Webマーケティング戦略に必要な考え方とは?フレームワークと具体的な手法
変化の激しいWebマーケティング業界。常に新しい情報や思考が必要になります。
時代の変化に応じたWebマーケティングの戦略を練るには、どんなに時代が変化してもブレない「考え方」を身に着けておく必要があります。
そこで、本記事ではWebマーケティングの戦略を立てるために必要な考え方や、具体的な手法を解説します。
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目次[非表示]
Webマーケティングとは?
Webマーケティングとは、Webを活用してさまざまな行動を数値化し、商品やサービスを顧客に提供するまでの過程を最適化する活動のことです。
Webマーケティングとは、成約までの流れ全体を指します。そのため、LPを使った広告やSEO、SNSなどによる販促活動も数ある施策の一つと言えます。
Webマーケティングの戦略を設計できれば、潜在顧客を自然な形で成約まで後押しできるので、営業活動で商品やサービスを売り込むことなく、成約に繋げられることも可能です。
デジタルマーケティングとの違い
Webマーケティングは、デジタルマーケティングの中のひとつです。つまり、デジタルマーケティングとWebマーケティングの大きな違いは、扱う範囲にあります。
WebマーケティングはSNSやWeb広告、SEOなどを活用しますが、デジタルマーケティングはさらにAIやIoT、MA(マーケティングオートメーション)など幅広い分野を扱うのです。
関連記事:【最新版】デジタルマーケティングの事例で学ぶ|成功する戦略のポイント
主なWebマーケティングの種類
Webマーケティングを行う際に活用できるさまざな手段があります。主なWebマーケティングの施策は以下のようなものです。
- オウンドメディア・SEO対策
- Web広告
- メールマーケティング
- SNSマーケティング
- セミナー
Webマーケティングは上記のような施策を複数同時に走らせることで、さまざまなアプローチを展開して成約までの流れを最適化していきます。
関連記事:Webマーケティングとは?初心者にわかりやすい基礎知識【5分でわかる】
Webマーケティング戦略で失敗しない3つのコツ
Webマーケティング戦略で失敗しないためのコツは以下の3つです。
- KGIとKPIを明確にする
- マーケティングファネルを理解する
-
成約までの導線設計を明確にする
1.KGIとKPIを明確にする
KGIとはプロジェクト単位でのビジネスの最終目標を指し、KPIはKGIに対する達成目標を分割した中間目標のことです。
KGIとKPIを設けることでビジネスの進捗を可視化でき、目標達成への改善策や対応を取りやすくなります。
Webマーケティング戦略は、複数の施策を並行して行う場合がほとんどです。KGIとKPIを設定せずに施策を進めると進捗が分からなくなり、最終目標の達成が難しくなります。
プロジェクトごとに細かくKPIを設置することで、目標管理を徹底して目標達成までの道筋を見える化してしてチームで共有しておくと良いでしょう。
関連記事:BtoBマーケティングにおける「KPI設計」とは?フェーズごとの具体例を紹介
2.マーケティングファネルを理解する
マーケティングファネルとは、顧客の悩みや課題のレベルを「潜在層」「顕在層」「明確層」の3パターンで分ける考え方です。
自社が取り扱う商品やサービスを訴求する際にどの顧客層をターゲットにするかを明確にして最適なオファーを提示することで、顧客に対して刺さりやすい訴求ができます。
また、各顧客層がどこにいるのかも理解すると良いでしょう。例えば潜在層であればSNS、顕在層であればメルマガ登録者など、各階層によって課題感が異なるため情報収集する場所も変わるのです。
このように各顧客層の行動心理を理解すれば、的確な訴求が可能になります。
関連記事:マーケティングファネルとは?弊社のBtoBマーケティングへの活用事例
3.成約までの導線設計を明確にする
マーケティング戦略の設定から成約までの導線設計をせずに、販売方法ばかりに囚われてしまうと、成約が伸びない原因の本質を見失う可能性があります。
導線を明確に設計することで、改善するべきポイントが明確になるのです。
リードの部分から問題があるのか、営業部分で課題があるのか、はたまた戦略の部分がそもそもズレているのかなどが分かります。
また、各ポジションの成果を数値化して分析すると、より明確に改善すべき部分を洗い出せるようになるでしょう。
関連記事:適切なマーケティングプロセスのために必要なことは?事例で学ぶ基礎知識
Webマーケティング戦略に効果的なフレームワーク【目的別】
Webマーケティング戦略を考えるうえで効果的なフレームワークをご紹介します。
- 3C分析
- カスタマージャーニー分析
- 4P分析
-
4C分析
Webマーケティング戦略ではさまざまな要素を調査・分析して施策を考える必要があります。上記4つのフレームワークはそれぞれ扱う目的が異なりますので、考えるポジションによって使い分けて活用してください。
また、マーケティングに使うフレームワークやテンプレートを丸ごと知りたい方に向けて、こちらの資料にまとめました。ぜひご活用ください!
→【記入例付き】マーケティングフレームワーク・テンプレート集
市場や競合の理解「3C分析」
3C分析は自社を取り巻く外的環境がどのような状況なのかを分析するためのWebマーケティングのフレームワークです。自社製品やターゲットとする顧客だけ見るのではなく、自社が置かれている市場と市場内にいる競合を把握しておく必要があります。
3C分析では、以下3つの観点から分析します。
Customer(市場環境):市場規模や市場の成長性を分析し目的とする売上を見込めるか
Competitor(競合):各競合のシェア率や特徴を分析し参入しても勝てるかを判断
Company(自社):自社のビジョンやリソース、製品の現状を洗い出す
3C分析はWebマーケティングにおいて重要な戦略設計の段階で用いるフレームワークです。まずは市場全体の動きを把握して自社で勝てるのかどうかをリサーチし、そのうえで施策を考えていくと良いでしょう。
関連記事:3C分析とは?すぐに実践できる手順を下準備から解説
顧客層の理解「カスタマージャーニー分析」
カスタマージャーニー分析とは、顧客が商品購入に至るまでの行動や思考を可視化するWebマーケティングのフレームワークです。
BtoB向けのカスタマージャーニー分析では、設定したペルソナの検討段階を以下の5つに分けて考えます。
- 課題感の認知
- 課題解決の情報収集
- 課題解決策の絞り込み
- 候補の比較検討
- 導入サービスの決定
上記5つのユーザー心理とペルソナの「課題」「情報ニーズ」「情報収集するチャネル」「行動」とを照らし合わせて、実際のユーザーの動きを把握していくのです。
▼こちらの資料でカスタマージャーニーマップの作り方を詳しく解説しています!ぜひ参考にしてみてください。
→Webサイトの戦略設計に欠かせない!カスタマージャーニーマップの作成・活用4ステップ
自社商品の理解「4P分析」
4P分析とは、以下4つの項目を自社目線で分析するためのフレームワークです。
Product(商品):どのような商品・サービスを提供しているのか
Price(価格):商品・サービスの価格はいくらか
Place(流通):商品・サービスをどのチャネルで販売・提供するのか
Promotion(販売促進):商品・サービスをどのように広報宣伝するのか
Webマーケティングの施策を考える際に用いられます。自社商品だけでなく自社のリソースや外注についても考え、自社のことについて客観的に見ながら施策立案を行うのがポイントです。
関連記事:4P分析とは?進め方とBtoBでの業態別の事例を解説
顧客の理解「4C分析」
4C分析は、以下4つの項目を顧客目線で分析するフレームワークです。
Customer value(顧客価値):顧客が価値に感じる点はどこか
Cost(顧客費用):顧客の費用感がいくらなのか
Convenience(利便性):顧客が商品・サービスを購入する際に便利かどうか
Communication(コミュニケーション):顧客とコミュニケーションをどう図るのか
先ほどの4P分析は自社目線での分析ですが、4C分析は顧客目線での分析をします。どちらの分析も行うことで、自社の考えと顧客の考えにどれほどのギャップが生まれているのかを確認し、改善点を見出すことができるのです。
関連記事:4C分析とは? 4P分析・3C分析・SWOT分析との違い
マーケティング全体の分析「PDCA分析」
マーケティングは一部だけを考えるのではなく、全体を俯瞰して常に観察し続けなければいけません。PDCA分析は「Plan」「Do」「Check」「Action」の4つで構成されています。
マーケティングやプロジェクトの企画・戦略を考え、仮説を実行。実行後の結果を分析して改善策を見出し、また実行するというのがPDCAの作業です。戦略や施策を見直しながらより良くなるための考えをまとめていきましょう。
関連記事:PDCAとは?古いと言われる原因と失敗しないサイクルの回し方
Webマーケティング戦略を考えるときの3つのポイント
Webマーケティング戦略を考える際に重要なのが以下の3つのポイントです。
- ユーザーへのベネフィットが明確になっているか
- フレームワークを過信しすぎない
-
仮説検証と改善を重要視する
なぜ上記3つが重要なのか、どのように考えれば良いのかを順番に解説します。
1.顧客へのベネフィットが明確になっているか
ベネフィットは、商品の持つ機能価値やメリットから顧客が得られる結果や未来のことです。
そもそも前提としておさえておくべきこととして、顧客が商品やサービスを購入する際は何かしらの課題や悩みを抱えています。
そのためベネフィットが明確に打ち出されていない商品やサービスは、課題の解決ができないと感じてしまい制約に繋がらないのです。
顧客が課題解決のできる商品やサービスであると感じてもらえるよう、結果として顧客が得られる未来がなんなのかを明確に打ち出す必要があります。
2.フレームワークを過信しすぎない
フレームワークで分析したからといって全てが思うように進んでいくわけではありません。あくまでもフレームワークは、Webマーケティングにおける全体像の把握をし、今考え得る最適の方法を考え出すツールです。
フレームワークを使うことがマーケティングではなく、徹底した調査による戦略設定から施策の改善までを一貫して包括的に取り組むことがマーケティング業務であるとおさえておきましょう。
3.仮説検証と改善を重要視する
Webマーケティングで重要なのは、実際に戦略に沿って施策を行ったあとの結果が仮説とどれほどギャップがあったのかを分析し改善を繰り返すことです。
仮説のない施策は現状の把握もできませんし、改善策を考える判断材料もありません。
常に仮説を立て、結果的に仮説が正しかったのか正しくなかったのかを継続して判断し続けると、間違った仮説立案や失敗するリスクを減らせるのです。
Webマーケティングの戦略を分析する代表的なツール
Webマーケティングには戦略や施策を打つうえで欠かせない分析ツールがあります。以下3つのツールは特に代表的な分析ツールです。
- Googleアナリティクス
- Googleサーチコンソール
-
Ptengine
それぞれ具体的にどのようなことができるツールなのかを解説します。
Webサイトに流入したユーザー分析「Googleアナリティクス」
Webサイトに流入したユーザー像をより詳しく分析し、行動理解を深められるWebマーケティング必須ツールの一つです。
具体的にはWebサイトへの訪問者数は何人なのか、どこからWebサイトに訪問したのか、どのページに最初に来たのかなどのデータを計測できます。
事業で最も重要な指標であるコンバージョンも正確に計測できるので、どのようなユーザーがどのくらいコンバージョンに結びついたかも分析できるのです。
アカウントを作成し、トラッキングコードと呼ばれるJavaScriptのコードを対象のWebサイトに貼り付けるだけで計測できるため初心者でも簡単にアクセス解析を始められます。
参考:https://marketingplatform.google.com/intl/ja/about/analytics/
ユーザー流入までの分析「Googleサーチコンソール」
GoogleサーチコンソールはWebサイトやWebページに訪問するまでのユーザーの動きを計測できるアクセス解析ツールです。
GoogleサーチコンソールはGoogleの検索エンジンでユーザーがどのようなキーワードで検索をしているかやWebページの検索順位などSEOに特化したデータを分析できます。
また、Webサイトやサイト内の記事コンテンツが、正常にGoogleに認識されているかやエラーや不具合が発生していないかの状態まで管理できるのです。
WebサイトがSEOに最適化されているかを分析するのであれば、必ず導入すべきツールでしょう。
サイトURL:https://search.google.com/search-console
ヒートマップによるページ単位の分析「Ptengine」
Ptengineの特徴は、ヒートマップによるWebページ単体のユーザー行動を分析できる点です。WebページだけでなくLPなどにも利用でき、どのページまでどのくらいの割合で読まれているか、タップされているのはどこかなどを視覚直感的に把握できます。
離脱率をページの部分部分で把握できるので改善策を考えやすく、PDCAを回すのに適切なツールです。
Ptengineはヒートマップツールとして紹介されるケースが多いですが、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールのような解析やレポートの作成などもできる万能なWebマーケティングツールと言えます。
サイトURL:https://www.ptengine.jp/
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