リードナーチャリングとは?見込み顧客を育成し営業効率を上げる手法
(2021-04-28 更新)
見込み顧客を獲得した後、顧客とのコミュニケーションや、信頼関係の構築に悩んでいませんか。
この記事では、BtoBマーケティングの基本を知りたい人や、マーケティングのためにMAを導入したいと考えている人に向けて、リードナーチャリングについて詳しく解説します。
効果的なBtoBマーケティングを行うために、ぜひ役立ててください。
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リードナーチャリングとは?リードジェネレーションとの違い
リードナーチャリングとは、適切なアプローチにより見込み客の関心や購買意欲を高めていくことです。見込み客に興味や関心を高めるようなアプローチを行い、顧客化していく取り組みを指します。
似た言葉に「リードジェネレーション」という言葉があります。リードジェネレーションとは、新たに見込み客を生み出す手法のことです。
リードジェネレーションによって生み出された見込み客の確度を高めるための行動が、リードナーチャリングということになります。
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BtoBマーケティングでリードナーチャリングが重要視されるワケ
BtoBの取引は検討期間が長いうえに、リード獲得手法が多様化しているため、リードナーチャリングが重要視されています。詳しく解説していきましょう。
購入意思決定までの検討期間の長期化
BtoBビジネスの場合、見込み顧客の検討期間が長期化しています。次の3つが大きな理由です。
・能動的な情報収集の市場変化
これまでは、営業から説明を受け商談後に発注するのが主流でした。しかし、インターネットの普及や通信環境整備により、SNSやキュレーションサービスが一気に加速。購入決定前の能動的情報収集が可能となったため、検討期間の長期化に繋がっています。見込み顧客が自ら行動するようになったため、購買意欲が高まるタイミングに合わせて、適切な情報を伝えることが重要です。
・意思決定までのプロセスが厳格化
担当者が商品やサービスの重要性を感じてもすぐに購入できるわけでなく、リソースに関する社内での承認が必要です。インターネット上の情報量が飛躍的に増加したことにより、市況が変化し、意思決定までのプロセスが厳格化。特に大企業は、稟議や決済の手順が多く、プロセスの長期化に繋がっています。
・リード獲得の多様化
インターネット・通信回線・デバイスの普及により、ホワイトペーパーのダウンロードや製品比較サイトなど、リード獲得をする手段が圧倒的に増加しました。リード獲得の増加と比例して、確度が低いリード数も増加。獲得したリード顧客は、検討段階のさまざまな段階にいます。
見込み顧客を着実に購入意思決定段階まで進めるためは、それぞれの段階に対して的確なアプローチを行うことが大切です。
見込み顧客の状況を把握することなく対応している場合、営業効率をあげることは難しいでしょう。
休眠顧客の増加
休眠顧客とは、過去に商談や取引をしていたものの、現在はアプローチできていない状態の見込み顧客のことです。
長年リードを獲得し続けている企業であれば、多くの休眠顧客が蓄積されています。再度アプローチをしたいけれど、営業の手がいっぱいでリソースがさけない・休眠顧客の順位付けができない状態が大半です。
この状況が続くと、休眠顧客の増加の阻止は難しくなります。
リードナーチャリングのメリット
リードナーチャリングにはどのようなメリットがあるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
長期追客の仕組みの構築
購入までのプロセスが長期化していることから、見込み顧客を長期にわたりフォローし続ける必要があります。リードナーチャリングを仕組みとして構築できれば、営業の負担を軽減が可能。営業担当者の記憶や手腕に頼ることなく、効率的にリードをフォローできます。長期追客の仕組みの構築は、業務の効率化と確実な営業実績構築に繋がるのです。
資産の活用
休眠顧客は、企業にとっての資産です。新たにリードを獲得する場合、広告配信や展示会などのコストがかかります。リードナーチャリングの実施は、休眠顧客へのアプローチもできるため、会社の資産活用に繋がるのです。新たなコストをかけて不確実なリード獲得を狙うよりも、はるかに効率的にコストカットできるでしょう。
適切なタイミングでアプローチ可能
リードナーチャリングの各プロセスで、ツールを使うことで見込み顧客の行動や興味の可視化が可能です。ニーズが顕在化した時を逃さず、適切なタイミングでアプローチできます。
見込み顧客にとっては、適切なタイミングで必要な情報が送られてくるので、受動的な情報収集が可能となり、好印象を与えることが可能に。
企業からすると、見込み顧客の態度の軟化により営業担当者の業務効率・モチベーションの向上に繋がります。適切なタイミングでのアプローチは、双方にとって大きなメリットを生むのです。
リードナーチャリングの手法
ここでは、リードナーチャリングの具体的な手法を紹介します。
メールマガジン
メールマガジンを発行すれば、見込み客へ定期的にアプローチできます。メールを開封してもらうためには、タイトルを工夫すると効果的です。見込み客が思わず反応するようなキーワードを入れましょう。
セミナー
セミナーへの参加を希望する人は、自社の商品やサービスに対して興味をもっており、購買意欲も高いケースが多いです。セミナーを通して商品やサービスの魅力を詳しく伝えれば、見込み客の確度をさらに高められます。
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コンテンツマーケティング
価値のある情報を発信することで、自社に対する認知度やイメージを高める手法です。その情報を見込み客が受け取った場合、信頼関係を築いたり購買意欲を高めたりする効果を期待できます。
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SNS
FacebookやTwitterなどのSNSを活用すれば、見込み客に対して気軽なアプローチができます。SNSを通してうまくコミュニケーションを取ることができると、見込み客の育成にも高い効果をもたらします。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、自社の商品やサービスについて詳しく説明した資料のことです。見込み客から理解を深めてもらえるだけでなく、Webサイト上やメールマガジンなどからダウンロードページへ誘導することもできます。
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リードナーチャリングを成功させるためには?
ここでは、リードナーチャリングを成功させるためにはどうしたらよいか説明します。
PDCAを継続的に回していく
リードナーチャリングにおいては、見込み客の反応を見ながらPDCAを回しましょう。最初に設定したアプローチ方法が最適だとは限らないため、状況に応じて改善を加えていく必要があります。チャネル別などでの成約率もチェックし、どの程度の成果が出ているか数値で確認することも大切です。
適切な顧客に、適切なタイミングで適切なコンテンツを提供する
見込み客にしっかりと訴求するには、それぞれに適切なアプローチをすることが重要です。たとえ有用なコンテンツを用意しても、それを求めていない相手に提供すれば、期待通りの反応は得られません。成約率を高めるには、それぞれの見込み客の状況に合わせてタイミングよく働きかける必要があります。
インサイドセールスでもナーチャリングを行う
インサイドセールスにおいても、電話から得られた情報をもとにして顧客を分類しましょう。
受注に至らなかった顧客に対しても、分類に合わせてセミナーに案内したり、1カ月後に再び架電したりすれば、見込み客として育成できます。場合によってはメルマガリストに戻したほうがいいケースもあるので、それぞれに適切な対応を行いましょう。
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各部門の連携を強化
リードナーチャリングでは、マーケティング部門と営業部門の連携が欠かせません。
購買意欲が高まった段階で営業担当へ引き継ぐことができれば、営業効率や成約率を上げられます。また、PDCAを回す中で得た気づきは、部署内だけでなく周りの部署にも共有すると効果的です。特にリードの質について、営業部門からマーケティング部門にフィードバックすることが大切です。
リードナーチャリング導入の具体的な道筋
ここでは、リードナーチャリング導入の具体的な道筋について説明します。
見込み顧客の情報を理解する
まずは自社に蓄積された見込み客の情報を取捨選択することが大切です。溜まっている名刺をデジタル化してデータにまとめると管理しやすくなります。
また、Webサイト上から登録されたメールアドレスも整理しましょう。情報を適切にまとめ直すことで、最適なアプローチを検討するための土台となります。
カスタマージャーニーの把握
カスタマージャーニーマップとは、ペルソナがどのように商品やサービスを知り、どうやって購入に至るかをまとめたものです。見込み客の行動をより具体的にイメージできるようになり、有効な施策を生み出しやすくなります。
カスタマージャーニーマップを作成し、見込み客の具体的な購買プロセスを把握しましょう。
見込み顧客の優先順位を決める
実際のアプローチは、見込み客の優先順位に応じて行うと効果的です。優先順位は、見込み客の行動に対して点数をつけるスコアリングを用いて決定するとよいでしょう。たとえば、Webサイトを閲覧したら10点、資料をダウンロードしたら30点のように、自社の商品やサービスにより興味を示していると判断できる行動に対して高い点数をつけます。
顧客分類ごとにアプローチ方法を設定する
スコアリングの結果や顧客の属性に合わせ、それぞれに最適なアプローチ方法を設定しましょう。それぞれの顧客の立場に立ち、どのような情報を欲しているか考えてみましょう。
アプローチ方法の例:
セミナー・外部イベント・Web広告・SNS・メルマガ・コンテンツマーケティングなど
営業担当によるアプローチ
リードナーチャリングにより見込み客の関心や購買意欲が高まってきたら、営業担当へ対応を引き継ぎます。ここでは、顧客情報を正確に共有することが大切です。どのような企業であり、どういったニーズをもっているかきちんと伝えましょう。伝える情報に漏れがあると、せっかく築いた見込み客からの信頼を損ねてしまう可能性もあるので注意が必要です。
リードナーチャリングを導入し、顧客化に繋げよう
見込み顧客の成約率を高めるには、リードナーチャリングによるBtoBマーケティングが効果的です。見込み顧客の状況を正しく理解し、それぞれに適したアプローチを行いましょう。
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