効果的な導入事例の書き方とは?弊社の構成テンプレートで解説
「導入事例」は、BtoBのサイトに欠かせないコンテンツです。商品・サービスを導入した顧客が活用している様子を紹介し、Webサイトを見てくださっている方の検討度合いを引き上げます。
ただ、はじめて導入事例を作る際は、何から始めていいか迷うことも多いはず。
「うちのサイトでも導入事例を作りたい」と思われている担当者の方のために、よくある疑問にお答えします。
導入事例記事は、以下のような流れで作成します。
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本記事は「5.導入事例記事を書く」を中心に解説しながら、導入事例として掲載する企業の選び方やインタビューの依頼方法、導入事例記事の活用方法まで解説します。
最後まで読めば、導入事例が作成できるようになります!ぜひ参考にしてみてください。
■合わせて読みたい資料
→導入事例を書き上げる7つのステップなどがわかる「導入事例作成ガイド」
目次[非表示]
導入事例とは?
導入事例とは、既に商品・サービスを導入している顧客の「導入の決め手」や「活用している様子」を紹介するコンテンツです。商品・サービスを導入しようか迷っている検討後期段階の見込み顧客に対して、導入後の様子や客観的な意見を見せることで導入の後押しをする効果があります。
BtoBサイトで最も読まれているコンテンツは「機能紹介」と「導入事例」と言われます。実際に、当社「ferret One」のサイトでもよく見られているページは「機能紹介」「導入事例」「料金・プラン」のページです。
▲ferret Oneの導入事例ページ
導入事例の種類
導入事例には2つの種類があります。
- 導入した直後の「導入した理由」を紹介するもの
- 導入してしばらく経過した後の「導入した成果」を紹介するもの
導入した直後の「導入した理由」を紹介する事例については、企業が抱える課題を明確にして、その解決策として商品・サービスの魅力を引き立たせてくれます。
導入してしばらく経過した後の「導入した成果」を紹介する事例については、導入後の成功イメージを持つことができ、説得力が増します。ほかでもないその商品・サービスを導入する理由としての根拠づけになります。
導入事例の効果
導入事例の効果は、大きく2つあります。
- 導入した場合の具体的なイメージを持ちやすくなる
- 商品、サービスに対する信頼感が増す
これらの効果により、興味を高めて問い合わせされやすくなったり、社内稟議を通すための説得材料になって導入の後押しをしてくれたりします。結果として、検討期間の短縮・受注率アップにつながります。
導入した場合の具体的なイメージを持ちやすくなる
商品・サービスの購入を検討している顧客は、「自社の課題・ニーズに合っているか」を判断するための情報を求めています。
導入事例なら、現場での活用方法やその成果をリアルに伝えることができます。成功イメージが持ってもらえると、商品・サービスへの検討度が上がり、問い合わせや資料ダウンロードにつながりやすくなります。
また、上司への説得材料として、導入事例を提示してもらえる可能性が高いです。自社と同じような企業が導入している事例は、自社が導入した際のシミュレーションになります。
商品、サービスに対する信頼感が増す
サービスサイトに掲載されている情報の多くは、サービスの提供者自身が発信する情報です。その商品・サービスを買ってもらうために、良い面しか発信していないのではと、懐疑的にみられてしまいます。
導入事例で紹介される実際のユーザーの声は他者からの意見なので、客観的で信頼性の高い情報として受け入れやすいのです。
導入事例の構成はテンプレート形式・インタビュー形式
導入事例の構成パターンは、大きく分けると以下の2つの形式があります。
- 決まった質問で構成されるテンプレート形式のもの
- 自由なインタビュー形式のもの
テンプレート形式は、導入事例に書き慣れていない初心者に特におすすめの形式です。
インタビュー形式は、事例作成に慣れている人向けの構成です。書き手のスキルや着目点の違いで、記事の完成形が大きく変化します。
初心者におすすめ「テンプレート形式」
ferret Oneとしては、まずはテンプレート形式での作成をおすすめします。一番の理由は、ユーザーが複数の事例を見たときに「見比べやすい」からです。導入事例は、知りたい情報が分かりやすく整理されていることが最も大切です。
ライターの力量で差が出る「インタビュー形式」
インタビュー形式はインタビュー対象の知名度・そして何よりライターの力量によって、コンテンツの出来栄えが左右されます。そのため、事例作成に慣れるまではテンプレートに沿って作成した方がよいでしょう。
導入事例の構成テンプレート
弊社「ferret One」マーケティングチームでは、導入事例の種類に応じて、以下のフォーマットで事例を構成しています。どのようなフォーマットで作成しようか悩んでいる方は、こちらをぜひ参考にしてみてください!
- 導入した直後の「導入した理由」を紹介するもの
- 導入してしばらく経過した後の「導入した成果」を紹介するもの
導入した直後の「導入した理由」を紹介するもの
- 企業情報・企業ロゴ
- 取材対象者:氏名・所属部署・役職・役割など
- ferret One導入前の課題
- ferret One導入の決め手(機能、特長、コスト、対応など)
- ferret Oneを使ってやりたいこと
導入してしばらく経過した後の「導入した成果」を紹介するもの
- 企業情報・企業ロゴ
- 取材対象者:氏名・所属部署・役職・役割など
- ferret One導入前の課題
- ferret One導入の決め手
- 導入後に得られた効果(Before/After で○%の工数削減など、数字も交えて)
- 導入時〜現在に至るまでの使用感
- 今後の方針・目標(他部門への展開、機能拡張など)
Before/Afterは、「よくなった」などの曖昧な表現ではなく、できる限り数字で結果を見せるとよいでしょう。
導入事例の効果的な書き方とは?5つのパターン
サービスや商品が、自分とって身近なものだと認識してもらうには、ストーリー形式の導入事例が効果的です。実際にサービスを運用したときのイメージを持ってもらえます。
代表的な導入事例の書き方を、5パターンの特徴と向いている商材や業界を踏まえて説明します。
- 課題解決パターン
- 他社と比較パターン
- 理想的な活用事例パターン
- ユーザーのリアルな活用方法紹介パターン
- イメージ 一新パターン
①課題解決パターン
サービスや商品を契約したことで、抱えていた悩みや課題を解消した事例を紹介するパターンです。
解決したい問題が主軸となりストーリーが進むため構造がわかりやすく、サービス導入を検討しているユーザーが事例を自分事化しやすい傾向があります。
【向いている商材や業界】
- コンサルティング
- ITツール
- SaaS など
導入事例の書き方のコツ
起承転結の流れを踏まえながら、サービスを導入したことで生じた変化を紹介しましょう。具体的な指標を用いることで、信憑性の高い文章作りが可能です。
▼下記、課題解決パターンの参考になる導入事例を紹介します。
→Web集客ノウハウ不足を解消し、新規事業における見込み顧客の獲得につなげる!
②他社と比較パターン
同業他社の商品・サービスと比較して成果が表れた事例を紹介するパターンです。「なぜこの商品・サービスが良いのか」という具体的な提案が可能になるため、導入の意思決定権を持つ担当者を説得する材料にもなります。
【向いている商材や業界】
- 競合が多いツール(ITツールなど)
- SaaS
- 広告代理店 など
導入事例の書き方のコツ
下記、3点を踏まえたストーリー形式なら、「他社サービスより自社サービスが優れている」ことをスマートに表現できます。
- 他社のサービスが自社となぜ合っていなかったか
- 数多くあるサービスから、なぜ自社サービスを選んだか
- サービス・商品を変更したら成果が出て問題が解決した
▼下記、他社と比較パターン作りに役立つ導入事例を紹介します。
→自然検索の流入が4倍に!一度解散したマーケティング組織がferret Oneで「生まれ変わった」理由とは?
③理想的な活用事例パターン
自社のペルソナ像に当てはまるユーザーの紹介も、有効な事例のひとつです。
ユーザーは「この商品・サービスの仕様や費用が自社の業種や会社規模に合っているのか?」という視点で、購入を検討しています。そこで、モデルケースとなるペルソナ像に当てはまる企業の導入事例を掲載することで、自分たちに合った商品・サービスであることを伝えられます。
【向いている商材や業界】
商材や業界に縛られず、多様なユーザー紹介が可能
導入事例の書き方のコツ
このパターンの導入事例では、ペルソナ像の解像度を上げることが重要です。
自社の商品・サービスのペルソナ像について、インサイドセールスやフィールドセールスとも話し合いながら、アポや受注に繋がりやすい企業を深堀していきましょう。
- どのような業種・規模の企業なのか?
- よくあるビジネス課題はなにか? など
そして、深堀してペルソナ像と既存顧客を照らし合わせ、同じような企業を見つけ出して、導入事例記事にできないか打診してみるとよいでしょう。
④ユーザーのリアルな活用方法紹介パターン
サービス導入企業の普段の取り組みを提示すれば、検討中のユーザーは、サービス導入時の状況を比較的簡単に想像できます。
【向いている商材や業界】
- コンサルティング
- 広告代理店
- 顧客の状況に合わせた柔軟なサービスを提供するサービス など
導入事例の書き方のコツ
「5W1H」を意識した対談形式で、ユーザーとのやり取り・サービス運用時にユーザーに提案した内容を細かく紹介しましょう。時系列に沿った展開で書き進めると、全体の流れを理解しやすい事例が作れます。
▼下記、ユーザーのリアルな活用方法紹介パターンの導入事例を紹介します。
→受注件数約4倍!ツールに加え、伴走してアドバイスをくれる外部ブレーンが成果を後押し
⑤イメージ 一新パターン
その商品・サービスの導入が広がっていない業界や、導入が結びつきにくいイメージの業界での導入を増やしたいならば、そうした業界で導入してもらった事例を紹介するのがおすすめです。固定化されやすいサービスの活用イメージを一新できます。
【向いている商材や業界】
商材や業界に縛られず、多様なユーザー紹介が可能
導入事例の書き方のコツ
導入企業が属する業界でよくある問題を提示しつつ、事例を紹介すると、導入を検討しているユーザーに適した事例を提供できる可能性が高まります。自分事化しながら、自社の目指す将来像を固められる点がメリットです。
▼下記、イメージ 一新パターンの導入事例を紹介します。
→素材メーカーとして長年の課題だった、新しい市場の開拓。価格と支援内容のバランスが決め手
魅力的な導入事例を書くための5つのポイント
高い成果を発揮した成果を待っていても、ユーザーに伝わらないと、新たな契約に結びつきません。魅力的な導入事例を書くために押さえておくべきポイントを5つ、確認しましょう。
- タイトルに具体的な数字を盛り込む
- ストーリー構成は「起承転結」にする
- 見出しで内容要約をしてわかりやすさをプラス
- 具体的なエピソードを紹介する
- ネガティブな情報も伝える
タイトルに具体的な数字を盛り込む
タイトルに具体的な数字や明確な成果が書かれていると、自社にとってメリットになる事例だと認識されます。
数字は客観的な指標として伝わりやすい情報です。あわせて、サービスを活用しているユーザー企業名を記載すると、信頼できる導入事例だと判断してもらえます。
ストーリー構成は「起承転結」にする
導入に至るまでの理由や、導入してからの取り組み、現れた成果を「起承転結」の流れで書く手段も有効です。
導入を検討しているユーザーが時間軸に沿って事例を確認できるので、実際にサービスを導入した際の具体的イメージを持ちやすいメリットがあります。
見出しで内容要約をしてわかりやすさをプラス
複雑な流れがあり、ある程度の文章量に及ぶ事例は、全体の流れを意識しながら複数の見出しを設定しましょう。
見出しがあることで、ユーザーがストレスを感じずに導入事例の内容を把握できます。
具体的なエピソードを紹介する
ユーザーがサービスや商品をどのように活用しているか、実際のエピソードを紹介しましょう。
具体的で詳細な内容を記載することで、ユーザーから見たサービスや商品の印象、メリット・デメリットを伝えられます。
ネガティブな情報も伝える
サービスや商品を導入した際、初期設定に手こずったなど、ネガティブな情報もきちんと発信することが大切です。
ポジティブな情報ばかりを伝えられると、ユーザーは情報の信頼性に疑問を持つ可能性があります。マイナス面も伝えることで、サービスを提供している企業が信頼できる誠実な会社だと感じてもらえます。
導入事例として掲載する企業の選び方
顧客の検討度を上げるために「導入事例」になるのは、「どのような企業」の「どのような事例」なのか、その選び方を解説します。
導入事例として掲載する企業の基準とは?
自分ごと化してもらいたい
商品・サービスの信頼感を高め、ブランド価値を高めたい
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基本的には、ターゲットに近い「業界、業種、規模感(社員数)」、「課題感」の企業の導入事例をそろえます。多くのユーザーに自分ごと化してもらいやすいコンテンツになります。
ネームバリューのある大手企業が導入している場合、自社の導入事例として紹介することでサービスの信頼感が増し、ブランド価値が高まります。ただし、導入事例で紹介されているのが大手企業ばかりだと「この商品・サービスは大手向きで、中小企業は対象外なんだ」と思われてしまい、顧客獲得チャンスを逃してしまう可能性もあります。
ターゲット企業がイメージしやすい事例と、ブランディングとしての大手企業の事例をバランスよく掲載するとよいでしょう。
導入事例として掲載するのに、最適な事例とは?
導入事例として掲載する企業は大手企業の事例とターゲット企業の事例の「バランスが大事」とお伝えしました。その中でも、導入事例として掲載するのに最適な事例とは、どんなものでしょうか?
最も理想的なのは、ターゲット企業の中で「業界No.1企業の成功事例」です。No.1ではなくても、「成功事例」を掲載できるのがベターです。
導入事例には2つのパターンがあります。
- 導入した直後の「導入した理由」を紹介するもの
- 導入してしばらく経過した後の「導入した成果」を紹介するもの
成功事例は「2」のパターンに当たります。
1のパターンでも、「具体的なイメージがしやすくなる」「信頼感が増す」といった導入事例の効果は期待できますが、実際に成功している2の方が説得力は上です。
成果が出てからの掲載になるので時間はかかりますが、ターゲット企業にとって魅力的な事例になるのは間違いありません。成功している顧客がいればぜひ掲載を依頼してみましょう。
導入事例インタビューを依頼する方法
導入事例を書くには、自社の商品・サービスを導入してもらう企業へインタビューしなければなりません。どのように依頼すれば、承認してもらえるのか?ポイントを解説します。
誰が依頼するか?
導入事例インタビューの打診は、依頼したい企業の担当者と最も連絡を取り合っている人が行うのがおすすめです。
こうしたインタビューは、導入企業側にとってのメリットは多くはありません。忙しい時間を割いて、インタビューに協力してくれるのです。
そのため、商品・サービスや担当者を通して信頼関係が築かれてこそ、インタビューを承諾してもらえる可能性が高まります。
いつ・どのように依頼するか?
導入事例インタビューを依頼するタイミングと方法は、主に2つあります。
- 導入中の企業にメールで依頼
- クロージング中の企業に商談で事例掲載も依頼
- フランクなヒアリングの延長で依頼
導入中の企業にメールで依頼
この方法が最もよく行われる方法です。すでに導入しているため、「導入した成果」を紹介する事例の選定がしやすいというメリットがあります。
ただ、急なインタビュー打診となった場合、インタビューを承諾してもらえない可能性がある点に注意が必要です。カスタマーサクセスなど、社内でやり取りしている人を確認して、依頼のタイミングや方法を相談しましょう。
クロージング中の企業に商談で事例掲載も依頼
「導入した理由」を紹介する事例について、もっとも依頼しやすいタイミングになります。商談中の営業に導入した後、事例インタビューを引き受けてもらえないか依頼してもらいましょう。
また、「導入した成果」を紹介する事例についても「活用いただた後、事例掲載をお願いすることがあるかもしれませんが、その際はインタビュー可能でしょうか?」など、仮で打診しておくと、成果が出た際にインタビュー打診の連絡がしやすくなります。
フランクなヒアリングの延長で依頼
インタビューを受ける企業にとっては、導入事例インタビューそのものがハードルが高いと感じられることも多々あります。
そういった場合におすすめなのが、導入事例のインタビューではなく今後のマーケティング施策に活用するため、サービス導入の意思決定の背景をヒアリングする打ち合わせを実施することです。
打ち合わせでお伺いした内容から抜粋する形で事例記事として掲載したい旨をお伝えするなど、
負担がない形で進められる方法や伝え方をすることで、許諾いただきやすくなります。
依頼時に確認・共有すべきこと
インタビュー依頼時には下記の事項を確認・共有するようにしましょう。
- 導入事例の 掲載場所・用途
- 取材での質問内容
- 取材対応する担当者(どの部署か、何人でインタビューするか等)
- 取材場所(オンライン・オフライン含めて)
- 取材日時(複数日程を提示する)
- 写真掲載の可否
特に、取材での質問内容は当日急に聞かれても答えられないということが少なくありません。事前共有しておくことで、成果の数値を確認しておいてもらえたりなど、具体的な回答を得ることができるようになります。
また、最近はテレワークが普及し、Web会議システムでインタビューを行うことが増えています。その場合、写真撮影をインタビュー先の企業で行ってもらえないかお願いすることもあるでしょう。どのような写真が欲しいのか、資料を作成して共有することをおすすめします。
導入事例インタビューを依頼するときのメール例文
導入事例の掲載を依頼する場合、こちらが期待すること、聞きたい内容を明確に伝えることが重要です。
実際にferret Oneで取材と掲載の依頼をする際のメール文面を、サンプルとしてご紹介します。
〇〇株式会社
△△様
お世話になっております。ferret Oneの◇◇と申します。
ferret Oneをご利用いただきありがとうございます。
このたび、弊社のサービスサイトにて、貴社の事例を掲載させていただきたく、ご連絡いたしました。
下記の内容でお話をお聞かせいただきたく思っております。
どうぞよろしくお願い申しあげます。
■ 掲載場所
ferret Oneサービスサイト 導入事例ページ
https://ferret-one.com/cases
その他、ブログ、ランディングページなどに掲載させていただく場合もございます。
■ 内容
・貴社の事業内容とご担当者の役割について
・ferret One導入前の課題(Webサイト制作の課題・マーケティングの課題)
・ferret One導入の決め手
・ferret Oneを使ってやりたいこと
■取材チーム
〇〇、〇〇の〇名でお伺いいたします。
■日時
以下より、ご都合の良い日程をお知らせいただければ幸いです
●月●日(●)●時~●時
●月●日(●)●時~●時
●月●日(●)●時~●時
●月●日(●)●時~●時
※予定時間は1時間
■対談場所
御社にお伺いいたします。
※当日は、インタビュー中のお写真を撮らせていただきます。
何卒よろしくお願いいたします。
導入事例掲載を断られてしまったら?
導入事例の許諾をなかなかもらえないというお声をよくお聞きします。
お断りされる理由に合わせて代替案を提案しましょう。例えば社名公開がNGの場合は「〇〇業界 A社の声」など匿名での掲載ではどうか、インタビューがNGの場合はロゴの掲載なら可能か、などの提案が有効です。
導入事例インタビューでのヒアリング項目
導入インタビューでどのようなことを聞いたら、導入事例が書ける情報がヒアリングできるのか解説します。
導入事例インタビューでヒアリングする内容
サービスを検討いただいている方が、「この企業が導入しているならうちでも導入してみようかな」と思っていただけるような内容にする必要があります。
検討を進める後押しとなるように、導入企業の担当者様が当時感じられていた課題や導入後の成果の部分はもちろん、その成果が出るまでに取り組まれたことや考え方などを詳細に盛り込んで追体験できるような内容をヒアリングしましょう。
参考:弊社が実際に行ているヒアリング項目
実際にferret Oneで導入事例インタビューの際のヒアリング項目をご紹介します。
①BtoBマーケティングを推進する上での課題
・実現したかったことは何か、それはなぜか
・元々どのようにそれを進めようと思っていたのか
・ferret Oneを導入する前の課題
・過去に取り組まれた施策 / 失敗談、その理由
・施策が失敗してしまったときの捉え方
②なぜferretOneが採用されたのか、他ではなくferretOneを採用した理由
・ferret Oneを選んだ背景、決め手はなんだったのか
③ferret Oneをどのように活用しているか
・どのようなシーンで価値を感じているか
・ferret Oneを使っていなかったらどのように状態になっていたか
④ferret Oneを活用してみての使い勝手と感想
・成果の出た施策 / 成功談
・成功施策を通して得られたこと / 次の施策へつなげるための考え方
⑤ferret Oneを活用して得られたこと(成果や変化)
・数字で見える成果や変化
・成果や変化の部分でとくに誇りに感じているところ
・施策を動かす上で大事にしていることや仕事への考え方
⑥同様にマーケティングを始めようとしている方々にアドバイス
・どんな課題に直面したときにBtoBマーケティングを検討するとよいか
・どんな人 / 考え方であれば成果につなげられるか
導入事例の活用方法
作成した導入事例は、さまざまな方法で活用できます。
- サービスサイトに導入事例記事として掲載
- LPに掲載
- ホワイトペーパーとして配信
- メルマガで配信
- SNSで広告配信
- プレスリリースで配信
- 営業資料に掲載
- 展示会でブースに掲載
- インサイドセールスで活用
サービスサイトに導入事例記事として掲載
サービスサイトに訪れた見込み顧客が事例を目にすることで、検討度合いを上げることが期待できます。ただし、導入事例単体ではSEOに強くないので、オーガニックでの流入増加は期待できません。多くの見込み顧客に見てもらえるように、Webサイト以外の媒体へ横展開をしていきましょう。
サービスサイトでの導入事例の紹介は一覧ページの構成も重要
複数ある導入事例記事をまとめる「導入事例一覧ページ」にも、工夫すべきポイントがあります。
事例の数が多い場合は、目当ての事例がすぐに見つけられるようにフィルター機能や検索機能が必要です。業種・業態・規模感・課題などで検索できるとよいでしょう。
ですが、事例がそれほど多くない場合は「課題別グループ」などに分けて見せるのがオススメです。事例数が少ないと検索機能を付けてもヒットしない可能性が高く、「自分が知りたい事例はないようだ」と判断され、ユーザーの離脱につながるからです。
ポイントは、初めて導入事例一覧を訪れたユーザーが、自社に近い事例を見つけやすい構成かどうかです。
LPに掲載
サービスそのものを訴求するLPに第三者としての導入企業の声を入れると、内容の説得力が一気に増します。
信頼を得られるコンテンツは、CVRの向上に寄与します。
ホワイトペーパーとして配信
導入事例をまとめて事例集のホワイトペーパーを作成して配信すれば、CVが期待できます。
また、事例インタビューに協力してもらえる企業の中には、競合他社に成果を知られたくないという理由で、記事化不可という企業もいます。そうした企業でも、ホワイトペーパー掲載という、ある程度公開が限定される媒体ならば、掲載可とする場合が少なくありません。
事例集に記事では紹介できない事例をまとめることでユーザーの検討度を高めたり、課題別にまとめることで社内稟議での説得材料を提供することができます。
▼弊社ferret Oneでも、事例集を作成して配信しています。ぜひ参考にしてみてください。
→ferret One BtoBリード獲得事例集
メルマガで配信
導入事例のメール配信はCV自体を期待するものではありません。
事例ページはLPのように直接CVを促す構成にはなっていないのと、事例に反応する検討後期の人の絶対数はそれほど多くないからです。
CV自体を期待するのではなく、絶対数の少ない検討後期の人を検知する「既存リードの掘り起こしシグナル」としては非常に有効です。
たとえば、「導入事例ページにアクセスした」というアクションをMAツールで検知し、インサイドセールスがコールしてCVにつなげる体制が組めるのであれば、有望な顧客を見つけ出せる可能性があります。
SNSで広告配信
「有名企業の事例」をホワイトペーパーの代わりにして広告を配信する例があります。
ただし、事例に反応するのは検討後期の人で絶対数が少ないため、広告配信してもCPAが高くなりがちなので注意が必要です。
プレスリリースで配信
有名企業が導入した場合は、プレスリリースとしても配信しましょう。同じような大企業リードを取れる可能性があります。
営業資料に掲載
検討段階が進んだ人向け、という意味では営業資料に掲載する、営業担当から紹介してもらうのが最も刺さりやすいルートです。
展示会でブースに掲載
プレスリリース同様、歩く者の目を引く有名企業の事例がオススメです。
事例をきっかけに興味を引き、その場で商談もできれば、短いリードタイムで成約までできるかもしれません。
インサイドセールスで活用
インサイドセールスが事例記事の詳細を把握し、見込み顧客への提案に活用します。
具体的な成果を伝えることで、「こういうことをやりたかったんです!」というニーズを引き出せることもあります。
導入事例に関する疑問・失敗例
導入事例を作るとき「どの程度の事例を用意すべきか」迷ってしまいます。実は、掲載事例の多さとCV数は比例するわけではありません。
ここでは、掲載する導入事例の数についての解説と、導入事例を掲載する際にやりがちな失敗談を紹介します。
【疑問】いくつ掲載すればいい?多いほどいいの?
実績としてある程度の数は必要ですが、導入事例は数を増やすほどCV数が増えるものではありません。
導入事例からの直接CV数が増えていなくても、「具体的なイメージがしやすくなる」「信頼感が増す」という効果が出ていれば、数が少なくても目的は果たせていると言えます。
導入事例をやみくもに増やすよりは、まずはいったん「課題別グループ」に分けられる程度の数を揃え、大手企業が導入した場合や、ペルソナに近い企業が導入した場合に事例を増やしていく、というやり方がよいでしょう。
【失敗談】広告を掲載し過ぎてアポに繋がらない
導入事例は載せれば載せるほど効果があるものではありません。特にBtoBの場合はターゲットの絶対数が少ないので、活用の仕方や配信対象など、かけるコストと期待される効果のバランスに気をつける必要があります。
ferret Oneでの失敗談をひとつご紹介します。過去にSNSで事例集ダウンロードの広告を出した際のことです。
「事例集ダウンロード」以外にも「ホワイトペーパー(WP)のダウンロード」など他の広告も並行して掲載していました。事例集のCPAはその他の経路の3倍程度かかったにも拘わらず、アポ率は同程度しかありませんでした。
事例集ダウンロードもWPダウンロードも同じターゲット設定で配信していたためです。事例集は既に導入の検討が後期まで進んだ段階の見込み顧客向けコンテンツなので、該当するユーザー以外に配信してもアポにつながりにくく、CPAだけがかさんでしまいました。
これは広告配信の際に適切なターゲット設定を行っていれば防げたと思います。
BtoBマーケティングなら「ferret」にご相談ください!
弊社の提供するferretは、BtoBマーケティングに特化した支援サービスです。
BtoBマーケティングに必要な機能が全て揃ったマーケティングツールとコンサル・代行支援を提供しています。以下は、サービスの一例です。
- 導入事例記事制作:インタビューから記事制作まで一貫して承ります。
- BtoBマーケコンサルティング:キーワード調査や競合調査などを通して情報を整理し、確実に成果を出すための計画を作っていきます。
BtoBマーケティングにお困りの方はぜひご相談ください!
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まとめ:導入事例の役割を考えた運用を
導入事例には、主に2つの種類があります。
- 導入した直後の「導入した理由」を紹介するもの
- 導入してしばらく経過した後の「導入した成果」を紹介するもの
そして本記事では、導入事例の内容について、効果的な5つのストーリーのパターンを紹介しました。
- 課題解決パターン
- 他社と比較パターン
- 理想的な活用事例パターン
- ユーザーのリアルな活用方法紹介パターン
- イメージ 一新パターン
導入事例は他の施策と異なり、事例集からの直接CVや検索からの流入増を狙うものではありません。ただ、BtoBサイトで最も読まれるコンテンツのひとつで、「導入後の具体的なイメージを伝える」「信頼感を高める」という効果で検討後期の見込み顧客の後押しをする、という役割をもっています。
このことを踏まえて、導入事例として掲載する企業を選定して、効果的な導入事例を書いて、運用していきましょう。
■合わせて読みたい資料
→導入事例を書き上げる7つのステップなどがわかる「導入事例作成ガイド」
弊社「ferret」はBtoBマーケティングを総合的にサポート。マーケティングツールやコンサル・代行支援など、幅広いサービスの中から貴社に最適な解決策を柔軟にご提案します。
導入事例記事制作では、インタビューから記事制作まで一貫して承ります。マーケティングにお困りごとがある方はぜひ資料をご覧ください。