Webマーケティングの始め方ロードマップ|5つの手順と成功のポイント
コロナ禍の現代、Web上での情報収集やショッピングはより活発に行われています。利用者が多いWebの世界でいかに顧客を獲得していくかが、ビジネスの結果を大きく左右します。
Webマーケティングを極めたい!でも、まだWebマーケティングの経験がなく、何から始めたらいいか分からない…。
そんなあなたのために、本記事では、Webマーケティング未経験者にまず実践してほしい基本をご紹介します。Webマーケティングの「始め方ロードマップ」として、ぜひ参考にしてみてください。
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目次[非表示]
Webマーケティングとは?
Webマーケティングとは、SNSやGoogle検索、広告、メールなど、Web上のあらゆるサイトコンテンツを活用して行われるマーケティング活動の総称です。
そもそも「マーケティング」とは、企業が顧客に商品を売ったりサービスを提供したりする仕組みに関わる取り組み全般を指します。
つまり、市場調査や商品開発、販売活動、広報活動といったすべての活動がマーケティングであり、これらすべての取り組みを網羅的に設計して、はじめてマーケティングが機能するのです。
関連記事:Webマーケティングとは?初心者にわかりやすい基礎知識【5分でわかる】
「デジタルマーケティング」との違い
WebマーケティングがWebサイトコンテンツを扱うマーケティングであるのに対し、デジタルマーケティングは、Webサイトはもちろん、全てのデジタルツールを駆使して行われるマーケティングです。
具体的には、AI機能やVR、Web上で収集されたビッグデータなど、Webマーケティングで扱う領域よりさらに広い領域を扱うことになります。
より専門性が上がって複雑になりますが、使いこなせればその分さらに成果を伸ばせるマーケティングが可能です。Webマーケティングの次のステップとして見据えておくのが良いでしょう。
関連記事: 【最新版】デジタルマーケティングの事例で学ぶ|成功する戦略のポイント
Webマーケティングの必要性
ビジネスの世界で成功を収めるためには、Webマーケティングを理解し、使いこなす必要があります。なぜならインターネットの普及により、Webを活用した生活が当たり前になったからです。
特に、コロナの影響で対面での営業や店頭販売が難しくなっている中、ネットで情報を仕入れ、商品やサービスを申し込む流れは、さらに強固になっていると言えます。
商品のビジュアル、サービスの特徴や価値、ブランドに込めた想いを、文字や写真で伝えることができるWebのツールは、使いこなせればマーケティングに最適です。
Webマーケティングを構成する4つの要素
Webに限った話ではありませんが、一般的にマーケティングは4つの構成要素があり、それぞれの頭文字をとって「4P」と表現されます。
- Product:製品
- Price:価格
- Promotion:プロモーション、販促方法
- Place:流通、販売経路
「何を、いくらで、どんな風に、どこで売るのか」が、マーケティングの本質です。
自社の提供する価値が顧客に届き、理解され、顧客のニーズを満たして「この商品を買いたい!」「このサービスを使いたい!」と思ってもらう必要があります。
自社のWebマーケティングが狙った顧客にマッチしているかを見極めるためにも、まずは「4P」の概念を把握しておきましょう。
関連記事: 4P分析とは?進め方とBtoBでの業態別の事例を解説
「マーケティング5.0」とは
マーケティング5.0とは、マーケティングの神様と呼ばれるフィリップ・コトラー氏らを中心に、2021年に提唱された現代のマーケティング論です。
マーケティング5.0では、テクノロジーの急激な発達に伴い、蓄積された莫大なデータベースやAIを駆使したマーケティングが主流になると伝えています。
「モノやサービスさえ良ければ売れる」ではなく、数多のWebツールから収集された顧客の行動データを解析し、狙った顧客の心理を読み解き、適切なツールを駆使してアプローチしていくことが、現代のマーケティングの鍵となります。
誰もが主体的に情報を探せる時代。「この商品は私のためにある」「なんて価値のあるブランドなんだ」と感じてもらえるような、「信頼性」のある情報発信を常に行うのが現代のWebマーケティングに欠かせません。
Webマーケティングの始め方とは?5つの手順
ここからは、実際にWebマーケティングを始めるにあたり、まずは確実に実施してほしい5つのステップについて、順を追ってご説明します。
- 現状の課題からWebマーケティングの目的を明確にする
- ターゲットを明確にする
- 成約までの購買プロセスを設計し、KPIを明確にする
- 各プロセスごとに施策の分析を行う
- 改善策を探し出し仮説検証を行う
1.現状の課題からWebマーケティングの目的を明確にする
まずはなぜWebマーケティングを行うのか、解決すべき課題を明確にしましょう。その課題を解決することが、Webマーケティングの目的となります。
Webマーケティングの目的を明確にしておくことで、本質的に選択すべき正解が自然と見えてきます。具体的に方針を決めていく上でズレないよう、なぜWebマーケティングを始めるのか、目的を具体的に言語化し、いつでも確認できるよう記録を残しておきましょう。
◆課題から目的を設定する
課題:新しい解析ツールシステムを開発したので、売り出したい…
「解析ツールシステムを売る」ことが目的。Webマーケティングにより、製品が”売れる”ようになる仕組みをつくる必要がある。
課題:顧客拡大に向けブランドをリニューアルしたが、あまり知られていない…
「自社ブランドの魅力を伝えファンをつくる」ことが目的。Webマーケティングでブランド価値を伝えるコンテンツを設計・発信し、認知を広げる必要がある。
課題を解決する「目的」を設定すると、Webマーケティングでやるべきことが見える!
2.ターゲットを明確にする
目的を設定したら、次はターゲットとなる顧客の特徴を明確にしていきましょう。
Webマーケティングがうまくいかない要因のひとつが、自社が提供する価値と顧客が求めている価値が一致していないこと。どんなに自社の商品やサービスが優れていても、それが顧客の求めるものでなければ利用してもらえません。
数多の情報が流れるWebの世界で、自社が提供する商品やサービスをターゲットの目にとめてもらうためにも、まずは自社の商品やサービスをどんな人/会社に使ってほしいか、狙うべきターゲットがどんな人/会社で、どんなことに悩みをもち、どんなことに価値を感じるのか、極限まで具体化していきましょう。
そうすることで、自社商品やサービスがターゲットにマッチするかを判断できますし、どうすればターゲットにアプローチできるかも把握できます。
◆「自社の解析ツールを使ってほしい企業」を明確にするなら…
・その企業はどのくらいの規模(何人社員がいる?売上規模は?社長はどんな人?)
・その企業は何を生業にしている?どんなことを得意としている?
・解析ツールを使うのはどの部署の人?担当は何歳?役職は?
・決済がおりるまでにどんなプロセスを踏む?どんな役職の人が承認をする?
・その企業が課題だと感じていることは何?何を解決すると喜ばれる?
・その企業が気づいていない課題は?どうしてそれに気づいていない?
関連記事: 【初心者向け】ペルソナシートの作り方|BtoBで使える無料テンプレ
3.成約までの購買プロセスを設計し、KPIを明確にする
Webマーケティングを行う目的と、狙うべきターゲットが明確になったら、ターゲットがどのような流れで購買に至るか、プロセスを設計します。購買プロセスをマッピングしたものを「カスタマージャーニーマップ」とよびます。
どこで自社の情報を入手するのか、何という言葉に惹かれて目をとめるのか、どうやって商品やサービスの魅力を説明し、申し込みに至ってもらうのか。
設定したWebマーケティングの目的を振り返り、成約(商品を注文する/サービスを申し込む/サイトにアクセスする 等)に至るまでの流れを具体的に設計することで、プロセスごとに必要な施策やコンテンツを用意することができます。
◆知っておくと便利!顧客の「購買プロセス」
① 認知させる、興味をひく
…どんなに良い情報でも、知ってもらえなければ意味がありません。まずは目をとめ、
興味をもって話を聞こうとさせるための段階をつくる必要があります。
② 欲しいと思ってもらう
…次に、興味を持ってくれた顧客をさらに引き込むような、魅力的な情報を提供します。
顧客の悩みを解決する斬新な解決策をメッセージとして伝えるのが理想的です。
③ 本当に良いものだと確信させる
…商品に対する疑問や疑惑に答えたり、他社品と比べた時の圧倒的な優位性、専門家の
お墨付きなど、「本当に良いものなんだ!」と強く実感させることがポイントです。
④ 行動してもらう
…最終的に買う/申し込むといった行動に起こさせるのがゴール。この時、注文方法が
複雑だったり面倒だったりすると、行動に繋がらなくなるリスクがあるので要注意。
上記4つを、Web上のどんな媒体、どんなコンテンツで実現していくかを設計します。
関連記事: カスタマージャーニーマップの作り方とは?弊社の作成手順を解説
また、各プロセスにおいてKPI(重要評価指標)を明確に設定することが重要です。簡単に言うと、KPIは「数値で示せる目標値」。自社のWebマーケティングがうまくいっているのかどうか、改善をする必要があるか。
適切に見極めるためにも、KPIを設定し常に注視しておきましょう。
◆Webマーケティングでよく使うKPIの例
・ページの閲覧数
・訪問者数、訪問回数
・特定のページURLのクリック数
・サイトの直帰率(サイト訪問後、どのページにも遷移せず離脱した割合)
・サイトのコンバージョン率(問い合わせや資料ダウンロードなどのアクションに至った割合)
・メールの開封率
・受注数、受注に至った割合、受注1件にかかったコスト
関連記事: BtoBマーケティングにおける「KPI設計」とは?フェーズごとの具体例を紹介
4.各プロセスごとに施策の分析を行う
成約までのプロセスが設計できると、あとは設計したプロセスを実行するために、必要なツールやページを準備して情報発信や広告出稿、販促活動を実施していく段階に入ります。
この時、ただ施策を実行していくだけでは、本当に効果が見合う策なのか、設定した目的を果たしているのか、判断が出来ません。
プロセスごとに分析を実施し、KPIの目標値をクリアしているか、確認するよう心がけましょう。
5.改善策を探し出し仮説検証を行う
もしも目標通りに事が進んでいない場合は、すぐに改善策を考えます。うまくいかない要因を洗い出し、仮説を立てて対策を検討、実行後は改善できているか検証するのも忘れてはいけません。
仮説検証する時のポイントはいくつかありますが、オススメは「ターゲット目線で考える」こと。
ステップの2つ目で具体的にイメージしたターゲットの特徴を振り返り、そのターゲットが自社のWebマーケティングに対しどう感じ、どう行動したか…そこから、理想の状態と現実との差を考え、改善策を見出します。
Webマーケティングを成功させるポイントはPDCAサイクル
ご紹介した5つの手順からも明らかの通り、目的とターゲットを明確にした上で、プロセスごとに施策の計画を立てて実行、その後分析し、仮説を立てて改善策を検討し実行する…この繰り返しがWebマーケティングの基本中の基本です。
このサイクルは、「PDCA」サイクルとも呼ばれています。下記4つのサイクルを循環させていくことが、Webマーケティングを成功させるポイントとなります。
- Plan:計画する
- Do:実行する
- Check:検証する
- Act:改善する
次から次へと新しい施策を実行するものの、検証まで手が回らずに、費用対効果が適切かどうか分からないまま広告費を使っている…なんて事例もよく耳にするのがWebマーケティングの世界。PDCAを怠らないよう気を付けましょう。
また、会社やチームでWebマーケティングを推進する際は、PDCAを回せるだけの人員と時間を確保し、仕組み化することも重要です。
もうひとつ、検証時は悪い結果に目がいきがちですが、成功した結果にも目を向け、なぜ成果が出たのかの要因を分析することも大切です。成功パターンを確立することで、類似の結果が出せる計画を練ることができます。
関連記事: Webマーケティングの効果的なPDCAサイクルとは?販促内容別の具体的な運用方法
Webマーケティングを始めるなら覚えておくべきツール3つ
Webマーケティングを効果的に実践していく上で、施策の分析は欠かせません。はじめてWebマーケティングに挑戦する方が活用するならコレ!という分析・解析ツールを3つに絞ってご紹介します。
Webサイトに流入したユーザーを分析「Googleアナリティクス」
Googleアナリティクスは、Google社より提供されている分析ツールです。特定のWebサイトを訪問したユーザー像をあらゆる観点で分析することができます。Googleアカウントさえあれば無料で使える上に、分析に必要な機能はたいてい揃っているので、Webマーケティングを始めるならとりあえず登録して損はないでしょう。
サイトに訪れたユーザーの訪問数が時系列で確認できるだけでなく、年齢や性別、検索ワードといったユーザー属性や、どのページからどのページへ遷移したのかの行動履歴も追うことが出来ます。
サイトURL:https://marketingplatform.google.com/intl/ja/about/analytics/
Webサイトに流入する前のユーザーを分析「Googleサーチコンソール」
Googleサーチコンソールも、アナリティクスと同じくGoogleから提供されている無料の分析ツールですが、分析できる分野に違いがあります。アナリティクスがサイト訪問ユーザーを分析するのに対し、サーチコンソールはサイトへ訪問される前の状態を的確に分析するのに優れています。
例えば、特定のサイトが、何という言葉で検索され、検索結果にどの順番で掲載されるのかを分析することで、より流入されやすくなるための改善点を見つけ出すのに役立ちます。また、サイトの表示スピードやリンク先・リンク元がエラーになっていないかを分析し、アラートを出す機能が備わっているので、サイトの品質維持、向上にも貢献するのでオススメです。
サイトURL:https://search.google.com/search-console/about
Webページごとのユーザーの動きを分析「Ptengine」
Ptengineは、Ptmind社が提供しているワンストップ型のWebマーケティング施策支援ツールです。CMで一世を風靡したRIZAPをはじめ、多くの企業の利用実績があります。
データ解析から施策の実施、ABテスト、効果検証、レポート作成まですべてを網羅でき、かつWebデータを扱ったことがない初心者でもマーケティングが出来るよう配慮されたつくりになっているのが特徴。Webサイトの各ページににタグを埋め込むだけで、適宜訪問されたデータを収集するので、各ページ内でのユーザーの動きをしっかりキャッチできます。
サイトURL:https://www.ptengine.jp/
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