Webサイト運営とは? 具体的な業務や効果の出る改善方法
Webサイトの運営を任されたけど、具体的に何をすればいいのかわからず不安に感じていませんか。
この記事では、Webサイトの詳しい業務内容について解説するとともに、効果的なWebサイトの改善方法や必要なスキルをお伝えします。
■あわせてよく読まれている資料:Webサイトのセルフチェックに効果的!
→BtoBサイトのCVRを改善する15のチェックリスト
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Webサイト運営の業務と必要スキル
Webサイト運営の業務は多岐にわたります。分野によって必要なスキルが異なるので、詳しく見ていきましょう。
ページの更新
Webサイトを開設したら、新たにWebページを作成したり、すでに載せてある情報を更新したりする必要があります。会社からのお知らせや、商品・サービス情報、セミナー・イベント情報など、認知度拡大や顧客の獲得といったWebサイトの目的に応じた情報を発信し、効果的なWebサイトにしていきましょう。
1.既存ページの更新
Webサイトの「どのページの何を更新すべきなのか」を見極めるアクセス解析のスキルが必要とされます。
例えば、サービスサイトのTOPページの離脱率が高い場合、メインビジュアルの訴求内容を変更したり、すぐに資料ダウンロードができることを伝えるCTAボタンを設置するなどの改善が効果的です。
分析結果に応じて、より効果的なWebサイトになるようにPDCAを回していきましょう。
このようにページを更新するには、HTMLやCSSなどコーディングの知識が必要です。Webページの正しい位置に文字を載せたり画像を挿入したりするには、コーディングを行う必要があるからです。必要に応じてコーディングの知識を習得しましょう。
CMS(コンテンツマネジメントシステム)と呼ばれるサービスでWebサイトを運営している場合は、コーディングの知識がいらない場合があります。コーダーやエンジニアが社内にいない場合、コーディングなどの専門知識不要で簡単にWebサイトの作成・更新が行えるCMSを導入することがおすすめです。誰でもWebサイト運営がスムーズに行えます。
▼CMSをご検討の方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
→プロが教えるCMSを活用する12のメリット!導入に向いているサイト
また、ページ更新の際にテキスト情報だけでなく図や表を作成したり、ちょっとしたデザインを添えたほうが分かりやすく伝えられる場合もあります。Adobeのデザインソフト等を活用できるとさらにいいでしょう。
ページの更新で必要なスキル |
アクセス解析 |
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コーディング | |
デザイン系アプリケーションの操作スキル |
2.新規コンテンツの作成
新規コンテンツとは、オウンドメディアの記事投稿やホワイトペーパーなどの資料配信を指します。既存ページの更新に比べ時間やコストがかかる、作業負荷が高い業務となります。
オウンドメディアは、ユーザーに役立つ情報を提供し、ファン化させていくための施策です。そのための記事を作成するライティングスキルはもちろん、ユーザーが求めていることを的確に分析する洞察力やリサーチスキルも必要です。また、検索エンジンから記事に訪れる人を増やすSEOの知識があると成果が出しやすくなります。
ホワイトペーパーは、独自のノウハウをまとめた資料や、分析したレポートをコンテンツとして配信したものです。オウンドメディアと合わせて、ユーザーにより詳細な情報を提供することができるため、受注の可能性の高い有望顧客へ育成することができます。ユーザーが欲しいと思っている情報が何なのか、企業が解決すべき課題と要因を分析し、自社の商品・サービスと結び付けて提案することが重要です。
▼コンテンツを使ったWebサイト運営については、こちらの記事も参考にしてみてください。
→初心者でも簡単にわかるコンテンツマーケティング│続けるメリットと成功事例
新規コンテンツ作成で必要なスキル |
ユーザー分析 |
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ライティング | |
Webデザイン | |
コーディング | |
SEO |
広告運用
多くの場合、Web広告をクリックするとユーザーに商品やサービスを購入・申し込みしてもらうためのランディングページに遷移します。
効果的な広告を運用していくには、広告の訴求内容や掲載場所の選定はもちろん、興味を持って広告をクリックしたユーザーの、購入・申し込みの意思決定を促すようなページ構成が欠かせません。
ここでは代表的なWeb広告を取り上げ、運用時に特に必要となるスキルについて解説します。
1.リスティング広告
リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果に表示される広告のことです。リスティング広告ではどのようなキーワードが検索されたら、どのくらいの広告予算で、どのような広告見出し(タイトル)と説明文・WebサイトのURLが表示されるかを設定できます。そのため、広告作成や遷移先のページ作成に加え、自社に興味のあるユーザーが検索しそうなキーワードを見つけるスキルも求められます。
リスティング広告運用に必要なスキル |
キーワードの選定 |
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掲載価格の調整 | |
広告文の作成 | |
遷移先Webページの最適化 |
2.ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、自社以外のWebページにバナーを設置して、自社のWebサイトにユーザーを誘導する広告のことです。
バナー設置先の媒体や、バナーのデザインで広告効果に大きな違いが生まれるため、費用対効果を最大化するために運営が必要です。
ディスプレイ広告運用に必要なスキル |
掲載媒体の選定 |
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バナーデザインの作成・変更 |
3.SNS広告
SNS広告は、利用するユーザーの属性やSNS上での行動履歴が記録されるため、その情報を活用して明確なターゲット層に広告を表示できます。
また、バナーや動画・カルーセルなど、多様な掲載方法が選べます。ターゲット層に対して自社の商品・サービスがより魅力的に映るよう、PDCAを回す必要があります。
広報活動
自社コーポレートサイトは、会社の顔としての役割を果たします。リアルな会社には支店や支社があるように、コーポレートサイトは「Web支店」なのです。コーポレートサイトには全世界のユーザーがすぐに簡単にアクセスできるため、広報したいものがある場合は積極的に活用しましょう。
お知らせの発信
ステークホルダーに伝えるべき情報は、コーポレートサイトにニュースやお知らせページを作成し、発信していきましょう。
また、合わせてSNSや外部のプレスリリース配信サイトなどの方法でお知らせを伝えることで、今まで自社を知らなかったユーザーにも自社を知ってもらえる機会を創出できます。どのようなユーザーに、何のために知ってもらいたいのか目的を明確にして情報発信を行うことで、より効果的な情報発信が可能です。
広報で必要なスキル |
ライティング |
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掲載媒体の選定 |
顧客データ管理
Webサイト経由のお問い合わせや資料請求により、顧客情報がデータとして蓄積されていきます。属性や商談履歴をもとにセミナーやキャンペーンの案内をすることで、顧客の検討度を上げていくナーチャリング施策が可能です。
顧客データをマーケティングに活用するためには、取得するデータの管理システムが必要です。SFAやMAなどの顧客データ管理ツールの導入を検討したり、ExcelやAccessを活用してデータ管理のフォーマットを整えるなど、顧客データの管理方法についても考える必要があります。
顧客データ管理で必要なスキル |
SFAツールやMA、Excel・Accessなどデータ管理ツール |
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▼顧客データ管理について、詳しくはこちらで解説しています。
→BtoBで顧客データ分析を行うポイントとは? 活用事例とおすすめツール
Webサイトを運営する際の心構え
コーポレートサイトやサービスサイトなど、Webサイトには多くの社内情報が記載されています。それだけ多部門から仕事を依頼されるわけですが、Webの運用担当者が少人数の場合、日々の業務に忙殺されてWeb運営業務が「作業」に陥りがちです。
そこで、ここではWebを運営することの本質について見ていきます。
今している作業の理由を見直す
たとえば、自社サイトのトラフィックを増やすために、オウンドメディアで毎日記事を投稿しているとします。「ユーザーのためになるような情報ネタを発信する」という趣旨で書いていますが、毎日のことなので記事の内容が画一的になり、流れ作業化してしまいます。
そうなると「なぜこの作業が必要なのか?」が次第に見えなくなってしまい、当初の目的である「Webサイトのトラフィックを増やすために記事を投稿している」ことを忘れてしまうのです。
Webサイト運営は多岐に渡るので、毎日の業務に追われがちです。今している作業の意味を振り返りながら業務にあたることが、効果のあるWebサイト運営に繋がります。
目的を定める
目的には2つの大事な指標があります。最終的なゴール(KGI)と、ゴールにたどり着くまでの具体的な数値(KPI)です。
たとえば、「Webサイトからの前年比売上150%(KGI)」を最終的なゴールに設定します。ゴールを達成するために設定すべき具体的数値は「新規問い合わせ件数を200%に増やす(KPI)」です。
WebサイトはKGIを達成するための手段ですから、Webサイトで達成すべきKPIを定め、明確な目的をもって作業にあたる必要があります。
目的達成のためにできる改善策を考える=Webサイト運営
Webサイト運営の仕事は、KPIの数値目標を達成するために何をすればいいのかを考え続けることです。
「新規お問い合わせ件数を200%に増やす」ために「LP広告からの問い合わせ件数を10件→30件にする」や、「問い合わせフォームの離脱率を50%→10%にする」など、各KPIの目標数値を達成するための改善策を実行し検証するPDCAサイクルを回し続けましょう。
Webサイトの運営の流れ
ここからは、Webサイト運営の流れを具体的に解説します。
施策の目的を決める
Webサイトを運営するにあたって、新規ページの制作やWebサイトデザインの変更などの業務が発生します。その際に、今から取り組む作業は、どういう目的(KGI視点)で、どういう目標値(KPI)をもって準備するのかを明らかにしなければなりません。
目的や目標値の明確化な無くして効果的なWebサイト運営は実現しません。
ターゲットの明確化
目的や目標値が定まったら、次は「誰に向けて実行するのか」を考えます。
想定する人物像の詳細(ペルソナ)を準備することで、Webサイト上の行動履歴を予測したり、ターゲットに響く文章やデザインを意識的に生み出せるようになるでしょう。
誰にでも受け入れてもらえるコンテンツを想定して準備してしまうと、結果的に誰にも響かないWebサイトになりかねません。ターゲットを明確にし、その人にだけ届くようなメッセージを込める姿勢は、効果的なWebサイトを作りあげるうえで必要不可欠なのです。
▼すぐにペルソナが設定できるシートはこちらです。ぜひご活用ください。
→Webの戦略設計に欠かせない!BtoB事業のためのペルソナ設定ガイド
ニーズの調査
ターゲットが確定したら、ターゲットの「ニーズ」について洞察します。ニーズは、言い換えると「抱えている疑問や悩み」のことです。
ペルソナが抱える疑問や悩みを解決するコンテンツを作ることが、効果の高いWebサイトにつながります。
ページ構成を考える
ニーズを把握したら、次はページ構成を考えます。ペルソナやニーズの状況に合わせて最も効果的なページ構成を考えましょう。
ページのデザイン~コーディング
構成に肉付けをするフェーズです。ペルソナや訴求内容に合わせてデザインし、コーディングでWebページに仕上げます。Webデザインやコーディングのスキルがない人は、社内の担当者や外部リソースを積極的に活用しましょう。
リリース前チェック・公開
Webページを作る際は、公開前に必ず実機で確認をします。実機とは、PCやスマホ、タブレットなど実際にWebページを確認できるツールのことです。
PCとスマホでは画面サイズが違うので、PCでは見やすくてもスマホでは視認性が悪く感じるかもしれません。ツールに合わせてデザインを変更するなど、ユーザビリティが高まるように微調整をしましょう。
アクセス解析し改善へつなげる
Webサイト運営の仕事は、施策を実施し、その効果測定をもとにWebサイトを改善し続けることです。Googleアナリティクスなどの解析ツールを設定しておくと、Webページ上のユーザーの行動がデータとして確認できます。
たとえば、AのページよりBのページの方がアクセス数が低く出た場合、BページのためのバナーをWebサイトのTOPに配置するなどの改善策が考えられます。
公開後のページを改善し、さらに効果の高いWebページへ改善し続けることがWebサイト運営の仕事です。
▼Webサイトの運用については、こちらの記事も参考にしてみてください。
→更新するだけではダメ? 成果に繋がる「サイト運用」とは
Webサイト運営にかかる経費について
Webサイトの運営費は人件費だけではありません。ここからは、Webサイトを運営するために必要な経費について解説します。
サーバ代
Webサイトをユーザーに見てもらうためには、Webサイトを保管しておくための場所代を支払わなければいけません。それがサーバ代です。データの保管量によってサーバ代は異なりますが、コーポレートサイトのようなページ数が少ないWebサイトは、月額数100円程度のサーバで十分です。
ドメイン代
WebサイトのURLを決める際に必要なドメインですが、こちらも定額の月額費用がかかります。金額は月額数100円~です。
サーバを契約するとドメインが無料でついてくるサービスやプランもあります。
SSL費用
SSLとは、Secure Sockets Layerの略で、インターネット上でのやりとりを暗号化するセキュリティシステムのことです。
SSL化にはいくつか種類がありますが、企業サイトの場合はOV型と呼ばれるSSLを利用したほうが無難です。費用は年額5万~10万円ほどです。
Webサイト制作費
Webサイトの制作費用は依頼先によって大きく異なります。
制作会社に依頼する場合は10万円~、大規模なWebサイトになると数百万円かかります。Webサイトの更新が発生しない場合は初期費用だけで済む場合もありますが、更新が必要になると改修費用に1ページ数万円の費用が発生するため、予算やサイト運営の方針に応じて慎重に検討する必要があります。
頻繁にWebサイトの更新を行う場合は、自社で自由にWebサイトの制作・更新ができるCMSを導入した方が費用対効果がよいでしょう。CMSの場合は初期費用が10万円~、月額の使用料が数千円〜と費用が抑えられます。
▼Webサイトの制作費については、こちらの記事も参考にしてみてください。
→ホームページ作成費用の相場は?制作会社に依頼するメリット・デメリット
Webサイト運営の注意点
Webサイトを運営していくにあたり、効果的なWebサイトを実現するための注意点をおさらいしておきましょう。
運営体制を作る
サイト運営の業務は多岐に渡ることから、作業ボリュームは重めです。ひとりで抱え込むとすぐにパンクしてしまいます。Webデザイナー・コーダー・プログラマー・ディレクター・マーケターなど、複数のチームで分業して運営体制を整えることをおすすめします。
社内に人材がいない場合、費用を支払って外部に頼ることを前向きに検討してください。
▼Webサイト制作の内製/外注に悩みの方は、こちらの記事を参考にしてみてください
→Webサイト制作運用を内製化するメリット・デメリットは?外注化と比較
PDCAをまわす(流れ作業にならない)
Webサイトはユーザーの行動履歴をデータとして参照できることが最大の強みです。数値を把握し、目標値に向けてWebサイトを改善し続けることで、企業の利益を伸ばしていけるのです。
日々の作業に追われ、目の前のことが作業になってしまわないように、KGIとKPIを常に意識してWebサイト運営にあたることが大切です。
Web解析ツールを導入する
ユーザーの行動履歴が分かるのがWebの特徴ですが、そのデータは自然に手に入るものではありません。Googleアナリティクスのような解析ツールをWebサイトに設置することで、初めて数値を取得できます。また、複数のツールを使いこなすことが難しい場合には、Webサイトの解析機能のあるCMSを導入するのもおすすめです。
正しいWebサイト運営を実現するためにも、Web解析ツールは導入するようにしてください。
明確な目的を持ってWebサイト運営しよう
Webサイトを運営していくにあたり、具体的な業務内容や効果的な改善方法を見てきました。大切なのは、目的を明確化し、具体的な目標数値をもって施策を実行し続けることです。
業務に忙殺され、流れ作業化しがちなサイト運営。目の前の作業の目的を思い出し、効果的なWebサイト設計を目指してください。
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