BtoBサイトの役割と制作方法とは?マーケターが解説!
BtoBサイトとは、見込み顧客を増やし、売上高アップに繋げるために、BtoB企業が運営しているWebサイトことです。多くの場合は「サービスサイト」を指して使われています。
BtoBサイトの効果は商品・サービスの認知度拡大、ブランディング、優秀な人材の確保、広告費削減など、さまざまあります。
ただし、このような効果を得るには、正しい型に沿ったBtoBサイトを制作し、運営していく必要があります。
そこで、当記事では、BtoBの購入プロセスを踏まえたBtoBサイトの目的・役割を説明した上で、それを実現するために効果的な制作方法・運営方法まで解説します。
これからBtoBサイトを立ち上げたい方はもちろん、今あるBtoBサイトの改善にも役立つ情報満載です。ぜひ最後までご覧ください!
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目次[非表示]
BtoBサイトとは
「BtoBサイト」は、多くの場合は、企業間取引を行うBtoB企業が商品・サービスをアピールするためのWebサイト「サービスサイト」を指して使われています。
ただ、用語として明確な定義があるわけではありません。より広い定義で、BtoB企業が運営するサイトとして使われることもあります。本記事では、「サービスサイト」の説明を中心にしつつ、BtoBサイトの種類と事例の章ではサービスサイト以外のWebサイトの解説も行います。
言葉の背景
インターネットが普及し、情報収集がインターネット上で行われるようになったことで、企業もWebサイトを運営して顧客との接点を持つことが重要になりました。
ただ、BtoBとBtoCでは、商品・サービス購入フローが異なるため、Webサイトもそれぞれの特性に合わせた設計にする必要があります。そのためBtoB企業が運営するWebサイトのことをBtoBサイトを分けて説明することが多くなっています。
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BtoBサイトの目的・役割
BtoBサイトをもつ目的と、それを達成するためにBtoBサイトが担う役割について解説します。
BtoBサイトの目的
BtoBサイトの目的は「見込み顧客の獲得」です。
BtoBでは、顧客が問い合わせする前の段階で商品・サービスの強みをアピールすることが重要です。その根拠となるデータが2つあります。
まず、BtoBの買い手は意思決定プロセスの57%を営業担当の接触前に済ませていると言われています。※1
そして、仕事上の製品・サービスの情報源として「企業のWebサイト」を利用している人は64.8%にのぼるとの調査データもあります。※2
つまり、BtoB企業が見込み顧客を増やすためには、営業担当者の問い合わせ前のインターネット上での情報収集の段階で、顧客と接点をもち、アプローチする必要があるのです。BtoBサイトはその手段として用いられています。
※1出展:The Digital evolution in B2B Marketing
※2出典:株式会社トライベック・ブランド戦略研究所 「BtoBサイト調査」
BtoBサイトの役割
BtoBサイトは「見込み顧客の獲得」のために、新規顧客との接点を作り、さらに検討度を上げるという2つの役割を担います。
新規顧客との接点づくり
BtoBサイトには商品・サービス検討に必要な情報を掲載していきます。まずは、BtoBサイトには「問い合わせ」や「見積もり依頼」「資料のダウンロード」など、顧客の検討度に応じたゴールに設定し、そのために必要な情報を掲載して、見込み顧客の獲得を目指しましょう。
見込み顧客の検討度を上げる
BtoBの場合、見込み顧客がWebサイトを閲覧しただけで、購入、成約に至るケースはありません。担当者が導入したいと思っていても、会社の予算策定や方針変更、設備の入れ替え時期などに影響されるため、すぐには成約ができないのです。そのため、いざ導入するとなった際に検討に挙げてもらうために、定期的にコンタクトをとり、信頼関係を築いていくことが重要です。
BtoBサイトはBtoBマーケティングの土台になるものです。「そもそもBtoB企業はどのようにマーケティングを進めていけばいいのか分からない…」という方は、下記記事で解説しておりますので合わせてご覧ください。
関連記事:BtoBマーケティングとは?マーケターが教えるBtoCとの違いと成功事例
BtoBサイトを作るメリット
BtoBサイトを作るメリットは、以下の3つです。
- 商品やサービスの認知拡大
- 24時間365日集客できる
- コストダウンと売上高アップの実現
ひとつずつ説明します。
商品やサービスの認知拡大
情報収集は主にインターネット上で行われるようになっています。仕事中に業務課題の解決策を探すため、Web上で検索したり、商品・サービスのサイトをみて比較検討するケースがほとんどです。
また求職者も、求人広告を見た後、気になった企業のWebサイトを隅々まで閲覧します。
取り扱っている商品・サービス、業務内容、待遇、社風、企業理念などあらゆる情報をWebサイトから得て、求人に応募するか検討します。
そのため、タクシーや電車内、雑誌の広告で自社のサービスを見つけてもらうだけでは、商品やサービスの情報は浸透しません。
Webサイトがあれば、その場ですぐに情報を確認でき、次に繋げられます。
24時間365日集客できる
BtoBサイトは、24時間365日いつでも働いている営業担当者のようなものです。
広告で自社に興味を持ったユーザーが、営業時間外にWebサイトに訪問することもあります。BtoBサイトでは、いつでも人を介さずにカタログやパンフレットをダウンロードできるので、営業時間外であっても新規顧客の対応ができます。
BtoBサイトは、営業時間外も集客し、効率的に見込み顧客を増やす効率の良いツールです。
コストダウンと売上高アップの実現
BtoBサイトでコンテンツをダウンロードした見込み顧客は、商品やサービスに関心が高い状況です。問い合わせや依頼があれば、すぐに商談ができます。つまり、BtoBサイトが機能することで、ニーズのない顧客へ売り込む必要がなくなります。
削減できたコストで、より多くの確度の高い顧客に売り込んだり、見込み顧客を獲得するための施策を考える時間ができるため、効率的にマーケティングができ、売上高アップが期待できるようになります。
BtoBサイトとBtoCサイト設計の違い
BtoBビジネスとBtoCビジネスでは、商品を購入・契約するまでに、以下の違いがあります。
BtoBビジネス |
BtoCビジネス |
|
購入理由 |
合理的に判断して購入 |
感覚や気分で購入 |
決裁者の数 |
複数人 |
1人 |
購入までの期間 |
長期間 |
短期間 |
Webサイトの設計にもそれぞれ特徴があります。BtoB企業がBtoC向けのような設計のサイトを作ると、機会損失に繋がってしまうので、注意が必要です。BtoBサイトの設計を説明します。
BtoBサイトはシンプルなデザイン
BtoBのサイトは、極力シンプルなデザインでわかりやすくすることが大切です。
BtoCの場合、デザイン、SNSでの評判、流行など感覚や気分で商品を購入します。
そのため、BtoCのサイトは、イメージが重要視されるため、動きを持たせたり、インパクトのあるデザインが重要です。
BtoBの場合、コストパフォーマンスや機能性などを合理的に判断します。閲覧している担当者は、勤務中に複数のサービスを検討するため、「なるべく早く、正確に情報が知りたい」という状況です。
即座に内容を理解でき、担当者が決裁者にそのまま共有しても使えるような、誰にとってもわかりやすいデザインを心がけましょう。
BtoBサイトではメリットやベネフィットを明確に打ち出す
BtoBの場合、担当者だけの心をつかんでも、成約には結びつきません。担当者が客観的な導入効果を社内で説明できる必要があります。担当者が商品やサービスを導入する意義を上司に説明することで、社内での稟議が通るようになるからです。
BtoCの場合、商品を購入する時は、1人で感情的に買うこともあります。そのため、見た目や感覚的なコピーやデザインで表現することが重要視されます。
BtoBの場合は、担当者が周囲に説明しやすいように「導入後、平均〇〇%売り上げ増」「従業員の勤務時間平均〇〇時間カット」など、メリットを具体的な数値で導入効果を打ち出すことが大切です。
BtoBサイトのCTAにはハードルの低いコンバージョンを用意する
BtoBは営業担当者が導入を即決することができません。そのため、Webサイトのコンバージョンがいきなり「申し込み」となってしまっては、機能しなくなってしまいます。
BtoCの場合なら、個人の決定で商品を購入できます。その場で衝動買いをする人もいるため、BtoCのサイトでは、コンバージョンが「購入」になっているのです。
BtoBの場合は、まずは「問い合わせ」や「資料請求」「ホワイトペーパーのダウンロード」などをコンバージョンに設定しなければなりません。検討度に応じて次の検討度に上げるためのコンテンツを設置しましょう。
BtoBサイトを作る上で必要な準備
BtoBサイトを作る上で必要な準備は以下の3つです。
- 目的と目標を具体化する
- ターゲットを設定する
- 自社の強みや特徴を明確にする
ひとつずつ説明します。合わせて準備に必要なワークシートもご用意しました!ぜひ合わせてご活用ください!
目的と目標を具体化する
BtoBサイトを制作し、最大限に活用するには、「なぜBtoBサイトが必要なのか」「どれくらいの成果を出したいのか」を社内で明確にする必要があります。目的と目標を明確にするには、「ベーシック法」というフレームワークを利用すると効率的に具体化できます。
【ベーシック法の4項目】
目標 |
「強化する目標」「課題を改善・解消する目標」「継続・維持する目標」 「創出・開発する目標」など「何を達成するか」を定めます。 |
---|---|
達成基準 |
「どこまでやればゴールになるか」を設定します。 もっとも分かりやすいのは「数値化」です。目標によっては数値化でき ないものもあります。「具体的な数字での基準」「将来的にしたい基準」 「スケジュールでの基準」を使い分けて、達成する指標を定めます。 |
期限 |
いつまでに達成するかを設定します。具体的な期日を設けましょう。 |
達成計画 |
「何を」「どれくらい」「いつまでに」までを設定したら、どのように 行動して達成するかを計画しましょう。 頻度や方法などあらゆる側面から見定め、具体的なアクションを決定します。 |
ベーシック法だけでなく、競合他社のサイトの分析調査も大切です。競合サイトがどのような仕組みになっているか、どのような情報を発信しているかを分析調査しましょう。
ターゲットへのニーズが確認できるだけでなく、差別を図る際に役立ちます。
▼サイトリニューアルをご検討中でしたら、こちらのシートをぜひご活用ください!
→BtoBのサイトリニューアルにおけるKGI / KPIの設計方法
ターゲットを設定する
BtoBサイトを制作する上で、ターゲットの設定も大事な要素です。ターゲット設定で便利な手法のひとつにペルソナ設定があります。ペルソナ設定とは、自社の商品やサービスを利用すると想定できる顧客像のことです。
ペルソナを決める際、プロフィールや趣味も設定します。その時に大切なのは、ペルソナのもつ課題や悩みを設定することです。ペルソナが自社商品やサービスを通して、どのように悩みを解決するかを想定します。
具体的なイメージができると、自社サイトの方針や発信する情報の内容が決まってきます。
ペルソナが商品やサービスを購入するまでの行動を推測すると、成果に繋がりやすいサイトの導線設計や効果的な集客方法が分かります。
▼すぐにペルソナが作れるワークシートをご用意しています。ぜひご活用ください!
→BtoB事業のためのペルソナ設定ガイド
自社の強みや特徴を明確にする
競合他社のサイトを分析し、自社の強みや特徴を把握して、サイトでも差別化を図りましょう。
自社の強みが必ずしも、ユーザーにとってメリットになっているとは限りません。複数の競合サイトを確認し、どのようなメッセージを謳っているかを調査する必要があります。
競合サイトを調査し、自社だけの強みと他社と比べて不足している点を洗い出し、他社と差別化が図れる点を明確にしましょう。
▼こちらの資料を参考に競合分析してみましょう!
→他社に差をつける!競合分析の教科書
BtoBサイトの種類と事例
BtoBサイトは、主に「サービスサイト」を指します。しかし、BtoB企業が運営するサイト全般を指すことがあるので、主なBtoBサイトについてご紹介します。
- サービスサイト
- コーポレートサイト
- 採用サイト
- 株主向けIRサイト
それぞれどのような特徴や役割があり、どのような項目の記載すべきか事例付きで解説します。
新規顧客を増やしたいなら「サービスサイト」
サービスサイトとは、自社の商品やサービスに関する情報を掲載しているWebサイトのことです。見込み顧客を獲得することが主な目的です。BtoBビジネスでは特に重要度の高いサイトです。
活用方法や導入事例、口コミを掲載することで、ユーザーが商品やサービスを利用している場面のイメージができます。
主な目的は、ユーザーにアクションをしてもらうことです。商品やサービス以外にも問い合わせや見積もり依頼、お試しプランなど、ハードルの低いCTAを用意します。
オウンドメディアもサービスサイトに含まれます。商品やサービスのコラムや課題認知してもらうための記事などを掲載することで、リード顧客の獲得を狙います。
サービスサイトで記載すべき項目は、主に以下の通りです。
- トップページ
- 選ばれる理由ページ(導入メリット)
- サービスページ(機能紹介)
- 料金ページ
- 導入事例ページ
- セミナー一覧
- ブログ
- お知らせページ
- よくある質問ページ
- 資料ダウンロード
- お問い合わせ/無料相談・トライアル
- 会社概要
【事例】株式会社ベーシック
引用:https://ferret-one.com/
関連記事:サービスサイトとは?コーポレートサイトとの違いとBtoBで使える構成
お役立ち資料:リード獲得を増やす“サービスサイト”立ち上げの4つの手順
認知度拡大・ブランディングに「コーポレートサイト」
コーポレートサイトとは、企業の公式サイトのことです。主に見込み顧客が商品やサービス検討するときや、自社の求人を見た求職者が、採用試験を受けるかどうかの判断材料に使います。
そのため、ユーザーの知りたい情報を早く、分かりやすく、正確な情報を網羅的に記載しておく必要があります。
ユーザーにとって使い勝手のよいサイトにするために、コーポレートサイト、サービスサイト、採用サイト、株主向けIRサイトそれぞれの情報をひとつのサイトにまとめるのも選択肢のひとつです。すでに別サイトで運営している場合は、離脱を防ぐためにリンクを貼るといった対策もできます。
コーポレートサイトに記載すべき項目は、主に以下の通りです。
- 企業情報
- 商品やサービスの紹介
- プレスルーム
- 採用情報
- お問い合わせ
【事例】株式会社ベーシック
引用:https://basicinc.jp/
関連記事:コーポレートサイトとは?目的やメリットを踏まえた基本構成を紹介
採用活動の窓口に「採用サイト」
採用サイトとは、自社の採用活動に関するWebサイトのことです。
企業によっては、コーポレートサイトの一部として掲載することもあります。Webサイト内にコンテンツが多い場合は、採用サイトのみを独立させた方が閲覧しやすいのでおすすめです。
大手の求人サイトで広告を出すより、自社のWebサイトで求職者を集められた方が低コストで済みます。そのため、多くの企業が採用サイトの制作を重要視しているのです。
社員ブログやインタビューを記載し、採用後の働き方をイメージしてもらうことで、採用のミスマッチを防げます。
採用サイトが記載すべき項目は、主に以下の通りです。
【事例】株式会社ベーシック
- 募集要項
- 企業理念・ミッション
- 社員紹介・
- 福利厚生・働く環境
【事例】株式会社ベーシック
引用:https://recruit.basicinc.jp/
株主や投資家への情報発信「株主向けIRサイト」
株主向けIRサイトとは、株主・投資家に向けた発信サイトのことです。IRサイトもコーポレートサイトに含まれる場合もあります。
ベンチャーキャピタルを募集中、上場企業、ストックオプションがあれば、Webサイトを独立させ、サイトの制作に注力しましょう。
投資家から投資対象に選ばれるように、幅広く情報を記載する必要があります。投資家は最新情報を見て株式を売買するので、早期の情報発信やアップデートが重要です。
株主・投資家が特に注目する、株主総会や配当金、株主優待情報を詳細に掲載するのが効果的です。
株主向けIRサイトが記載すべき項目は以下の通りです。
- 企業情報
- 経営理念
- 経営戦略
- 沿革
- IRニュース
- 決算情報
- プレスリリース
- 株価情報
- 株主総会
- 株主優待
- IRカレンダー
- 問い合わせ
【事例】東京海上ホールディングス
引用:https://www.tokiomarinehd.com/ir/
BtoBサイトに必要なページの型
ここでは、BtoBサイトの特に「サービスサイト」に必要なページをご紹介します。
ご紹介するのは弊社「ferret One」がBtoBマーケティングの支援を行った現場のノウハウから導き出した「型」になりますので、ぜひ参考にしてみてください。
- トップページ
- 選ばれる理由ページ(導入メリット)
- サービスページ(機能紹介)
- 料金ページ
- 導入事例ページ
- セミナー一覧
- ブログ
- お知らせページ
- よくある質問ページ
- 資料ダウンロード
- お問い合わせ/無料相談・トライアル
- 会社概要
そもそもなぜBtoBサイトに「型」があるのか?
BtoBサイトは、誰が見てもわかりやすく、また、比較しやすいようなページ構成にすることが重要です。そのため、BtoBサイトに盛り込むべきページは決まってきます。
BtoBの場合、商品・サービスの検討時には、他の複数の競合商品・サービスと比較され、購入時には複数人の承認が必要です。このことから、BtoBサイトは他のサイトにはないような奇をてらったデザインや設計のWebサイトにすると、分かりづらく、そもそも検討の対象にしてもらえない可能性さえあります。
1.トップページ
トップページは、最も多くのユーザーに見られるページで、BtoBサイトにとって最も重要なページです。
ページ作成のコツ
誰にでも商品・サービスの魅力が伝わるように、分かりやすく、端的にサービス内容を伝えることがポイントです。
初めからTOPページに流入するユーザーだけでなく、ブログなどの下層ページから遷移してくる場合もあり、流入経路は様々。そのため、「もっと知りたい」と読み進めてもらえるような内容を盛り込む必要があります。
関連記事:トップページの作り方とは?離脱させないデザインにするには
2.選ばれる理由ページ(導入メリット)
選ばれる理由ページは、第三者の目線からユーザーを説得するページです。
ページ作成のコツ
情報収集している現場担当者が上長を説得する際に活用されることが想定されます。
ユーザー目線で「抱えている課題」を提示して共感を得て、商品・サービスを解決策として提示しましょう。
3.サービスページ(機能紹介)
サービスページは、取り扱っている商品・サービスをプレゼンするページです。機能紹介や強みを紹介します。
ページ作成のコツ
重要な点は押し売りにならないように、「ユーザーが知りたいこと」と「Webサイトで紹介する内容・表現」を一致させることです。
例えば、「商品・サービスへのこだわり」や「創業○○年」などはアピールしたいポイントではありますが、検討段階のユーザーがまず知りたいことではありません。ユーザーにどのようなメリットがある商品・サービスなのかという目線で紹介しましょう。
関連記事:BtoBサイト制作の型・サービスページ編
4.料金ページ
料金ページは、サービスプランや商品価格を掲載するページです。予算内かどうかは検討時に非常に重要です。競合よりも安価で、顧客のニーズにマッチしていれば検討度を上げることができます。
ページ作成のコツ
ただ、高額であったり、ケースバイケースで費用が変わるなど、公表したくない場合もあるでしょう。そのような際でも、お問い合わせボタンを用意したり、料金表をダウンロードできるフォームページを用意して、知る方法が分からないという状態にならないような導線設計にしましょう。
料金が分からないと不信感を与えたり、知ることができないため、ページから離脱して検討してもらえない可能性があるので注意が必要です。
5.導入事例ページ
導入事例ページは、商品・サービスを導入した顧客の導入理由と導入後の成果を紹介するページです。導入事例一覧ページと各導入事例の詳細ページで構成します。
ページ作成のコツ
導入事例は第三者目線での商品・サービスの評価のため、客観的かつ信頼性の高い情報としてユーザーに受け入れてもらいやすくなります。
特に、ユーザーは自社に近い業種や企業規模でも使えるかを気にしていますので、ターゲットとなる企業像の導入事例は必ず準備して掲載しておきましょう。
関連記事:効果的な導入事例の書き方とは?弊社の構成テンプレートで解説
6.セミナーぺージ
セミナーページは、自社で開催しているセミナー情報を掲載するページです。セミナー一覧ページと各セミナーの詳細ページで構成します。
ページ作成のコツ
セミナーページは自然検索での流入を狙うというよりも、広告やセミナ―案内のメールマガジンのランディングページとして活用することが多いページになります。そのため、具体的なアクションを起こさせる作りにすることがポイントです。
関連記事:集客できるセミナーのLPを作成する方法とは? 5つのポイントとおすすめテンプレート
7.ブログ
ブログは、記事でお役立ち情報を発信するページです。見込み顧客の流入を増やす目的で活用します。
ページ作成のコツ
見込み顧客の流入を増やすには、商品・サービスに関連する「お悩み」にまつわる情報を掲載することが重要です。ユーザーにお役立ち情報を提供する「ただ便利なだけのサイト」で終わってしまっては、企業としては利益になりません。回遊・CVしてもらう設計にすることがポイントです。
ブログでユーザーのお悩みを解決し、さらに関連性の高いお役立ち資料やワークシートなどのホワイトペーパーへ誘導する導線をつくるなど、記事内容にあったアクションを促せす作りにしましょう。
関連記事:【超入門】オウンドメディアの意味とは?編集部が伝えたい運用メリット
8.よくある質問ページ
お知らせページは、商品・サービスに関連するニュースを掲載するページです。最新情報を掲載することで、最新のWebサイトであるという印象を与え、かつ、信頼感をもたらすことができます。
ページ作成のコツ
掲載するニュースは、商品・サービスのリリースやセミナー・イベント開催、導入事例の追加などです。何年も前のお知らせが載っていると、逆に不信感につながり、回遊してもらえない可能性がありますので、まめにお知らせを追加していくことを心がけましょう。
9.資料ダウンロードページ
資料ダウンロードページは、ユーザー情報を入力して、ダウンロードしてもらうページです。ユーザー情報を取得することで、見込み顧客とつながりをもて、ナーチャリングしていくことができます。
ページ作成のコツ
ユーザーが、自分の個人情報を渡してでも、読んでみたいと思ってもらえるような資料の魅力を伝える必要があります。
「何がわかる資料なのか?」「読んだらどのようなことができるようになるのか?」などユーザーのメリットを伝えたり、資料の数ページを掲載しておくのが効果的です。
関連記事:ホワイトペーパーとは?顧客が欲しくなる資料の書き方
10.お問い合わせ/無料相談・トライアル
商品・サービスに興味を持ったユーザーが、質問したり、アポイントの依頼をするために、電話番号を掲載したり、お問い合わせフォームを設置するためのページです。
ページ作成のコツ
検討度の高い顧客がCVするページです。
どんなに検討度が高くても、入力が煩わしいフォームだと、離脱されてしまいかねません。そこで、フォームについては、「入力〇分」など、入力時間を冒頭に入れておくことで、すぐにできそうと思ってもらえ、離脱を防ぐことができます。
11.会社概要ページ
会社概要ページは商品・サービスの運営会社がどのような会社なのかを、端的に紹介するページです。BtoBでは、取引先が信頼に値する企業かどうかも重要な検討材料になり、商品・サービス情報に次いで見られます。
ページ作成のコツ
コーポレートサイトへ遷移させるというのもありですが、1ページに簡単にまとめた会社概要ページを作っておくとサービスサイトからの離脱を防ぐことができます。
関連記事:BtoBで本当に成果の出るWebサイト制作方法-ferret One制作チームの取り組み
BtoBサイトで作っておきたいコンバージョンを増やす導線設計
BtoBサイトで成果を出すには、多くユーザーを流入しつつ、離脱されにくいコンバージョン率の高いサイトを作る必要があります。
コンバージョンを増やすためのポイントは以下の3つです。
- 離脱させないファーストビューを作る
- ユーザーの導線を意識し、コンバージョン率を上げる
- SEOを行う
ひとつずつ説明します。
▼すでにWebサイトをお持ちの方へ:チェックリストでWebサイト診断をしてみましょう!
→Webサイトの“もったいない”を無くす!BtoBサイトのCVRを改善する15のチェックリスト
離脱させないファーストビューを作る
ユーザーは、ファーストビューで求めている情報がないとすぐに離脱してしまいます。
離脱を防ぐには、なるべく一目で分かるように伝えることが大切です。ユーザーが最初に見る画面で、タイトルや目次を使って、ニーズを満たす情報があることを示しましょう。
画像を活用してそのページの内容を伝えるのも効果的です。ただし表示速度が遅くなり、離脱の原因にならないよう、画像のサイズや解像度も細かくチェックしましょう。
ユーザーの導線を意識する
BtoBのWebサイトにおいて、コンバージョン率を上げるには、ユーザーの導線を意識することが大切です。
たとえば、資料請求をしてもらいたいとしても、ページ内に申し込みフォームがなければ、離脱する可能性が高くなります。ユーザーがすぐに次の行動に移すためには、各ページに申し込みフォームが必要です。
SEOを行う
SEO(検索エンジン最適化)とは、ユーザーが検索をした時に、自社のページが上位に表示されるために工夫を凝らす施策のことです。
SEOを行えば、特定のキーワードから企業名を知らない人でも集客できる可能性が広がります。
ただ、SEOは、広く深い知識が必要です。本やWebサイトでも勉強できますが、理解するまでにはかなり時間を要します。Googleのコアリズムアップデートに対応するため、すぐに施策を実行する必要があり、社内にSEO スキルを持った人がいないのであれば、専門の企業や業者に依頼しましょう。
ただし、SEO対策は継続的に行う施策になるため、外注するコストは大きなものになってしまいます。自社にノウハウを蓄積していく体制を作りながら、外注することも選択肢のひとつです。
自分でできるSEO対策について、できるところから始めてみましょう。
関連記事:自分でできるSEO対策8ステップ!無料でできるやり方を徹底解説【初心者向け】
BtoBサイト制作後の改善策
BtoBサイト公開後は、ページを追加・更新して、よりターゲットに響く訴求や導線、コンテンツに改善していく作業が必須になります。BtoBサイトを改善するためにすべきことは、主に2つです。
- 継続的にページの追加・更新を行う
- 分析ツールで効果測定・改善を繰り返す(CVR改善)
継続的にページの追加・更新を行う
サイトを作って終わりではなく、こまめに更新することが大切です。商品やサービスをリリースしたのに、更新情報がないと、ユーザーが購入する機会を逃したり、初歩的な問い合わせが増えたりします。
他にも更新頻度が低いと、検索順位が下がり検索からの流入が減ったり、ユーザーが不信感を持ったりとリード獲得の機会損失に繋がります。企業ブログなどのオウンドメディアを活用して、定期的に更新して、ユーザーが求める情報をこまめに発信しましょう。
関連記事:Webサイト運営とは? 具体的な業務や効果の出る改善方法
分析ツールで効果測定・改善を繰り返す(CVR改善)
また、「どのページが、どのような人に、どのくらい見てもらえたのか」など、Webサイトの効果測定を行って、発信する情報や訴求を最適化していく必要があります。
関連記事:【プロ直伝】BtoBのサイト改善をするには?CVR向上のためのチェックリスト
BtoBサイト制作を依頼する際に気をつけるポイント
BtoBサイトは制作して終わりではなく、運用して「見込み顧客を獲得」していかなければなりません。そのため、BtoBサイト制作を外部に依頼する際には下の2点には気を付けましょう。
BtoBビジネスに適したサイト設計にすること
Webサイトを制作する会社は、全国で1万社以上あると言われています。会社ごとに強みがあり、どこに頼めばいいか分からなくなってしまいます。
BtoBのWebサイトを制作する場合は、BtoBに強い会社を選ぶことが大切です。BtoBとBtoCのサイトでは、導線やデザインなどサイトの設計がまったく異なります。制作会社の強みや実績を確認し、BtoBでの実績が多い会社を選びましょう。
Webサイト制作後の更新性が担保できること
またBtoBのWebサイト運用では、更新性が求められます。思いついた施策をすぐに実行したり、新しい記事やお知らせを発信するためのページ更新を素早く行う必要があります。
そのため、社内でどの運用していける体制についても併せて検討しましょう。
Webサイトのページ更新を行うために必要なコーディングの知識がない場合、エンジニアや外注の制作会社に依頼する費用と時間のコストがかかります。
もしも自社で低コストで運用していきたいなら、ノーコードでWebサイトが制作・更新できるノーコードのCMSがおすすめです。
関連記事:【初心者向け】自社ホームページの更新作業を自分で行うには?
関連記事:【初心者でもわかる】CMSとは?導入するメリットとおすすめツール比較12選
BtoBサイトの成功事例5選
弊社ferret OneではBtoBサイトの制作・リニューアル、CMS提供を行っています。
本章では、ferret Oneで制作されたBtoBサイトを例に、構成・デザインの特徴、運用環境から、その効果・成果について解説します。
豊富なコンテンツで見込み顧客を獲得:株式会社アルー
企業ブログで業界動向や人材育成のノウハウなど、専門的な記事や資料を発信することで、まだ自社のことを認知していない検討層の流入・獲得に成功しているサイトです。
BtoB企業に勤めている担当者も業務上で悩みがある場合は検索エンジンで検索して解決方法を探しています。BtoBサイトはそうした見込み顧客と接点を持つ重要な役割を担います。
▼株式会社アルー株式会社さまの導入事例記事
https://ferret-one.com/cases/alue
▼株式会社アルー株式会社さまのマーケティング成功事例記事
https://ferret-one.com/blog/btob-marketing-success-alue
検討度を上げるCV設計:株式会社キトー
主要製品情報が一目でわかる構成・デザインで、さらにサイト全体がシンプルなメニュー構成になっていることから、分かりやすいユーザー導線が特徴のサイトです。訪問者が必要な製品を見つけやすい工夫がされていることが分かります。
サイトのCVポイントについては、「問い合わせ」だけでなく、「図面ダウンロード」や「製品資料ダウンロード」といったハードルの低いコンバージョンも用意されており、BtoBの購入プロセスに則った導線設計で効率的にリード獲得できるようなサイト設計になっています。
▼株式会社キトーさまの導入事例記事
https://ferret-one.com/cases/kito
導入事例で自分ごと化を促す:CCCMKホールディングス株式会社
導入事例がインタビュイーの写真やロゴとともに多数掲載されているのが特徴的です。BtoBでの購入決定は、導入後の成果が見込めるかどうかが重要な判断材料になります。見込み顧客が、導入前に自社と同じようなケースを見つけられるように、導入事例が多く掲載されていることはBtoBサイトとして有用です。
また、導入事例があることで、取引先としての信頼性も同時に高めてリード獲得を促進することができます。
▼CCCMKホールディングス株式会社さまの導入事例記事
https://ferret-one.com/cases/cccmk
離脱させないファーストビューとTOPの構成:エン・ジャパン株式会社
TOPページが見込み顧客が検討する際の思考に寄り添った構成になっており、シンプルながら、非常に分かりやすいサイトです。
ファーストビューでは「誰向けのサービスで、何がしてもらえるのか」簡潔に分かり、かつフォームが設置あることでCVを促しています。さらに続くセクションでは、「サービス概要」「選ばれる理由」「導入事例」が提示されることで、自分に必要かどうかを判断しやすくなっています。
▼エン・ジャパン株式会社さまの導入事例記事
https://ferret-one.com/cases/enjapan
更新性を担保して打ち手を増やした:株式会社ネクスウェイ
BtoBサイトでは、サイトの構成や内容の前に、更新性の確保が重要です。
株式会社ネクスウェイさまは、オンプレミスCMSのカスタマイズを十数年重ねた結果、ブラックボックス化が進み、サイトの更新が属人化して時間がかかっていました。そこで、ノーコードCMSのferret Oneに乗り換えて、社内の誰でもWebサイトを更新できるようにしたことで、CVR改善を中心としたマーケティング施策を迅速に行えるようになりました。結果、オーガニック検索によるCV数が140%に伸ばし、成果をあげられています。
▼株式会社ネクスウェイさまの導入事例記事
https://ferret-one.com/cases/049-nexway
▼株式会社ネクスウェイさまのマーケティング成功事例記事
https://ferret-one.com/blog/btob-marketing-success-nexway
BtoBサイトなら「ferret One」におまかせ!
弊社の提供するferretは、BtoBマーケティングに特化した支援サービスです。
BtoBマーケティングに必要な機能が全て揃ったマーケティングツールとコンサル・代行支援を提供しています。以下は、サービスの一例です。
- サイト・LP制作:BtoB事業に適したサイトを要件定義から一貫して制作します。
- BtoBマーケティングツール「ferret One」の提供:WebサイトをPowerPointのように「見たまま編集」できるCMS機能搭載で、日々のちょっとした更新や施策実行を自分ですぐに行えるようになります。
サイト制作・リニューアルなど、BtoBマーケティングにお困りの方はぜひご相談ください!
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顧客獲得・売上アップしたいならBtoBサイトは必須
BtoBサイトは、以下のBtoB企業の特徴を踏まえて作成する必要があります。
- Webサイトで情報収集する人が半数以上かつ、営業担当接触前に6割は意思決定している
- 購入までの検討期間が長い
- 購入の意思決定者が複数人いる
- ナーチャリングの必要がある
BtoBサイトは見込み顧客の獲得だけでなく、BtoB企業の長い検討期間のなかで、ナーチャリングの役割を果たします。ブログなどで定期的にお役立ち情報を提供することで信頼関係が生まれ、いざ導入するとなった際に、検討に上げてもらうことができるのです。
BtoBで購入してもらい、売上アップしていくためには、BtoBサイト、特に「サービスサイト」の活用が欠かせません。サイトを最大限に活用して、今よりも効率的に顧客獲得・売上アップを目指しましょう!
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