ホワイトペーパーとは?顧客が欲しくなる資料の書き方
ホワイトペーパーは、主にBtoB(法人向けビジネス)で、良質なリードを獲得する施策の1つです。
はじめてホワイトペーパーを作る際は、何から始めていいか迷うことも多いはず。「自社でもホワイトペーパーを作りたい」と思われている担当者の方のために、ホワイトペーパーについて、よくある10の疑問にお答えします。
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ホワイトペーパーとは?
ホワイトペーパーとは、企業が解決すべき課題と要因を分析し、解決を実現する自社ソリューションの紹介などをまとめた報告書のことです。BtoB(法人向けビジネス)を行う企業がリード獲得のために活用するケースが増えています。
ホワイトペーパーは、どんな効果があるの?
リード情報を得ることができる
自社のWebサイトなどに掲載し、閲覧希望者にプロフィール情報を登録してもらうことと引き換えにダウンロードを許諾します。これにより、自社ソリューションの解決課題を検討しているターゲット層のリード情報を得ることができます。
リードナーチャリングできる
ホワイトペーパーの活用により、リード情報を獲得し、さらに顧客がその内容を理解することによって企業との関係強化が図られ、受注の可能性の高い有望顧客へ育成することができます。
受注確度を高めることができる
また、作成したホワイトペーパーは、顧客との面談時に営業ツールとして活用することもでき、受注確度を高めるために役立ちます。
ホワイトペーパーと、営業資料(サービス資料)の違いは?
ホワイトペーパーは、顧客の課題解決のための参考情報を提供し、併せてその解決に自社ソリューションが貢献することを述べた報告書です。
営業資料(サービス資料)が、自社ソリューションの導入メリットを説くというソリューション提供側の視点に立って作成された資料であるのに対し、ホワイトペーパーは、顧客側の視点に立って、潜在顧客も含めた見込み客を対象に、顧客の課題解決のための参考情報を提供することが主目的です。
ホワイトペーパーには、どんな種類があるの?
ホワイトペーパーは、提供する情報の種類によりいくつかのパターンがあります。
- 課題解決型
- 事例紹介型
- レポート型
- その他
①課題解決型
課題を取り上げ、課題の要因分析、解決策の提示、自社ソリューション紹介により構成するパターンです。現在発行されているホワイトペーパーの多くがこのパターンによるものです。
②事例紹介型
自社ソリューションによる課題解決の事例を紹介します。導入前の課題を挙げ、ソリューション導入により、どのようにその課題が解決されたか、そして今後の展望が主な内容になります。課題を解決しようとしている顧客は、①の課題解決型による 理論的な解決策に加え、具体的な解決事例を望む人が多いため、併せてダウンロードされるケースも多く、リードの確度を高めるのに役立ちます。
③レポート型
政府関連団体や業界団体により発行されている調査レポートや業界動向を要約して紹介します。自社が作成したアンケート調査結果が利用されるケースもあります。
④その他
課題解決に関連した用語を解説する用語集や、自社が開催したセミナー・展示会の報告をする形のホワイトペーパーもあります。
ホワイトペーパーを作成するには、何から始めればいい?
ホワイトペーパーの具体的な作成方法について紹介しましょう。まずは、企画段階です。
前述したようにホワイトペーパーにはいくつかのパターンがありますが、ここでは最も多い「課題解決型」を作成対象として考えています。
- 課題の設定
- 目標の設定
- ターゲットの設定
- コンテンツ企画
1.課題の設定
まずは課題の設定です。自社ソリューションが解決に貢献できる「課題」の中で何を扱うかを決めます。
2.目標の設定
目標として、ホワイトペーパーを読むことで顧客がどのような行動をとることを期待するかを設定します。多くの場合、課題解決について検討した顧客が、その解決のためのソリューションの選定段階に入ることが目標になるでしょう。
3.ターゲットの設定
ターゲットとなる企業の中でも、その中の誰にダウンロードしてほしいか、というターゲットの設定をします。マーケティングにおけるペルソナの設定同様、ターゲット像を明確にすることにより、作成の方向性も具体的になります。
4.コンテンツ企画
決定した事項に従って、ホワイトペーパー全体の構成(目次案)を作成します。
「課題解決型」の場合、【課題の説明】→【課題の分析】→【課題の解決】→【自社ソリューションの紹介】を基本構成とすることが多いです。
例えば、自社製品が「営業部門での情報共有を実現する、営業支援ツール」だった場合
1.課題の設定解決できる課題は
- 営業部門における情報共有
- 営業活動の効率化
- 売上見込みの精度向上
など、いくつかあります。この中でどの課題にフォーカスするかを決めます。ひとつのホワイトペーパーで訴えるテーマは1つに絞りましょう。
2.目標の設定例えば次のアクションとして「検討段階が進んだ人向けの、別のホワイトペーパーをダウンロードしてもらう」「サービス資料のダウンロードしてもらう」など、「ソリューションの選定候補に入った」ことを示すアクションを目標にします。
3.ターゲットの設定
営業支援ツールだと、ターゲットは営業部門の管理者、担当者になります。
4.コンテンツ企画
①【課題の説明】
営業部門における情報共有の意義と課題
②【課題の分析】
営業部門での情報共有はなぜ失敗するのか?
③【課題の解決】
営業部門での情報共有を成功させるためのポイント
④【自社ソリューションの紹介】
営業部門の情報共有を実現する○○社のSFAツール「○○」とは?
続いて、具体的な作成に入っていきます。
ホワイトペーパーのよくある構成とは?
作成例の多いホワイトペーパーの構成例をご紹介します。
- 表紙
- 目的
- 目次
- 内容
1.表紙
表紙タイトルは、ダウンロードされるかを左右する重要なポイントです。
例えば「○○担当者の方必読!」 と対象読者を明示したり、「今日から実行できる」などのメリットを訴求したりと、ダウンロードしたくなる主タイトル・副タイトルをつけましょう。
下記は、弊社サービスのferret Oneで展開している、ホワイトペーパーの表紙の一例です。
2.目的
ホワイトペーパーの作成目的を伝えます。特にダウンロードして読むことにより、どのようなメリットを享受できるかを明確にします。
3.目次
内容の目次を提示して、全体像をつかんでもらいます。表紙から目次までの3ページは、ダウンロード前に表示して、対象者にダウンロードすべきかどうかを判断してもらうページになることが多いです。
4.内容
今回の営業支援ツールの例では、前述のように下記のような構成になります。
①【課題の説明】
営業部門における情報共有の意義と課題
②【課題の分析】
営業部門での情報共有はなぜ失敗するのか?
③【課題の解決】
営業部門での情報共有を成功させるためのポイント
解決策には自社ソリューションが果たす役割を盛り込んだ内容になります。
④【自社ソリューションの紹介】
営業部門の情報共有を実現する○○社のSFAツール「○○」とは?
ソリューションの概要、特長、そして導入成功事例の紹介など。
ページの標準的なレイアウト
5.会社概要
会社名、住所、電話/FAX番号、代表者名、創立年月日、事業内容などを記載します。
6.著者紹介、問い合わせ先
最後に、読んだ人が次のアクションをとるための導線を必ず設けましょう。「問い合わせ先」として部門、電話番号、メールアドレス、ソリューション紹介サイトURLなどを記載します。
また、著者の顔と名前を出すことによりコンテンツの信頼性や説得力が高まります。
ホワイトペーパーの構成は上記に限られているわけではありません。取り上げる課題等の内容に応じて最適な構成を考えましょう。
ホワイトペーパーを作成するときに、やってはいけないことは?
ホワイトペーパーを読み進めてもらうために、作成時にやってはいけないことがあります。気を付けるべきポイントと合わせて解説します。
なるべく専門用語を使わない
できる限り予備知識を必要としないホワイトペーパーを作成しましょう。専門用語や業界用語を使用する場合は、注釈としてその説明を加えることも必要です。
商品・サービスの押し売りをしない
自社ソリューションへの想いのあまり、必要以上にそのメリットなどを強調しがちです。ホワイトペーパーは営業サービス資料とは異なり、あくまでも顧客の課題解決のための資料であることを忘れないようにしましょう。
全体のストーリーを損ねない
ホワイトペーパー全体を通して、ロジカルなストーリーが展開されるよう留意しましょう。断片的な説明によりストーリーを損ねてしまうと分かりやすい資料にはなりません。
ホワイトペーパー作成は内製すべき?外注すべき?
ホワイトペーパー作成を請け負うサービスもあります。自社で内製すべきか、外注すべきか、悩ましいですよね。
結論、自社の特性に合わせてどちらか選ぶと良いでしょう。その際の判断ポイントは以下の3つです。
リソース
ライティング・製本するだけのリソースが社内にあるか?
ない場合は、外注という選択になります。ただし、外注先とのコミュニケーションがうまくとれないと、ディレクションコストがかかるので、業者選定は慎重にしたいところです。
ノウハウ
自社で発信できるような専門的な知識・知見があるか?
新規事業の場合などで、まだ社内に知見が溜まっていないケースでは、専門知識を持っている外注先を探すのがよいでしょう。
依頼をする際は「アウトラインだけを社内で決めて、あとは外注へ依頼をする」という方法がやりやすいでしょう。具体例を交えて、本文に肉付けをしてもらいます。
費用
費用をどのくらいかけるか?
外注する場合、ホワイトペーパーの相場は1本10万~30万円程度です。そこまで予算がかけられない、まずはスモールスタートしたい、という場合は、内製にしたほうが良いでしょう。
外注先を決める際のポイントは、過去の制作事例の品質です。内容だけではなく、誤字脱字がないかという基本的な点でもチェックし、品質と価格感がマッチする外注先を選びましょう。
リソースも費用もかけられない場合は?
社内にリソースもないが、費用もかけれない、という場合は「すでにあるものを再利用する」という方法があります。
「ホワイトペーパーを作る」=「まったく新しいものを1から作らなくてはいけない」わけではありません。
これまで作成したブログや営業サービス資料を、切り口を変えてホワイトペーパーにするだけでも立派なコンテンツとなります。今ある資源を再利用し、工数や時間を削減することができます。
ホワイトペーパーを作成したら、どう活用すればいい?
作成を終了したらいよいよ公開のステップに入ります。いくつかの掲載方法を紹介します。
自社Webサイトに掲載
費用もかからず、最も簡単です。ただしダウンロード数を増加させるための施策が欠かせません。広告、SNSでの告知、メルマガでの紹介など、ダウンロードを促すために自社での努力が必要になります。
弊社サービスのferret Oneでも、自社サイトにホワイトペーパーを掲載しています。
他媒体への掲載
多数の利用者(ダウンロード対象者)を集め、コンテンツ掲載を行っている他媒体を利用するのも1つの方法です。掲載費用はかかりますが、自社ではなかなか手が届かないリードを獲得することもできます。
営業資料として
作成したホワイトペーパーは、一般の営業活動や展示会における営業ツールとして、活用することができます。顧客は顧客側の視点に立つこうした情報を求めており、営業活動の進展に大きく寄与する資料となるでしょう。
ホワイトペーパー作成の6つのステップや、即実践できる作成ポイントを解説したより詳しい資料
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