御社のサービスと、椎名さまの役割について教えてください。
弊社は、中堅企業や中小企業さまに財務分析・改善、コンプライアンス、HR等バックオフィス業務のサブスクリプション型サービス「F&M Club」の提供や、助成金・補助金の情報提供や申請支援、給与明細や労務手続きの電子化支援も行っています。
私は、ferret One導入以前は営業パートナー・提携金融機関を増やす役割を担っていましたが、今期からはferret Oneで立ち上げた「F&M Club」のサービスサイトとMAを活用し、獲得を伸ばす役割をしています。
ferret One導入前はどんな課題を抱えていたのでしょうか?
ありがたいことに、弊社ではこれまで銀行さんや信用金庫さんからたくさんの企業をご紹介いただいており、新規案件獲得のパイプとなっています。しかし、一度失注した顧客の管理ができておらず、追客体制に課題がありました。たまに弊社を思い出した方から電話が来るぐらいで、先方からお問い合わせが来ることは本当に稀でした。新規開拓を優先していたのもありますが、失注顧客のフォローができていなかったというのが、長年の課題としてありました。
15年程前に作ったWebサイトは存在していたものの、社員から「なくても営業できる」と言われるほどのクオリティで誰にも活用されておらず、Web施策は何もやっていないに等しい状況でした。このような状況に対して「もったいない」「変えなくてはいけない」という議論は昔からあったものの、これまでは「本気でやろう」とまでは至っていなかったのです。
しかし事業が成熟するにつれ、「これまで目を背けてきた課題と向き合わねば」という気持ちがどんどん高まってきました。そこに新型コロナウイルスの影響も相まって「そろそろやっていこうか」となっていったのです。
ferret One導入の決め手は何でしょうか?
ツールの使いやすさと伴走サポートの2軸が決め手です。特に後者が大きかったですね。Webマーケティングに取り組むのも後発で、素人が自分たちでやったところでうまくいかないのは明白でした。そのため、伴走しながら進めてくれるところを探していたのです。
他にいくつか制作会社の話も聞き、「更新は自分たちでできますよ」というところもありました。しかし、施策を行う上で困りごとがあったときに相談できないのは、初心者にとっては大変だと思います。
当時、私を含めた3人でツールや制作会社を探しており、それぞれが別のルートでferret Oneを見つけてきました。やはり「強みは伴走」というのに惹かれたんですよね。みんなウェビナーにも参加していたようで、「やっぱりferret Oneがいいよね」と意見が一致しました。
伴走サポートを活用し、どんな取り組みをおこないましたか?
知識ゼロからのスタートなので、はじめは用語も分からなければ目標設定の仕方も分かりませんでした。これまで考えたことのなかった用語や概念もありましたが、サポート担当の方に丁寧にかみ砕いて説明してもらい、だんだんやるべきこと・やりたいことが明確になってきました。今までなんとなく分かっていたつもりだったことも、いざミーティングをすると全然明確でなかったことにも気づけました。あのときの話がなければ、今もぼんやりしたまま進んでいたのかなと思います。
マーケティングの型がferret Oneにはあるので、1つ1つ何をどう進めるべきか迷うことなくできるのがありがたかったです。
ツールの操作は分かりやすく、サクサクと業務を進められます。操作方法に詰まってもサポートセンターに聞けますし、関わる人全員が丁寧な対応をしてくださるので、そこは期待していた通りです。ページをワンクリックで複製できたり、ページの中のパーツ単位でコピーできるクリップボードという機能を覚えてからは、さらにページ編集が楽になりましたね。
特にサイトの導線改善には力を入れています。ダッシュボードやレポート機能を使えば、現状の数値が一瞬でわかりますし、お問い合わせいただいた方の行動履歴も確認できるので、どのページを見ているのかもよくわかりますね。
レポートの内容をみながら一から全部アドバイスをもらいながら取り組み、改善した箇所は1つ1つ「これどう思いますか?」「改善点を教えてください」と毎月のミーティングで教えてもらっています。
すると「この辺を直すともっと効果上がりますね」とさらに数字を上げるためのアドバイスをもらえるので、また改善してアドバイスをもらう……というサイクルです。やればやっただけ効果が出るので驚いています。あとはサイト上に設置する資料や事例記事を作るときも、どういう作り方をすればいいのかという参考資料が準備されているので、その型に沿って作成すればいいのもよかったです。おかげで、ほぼ一人の体制ながらも施策を進められています。
サイト導線の改善について具体例を教えてください。
たとえばブログの右側にある各コンテンツへのリンクは、全てアドバイスをいただいたものですし、CTAのボタン一つに関してもさまざまなアドバイスをいただきました。ブログ記事の下に資料ダウンロードフォームへのリンクを設置したのもそうです。
「助成金を使いたい」という課題を持つユーザー向けのページには、助成金の使い方の解説動画を置きました。その下には課題をさらに細かくかみ砕いた「こんな課題はありませんか?」という項目や導入事例も掲載しています。今までのサイトにはなかったものです。
「適切な労務管理をしたい」という課題を持つユーザー向けのページには、細分化した課題に対する解決策を提示し、ホワイトペーパーダウンロードへのリンクも置きました。関連するブログ記事も紹介しており、ユーザーにとっては一定の情報が得られるページになったと自負しています。
これらを入れてから、見込み顧客からの反応がかなり良くなりましたね。パンフレットのようにサービスを紹介するだけのサイトではなく、ユーザーにとって必要な情報を適切に配置し、課題解決のイメージを持ってもらえるサイトになるよう、全体的に改善していっているところです。
また、1年以内に営業担当が訪問した履歴のあるユーザーが「相談はこちら」のリンクをクリックしたら営業担当に通知が行くという、MAと連携した施策も行っています。これが効いており、そこから連絡を取ったお客様から成約につながるというケースも数件発生しています。
「助成金を使いたい」ページのコンテンツ例↓
ferret Oneを導入してどのような成果が上がりましたか?
元々Web施策を全く行っていなかったところから、実質約8か月の稼働で40件の成約が発生するようになり、2022年12月は月間で40件の成約が創出できるまでになりました。サイトを立ち上げた導入時と比較すると、訪問者数は12倍、PV数も12倍、CV数は7倍にまで伸びてきています。
5年前に失注した顧客から、「契約しようか迷っているうちにタイミングを失ってしまったけど、やはり必要なので契約したい」と連絡が来たこともあります。「まさか!?」ですよね。営業担当も非常に喜んでいました。
また、銀行や信用金庫から弊社を紹介された顧客が、打ち合わせの前に自主的にサイトを見てお問い合わせをしてくれることもあります。事前にサイトで情報を見てくれているので、一回の商談で成約が決まることもあるなど、リードタイムも短縮されてすごく嬉しいです。
次は、これまで接点のなかった新しいリードの獲得も増やすフェーズに進みたいと考えています。
伴走サポートで得た一番の「気づき」は何ですか?
一度失注した顧客をそのままにせず、フォローする仕組みや受け皿となるサイトを作り込むことの重要性です。
銀行などから紹介していただいたお客さまは、こちらの話を丁寧に聞いてくださることが多いです。それを、一度失注したからといって、かなりの数放置してしまっていました。それが、メール→Webサイトの組み合わせによるフォローの仕組みを作ったことで多くの成約につながりました。サポート中に伝えられたレポート数値の見方や考え方がベースとなり、Webマーケティングのやり方やどのような施策をうつべきなのかも自分自身でわかるようになったことも大きかったですし、
本当にやってよかったと思います。
ferret Oneできちんと追える仕組みを作ったことで、会社の営業のやり方を変える、全社的な飛躍につながると思います。
ferret Oneをどんな企業にお勧めしたいですか?
WebマーケティングやWeb上での接点づくりに取り組みたいけど、何をしたらいいのかわからない企業ですね。どれくらいの効果が出るのか、いくらぐらい投資する価値があるのか、最初は判断が難しいと思います。いきなり10人も20人も配属することもできないでしょう。最少人数で始め、最大の効果を出したいというリソースの状況下でも、伴走しながらたくさんのアドバイスをもらって進められるので、オススメできます。
弊社のサイトも引き続き改善を続けていくので、ぜひアドバイスをお願いしたいと思っています。
本日はたくさんお話しいただき、ありがとうございました
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