【ferret One活用 マーケ成功事例】複数事業がある会社のマーケのあるべき姿とは?(株式会社ネクスウェイ様)
BtoBマーケティング現場のリアルなお悩みをテーマに具体的な成功事例を紹介する「BtoB Marketing SUCCESS」シリーズ。2024年4月26日開催のセミナーでは、株式会社ネクスウェイ様をお迎えしました。
「サービスA、サービスB、サービスC…それぞれにマーケティングの部署がある場合、どのようにマーケティングを進めていくとよいのか?」その方法について、お話しいただきました。
本レポートでは、そのセミナーの内容を抜粋してご紹介します。複数事業部がある企業様必見の内容ですので、ぜひご覧ください!
>本セミナーで登場するferret Oneサービス紹介資料のダウンロード【無料】はこちら
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セミナーアーカイブ動画
登壇者紹介
パネリスト
株式会社ネクスウェイ
マーケティングG
田島 春菜氏
SIerでの管理会計システムのSE・導入コンサル、製造メーカーの新規事業開発を経て、
2018年にネクスウェイに入社。入社以降、企業間商取引サービス、医薬情報、オンライン本人確認、SMS配信サービスなどのマーケティングを行い、WEB・リアルのマーケティング設計から施策の実施を担当。
ferret Oneへの移管プロジェクト、マーケ効果可視化プロジェクトなど、全社横断のマーケティングプロジェクトを推進。
株式会社ネクスウェイの事業紹介
株式会社ネクスウェイ様は、FAX通信サービスを提供する株式会社リクルート(現:株式会社リクルートホールディングス)の一事業部からスタートし、多地点へのFAX一斉送信を行う機能からサービスを開始しました。
現在では、様々な企業の「営業・マーケティング」「企業間商取引」をはじめ、「店舗運営」「薬局・製薬企業間の情報伝達」「非対面取引における本人確認業務」などを支援し、約15,000社に及ぶお客様へ、それぞれの想いに寄り添い「情報でつなぐ」をご提供しています。
▼「ferret One」のCMSで運営している株式会社ネクスウェイ様の7つのWebサイト
https://faxdm.nexway.co.jp/
https://smslink.nexway.co.jp/
https://dm.nexway.co.jp/
https://b2bform.nexway.co.jp/
https://chainstore.nexway.co.jp/
https://ekyc.nexway.co.jp/
https://iyaku.nexway.co.jp/
モデレーター
株式会社ベーシック
SLG事業部 ferret One コミュニケーションデザイン部マーケティングエキスパート
持田 雄一 氏ベーシック初のSaaS事業「ferret One」においてセールス部を立ち上げ、
LTV最大化のための営業方法を確立。営業部責任者としてBtoBマーケティングSaaS「ferret One」拡販に貢献。
自社でセールス×マーケティングを実践し、100社以上のBtoBマーケティングをサポート。
株式会社ベーシックのサービス「ferret One」のご紹介
「ferret One」は、BtoBマーケティングに必要なツールとノウハウを提供するサービスです。マーケティングの知識がなくても、誰もがカンタンにマーケティングが実行できるように各企業の課題に合わせたサポートを行います。
ネクスウェイ株式会社様には、マーケティング部門の立ち上げ時から「ferret One」をご活用いただいております。
▼株式会社ネクスウェイ様の「ferret One」導入事例はこちら
https://ferret-one.com/cases/049-nexway
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サマリー
「忙しくて全部は読むのは大変…」という方に向けて、本セミナーの重要なポイントをまとめました。関連する章へのリンクもつけておりますので、気になるところだけでもぜひ詳細をお読みいただき、マーケティング活動にご活用ください!
複数事業ある会社のマーケティング改善のプロセス
株式会社ネクスウェイ様のマーケティング改善のプロセスは、以下に分けられる。
複数事業がある会社のマーケ課題
3つの課題があり、思い通りのマーケティングができていなかった。
- 縦割りのマーケ体制:横断的なマーケ組織がなく、戦略に基づいたマーケノウハウの共有ができない
- SEO対策のできないCMS:オンプレCMSにカスタマイズを十数年重ねて、ブラックボックス化が進んでおり、気軽にサイト更新ができない
- 社内の運用体制:Webサイト運用のマニュアルがなく、手探りでWebサイトを改修しているので、属人化
つまり、体制面とマーケ実行環境(サイト更新環境)の両方に課題があった。
→STEP0 横断マーケ部立ち上げと、CMS運用問題で見えた「3つの課題」
複数事業でそれぞれWebサイトを持つ場合のCMS移管プロジェクトの進め方のコツ
「マーケティング力を高める」手段として「CMS移管」プロジェクトを推進。
プロジェクト開始時点で、「SEO強化に必要なCMSへの移管」「施策実行に必要な全社横断のWebマーケ組織の設立」の2つの実現を明文化したことで、上申からCMS導入・組織の立ち上げまでスムーズに進められた。
また、CMS移管作業については一気に全事業で行うのではなく、事業の特性・更新頻度から優先度を付けて段階的に移管を進めた。
複数事業を持つ企業の横断マーケの立ち上げ・連携の方法
週2回のマーケ共有会を開催。戦略、戦術、実行、アウトプットが正しい形でできるように、研修を受けたうえでノウハウ共有を行った。
- マーケ定例:連絡・相談/進捗共有:毎週3部署がライトに相談、成果報告など※フォーマット用意して報告
- PDCA会:マーケ担当者の戦術・成果報告メイン:毎週1部署が、KPI進捗・成果・課題・相談ごとなど※フリーフォーマット
成果と具体的な施策Tips
更新性改善・ナレッジ共有により、CV数140%に成長。
→STEP3 新性改善・ナレッジ共有により、CV数140%に!
STEP0 横断マーケ部立ち上げと、CMS運用問題で見えた「3つの課題」
複数のサービスを展開し、各事業部にマーケティング部門がある株式会社ネクスウェイ様。
ferret OneのCMS導入前、当時使用されていたCMS運用に際して、3つの課題に悩まれていました。
- 縦割りのマーケ体制
- SEO対策のできないCMS
- 社内の運用体制
課題1.縦割りのマーケ体制
田島氏:
当社では、サービスごとに事業部制をとっています。マーケ担当は1事業部に1人、しかも兼務のメンバーが多く、効率的に働いて成果を上げる必要がある体制です。
しかし、ferret One導入前は横断的にマーケティングを考える体制・組織がなく、知見共有しづらい状況でした。同じようなABテストを複数の事業部がやるような無駄も多かったです。
田島氏:
知見共有が少ないにもかかわらず、他部署で「上手くいった施策」の真似は多く実施していました。
マーケティングのサイクルは、戦略をもとに戦術を設計し、それを実行してアウトプットを出していきますよね。
でも、私たち各担当は、戦略が異なるにもかかわらず、戦略を共有しないで、実行した施策だけを共有してしまっていました。結果的に、施策の再現性がなく、マーケターが育ちにくい体制になってしまっていたのです。
課題2.SEO対策のできないCMS
田島氏:
一例ですが、スライドのようなSEOに必要なことができていませんでした。
持田氏:
これは…大変でしたね…
田島氏:
サービスサイトの更新環境として、オンプレCMSにカスタマイズを十数年重ねて、ブラックボックス化が進んでしまっていました。
「管理画面上のページ項目がWebサイト上のどこにあたるのか」そのルールさえも分からない状況。思わぬものが表示されてしまい、私たちでは、コントロールできませんでした。
持田氏:
最初の設定からツギハギを繰り返し、秘伝のタレのようになっているんですね。
田島氏:
そうですね笑 もう1から作れないので、どんどん分からなくなっていく状況です。
田島氏:
SEO以外にも、リスティング広告のLPO、ABテストなど、マーケティングの各施策が実行しにくくなっていました。
LP制作ができないCMSだったので、都度制作会社に依頼する必要があり、制作の場合は1.5ヶ月~2ヶ月で50万円程、修正の場合は1週間以上で数万円〜と、費用も工数もかかっていました。
今ニーズのあるターゲットに向けた広告を出稿したいのに、LP制作に2か月もかかると機会を逃してしまうので、思い通りのマーケティングができなかったです。
課題3.社内の運用体制
田島氏:
CMS運用担当がいたのですが、Webサイト運用のマニュアルがなく、属人化してしまっていました。前任の書いたコードを何とか読み解いて、さらに別のコードを追加したり…手探りで改修していく運用です。
異動などで新しい担当になると学習コストがかかってしまう体制でもあります。
持田氏:
体制面の課題もあって、秘伝のたれの重みがどんどん増していったわけですね。
田島氏:
Webサイトの保守は、十数年前にWebサイトを構築してもらった制作会社にお願いしていたのですが、保守サービスがなくなってしまい、かつ開発当時を知る人もいなくなってしまったことから、いよいよCMSを変えないといけないと動き出すことになりました。
STEP1「CMS移管プロジェクト」立ち上げ
株式会社ネクスウェイ様では以下のように、マーケティング部門主導のCMS移管プロジェクトを進めました。
- 2020年夏:CMS移管プロジェクト立ち上げ:経営へ要望し承認
- 2020年9月:現状課題整理・要件定義
- 2020年10月:サービス選定
- 2020年11月:ferret Oneに決定
実はこのプロジェクト開始前の2019年に、情報システム部門主導でCMS移管が検討されていたのですが、中止となってしまったとのこと。その失敗を踏まえて立ち上げが進められました。
「CMS移管」の立ち上げ
田島氏:
情報システム部門主導のCMS移管プロジェクト中止の原因を紐解くと、「CMS移管」という手段が目的になってしまっていたのではないかと思い、マーケティング部門主導のCMS移管プロジェクトでは、目的を明確化して、手段として「CMS移管」を検討していきました。
- SEO強化に必要なCMSへの移管
- 施策実行に必要な全社横断のWebマーケ組織の設立
これらを主な目的として、プロジェクトメンバーの間での目線合わせを行いました。
持田氏:
経営部門への上申はスムーズに進みましたか?
田島氏:
はい、割とすんなり承認いただけました。
株式会社ネクスウェイ全体で、マーケティング力を高めて、競争力を高めていきたい。
そのためには、 「SEO強化に必要なCMSへの移管」「施策実行に必要な全社横断のWebマーケ組織の設立」の2つの実現が必要。
という展開で伝えました。
経営会議で「マーケの皆がこういうふうに考えたのだったら、ぜひ進めてほしい」とコンセンサスを得られたので、その後のプロジェクトもかなりスムーズに進められました。
持田氏:
なるほど。施策ベースというよりは、会社としての成果という上位レイヤーでの上申を進めたのがポイントだったのですね。
CMSの検討候補の探し方
田島氏:
最初、どういったCMSがあるのか全く分からない中で検討を始めました。
色々調べ方はありましたが、「他社に聞く」というのが良かったなと思います。つながりのある代理店、マーケ支援会社、OG・OB、お客様に各部署のマーケ担当者が聞いて回りました。
当社の状況を知っている方ばかりだったので、当社の状況を踏まえた上でのおすすめCMSを教えてもらえたのがありがたかったです。
その中から「ferret One」が様々な方から候補として挙がった次第です。
「ferret One」の決め手
田島氏:
結果的に4社を比較検討しました。社名は隠していますが、実際に経営会議で出した資料です。
ferret One以外には「オープンCMS+制作会社」を検討したのですが、やはりブラックボックス化になるリスクはつきものだというところと、制作会社さんとの間にWebに強い人材が1人はいないと、保守が難しいと判断しました。
ferret Oneの場合は、直感的な操作画面で担当者自らWebサイトが更新できるので、ブラックボックス化を防げるCMSでした。
また、比較時に盲点だったなと思ったのが、移管時に今あるページをどう反映させるかという点です。ferret Oneはしっかりと相談できて、親身にご提案いただけましたし、移管をスムーズにお願いできそうだと思ったところも大きかったですね。
持田氏:
株式会社ネクスウェイ様の場合は、1つのコーポレートサイトの中に、全てのサービスに関するページがある状態でした。事例やニュースのページが各サービスごとに色々ありましたね。
田島氏:
サイトマップを出してみてもカオスな状態でした。
その辺りの整理について、他社さんの場合はサイトマップを出して、ページ数で見積もりを出されるだけでした。一方ferret Oneの場合は、サイトの構成もきちんと整理してご提案いただけたので、安心してお任せできると感じました。
「CMS移管プロジェクト」の範囲
田島氏:
当社は複数事業あり、その数だけサービスサイトもあり、移管も同じ数だけ必要となります。
事業の特性・更新頻度から優先度を付け、サービスから順次移管していくことにしました。
まずSEO対策が必要なサービスを「STEP1」、ブランディング中心でSEO対策の優先度が低いサービスを「STEP2」としました。
「STEP2」では他のCMSへの移動も考えたのですが、結局ferret Oneに移管することにしました。「STEP2」開始の2021年10月は、最初のサービスのWebサイトがローンチして、実際に運営を始めて半年ほど経っており、使い心地のよさから、社内ではferret One以外考えられないという考えに変わっていましたね。
>導入いただいた「ferret One」サービス紹介資料のダウンロード【無料】はこちら
STEP2「事業部間のノウハウ連携」の仕組みづくり
2020年11月にferret One導入が決まり、次年度の2021年4月から横断的なマーケ組織が設立されることとなりました。
今までノウハウ共有ができていなかった中から、どのように「事業部間のノウハウ連携」の仕組みづくりを行ったのか伺いました。
週2回のマーケ共有会の開催
田島氏:
横断的なマーケ組織として、週2回開催のマーケ共有会を開催するようにしました。
- マーケ定例:連絡・相談/進捗共有:毎週3部署がライトに相談、成果報告など※フォーマット用意して報告
- PDCA会:マーケ担当者の戦術・成果報告メイン:毎週1部署が、KPI進捗・成果・課題・相談ごとなど※フリーフォーマット
「実行」メインにならないノウハウ共有のために
田島氏:
横断的なマーケ組織ができる前は「実行」フェーズが8割のマーケティングを行ってしまっていたので、この会議体は戦略を理解した上で、ノウハウ共有ができることを重視しました。
そのために、マーケコンサルのワークショップを受けたり、eラーニングを受講したりしました。そして学んだフレームワークで、それぞれの担当サービスを当てはめたものを共有して、ディスカッションすることを1週間1部署実施。共有が終わる頃には1ヶ月半ほどかかりましたが、そこをおろそかにしてはいけないと思い、しっかりと意識してやりましたね。
マーケ共有会の成果
田島氏:
おかげで、横断的なマーケ組織ができてからは戦略、戦術、実行、アウトプットが正しい形でできるようになりました。
各事業の戦略を理解した上で、戦術や実行のアドバイスができるようになったので、成果を出すための最短経路の施策が分かるようになりました。無駄な「実行」がなくなった分、施策のスピードもどんどん上がるという、好循環が生まれました。
STEP3 更新性改善・ナレッジ共有により、CV数140%に!
ferret OneのCMSに移管し、さらに横断的なマーケ組織に体制を変えた株式会社ネクスウェイ様。どのような成果を上げたのか、その具体的な施策について、いくつか抜粋してご紹介します。
5事業部合計CV数140%へ成長
田島氏:
ferret One移管前から2023年10月の5事業部合計で、Organic起因のCV数が140%へ成長しました。
サービスによって伸び率が違いますが、流入数の増加という面だけでなく、もともと顕在層の流入が多かったサービスについては、CVR改善がスピーディに回せるようになったということも大きいですね。
施策例:運用負荷低減
田島氏:
ページ制作がマーケター自身ができるので、作成時間が大幅に短縮できるようになりました。
ブログ記事を公開する場合、ferret One導入前は納期が原稿を渡してから5営業日くらいかかっていましたが、ferret Oneを導入してからは自分で15分ほどでササっとできてしまいます。
セミナーページについても、作成するまで大体1週間ほどかかっていた納期が1、2日でできるようになりました。また、以前は、セミナータイトルや日時、申し込みURLなどをフォーマットに記入して担当部署に依頼しなければならなかったのが、自分たちでそのままCMSのページ編集画面にアウトプットすればいいので、コミュニケーションロスも解消されました。
自分で作るので、見栄えを意識して改行やCTAボタンの位置を調整できるのもいいですね。
施策例:LPの高速PDCA
田島氏:
広告戦略に合わせたLP制作がかなり早くできるようになりました。
特定のニーズのお客様に特化した広告戦略をとるとなった際に、元々あるLPをコピーしてファーストビューの画像やキャッチコピー、中の訴求を少し変えるだけですぐにできます。
先日リスティング会社さんが打ち合わせ1時間後ぐらいにはもうLPができているのを見て「何のCMS使っているんですか!?」と驚かれましたね笑
さいごに
最後に田島さんから、これからマーケティングを推進しようと考えている企業さんへメッセージをいただきました。
田島氏:
ベーシックさん(ferret One)はCMSの提供だけでなく、Webサイトやマーケティングなど色々なご相談に乗っていただけます。
CMS移管というプロジェクトは、年に何回もあるようなものではなく、5年10年に1回というようなスパンで来るので、社内に知見があることはあまりないですよね。なので、徹底的にベーシックさん(ferret One)を使い倒した方がいいのではというのが、本当に、私の意見です。
マーケティング推進については、経営にどう伝えるかみたいなところにも関連しますが、マーケティングするのは、「事業の成長のため」になるので、そこを意識しながら進めていただくと良いと思います。
皆さんものご参考になれば幸いです。
―――田島様、ありがとうございました!
ネクスウェイ様も使っている「ferret One」資料ダウンロード
株式会社ネクスウェイ様がご活用くださっていた「ferret One」は、BtoBマーケティングに必要なツールとノウハウを提供するサービスです。
マーケティングの知識がなくても、誰もがカンタンにマーケティングが実行できるように各企業の課題に合わせたサポートを行います。
BtoBマーケティングマーケティングに関するご相談も受け付けております。ご興味のある方はぜひ資料をご覧ください。