リードクオリフィケーションとは?進め方と失敗しないコツ

リードクオリフィケーションとは?進め方と失敗しないコツ

「限られた人員で、効率よく営業活動をしたい」
「コストを抑えつつ、売上をアップさせたい」

そのような場合は、リードクオリフィケーションの導入がおすすめです。リードクオリフィケーションとは、見込み客の中から購入期待度の高い顧客を選別し、最適な部門・担当者へ引き渡す行程を指します。

活用できれば営業効率化や売上に寄与します。しかし、運用するには組織全体を巻き込む推進力が必要で、時間や労力がかかり、定着化や継続化が難しい活動です。

この記事では、リードクオリフィケーションの役割導入方法よくある失敗例を解説します。失敗しないための取り組み方法もご紹介しますので、参考にしてください。

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目次[非表示]

  1. 1.リードクオリフィケーションとは?
  2. 2.リードクオリフィケーションの進め方
  3. 3.リードクオリフィケーションで失敗する理由
  4. 4.リードクオリフィケーションで成果を出すにはMAツール導入がおすすめ
  5. 5.BtoBマーケティングに取り組みたいなら「ferret One」
  6. 6.リードクオリフィケーションをマーケティングに活用しよう


リードクオリフィケーションとは?

リードクオリフィケーションがマーケティングでどういう位置づけなのか、どういう役割を持っているか、説明します。


リードクオリフィケーションはデマンドジェネレーションの一部

リードクオリフィケーションは、デマンドジェネレーションの一部です。デマンドジェネレーションとは、見込み客を見つけて接点を増やし、関係性を構築しながら、自社に合う購入期待度の高い見込み客を絞り込むマーケティング活動全般のことです。下記3つのパートで構成されます。

リードクオリフィケーションの構成パートについて

  1. リードジェネレーション(見込み客発見)
  2. リードナーチャリング(見込み客との関係性構築)
  3. リードクオリフィケーション(購入期待度が高い見込み客への絞り込み)

リードクオリフィケーションとは、購入期待度が高い見込み客に絞り込むことです。デマンドジェネレーションの最終フェーズを担っています。

最近はWebコンテンツやSNSを活用したリードジェネレーションの方法が増えてきています。リードナーチャリングもWebセミナーなどの新しい手法が出てきているため、見込み客のステータスが細分化されています。

どのような見込み客が自社にとって対応優先度が高いかを判断するリードクオリフィケーションのパートは、ますます重視されています。


リードクオリフィケーションの役割とは

リードクオリフィケーションの役割はマーケティング・営業活動の効率化です。

案件化・受注に繋がりそうな顧客に絞って営業に引き継ぐことで、売上につながる商談に集中できるようになります。

そのため、リードクオリフィケーションの段階で、いかに確度高く、多くの見込み客を見つけ出し、営業部門に引き継ぐことができるかが重要です。

後の章で詳細を解説しますが、「見込み客がどういった企業のどういった人なのか」「どういった悩みやニーズをもっているのか」それらを見極めて引き継ぐことが成果最大化のコツです。


リードクオリフィケーションの進め方

どのように見込み客に優先度を振り分けるのか、リードクオリフィケーションの進め方を説明します。

  1. 購入期待度の高い顧客を定義する(セグメンテーション)
  2. カスタマージャーニーマップをもとに、シナリオ設計をする
  3. ホットリードを抽出する仕組みを整える
  4. アプローチ実施・営業への引き継ぎ
  5. 効果検証・改善


①購入期待度の高い顧客を定義する(セグメンテーション)

購入期待度の高い顧客を定義する(セグメンテーション)

購入期待度が高い見込み客に絞り込んでアプローチするために、商品・サービスへの検討度の高い顧客とそうでない顧客の基準を決めていきましょう。このように顧客セグメントを作っていく作業をセグメンテーションといいます。

リードクオリフィケーションにおける顧客セグメントは、下記の要素から設定すると検討度や受注確度、課題感が考慮することができるのでおすすめです。

    業界・業種・属性:ニーズ・課題を見つける

    • 所属する会社の事業内容(自社の製品・サービス導入により事業貢献できるか 等)
    • 所属する会社の規模(自社の製品・サービス導入が検討できる売上規模なのか 等)
    • 所属する会社での役割(決裁者・担当者 等)

    CVの種類:検討度を見つける

    • 自社のコンテンツにアクセスした方法(ホームページの閲覧・セミナーへの参加・資料請求 等)
    • アクセスしたコンテンツ(ホワイトペーパーダウンロード・資料ダウンロード・面談希望 等)


    ▼顧客セグメントの分け方については、こちらで詳しく解説しています
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    ②カスタマージャーニーマップをもとに、シナリオ設計をする

    	カスタマージャーニーマップをもとに、シナリオ設計をする


    セグメントごとに、次の検討段階に移ってもらうためにどのようなアプローチをしていくのかというシナリオを設計していきましょう。

    シナリオとは、見込み客が自社コンテンツにアクセスしてから購入に至るまでの流れを指します。顧客が購入に至るまでの“型”です。リードクオリフィケーションだけではなく、リードジェネレーションの段階から考える必要があります。

    シナリオ設計はカスタマージャーニーマップをもとに、検討段階ごとに下記を考えていきます。

    • 顧客像:どのセグメントの顧客か。どのような悩みを抱えているのか。など
    • 提供する情報:どのようなコンテンツを提供すれば態度変容が期待できるか
    • 次に促したいアクション:次の検討段階に移るアクションはどのようなものか

    リードジェネレーションからリードクオリフィケーションまでは、自分だけではなく他部署や他の社員と協働が必要になるので、作成したシナリオは関係者と十分共有しましょう。

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    ③ホットリードを抽出する仕組みを整える

    自社の商品やサービスに強い興味を持っている見込み客「ホットリード」を抽出します。

    ホットリードの抽出方法は、主に2つです。

    • 見込み客のステータスや行動に点数を付けていく「スコアリング」
    • 特定の行動をした見込み顧客を見つける

    どちらの方法もリード数が増えてくると人力で行うのはかなり難しくなるため、MAツールを使用するのが便利です。


    見込み客のステータスや行動に点数を付けていく「スコアリング」

    スコアリングとは、見込み客のステータスや行動に点数を付けていく方法です。

    【ステータスに点数を付ける例】

    • 見込み客の売上規模(100億円以上で+5点など)
    • 見込み客の所属業界(ターゲット業界で+4点など)
    • 見込み客の役職(決裁者以上で+3点など)

    【見込み客の行動に点数を付ける例】

    • カタログ請求(+1点)
    • 見積依頼(+5点)
    • 無料セミナーや無料相談会参加(+10点)

      上記のように点数配分を決めておき、基準点以上に達した時点で最適な部門・担当者へ引き渡します。点数が高いほど優先度が高いので、営業経験が少ない社員でもわかりやすく、迷わずに判断が可能です。

      各項目で付与する点数は自社判断です。そのため、点数配分を誤って設定すると、購入確度が高い見込み客の点数を付け間違え、優先度が高い案件を逃してしまう懸念があります。

      スコアリングのコツとしては、シナリオを詳細に作りこむと購入に至る顧客の共通点やパターンが見えて、スコアリングがしやすくなります。シナリオが曖昧だと、最適な部門・担当者へ引き渡せなかったり、引き渡しても購入に繋がらなかったりと、運用しづらくなってしまいます。

      最初から完璧なスコアリング方法を作り上げるのは困難ですので、運用しながら点数配分を見直す必要があります。

      ▼スコアリングについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
      スコアリングとは?企業に導入する手順とコツ

        スコアリングとは?企業に導入する手順とコツ スコアリングとは、見込み顧客を属性と行動で点数化し、優先順位を決めるためのものです。スコアリングが評価を高めている理由・行う手順・種類から、スコアリングに重要なMA(マーケティングオートメーション)について解説します。導入の参考にしてください。 Webマーケティングツール『ferret One』


      特定の行動をした見込み顧客を見つける

      アポになりやすい顧客が直前にとりやすい行動パターンを見つけ出し、その行動をとった場合にホットリードと定義する方法です。

      MAツールには、「資料ダウンロード後に、このページを見た」など特定の行動をとった場合にホットリードとして検出し、メール等でお知らせしてくれる機能があります。顧客の行動履歴を張り付いてみていなくても、問題ありません。

      スコアリングは高度な調整が必要な方法なため、初めてリードクオリフィケーションに取り組む場合はこちらの方法から取り組むことをおすすめします。


      ④アプローチ実施・営業への引き継ぎ

      シナリオ設計通りにナーチャリング施策を実施していきましょう。

      ③で設定したように、スコアリングで一定の点数になった、ホットリードとなった可能性の高い行動をしたなどの条件に当てはまった場合は、アポイントの打診を行い、営業へ引き継ぎます。


      ⑤効果検証・改善

      顧客セグメントやシナリオ設計、スコアリングは、設定した段階で仮説に過ぎません。運用する中で、「この行動の裏には本当はこういった心理があった」など、新しい事実が見えてくるはずです。

      定期的に効果検証を行い、見つけた改善策を施策に反映して精度を上げていくことが成功の秘訣です。


      リードクオリフィケーションで失敗する理由

      リードクオリフィケーションは、定着化・継続化させるのが難しいと言われます。なぜ定着・継続が難しいのか、リードクオリフィケーションで失敗してしまう理由を解説します。

      リードクオリフィケーションで失敗する理由


      1.部門間の連携が取れていない

      リードクオリフィケーションは他部署との連携が重要です。営業をする部門・リードを獲得して引き渡すマーケティング部門・Webコンテンツを管理する部門・商品の開発部門など、シナリオによって関わる部門はさまざまです。

      各部門にはそれぞれ目標・ミッションがあり、必ずしもリードクオリフィケーションを含むシナリオどおりに思い描いている訳ではありません。

      たとえば、営業部門で商品Aに注力したいとします。その時に、マーケティング部門が商品Bのシナリオを作成し、高品質の案件を営業部門に引き渡してもミスマッチが起こります。

      各部門が実施する取り組みの方向性が合わないと、リードクオリフィケーションはうまくいきません。リードクオリフィケーションを成功させるには、部署間の連携が重要です。

      ▼ferret Oneチームの取り組みとそこから分かった連携成功のコツを解説しております。ぜひ参考にしてみてください。
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      2.引き渡した案件のフィードバックがない

      リードクオリフィケーションの目的は、購入期待度が高い見込み客を最適な部門・担当者へ引き継ぐことです。見込み客が本当に自社製品を購入してくれたか、部門への引継ぎは最適であったかを確認するのが重要です。しかし、業務に追われ、十分にフィードバックが行われないケースがあります。

      「営業部門が忙しそうで、引き継いだ後の状況が聞けない」といった理由で、コミュニケーション不足が発生してしまってはいけません。営業部門は顧客とのコミュニケーションが最優先であり、他部門へのフィードバックが後回しになってしまいがちです。

      日々の業務状況によりフィードバック情報が集まらず、シナリオやスコアリング方法の改善ができず、どんどん状況が悪化してしまいます。こうした悪循環は、リードクオリフィケーションの定着化・継続化を阻害します。

      ▼ferret One事業部では各部署で数値や情報を共有し、マーケ施策や営業トークに活用しています。部署間の連携により受注目標を達成している方法について、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。
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      3.未決定事項がある

      リードクオリフィケーションには複数の部門や社員が関わるため、未決定事項に気づかないまま進めてしまうと、うまくいきません。

      【例】

      • スコアリングをしたけれど、どこの誰に見込み客を引き継げばいいか分からない
      • 見込み客を引き継いだけど、フォローアップの方法が分からない

      運用開始すぐの段階で定義されていないケースや、マニュアル化されていないケースが発生しがちです。未決定事項があるのに気付かなかったり、改善しないで放置したりしないようにしましょう。


      リードクオリフィケーションで成果を出すにはMAツール導入がおすすめ

      MAツールを導入することで、リードクオリフィケーションをより成功へ近づけることができます。

      リードクオリフィケーションを成功させるには、コミュニケーションに時間を割くことが重要です。社員間の連携や相互理解にはコミュニケーションが不可欠だからです。

      組織を動かすのは大変な作業です。役員会や部長会議などで理解を得るのも大変です。また、会社の一部門が声を上げても会社全体に届くのに時間が掛かるケースもあります。

      MAツールを使用することで、スコアリングや顧客データの収集などといった作業を自動化して効率をよくすることで、よりコミュニケーションに時間を割けるようになります。そうすると、各部門や各関係社員がシナリオを理解し、受注に向かって連携できるので、PDCAがスムーズにまわり、成果につながります。


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