ

→ペルソナシートの作り方|情報収集や項目設定から丁寧に解説【無料テンプレート付き】

③Webサイト制作

Webサイトで何を打ち出していくのかという訴求方針を反映したWebサイトを作成します。

BtoBマーケティングにおいて、Webサイトは情報発信の土台となるものです。見込み顧客の集客に欠かせないツールで、Webサイトは24時間営業活動をしてくる営業担当の代わりを果たしてくれます。

注意したいのが、Webサイトは公開した後に運用していく必要があるということです。公開して終わりではありません。できるだけ多くの見込み顧客をWebサイトに集客し、さらにCVしてもらえるようにホワイトペーパーやサービス紹介資料などのコンテンツを拡充していく必要があります。

▼BtoBのWebサイト制作については、こちらの記事を参考にしてみてください
→BtoBサイトの役割と制作方法とは?マーケターが解説!

④施策設計

Webサイトを公開した後にどのようなマーケティング施策を実施していくかの計画も立てておきましょう。マーケティング予算、メンバーの人数を加味して、実施できる範囲で、効果を最大化させられるように練っていきます。

施策の種類については、次章の章でも紹介します。

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2.リード獲得

BtoBマーケティングの流れ


リード獲得(リードジェネレーション)は、Webサイトへの集客、CV促進の2段階で行います。

リード獲得について、詳しく知りたい方は、ぜひこちらもご覧ください。
→リード獲得とは?見込み顧客を増やす方法一覧。始め方~ナーチャリング方法まで解説


①Webサイトへの集客(SEO・広告などオンライン施策)

まずは、多くの企業に商品やサービスを知ってもらい、Webサイトに集客します。

《具体的な施策例》

  • SEO
  • Web広告
  • SNS
  • 外部メディア掲載
  • 展示会 
  • オフライン広告(タクシー広告・看板広告など)

集客方法はオンライン・オフラインどちらかがいいというものではありません。

タクシー乗車時に広告をみて、気になったから検索エンジンで検索したということもあり得ます。集客方法は、ターゲットがどこで情報収集するかを考えて、目に触れやすい方法を取り入れましょう。

また、取り組むべき集客方法はマーケティングの立ち上げからの段階でも異なるので、その点も意識して施策を打っていきましょう。例えば、マーケティングを始めたばかりの段階では、リスティング広告などのWeb広告で集客しつつ、成果が出るのに時間がかかるSEO施策を同時並行で進めていきます。

▼オンラインでの集客方法については、こちらの記事を参考にしてみてください
→Web集客とは?方法や戦略の立て方、事例までまるっと解説


②CV促進

Webサイトに集客したら、コンテンツでユーザーの興味を引き、資料請求などのCVの際にフォームを経由してもらうことで、 見込み顧客を獲得します。

《具体的な施策例》

  • ブログ記事の公開
  • ウェビナーの開催
  • ホワイトペーパーの設置作成
  • お問い合わせ・サービス資料の設置 

フォームでは、見込み顧客の情報(氏名、企業情報、メールアドレスなど)を入力してもらいます。顧客が自分の情報を提供してでも知りたい情報を提供しなければ、CVしてもらえません。

顧客が知りたい情報は、顧客の課題感や商品・サービスの検討度によって異なるため、カスタマージャーニーに沿ってコンテンツを用意しておくことが重要です。

「顧客がどのように自社を認知し、どんな行動を起こしたのか」多角的に顧客を分析し、それに合わせて集客方法や提供するコンテンツをブラッシュアップしていくことが、リード獲得フェーズの醍醐味になります。

③オフラインイベントでの集客(展示会など)

展示会やカンファレンスといったオフラインイベントも、質の高いリードを獲得する有効な手段です。
特定のテーマに関心を持つ来場者が集まるため、自社の製品やサービスに関心を示してもらいやすい傾向にあります。
ブースでは製品デモを交えながら直接対話できるため、Webサイトだけでは伝えきれない価値を訴求できます。

短期間で多くの見込み顧客と名刺交換できる点もメリットです。
獲得したリード情報は、その後のメールマーケティングやインサイドセールス活動に素早く連携させることで、商談化の可能性を高められます。

3.リード育成(ナーチャリング)

BtoBマーケティングの流れ


リード獲得後、検討度の高い顧客にはすぐに荷電をしてアポ打診するなどのアプローチが有効ですが、BtoBの購買プロセスを考えるとまだ情報収集段階ということも少なくありません。

そのため、定期的に顧客と接点を持つことで商品やサービスへの興味・関心度を向上させるリード育成(リードナーチャリング)を行います。インサイドセールスといった専門の部署があるほど重要なマーケティング活動です。

リード育成について、詳しく知りたい方は、ぜひこちらもご覧ください。
→リードナーチャリングとは?見込み顧客を育成し営業効率を上げる手法

①MAツールの準備

リード育成では、メルマガなどで継続的に接点を持つだけでなく、資料ダウンロードや閲覧ページ、メールへの反応などから関心や検討状況を把握し、フォロー内容やタイミングを変えることが重要です。

そのため、獲得したリードを管理し、メール配信できるツールとして、MAツールが有用です。

ただし、MAツールは機能が複雑すぎて、使いこなすのが難しいものも多く、ツールの選定に注意が必要です。自社のリード数と扱うメンバーのスキルを加味して、過不足ない機能のものを選ぶことが重要になります。

▼MAツールの選び方については、こちらの記事を参考にしてみてください
→最新のMAツール10選!ツールでできることや比較ポイント

②メールマーケティングの実施

メールの内容はセミナー案内・ホワイトペーパー案内などを送りましょう。

BtoBの場合は、上司から「○○サービス導入の話が出ているから、調べておいてほしい」「○○が故障したから新しくいい製品はないか」といった要望が急に出てくることが少なくありません。そうした時に検討の候補に挙げてもらうためには、商品・サービスについて、認知した上で覚えておいてもらう必要があります。

そのため、迷惑がられて配信解除されてしまったり、読まずに捨てられてしまっては意味がありません。見込み顧客に「有益な情報を送ってくれる会社だな」と思ってもらえるような情報を継続的に送ることがポイントです。

③セミナーの開催

メールマガジンによる情報提供に加え、セミナーやウェビナーの開催はリード育成を前進させる有効な手法です。特定の課題解決をテーマに掲げることで、見込み顧客が自覚していない潜在的なニーズを引き出し、自社サービスへの関心を高めるきっかけを作ります。

セミナーは単なる情報伝達の場ではありません。質疑応答やアンケートを通じて、顧客が直面している悩みや検討状況を直接把握できる貴重な接点です。また、顧客の検討フェーズに合わせて、基礎知識を伝える共催セミナーや、より具体的な活用方法を示す事例紹介セミナーなどを使い分けることで、段階的な引き上げが可能になります。

申し込みや参加履歴といった行動データは、顧客の熱量を測る客観的な指標となり、その後の営業アプローチを最適化する判断材料として機能します。

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4.リード分類

BtoBマーケティングの流れ

リード育成で検討度が高まった顧客を見つけていくフェーズをリード分類(リードクオリフィケーション)といいます。属性・CV内容・行動履歴・過去の接点など複数の情報から検討度の高い顧客を判断し、アポイントを打診します。

リード分類について、詳しく知りたい方は、ぜひこちらもご覧ください。
→リードクオリフィケーションとは?進め方と失敗しないコツ

①リードを分類する

検討度の高い顧客の行動パターンを緻密に割り出すのは、なかなか難しいです。「メルマガを送った後に、サービス紹介資料をダウンロードした」など、見つけやすく分かりやすい行動パターンから分類し、アプローチしていくことをおすすめします。

MAツールを利用すると、特定の行動を検知したら通知が来るようにできますので、リード分類のフェーズでその機能を活用するとよいでしょう。

検討度の高いリードに実際に荷電して、アポイントが獲得できたら、営業部門にパスし、クロージングを行って成約に結びつけます。

②リード分類の定期的な見直し

効果的なリード分類により、セールスチームの効率を最大化し、コンバージョン率を向上させることができます。そのため、 「営業部門に引き渡したリードが本当に検討度が高まっていたのか?」定期的に確認する機会を設けて、マーケティング部と営業部の認識の相違がないかチェックしておくことが重要になります。

どれくらい購買意欲がある顧客を対象とするのか、どんな顧客情報が必要なのか、社内で明確に決定・共有しておかなければ、成約に至らなかったり、顧客離れが起こってしまうので注意しましょう。

▼部署連携のコツについて、こちらで詳しく解説しています。
→“今”必要とされるフィールドセールスとは?インサイドセールス連携のコツ

【2026年調査】AI時代のBtoBマーケティングはどう変わった?

生成AI・AI検索の普及により、BtoBの買い手の情報収集から比較検討、問い合わせまでの行動は変化しています。それに伴い、企業側のリード獲得やナーチャリングのあり方も見直す必要があります。

株式会社ベーシックが2026年8月に実施した「購買行動」「リード獲得」「ナーチャリング」の3つの調査から、AI時代のBtoBマーケティングで起きている変化を見ていきます。

参照:AIで比較される時代、買い手は何を見て選ぶ?|2026年・BtoB購買行動調査

参照:AI時代、リードが増えている企業は何が違う?|2026年・BtoBリード獲得調査

参照:AI時代、商談化しやすくなった企業は何が違う?|2026年・BtoBナーチャリング実態調査

1. 情報収集・比較|AIが新たな検討チャネルになった

出典:AI時代のBtoBマーケティング購買行動実態調査レポート

前述の通り、BtoB製品・サービスの情報収集で生成AI・AI検索を利用したことがある人は86.0%でした。

さらに、AIで事前に概要把握・比較を進める人ほど、公式サイトや製品資料、比較・レビューサイトなど複数の情報源を使って確認しています。

AI時代には、検索結果で上位表示されるだけでなく、AIからも自社を正しく認識してもらい、その後に確認される公式情報を整備することが必要です。

2. リード獲得|「検索かAIか」ではなく、両方から見つけてもらう

出典:AI時代のBtoBマーケティングリード獲得実態調査レポート

2026年のリード獲得調査では、自然検索流入とAI経由流入の両方が増えている層で、Webサイト経由のリード獲得も増加した割合が93.5%でした。

一方、どちらの流入も増加していない層では10.0%でした。

これは因果関係を示すものではありませんが、自然検索とAIを二者択一で捉える必要はないことが分かります。

SEOで検索から見つけてもらうことに加え、AIにも理解・引用されやすい情報を整え、そこから訪問したユーザーを資料ダウンロードや問い合わせにつなげる。検索・AI・Webサイトを分断せずに設計することが重要です。

3. 商談化|獲得後は一律フォローではなく、検討状況に合わせる

出典:AI時代のBtoBマーケティングナーチャリング実態調査レポート

変化しているのは、リードを獲得するまでだけではありません。

ナーチャリング調査では、「問い合わせ前に情報収集や比較検討を進めているリードが増えている」が47.7%、「問い合わせ内容が以前より具体的になっている」が47.0%でした。

出典:AI時代のBtoBマーケティングナーチャリング実態調査レポート

また、商談化しやすくなった層では、「行動履歴に応じたフォローシナリオ」「CV内容に応じたフォローシナリオ」など、リードの行動に応じたフォローの実施率が高い傾向が見られました。

つまり、AI時代のBtoBマーケティングでは、

リードを集める
→ 全員に同じ情報を送る

だけでは不十分です。

問い合わせ前から進んでいる比較検討を踏まえ、

何に関心があるのか
→ どこまで検討しているのか
→ 次に何を伝えるべきか
→ いつ営業・ISが接触するべきか

まで設計する必要があります。

戦略なしでBtoBマーケティングを進める3つのリスク

BtoBマーケティングにおいて、十分な戦略を立てずに施策を進めると、期待した成果が得られないリスクがあります。
ここでは、戦略なしで施策を実行した際によく陥りがちな3つの失敗パターンを解説します。
事前にこれらのリスクを把握し、正しい方向性でマーケティング活動を進めましょう。

1.ツール導入だけで成果を期待してしまう

MAツールやSFAなどのシステムは業務の効率化に大きく貢献しますが、導入するだけで自動的に成果が出るわけではありません。
マーケティング戦略が不明確なまま高機能なツールを導入しても、現場で運用を持続できず、費用と設定の工数だけがかさんでしまいます。

誰にどのような情報を届けるのかという根本的な戦略を設計し、その実現手段としてツールを活用することが重要です。
ツールの選定を急ぐ前に、自社の課題を解決するための明確な運用体制が社内に整っているかを確認しましょう。

2.施策の手数を増やすことが目的になってしまう

さまざまな施策を実行しているにもかかわらず、実際の問い合わせや商談の増加に結びつかないケースも少なくありません。
この場合、広告の配信や記事コンテンツの制作など、施策の量や手数を増やすこと自体が目的化してしまっている可能性があります。

限られた予算とリソースを有効に活用するためには、なぜその施策に取り組むのかを定期的に見直す必要があります。
ターゲットに対して自社の提供価値を正確に伝え、最終的な受注につなげるという本来の目的を常に見失わないようにしましょう。

3.営業部門とマーケティング部門が分断してしまう

マーケティング部門が多くのリードを獲得しても、営業部門が迅速かつ適切にフォローできていないという部門間の分断もよく見られる課題です。
マーケティング側はリードの獲得数を評価の基準とし、営業側は最終的な受注件数を重視するため、認識のズレが生じやすくなります。

BtoBマーケティングは、両部門が一連のプロセスとして連携して機能して初めて大きな成果につながります。
共通の売上目標を持ち、定期的な情報共有の場を設けて相互の状況を理解できる環境を整えましょう。

BtoBマーケティングを成功させる5つのポイント

BtoBマーケティングで成果を出すためには、戦略設計から施策の実行、さらに営業との連携までを一貫して行う必要があります。
ここでは、BtoBマーケティングを成功に導くために押さえておきたい5つの重要なポイントを解説します。

1.施策の目的を明確にする

マーケティング施策に着手する前に、自社が何を達成したいのかという目的を明確に定める必要があります。
流行の手法や新しい広告チャネルに飛びついても、それが自社の最終的な目標に合致していなければ、期待した効果は得られません。

自社が抱える課題や獲得したい見込み顧客の属性を踏まえ、目標に基づいた仮説を立てたうえで、最適な施策を選択しましょう。
目的に応じて適切なKPIを設定し、定期的に効果を測定しながら運用を改善していくことが大切です。

2.最新の顧客データを使用する

マーケティングで使用する顧客データは、常に最新の状態に保ち、正確に管理することが求められます。
担当者の異動や役職の変更など、古い情報のまま放置していると、適切な決裁者にアプローチできず、大きな機会損失につながるおそれがあります。

最新の情報をすぐに確認できるデータベースの環境を整備し、顧客の現在の状況を正しく把握しましょう。
正確なデータに基づくことで、顧客の関心や検討段階に合わせた精度の高いコミュニケーションが可能になります。

3.営業・マーケティング部門間で連携する

リードの獲得から具体的な商談、さらには導入後の支援までには社内の複数の部門が関与するため、営業とマーケティングの密接な連携が不可欠です。
獲得したリードをどのタイミングで営業へ引き渡すのか、客観的で明確な基準を設けておく必要があります。

各部門が顧客情報やKPIを常に共有し、円滑に案件を引き継げる体制を整えましょう。
定期的なミーティングを実施して互いの状況を把握し、受注や失注の理由を深く分析して次の施策に生かすことが重要です。

4.使いこなせる、適切なツールを導入する

マーケティング活動の成果を持続的に向上させるには、業務の効率化や確実なデータ管理を支えるツールの活用が効果的です。
見込み顧客の育成プロセスを自動化するMAや、顧客情報を一元管理するCRM、営業活動の進捗を可視化するSFAなどが代表的です。

ただし、多機能で高額なツールが必ずしも自社に最適とは限りません。
自社の人員リソースや担当者のスキル、そして解決すべき課題を明確にし、現場の担当者が無理なく継続して運用できるツールを選ぶことが大切です。

5.顧客のニーズを深く調査する

BtoBマーケティングにおいて、顧客が現在抱えている課題や本当に求める解決策を正確に把握することは非常に重要です。
深い顧客理解がないまま表面的な施策を進めると、見当違いのアプローチとなり、貴重な予算とコストの無駄につながるおそれがあります。

アンケートやインタビューなどを積極的に活用し、顧客のリアルな声を集めましょう。
役職や立場によるニーズの違いも踏まえて情報を整理し、その結果をマーケティングのコンテンツや営業の提案内容にしっかりと反映させることが求められます。

BtoBマーケティングの組織立ち上げ・運営方法

BtoBマーケティングを推進するとなったら、マーケティング組織が必要です。組織の規模やリソースに応じて、必要な人材やチーム構成を検討しましょう。

ここでは、組織の役割や、立ち上げ〜運営方法までを解説します。自社の状況に応じたマーケティング組織の立ち上げ・運営を検討してみてください。

マーケティング組織について、詳しく知りたい方は、ぜひこちらもご覧ください。
→マーケティング組織とは?立ち上げ・運営方法を成功事例とともに解説

BtoBマーケティングにおけるマーケ部門の役割


マーケティング部門は、企業の製品やサービスが市場で継続的に選ばれるための仕組みを作ることを主な役割としています。具体的には、顧客のニーズを深く理解し、そのニーズに応じた製品やサービスを提供することで、企業の売上向上を支援します。

BtoBマーケティングの流れでいうと、リード獲得が主な役割となります。ただ、リソースが少なく、インサイドセールスがいない場合はリード育成と検討度の高いリードを営業部門への引き渡すまでをカバーすることもあります。

よくあるマーケ部門の組織編成

マーケティング組織図一覧

マーケティング部門は組織図でいうと、以下の3パターンが良くみられます。

  • 各事業部内にマーケティング組織を設置するパターン
    商材別に事業部が分かれている場合に採用されることの多い組織編成
  • 1つの事業部としてマーケティング組織を設置するパターン
    社内にマーケティング人材が少ない場合や、マーケティング組織立ち上げフェーズの小規模な組織の場合に採用されることの多い組織編成
  • プロジェクトごとにマーケティング組織を設置するパターン
    期間限定でマーケティングチームを設置したい場合に多い組織編成

各編成のメリットデメリットは、こちらの記事で解説しています。
→マーケティング組織とは?立ち上げ・運営方法を成功事例とともに解説

BtoBマーケティングにおけるマーケ部門の業務領域

マーケティング組織の主な業務領域は以下のとおりです。

  • マーケティング戦略設計
    製品・サービスを「誰に」「何を」「どうやって」売っていくのかというマーケティング戦略を策定します。市場分析やターゲット設定、訴求ポイントの決定、ブランド構築などを行います。
  • 施策の実行
    コンテンツマーケティング、広告運用、セミナー・展示会の開催など、多様な手法で見込み顧客を集めます。場合によっては、リード育成まで行います。
  • マーケティング分析
    実施した施策の効果をデータで分析し、今後の戦略や施策の改善に活かします。

フェーズ別マーケティング組織が取り組むべきこと

マーケティング組織の取り組みは、企業の成長フェーズに応じて変化します。

フェーズ
方向性
主要メンバー
立ち上げフェーズ

・戦略設計を固める
・Webサイトを整備する
・必要最低限のコンテンツを用意する

3名体制(マーケティング責任者+マーケター1〜2名)
成長フェーズ

施策を拡大、増員に伴いセミナーやナーチャリングなども強化していく

5〜10名体制(広告・オウンドメディア・セミナーなど各施策の担当者を増員。必要に応じてデザイナーやライターなど、コンテンツ制作に必要なメンバーも増員する。)

立ち上げフェーズは、マーケティング施策を行うためのWebサイトを整えたりと情報発信の土台を作るフェーズです。
マーケティングマネージャーが戦略立案を行い、数人のマーケターとともに施策実行を行っていきます。できるだけ早く成果を出して、社内に認めてもらわなければ、組織を大きくできませんから、少人数でも実行力の高いメンバーを優先的にアサインしていく必要があります。
知見やリソースが足りない場合は、外部パートナーの活用も検討します。

ある程度のリードを獲得できるようになったら、さらに施策の幅を広げていく成長フェーズになります。マーケティング手法別に専任のメンバーを増やしましょう。

このフェーズでは、マーケティング部門内で施策のPDCAを回すことはもちろん、他部門との連携を強化し、リード情報の共有や商談化のプロセスを効率化するなど、さらなる成長を目指した取り組みを続けていくことが求められます。

2026年のBtoBマーケティングで押さえたい5つの変化

生成AI・AI検索の普及によって変わっているのは、コンテンツ制作の方法だけではありません。買い手が情報を探し、候補を比較し、問い合わせるまでの行動そのものが変化しています。

そのため、企業側も「AIを使って効率化する」という視点だけではなく、買い手の購買行動の変化に合わせて、集客・Webサイト・コンテンツ・ナーチャリング・営業連携を見直すことが重要です。

ここでは、2026年のBtoBマーケティングで特に押さえておきたい5つの変化を解説します。

1. 生成AIが「制作ツール」だけでなく「情報収集・比較のチャネル」になった

これまで生成AIは、文章作成やアイデア出しなど、マーケター側が業務を効率化するためのツールとして語られることが中心でした。

しかし現在は、買い手自身が生成AI・AI検索を使って、課題を整理したり、解決方法を探したり、製品・サービスを比較したりするようになっています。

前述の調査「AI時代のBtoBマーケティング購買行動実態調査レポート」で見たように、AIはすでにBtoBの情報収集で利用されている一方、検索エンジンや公式サイト、比較サイトなども引き続き利用されています。

つまり、検索からAIへ完全に置き換わったのではなく、検索・AI・比較サイト・公式サイトなど、複数のチャネルを横断しながら情報収集する時代になったと考えるのが適切です。

BtoBマーケティングでも、「検索されたときに見つかるか」だけでなく、「AIに聞かれたときに自社が候補として正しく理解されるか」まで考える必要があります。

2. SEOだけでなく「AIからも見つけてもらう」情報設計が必要になった

AIが情報収集のチャネルとして使われるようになったことで、Web集客もSEOだけでは考えにくくなっています。

前述の調査AI時代のBtoBマーケティングリード獲得実態調査レポート」では、自然検索流入とAI経由流入の両方が増えている層ほど、Webサイト経由リードも増えている傾向が見られました。因果関係を示すものではありませんが、SEOとAI検索対策を二者択一で捉える必要はないことがうかがえます。

これからは、

検索エンジンで見つけてもらう
→ AIにも自社の情報を理解してもらう
→ Webサイトを訪れたユーザーが比較・判断できる情報を用意する

という一連の設計が重要です。

サービス名や提供領域、解決できる課題、機能、導入実績などを明確にし、検索エンジンにもAIにも理解しやすい情報としてWebサイトに蓄積していく必要があります。

関連記事:LLMOとは?AI時代の検索対策を解説|SEOとの違いと実践ポイントも紹介

3. AIで候補を知った後に確認される「公式情報」の重要性が高まった

AIで情報収集する人が増えても、AIの回答だけでサービス選定が完結するわけではありません。

前述の調査「AI時代のBtoBマーケティング購買行動実態調査レポート」で見たように、AIで事前に概要把握や比較を進める人も、その後に製品・サービス資料や公式サイト、比較・レビューサイトなど複数の情報源を確認しています。

そのため企業側は、AI上で紹介されることだけを目的にするのではなく、その後にユーザーが確認する情報まで整備する必要があります。

例えば、

  • どのような課題を解決できるのか
  • 他社サービスとの違いは何か
  • 料金・費用感はどの程度か
  • どのような企業に向いているのか
  • 導入後にどのような成果が期待できるのか

といった、「自社に合うか」を判断するための情報をサービスサイト・資料・導入事例などで一貫して伝えることが重要です。

AIから見つけてもらうだけでなく、その後の比較・判断まで支援できる情報設計を意識しましょう。

4. 一律のナーチャリングから「行動・検討状況に応じたフォロー」へ

リード獲得後のマーケティングにも変化が必要です。

前述の調査「AI時代のBtoBマーケティングナーチャリング実態調査レポート」で見たように、問い合わせ前から情報収集や比較検討を進めるリードが増え、問い合わせ内容も具体化している傾向があります。

つまり、同じ資料ダウンロードや問い合わせでも、ユーザーによって検討状況は異なります。

そのため、

リードを獲得する
→ 全員に同じメルマガを送る

というナーチャリングだけでは不十分です。

閲覧ページ、ダウンロードした資料、メールへの反応、問い合わせ内容などをもとに相手の関心や検討状況を把握し、その人に必要な情報やフォローのタイミングを変えることが重要になっています。

5. AI活用が「コンテンツ制作」だけでなく「分析・判断・営業連携」にも広がっている

企業側のAI活用も変化しています。

前述の調査「AI時代のBtoBマーケティングナーチャリング実態調査レポート」で見たように、商談化しやすくなった層では、AIをメール作成だけでなく、関心テーマ・検討度の整理、行動履歴・属性情報の分析、営業・ISへの引き継ぎ情報の整理などにも活用しています。

つまりAIは、

顧客データを分析する
→ 関心や検討度を整理する
→ 次に行うフォローを判断する
→ 営業・ISへ必要な情報を渡す

といったプロセスにも活用できるようになっています。

これからのBtoBマーケティングでは、「AIでコンテンツをたくさん作る」ことだけを目指すのではなく、顧客理解や施策判断、営業連携まで含めて、マーケティング全体の意思決定をどう支援してもらうかという視点が重要です。

まとめ

この5つをまとめると、2026年のBtoBマーケティングでは、「集客する」→「リードを獲得する」→「育成する」という各施策を個別に考えるのではなく、

AI・検索で見つけてもらう
→ 比較・判断に必要な情報を届ける
→ 行動を把握する
→ 検討状況に合わせてフォローする
→ 営業へつなげる

までを一連の購買プロセスとして設計することが重要です。

AIによって施策そのものは効率化できますが、最終的に成果を左右するのは、変化した買い手の行動に合わせてマーケティング全体を設計できているかです。

BtoBマーケティングの市場と今後【2027年の動向予想】

BtoBマーケティングを取り巻くデジタル市場は、今後も拡大が続くと予測されています。

矢野経済研究所によると、MA・CRM/SFA・CDPを対象とした国内デジタルマーケティング市場は、2025年の4,201億2,000万円から、2026年には前年比114.0%の4,789億円へ成長する見込みです。さらに2029年には6,795億円に達し、2025〜2029年の年平均成長率は12.8%と予測されています。※

市場拡大の背景として、AI活用を見据えた顧客データの整備需要や、AI機能を組み込んだマーケティングツールの普及が挙げられています。

では、2027年のBtoBマーケティングはどのように変化していくのでしょうか。

※デジタルマーケティング市場に関する調査を実施(2026年)

AIは「使うツール」から、マーケティング業務を実行する存在へ

これまでの生成AI活用は、文章や画像の作成、アイデア出し、データ分析など、マーケターの業務を支援する用途が中心でした。

今後は、AIが情報を整理・提案するだけでなく、顧客データやマーケティングツールと連携し、施策の判断や実行まで支援するAIエージェントの活用がさらに広がっていくと考えられます。

矢野経済研究所も、AIエージェントの進展によってデジタルマーケティングツールのあり方やSaaSモデルそのものが変化するとみています。※2026年版 デジタルマーケティング市場の実態と展望 ~生成AI/AIエージェントが促すSaaSモデルの再編~

例えば、

顧客データを分析する
→ 検討度や関心テーマを整理する
→ 次に行う施策を提案する
→ メールやWebサイトなどへ反映する

といった一連の業務を、AIと人が分担して進める場面が増えていくでしょう。

AI活用の前提として「データを整える」重要性が高まる

AIの性能が高まっても、参照する顧客情報やコンテンツが不足していたり、データが分散していたりすれば、適切な判断はできません。

そのため2027年に向けては、単にAIツールを導入するだけでなく、CMS・MA・SFA/CRMなどに蓄積されたデータを、AIが活用できる状態に整えることがより重要になります。

実際、2026年のデジタルマーケティング市場でも、AI活用を前提としたデータ整備需要が市場拡大の大きな要因とされています。※デジタルマーケティング市場に関する調査を実施(2026年)

BtoBマーケティングでも、企業情報や顧客属性だけでなく、Webサイトの閲覧履歴、資料ダウンロード、メールへの反応、商談履歴などを分断せずに活用できる環境づくりが求められるでしょう。

「人がAIを使う」だけでなく「買い手がAIを使う」ことへの対応が必要になる

2027年に向けて特に重要なのが、企業側だけでなく、買い手側でもAI利用が定着していくことです。

当社が2026年に実施した調査では、BtoB製品・サービスの情報収集で生成AI・AI検索を利用したことがある人はすでに86.0%でした。※AI時代のBtoBマーケティングリード獲得実態調査レポート

つまり企業は、「マーケティング業務をAIで効率化するにはどうするか」だけでなく、「AIを使ってサービスを探す買い手に、どう見つけてもらい、比較してもらうか」まで考える必要があります。

SEOに加えてAIが理解しやすい情報設計を行い、サービスの特徴、料金、事例、他社との違いなどを明確に公開することが、より重要になると考えられます。

マーケティングと営業・ISの連携がさらに重要になる

買い手が問い合わせ前からAIや検索を使って比較検討を進めるようになると、問い合わせ時点ですでに一定の知識や比較軸を持っているケースも増えていきます。

当社調査でも、「問い合わせ前に情報収集や比較検討を進めているリードが増えている」が47.7%、「問い合わせ内容が以前より具体的になっている」が47.0%でした。※AI時代のBtoBマーケティングナーチャリング実態調査レポート

そのため2027年に向けては、

マーケティングがリードを集める
→ 営業へ渡す

という単純な分業から、

マーケティングが顧客の行動・関心を把握する
→ AIも活用して検討状況を整理する
→ 営業・ISと情報を共有する
→ 状況に応じて最適な接点をつくる

という連携へ変わっていくと考えられます。

実際に、商談化しやすくなった層では、AIを「関心テーマ・検討度の整理」や「営業・ISへの引き継ぎ情報の整理」に活用している傾向も確認されています。※AI時代のBtoBマーケティングナーチャリング実態調査レポート

2027年は「AIを導入しているか」より「マーケティング全体に組み込めているか」が差になる

2027年には、生成AIを利用していること自体は珍しくなくなっている可能性があります。

その中で差が出るのは、コンテンツをAIで作れるかではなく、顧客理解・サイト改善・ナーチャリング・営業連携まで、AIをマーケティングプロセス全体に組み込めているかという点でしょう。

AIだけですべてを自動化するのではなく、人が戦略や判断基準を設計し、AIがデータ整理や実行を支援する。人とAIが役割分担しながら、買い手の購買プロセス全体を改善していくことが、2027年のBtoBマーケティングではより重要になると考えられます。

BtoBマーケティングの成功事例5選

BtoBマーケティングには様々な手法があり、企業によって適切な施策は異なります。

BtoBマーケティングの成功事例を5つご紹介していきますので、ぜひ自社の状況と比べて解決策の参考にしてみてください。

なお、こちらの記事で事例をたくさん紹介しておりますので、ぜひご覧ください!
→BtoBマーケティング成功事例15選|実務×戦略で成果が出る!明日から試せる実践ノウハウ

事例①アイティメディア株式会社:サービスサイトの立ち上げ

アイティメディア株式会社は、1999年に創立されITからカルチャーまで幅広い専門メディアを展開している企業です。

コーポレートサイトでサービスの紹介を行っていましたが、情報発信を行う場を増やすためにサービスサイトの作成を行い、今ではお問い合わせ数が約1.6倍に増え、インサイドセールスの効率化に成功しています。

サービスサイトの立ち上げは、BtoB企業がリード獲得を狙いたい場合に効果的な施策です。

参考:お問い合わせ数が1.6倍に!成果のポイントは「サービスサイトを切り出す」こと

事例② トランスコスモス株式会社:コンテンツマーケティングを強化

 トランスコスモス株式会社はShopifyを利用した自社ECサイト構築など、ECサイト全般に関わるサービスを提供している企業です。

Webサイトからの問い合わせを待つだけではなく、能動的に見込み顧客にアプローチできる体制を構築するために企業ブログでの記事発信を強化しました。その結果、セッション数・CV数ともに前年比200%超と大きく成長することに成功しています。

企業ブログで商材に関するお役立ち情報を発信する施策は、見込み顧客の集客に効果的です。合わせてホワイトペーパーダウンロードを促すとリード獲得にも役立ちます。

参考:CV数・セッション数が前年比200%超!待ちの姿勢を脱却し、最新情報を能動的に見込み顧客に届ける体制を確立

事例③株式会社識学:Webサイト制作の内製化

株式会社識学はマネジメントをはじめとした、様々な組織運営の課題解決組織運営の課題解決をサポートする企業です。

Webサイトのページ更新・追加を外注していました。CMSを導入し、Webサイト運営を内製化したところ、外注費削減とスピーディーに施策を打てるようになり、3ヵ月で150万円のコスト削減とCPA50%以下を実現しました。

参考:Webマーケをインハウス化し、毎月50万円の費用削減、CPAが半分に!劇的に生産性が向上!

事例④株式会社ホクビー :MA導入前にリード獲得の土台を作る

株式会社ホクビー は、飲食関連企業様に向けて、牛脂注入加工肉「メルティークビーフ」を製造している企業です。

案件創出のためにMAツールの導入を検討したが、マーケティングの順序として、まずリード獲得から始めるべきだと気づき、リード獲得ができるWebサイトへリニューアルを実施。

サイト改善のPDCAを回しながら、毎月一定のCVを獲得できるようになり、リード数を蓄積しながら、メルマガ配信を実施しています。

MAツールは、保有リードや実施する施策が少ない段階では、導入効果を十分に得にくい場合があります。自社のリード数や運用体制を踏まえ、導入するタイミングを判断することが重要です。マーケティングといえばMAツールを連想する方が多いですが、BtoBマーケティングに取り組む正しい順番を抑えることが重要です。

参考:リード獲得のカギはMAツールではなく集客できる環境作り!サイトリニューアルで新規顧客獲得を成功させる方法とは?

事例⑤株式会社エルテス:使いこなせないツールは「あきらめる」ことも成果UPのカギ

株式会社エルテスは、社会のデジタル化に伴い発生する情報漏洩、内部不正、SNS炎上、AIリスクなどの「デジタルリスク」を、予防から回復までトータルでサポートするソリューションを提供している企業です。

ナーチャリングのために、高機能な外資系MAツールを利用していましたが、設定の複雑さと高騰するコストから大きな負担となっており、リプレイスを決断されました。

あえてグレードダウンとなる、より安価で使いやすいMAツールを移管したことで、年間約120万円のコスト削減を実現。以前のMAでできていたことはそのままに、直感的なUIにより、1つの作業にかかる時間が短縮。誰でもミスなく運用できる体制を整えました。

BtoBマーケティングの規模が拡大すると、CMSやMA、SFA/CRMなどのツールを活用することで、データ管理や施策実行を効率化できます。ただ、重要なのは機能の多さよりも、使いこなせるかという費用対効果です。
担当者が思ったような設定を時間をかけずにできる、使いやすいツールでなければ施策が滞ってしまいます。この視点を忘れないようにしましょう。

参考:年間120万円削減&工数半減。「ツールを使いこなす苦労」を捨て、マーケ本来の仕事に集中できる環境へ

ferret Oneの成功事例集

ここでは紹介しきれなかった成功事例も掲載していますので、ぜひWebマーケティングを成功させるヒントにしてください。

→BtoB事業向け!ferret Oneリード獲得「事例集」

BtoBマーケティングで押さえておくべき用語集

BtoBマーケティングには、専門的な用語が数多く登場します。
ここでは、戦略立案や効果測定の際によく使用される基本的な用語の意味と定義を解説します。
それぞれの言葉を正しく理解し、社内での共通認識を図りましょう。

CV(コンバージョン)

CV(コンバージョン)とは、Webサイトを訪れたユーザーが、企業の設定した目標に対して何らかの成果につながる行動を起こすことです。BtoBマーケティングでは、サービス資料の請求やホワイトペーパーのダウンロード、ウェビナーへの申し込み、問い合わせの送信などが該当します。

獲得したリードは、属性やCV内容、Webサイト上の行動などをもとに、MQL(Marketing Qualified Lead)やSQL(Sales Qualified Lead)などに分類されます。MQLはマーケティング活動を通じて一定の条件を満たした見込み顧客、SQLは営業部門が直接アプローチする対象となる見込み顧客を指します。

CVの質と量を適切に管理することは、受注を増やすために欠かせません。各段階で適切な目標値を設定し、継続的な改善に取り組む必要があります。

CVR(コンバージョン率)

CVR(コンバージョン率)とは、Webサイトへのアクセス数やWeb広告のクリック数に対して、CV(コンバージョン)に至った割合を示す指標です。
一般的に「CV数 ÷ サイト訪問者数 × 100」という計算式で算出されます。

CVRが低い場合は、訪問者が求める有益な情報が不足しているか、入力フォームの項目が多すぎて離脱を招いているなどの原因が考えられます。
ユーザーの視点に立ってページの構成やコンテンツの内容を見直し、継続的な改善を図る必要があります。

ペルソナ

ペルソナとは、自社の製品やサービスのターゲットとなる理想の顧客像を、具体的な人物として詳細に設定したものです。
BtoBマーケティングでは、個人の属性に加えて、所属企業の業種や規模、担当部署、役職、業務上の課題、決裁権の有無などを定義します。
ペルソナを明確にすることで、マーケティングや営業のチーム内でターゲットに対する共通認識を持つことができます。

これにより、発信するメッセージやコンテンツに一貫性が生まれ、より顧客に響くアプローチが可能になります。

カスタマージャーニー

カスタマージャーニーとは、設定したペルソナが製品やサービスを認知してから購入・契約に至るまでの一連の思考や行動のプロセスを、時系列で可視化したものです。
このプロセスを図式化したものをカスタマージャーニーマップと呼びます。
マップを作成することで、顧客が各段階でどのような情報を求め、どのような課題を抱えているのかを深く理解できます。

それぞれの顧客接点(タッチポイント)で最適なコンテンツやアプローチを設計する際の指針となり、顧客体験の向上に貢献します。

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BtoBマーケティングの流れに沿って、自社にあった手法を実施

BtoBマーケティング市場は拡大し続けており、さまざまな手法が展開されています。成功のポイントはBtoBマーケティングの流れを意識することです。

  • マーケティング戦略設計:「誰に」「何を(商材のどのような価値を)」「どのように伝えるのか」を決める
  • リード獲得:Webサイトへの集客とCV促進に取り組む
  • リード育成:商談につなげるために、適切なコンテンツで関係を構築する
  • リード分類:商談につながる顧客と育成が必要な顧客を分け、営業と連携する

各フローで自社にあった手法で、ターゲットにアプローチしていくのが、継続的にリードを獲得し、売り上げを立てていくコツです。

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ferret Oneでは、市場環境の変化を踏まえたマーケティング戦略の見直しから、サービスサイトの改善、コンテンツ制作、ナーチャリング、マーケティングツールの活用まで、BtoB企業をご支援しています。

サイトや施策をどこから見直せばよいか、整理いたします。気軽にご相談ください。

ferret(One Tip編集部)
ferret(One Tip編集部)
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