リードナーチャリングとは?施策一覧と成功事例
「見込み顧客を獲得した後、なかなかアポ獲得できない」
「顧客とのコミュニケーションや、信頼関係の構築がうまくいかない」
と悩んでいませんか?
BtoBビジネスでは、見込み顧客獲得後、すぐに購入に至るケースはほとんどありません。受注を生み出し、売り上げアップするには、検討度を上げる手法である「リードナーチャリング(見込み顧客育成)」が欠かせません。
この記事では、BtoBマーケティングの基本を知りたい人や、マーケティングのためにMAを導入したいと考えている人に向けて、リードナーチャリングについて詳しく解説します。
アポ率アップのために効果的なナーチャリングの導入方法や施策を現場目線で解説します。成功事例も併せて紹介しますので、ぜひお役立てください!
■合わせてよく読まれている資料
→BtoB企業向けコンテンツを活用したリードナーチャリングの方法
→次の施策を考えるヒントに!ferret One行動履歴機能の活用方法
目次[非表示]
リードナーチャリング(見込み顧客育成)とは?
リードナーチャリング(見込み顧客育成)とは、適切なアプローチにより見込み客の関心や購買意欲を高めていくことです。見込み客に興味や関心を高めるようなアプローチを行い、顧客化していく取り組みを指します。
リードナーチャリングはデマンドジェネレーション手法の1つ
顧客の商品・サービスへの興味関心を喚起し、アポを獲得して営業へ引き渡すまでのプロセス「デマンドジェネレーション」の一手法です。現在、多くのBtoB企業がデマンドジェネレーションのプロセスでマーケティングを行っています。
デマンドジェネレーションは3つのプロセスで成り立ちます。
- リードジェネレーション(見込み顧客創出):見込み顧客を獲得すること
- リードナーチャリング(見込み顧客育成):見込み客の関心や購買意欲を高めていくこと
- リードクオリフィケーション(見込み顧客分類):購入期待度の高い見込み顧客を絞り込むこと
リードジェネレーションとの違い
リードジェネレーションとは、新たに見込み客を生み出すことです。
リードジェネレーションによって生み出された見込み客の確度を高めるための行動が、リードナーチャリングということになります。
▼リードジェネレーションについては、こちらで詳しく解説しています
→リード獲得とは? BtoBで見込み顧客を増やす11の方法一覧
リードクオリフィケーションと違い
リードクオリフィケーションとは、購入期待度の高い見込み顧客を絞り込むことです。
リードナーチャリングしていく中で、検討度が高まり、詳しく話が聞きたいという気持ちになっている顧客を見つけ出す取り組みになります。
▼リードクオリフィケーションについて、こちらで詳しく解説しています
→リードクオリフィケーションとは?進め方と失敗しないコツ
■合わせてよく読まれている資料
→BtoB企業向けコンテンツを活用したリードナーチャリングの方法
→次の施策を考えるヒントに!ferret One行動履歴機能の活用方法
BtoBマーケティングでリードナーチャリングが重要視されるワケ
BtoBの取引は検討期間が長いうえに、リード獲得手法が多様化しているため、リードナーチャリングが重要視されています。詳しく解説していきましょう。
- 購入意思決定までの検討期間の長期化
- 休眠顧客の増加
購入意思決定までの検討期間の長期化
BtoBビジネスの場合、見込み顧客の検討期間が長期化しています。次の3つが大きな理由です。
・能動的な情報収集の市場変化
これまでは、営業から説明を受け商談後に発注するのが主流でした。しかし、インターネットの普及や通信環境整備により、SNSやキュレーションサービスが一気に加速。購入決定前の能動的情報収集が可能となったため、検討期間の長期化に繋がっています。見込み顧客が自ら行動するようになったため、購買意欲が高まるタイミングに合わせて適切な情報を伝えることが重要です。
・意思決定までのプロセスが厳格化
担当者が商品やサービスの重要性を感じてもすぐに購入できるわけでなく、リソースに関する社内での承認が必要です。インターネット上の情報量が飛躍的に増加したことにより、市況が変化し、意思決定までのプロセスが厳格化。特に大企業は、稟議や決済の手順が多く、プロセスの長期化に繋がっています。
・リード獲得の多様化
インターネット・通信回線・デバイスの普及により、ホワイトペーパーのダウンロードや製品比較サイトなど、リード獲得をする手段が圧倒的に増加しました。リード獲得の増加と比例して、確度が低いリード数も増加。獲得したリード顧客は、検討段階のさまざまな段階にいます。
見込み顧客を着実に購入意思決定段階まで進めるためは、それぞれの段階に対して的確なアプローチを行うことが大切です。
見込み顧客の状況を把握することなく対応している場合、営業効率をあげることは難しいでしょう。
休眠顧客の増加
休眠顧客とは、過去に商談や取引をしていたものの、現在はアプローチできていない状態の見込み顧客のことです。
長年リードを獲得し続けている企業であれば、多くの休眠顧客が蓄積されています。再度アプローチをしたいけれど、営業の手がいっぱいでリソースがさけない・休眠顧客の順位付けができない状態が大半です。
この状況が続くと、休眠顧客の増加の阻止は難しくなります。
関連記事:BtoBマーケティングとは?マーケターが教えるBtoCとの違いと成功事例
リードナーチャリングのメリット
リードナーチャリングにはどのようなメリットがあるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
- 長期追客の仕組みの構築
- 資産の活用
- 適切なタイミングでアプローチ可能
長期追客の仕組みの構築
購入までのプロセスが長期化していることから、見込み顧客を長期にわたりフォローし続ける必要があります。リードナーチャリングを仕組みとして構築できれば、営業の負担を軽減が可能。営業担当者の記憶や手腕に頼ることなく、効率的にリードをフォローできます。長期追客の仕組みの構築は、業務の効率化と確実な営業実績構築に繋がるのです。
資産の活用
休眠顧客は、企業にとっての資産です。新たにリードを獲得する場合、広告配信や展示会などのコストがかかります。リードナーチャリングの実施は、休眠顧客へのアプローチもできるため、会社の資産活用に繋がるのです。新たなコストをかけて不確実なリード獲得を狙うよりも、はるかに効率的にコストカットできるでしょう。
適切なタイミングでアプローチ可能
リードナーチャリングの各プロセスで、ツールを使うことで見込み顧客の行動や興味を可視化できます。ニーズが顕在化した時を逃さず、適切なタイミングでアプローチできます。
見込み顧客にとっては、適切なタイミングで必要な情報が送られてくるので、受動的な情報収集が可能となり、好印象を与えることになります。
企業からすると、見込み顧客の態度の軟化により営業担当者の業務効率・モチベーションの向上に繋がります。適切なタイミングでのアプローチは、双方にとって大きなメリットを生むのです。
リードナーチャリングのデメリット
リードナーチャリングに取り組むことで生じる代表的なデメリットは、以下の3つです。
- コンテンツの制作に手間がかかる
- ナーチャリングを専門的に行う人員が割かれる
- 成果が出るまでに時間がかかる
コンテンツの制作に手間がかかる
顧客を育成する上で重要なのが、製品や自社の魅力を伝えるコンテンツ作りです。しかし、効果的に伝わる発信では、見込み顧客の分析が不可欠です。膨大な時間と手間がかかります。
手間を減らし、質の高いコンテンツを制作するために、MAなどのツールを活用しましょう。自動化できる部分はツールに任せることで、業務担当者の負担を軽減しつつリードナーチャリングの効率化を目指せます。
ナーチャリングを専門的に行う人員が割かれる
ナーチャリングは、手間と根気を要する取り組みです。業務の片手間で実施すると、望む成果を得られない可能性が高まります。効果を得るために、専門的な部門を設立するなど、人的リソースを割かなければいけません。
予算に余裕がある、規模的に人員を割けないなどの会社は、外注やツール導入の検討をおすすめします。
成果が出るまでに時間がかかる
ナーチャリングは短期間で成果を出せる取り組みではありません。見込み顧客の確保や育成を含む、長期的な働きかけが必要です。
すぐに効果が出なくても、焦らずにひとつずつ課題を解消していくことで大きな効果が現れます。
リードナーチャリングのやり方とは?導入の流れ
ここでは、リードナーチャリング導入の具体的な道筋について説明します。
- 見込み顧客の情報を整理する
- カスタマージャーニーの把握
- CV・検討度ごとにアプローチ方法を設定する
- 見込み顧客の優先順位を決める
- リードナーチャリング施策実行・改善
①見込み顧客の情報を整理する
まずは自社に蓄積された見込み客の情報を整理することが大切です。
原則、デジタルで管理しましょう。リード数が増えてくると情報を見つけ出すことが難しくなり、溜まっていくだけで活用できなくなってしまいかねません。
MAツールを導入して顧客情報を管理したり、メールを送付できる運用環境を整えることをおすすめします。
名刺、Webサイト上から登録された顧客情報など、アナログ・デジタルどちらの接点の顧客も同じツールで一元管理して、情報を適切にまとめ直すことで、最適なアプローチを検討するための土台ができあがります。
関連記事:最新のMAツール10選!ツールでできることや比較ポイント
②カスタマージャーニーの把握
カスタマージャーニーマップを作成し、見込み客の具体的な購買プロセスを把握しましょう。
カスタマージャーニーマップとは、ペルソナがどのように商品やサービスを知り、どうやって購入に至るかをまとめたものです。
自社のペルソナをもとに、役職等の属性や商品・サービスへの検討度を考慮するとカスタマージャー二ーマップが作成しやすいのでおすすめです。カスタマージャーニーマップがあると、見込み客の行動をより具体的にイメージできるようになり、有効な施策を生み出しやすくなります。
関連記事:カスタマージャーニーマップの作り方とは?弊社の作成手順を解説
③CV・検討度ごとにアプローチ方法を設定する
CVの種類によって、顧客の検討度が異なります。
検討度の高い順に「問い合わせ・資料ダウンロード>セミナー申し込み>ホワイトペーパー」となります。
アプローチ方法の例として、下記のようなものが考えられます。
|
それぞれの顧客の立場に立ち、どのような情報を欲しているか考えて、アプローチ方法を検討することが重要です。誰が、いつ、どのような顧客にアプローチするのかをチームで整理しておきましょう。
④見込み顧客の優先順位を決める
実際のアプローチ、特に荷電については、リード数が多くなると対応が難しくなる場合もあるかもしれません。その場合は見込み客の優先順位に応じて行うと効果的です。
見込み客の行動に対して点数をつけるスコアリングを用いて優先順位を決定するほか、検討度が上がった行動を行ったホットリードに絞ってアプローチする方法があります。
⑤リードナーチャリング施策実行・改善
リードナーチャリング施策を実行し、見込み客の関心や購買意欲が高まってきたら、アポ打診。アポが獲得できたら、営業担当へ対応を引き継ぎます。
このリードナーチャリングの精度を上げていくには、PDCAを回していくことが欠かせません。
効果測定ではアポ率・案件化率・受注率を見る定量的な効果測定と合わせて、顧客のどの課題にどのようなコンテンツが響くのかなど、マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールスで定性的な情報を共有しましょう。
そうした結果をアプローチ方法やコンテンツ制作に反映させることで、リードナーチャリング施策の精度を上げていくことができます。
関連記事:PDCAとは?古いと言われる原因と失敗しないサイクルの回し方
リードナーチャリングに有効な施策
ここでは、リードナーチャリングの具体的な施策を紹介します。
- メルマガ
- セミナー
- ホワイトペーパー
- オウンドメディア
- SNS
メルマガ
メルマガは、見込み客へ定期的にアプローチできる施策です。
ホワイトペーパー・セミナー・サービス紹介資料・ブログ記事などを見込み顧客の検討度や業種などの属性別に内容を変えて送付することで、課題を顕在化させ、商品・サービスへの検討度を上げることができます。
リードナーチャリングにおけるメルマガの送付には、MAツールが便利です。
メールの一斉送信やセグメント別配信だけでなく、顧客の検討度が上がったらお知らせしてくれる機能があり、リードナーチャリングの成果を見逃しません。
関連記事:メールでナーチャリングする方法とは? ferret Oneの事例でノウハウ解説
セミナー
リードナーチャリングに効果的なセミナーは、自社の商品・サービスの紹介を中心としたセミナーです。「サービスを活用すると何ができるのか?」といった内容のセミナーやデモ画面を見せながら行うハンズオンセミナー等があります。
商品・サービスにに対して興味をもっており、購買意欲も高いケースですが、あと1歩が踏み出せない準顕在層へのアプローチが目的です。
セミナーのメリットは、質疑応答を通して、顧客と直接的なやり取りができることになります。特に、セミナー後のアンケートが商談化へのポイントです。アンケートで課題感や無料相談の希望を聞くことで、検討度をはかり、確度の高い顧客にクロージングすることができます。
関連記事:初めてでも失敗しない「BtoBセミナー」開催の極意 ーBtoBセミナー開催に欠かせない3つのポイントとは?
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、自社の商品やサービスについて詳しく説明した資料のこと。
リードジェネレーションだけでなく、リードナーチャリングにも活用できるコンテンツです。Webサイト上やメールマガジンなどから、ダウンロードページへ誘導することもできます。
例えば、なんとなくマーケティングが上手くいかないという課題感を持っている見込み顧客の場合は「BtoBマーケティングの手法10選」といったホワイトペーパーダウンロードが最初の接点になるでしょう。そうした見込み顧客へのナーチャリングとして、「Webサイトの10のチェックリスト」といったホワイトペーパーを送ることで、施策がうまくいかない原因がWebサイトの構成にあるという気付きを与えることができるかもしれません。
このように、ホワイトペーパーは見込み客にお役立ち資料を提供して信頼感を高められるだけでなく、課題の顕在化にも活用できます。
関連記事:ホワイトペーパーとは?書き方は?ホワイトペーパーについてよくある10の疑問
オウンドメディア
リソースの観点からホワイトペーパーが作成が難しい場合は企業ブログで作成して、ナーチャリングのコンテンツとして活用するとよいでしょう。
ブログ記事は、SEO対策により検索エンジン経由の集客をメインに活用されますが、見込み顧客の課題感に応じた記事をメルマガ等で送ることでナーチャリングに活用できます。
関連記事:【超入門】オウンドメディアの意味とは?編集部が伝えたい運用メリット
SNS
FacebookやTwitterなどのSNSを活用すれば、見込み客に対して気軽なアプローチができます。SNSを通してうまくコミュニケーションを取ることができると、見込み客の育成にも高い効果をもたらします。
関連記事:BtoB向けSNSマーケティングの効果的な活用手順を徹底解説【事例付】
リードナーチャリングを成功させるコツ
ここでは、リードナーチャリングを成功させるためにはどうしたらよいか説明します。
運用方法のコツ
- PDCAを継続的に回していく
- 適切な顧客に、適切なタイミングで適切なコンテンツを提供する
- 見込み客の情報を一元化する
- 顧客との様々な接点をシナリオ化する
体制構築のコツ
- インサイドセールスでもナーチャリングを行う
- 各部門の連携を強化
PDCAを継続的に回していく
リードナーチャリングにおいては、見込み客の反応を見ながらPDCAを回しましょう。最初に設定したアプローチ方法が最適だとは限らないため、状況に応じて改善を加えていく必要があります。チャネル別などでの成約率もチェックし、どの程度の成果が出ているか数値で確認することも大切です。
適切な顧客に、適切なタイミングで適切なコンテンツを提供する
見込み客にしっかりと訴求するには、それぞれに適切なアプローチをすることが重要です。たとえ有用なコンテンツを用意しても、それを求めていない相手に提供すれば、期待通りの反応は得られません。成約率を高めるには、それぞれの見込み客の状況に合わせてタイミングよく働きかける必要があります。
見込み客の情報を一元化する
見込み顧客の企業名や連絡先・所属業界などの情報をデータベースに一元化することで、円滑な営業活動が実現可能です。
日々の営業活動で担当者が得た、顧客のちょっとした情報を社内で共有しておけば、担当変更や急なトラブルの際、引き継ぎの手間がかかりません。
関連記事:ferret OneのSalesforceダッシュボード公開!活用の鍵はマーケへのフィードバック?
顧客との様々な接点をシナリオ化する
顧客の温度感に合わせたアプローチを段階ごとに設けることで、CVや成約に達するまでの道筋をスムーズに立てられます。
シナリオを作れば、部署全体でアプローチ段階が把握しやすいと同時に、営業マニュアルの改善をしていきやすいメリットが生じます。
例えばインサイドセールスでは、顧客の検討度に応じて提案内容を変えるトークスクリプトを活用することで、属人化せず、チーム全員が一定のパフォーマンスを出すことができます。
また、シナリオ通りに自動でメールを送るステップメールも有効です。ステップメールは、特定の行動をとった顧客に自動でメールを配信できるため、見込み顧客の検討度合いが上がりそうなタイミングで適切な提案が可能です。
関連記事:【弊社営業に聞く】インサイドセールス向けトークスクリプト作成方法
関連記事:ステップメールの作り方とは?シナリオ設計や成功事例を解説
インサイドセールスでもナーチャリングを行う
インサイドセールスにおいても、電話から得られた情報をもとにして顧客を分類しましょう。
受注に至らなかった顧客に対しても、分類に合わせてセミナーに案内したり、1カ月後に再び架電したりすれば、見込み客として育成できます。場合によってはメルマガリストに戻したほうがいいケースもあるので、それぞれに適切な対応を行いましょう。
関連記事:インサイドセールスとは何か?テレアポやフィールドセールスとの違い
各部門の連携を強化
リードナーチャリングでは、マーケティング部門と営業部門の連携が欠かせません。
購買意欲が高まった段階で営業担当へ引き継ぐことができれば、営業効率や成約率を上げられます。また、PDCAを回す中で得た気づきは、部署内だけでなく周りの部署にも共有すると効果的です。特にリードの質について、営業部門からマーケティング部門にフィードバックすることが大切です。
関連記事: マーケと営業の壁を崩す、仕組みとマインド - ferret Oneチームの場合
リードナーチャリングの成果を測る指標
リードナーチャリングを効果的に進めるには、様々な指標から現状分析して、改善を繰り返す必要があります。ここでは重要な4つの指標を説明します。
- メールの開封率・ページのクリック率
- メールのコンバージョン率(登録数、資料請求、問い合わせ数など)
- アポイント・商談数
- 営業部署へのリスト引継ぎ数
メールの開封率・ページのクリック率
メールの開封率や、配信したメール内に貼り付けたURLのクリック率は、重要な指標のひとつです。
開封率の高さは、メールタイトルやメール本文にユーザーが関心を持っている客観的な証拠です。クリック率が高ければ、メール本文の内容やLP・キャンペーン情報などに、ユーザーが興味を持っていることがわかります。
双方とも指標の率が低ければ、内容の見直しと課題点の発見・修正が必要です。
メールのコンバージョン率(登録数、資料請求、問い合わせ数など)
配信したメールのうち、どれだけのユーザーが反応したか割合を示すのが、コンバージョン率です。
メール配信で得た成果の最終的な指標として扱われ、配信メールした内容がユーザーニーズに応えられる質のものかを判断する基準として役立ちます。
関連記事: メールマーケティングを成功させるには?効果測定と改善のための指標4つ
アポイント・商談数
自社サービスに問い合わせをしている・セミナーに参加しているなど、温度感の高いユーザーに行った営業の結果、実現したアポや商談の件数を指します。
CVや成約につながるアプローチ段階で、質と量ともに注力する必要があります。
数値の特徴は、営業担当者の働きかけと、ユーザーの意志が噛み合わなければ上昇しないことです。ユーザーの温度感を高める第一歩として、まずは訪問アポの獲得を目指しましょう。
部内でアプローチのフィードバックをしながら、全体の営業レベルの向上を図ることで、数値上昇を目指せます。
営業部署へのリスト引継ぎ数
見込み顧客の温度感が高まり、実際にコンタクトをとる段階まで来たら、営業部門へリストを引き渡します。その件数を指した数です。
ユーザーがWebサイトへ訪問した回数、閲覧状況、メルマガへの反応などから判断します。
温度感が高まるまでのアプローチ状況を社内共有することで、ユーザーとよい関係を保ちながら契約成立に到達できます。
リードナーチャリングの成功事例
リードナーチャリングの手法に加え、実際に取り組んでいる他社の事例を知ると、自社が挑戦する際の想像ができます。ここではBtoBリードナーチャリングの成功事例を、3つ紹介します。
イベント後のメールナーチャリングにより、1か月で受注獲得「ferret One」
弊社「ferret One」マーケティングチームでもリードナーチャリングを実行しています。
イベント直後は一番多く反応されやすく、成果につなげる大きなチャンスです。それを見逃さないようにするため、イベントで大量に獲得した見込み顧客の検討度引き上げにメールナーチャリングを行いました。
イベント参加者は検討度がまだ高くないため、「自社サービスで解決できる課題」にこだわらず、情報収集段階の人が興味を示しそうなテーマに広げてホワイトペーパーを送付。
その上で、ダウンロードしたユーザーにインサイドセールスでアプローチをし、検討度をさらに上げることで、アポイントに繋げていきました。
その結果、約1ヶ月ほどの比較的短い期間でお申し込みを獲得できた成功事例です。
関連記事: メールでナーチャリングする方法とは? ferret Oneの事例でノウハウ解説
多角的なリードナーチャリングで売上が230%拡大「Oktopost Technologies」
「Oktopost Technologies」は、BtoB向けのソーシャルメディア管理プラットフォームを提供する企業です。
MAツール・SNS・メール・テレマーケティングなど、多角的な手法を用いてリードナーチャリングを成功させました。
自社ツールのトライアル版を使用しているユーザーを「ツール使用前・使用中・使用後(未購入)」に分類。各ユーザーに合わせたアプローチを展開します。
その結果、商談をせず契約に至った顧客が2.3倍に拡大しました。売上に換算すると、230%もの上昇です。
参考:https://www.oktopost.com/blog/b2b-social-media-lead-nurturing/
名刺を有効活用してアポイント成功率15%を達成「シンフィールド」
マンガを活用したBtoBマーケティング事業を展開する「シンフィールド」。
獲得した名刺を元に、メールを活用したリードナーチャリングを実施しました。2週間に1回メルマガで役立つ情報を発信。メールにはURLを記載し、CV率を参考に分析と改善を繰り返します。
メールに好意的な姿勢は、自社に高い関心を寄せていると同義です。結果を参考にアプローチを敢行したことで、電話活用時より、アポイント率が15%ほど高まりました。
リード獲得から成約までのコストを削減できる点から、中小企業が挑戦しやすい施策です。
参考:https://mailmarketinglab.jp/case-study-of-leadnurturing-shinfield/
リードナーチャリングを学べる本3選
リードナーチャリングについて詳しく学びたい人に向けて、役立つ本を3冊紹介します。
MAの先駆者の経験から学べる「BtoBのためのマーケティングオートメーション 正しい選び方・使い方」
出典:Amazon.co.jp
BtoB向けデジタルマーケティングについて書かれた本書。筆者はMAの第一人者、庭山一郎 氏です。
先駆者ならではの豊富な知識や、多角的な視点から多くの学びを得られる内容です。第2章「デマンドジェネレーションの4つのプロセス」のなかで、リードナーチャリングを解説しています。
BtoB企業に所属しているマーケターにおすすめの1冊です。
リーダー目線でインサイドセールスを把握できる「THE MODEL(MarkeZine BOOKS) 」
出典:Amazon.co.jp
マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスについて、網羅的にまとめた本書。インサイドセールスだけじゃなく、営業のプロセス・組織づくり・チームづくりなど、インサイドセールスの全体像を掴める内容が学べます。
著者である福田康隆 氏の経験を元に、経営者やリーダー目線の思考法や、重要視すべきポイントが書かれています。物語性の高い文章構成なため、インサイドセールスに馴染みのない初心者も読み進めやすい1冊です。
組織づくりから成功の秘訣を学べる「インサイドセールス 究極の営業術」
出典:Amazon.co.jp
インサイドセールスの理論と、理論に沿った取り組みを成功させるための「組織づくり」について書かれた1冊です。
世界的な企業である、ユーザベース社やAdobe社など多数の事例から、インサイドセールスを成功に導くための「組織づくり」を学べます。
著者は実際にインサイドセールス支援をしているプロコンサルタントの水嶋玲以仁 氏です。
自社にインサイドセールスを導入したい、導入したが効果を発揮できていないリーダーにおすすめです。
BtoBマーケティングなら「ferret」
弊社の提供するferretは、BtoBマーケティングに特化した支援サービスです。
BtoBマーケティングに必要な機能が全て揃ったマーケティングツールとコンサル・代行支援を提供しています。以下は、サービスの一例です。
- BtoBマーケコンサル:貴社の目的や状況にあった戦略を提案し、Salesforceなどのツールの再インプリや施策の実行・改善までを伴走サポート
- BtoBマーケティングツール「ferret One」の提供:CMSとMAの両方の機能を搭載しているので、1つのツールで効率的にマーケティングを行えます。
BtoBマーケティングにお困りの方はぜひご相談ください!
>ferretサービス紹介資料のダウンロード(無料)はこちら
アポ率アップには、リードナーチャリングが効果的
BtoBビジネスでは、見込み顧客とのアポ率を高めるために、リードナーチャリングが効果的です。ポイントは見込み顧客の検討度と課題を正しく理解し、それぞれに適したアプローチを行うことです。
本記事で紹介したリードナーチャリング導入の流れや施策などを参考に、リードナーチャリングに取り組んでみてください!
弊社「ferret」はBtoBマーケティングを総合的にサポート。マーケティングツールやコンサル・代行支援など、幅広いサービスの中から貴社に最適な解決策を柔軟にご提案します。
CMSやMAなどのツール、戦略設計、Webサイト制作、コンテンツ制作など、BtoBマーケティングにお困りごとがある方はぜひ資料をご覧ください。