カスタマージャーニーマップの作り方とは?弊社の作成手順を解説

カスタマージャーニーマップの作り方とは?弊社の作成手順を解説


「カスタマージャーニーマップの作り方が分からない!」
「カスタマージャーニーマップはなぜ必要なの?」
「カスタマージャーニーマップをどう活用すればいいの?」

カスタマージャーニーとは、見込み顧客から顧客になるまでのプロセスを捉える概念です。その各プロセスごとの接点・感情・行動を図式したものをカスタマージャーニーマップといいます。

BtoBビジネスの場合、とくに受注までの意思決定プロセスが複雑です。そのため、カスタマージャーニーマップを使った施策整理が重要となります。

そこで、この記事ではカスタマージャーニーマップの作り方や活用方法を詳しく解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.カスタマージャーマップとは
  2. 2.カスタマージャーニーマップを作成するメリット
  3. 3.カスタマージャーニーマップの作り方とは?4つの手順
  4. 4.カスタマージャーニーマップの失敗例
  5. 5.カスタマージャーニーマップの作成や分析に役立つツール
  6. 6.【無料配布】BtoBのカスタマージャー二ーマップのテンプレート
  7. 7.カスタマージャーニーマップが学べるおすすめ本
  8. 8.カスタマージャーニーマップで顧客の視点に立とう

カスタマージャーマップとは

カスタマージャーニーとは、見込み顧客が商品・サービスを認知し、購入するまでのプロセスを捉える概念。そのプロセスを図式化したものがカスタマージャーニーです。見込み顧客の検討段階別に、課題感や知りたい情報、情報収集するチャネルなどを想像して、マップにしていきます


BtoBのカスタマージャーニーマップとは?BtoCと異なる点

BtoBとBtoCでは購買プロセス、決裁者が異なるため、カスタマージャーニーマップの作り方も違います。

BtoCの場合、個人が購入決定し、時には感情的な衝動買いもありえます。一方BtoBの場合は、商品・サービスの情報収集は担当者個人が行い、購入を決定するのは企業になります。購入決定までに、社内会議や役員会議など、決裁フローも複雑になりがちです。

そのため、BtoBのカスタマージャー二ーマップを作成する際には、下記のような企業の購入決定に関わる要素を抑えておく必要があります。

  • 企業の社風や決裁フローはどのような特徴があるか?
(例:予算決定にシビアで、何度も会議を重ねて慎重に判断するため、時間がかかる)
  • 各検討段階において、誰が意思決定を行うのか?
(例:情報収集は現場担当者、予算取りは課長、最終購入決定は役員会議を通す必要がある)


カスタマージャーニーマップを作成するメリット

「なぜカスタマージャー二ーマップを作成する必要があるのか?」

カスタマージャーニーマップは、顧客の意識や行動が複雑化し、多様化している現代で、的確なマーケティングを行うための重要なツールです。

従来、企業のマーケティングでは、経験を頼りにした勘に基づき、漠然と顧客像を描いていることも多くありました。しかし、顧客の意識や行動が複雑化、多様化した現代ではそれでは通用しないのです。

見込み顧客がどのようなプロセスを経て、顧客となるのか。認知から購入までの一連の流れを正しく認識していなければ、どれだけ力を込めたマーケット施策も、顧客には届きません。

この時代背景を踏まえて、カスタマージャー二ーマップを作成するメリットについて解説します。


顧客の解像度が高まる

カスタマージャーニーマップの作成にあたっては、ペルソナの接点・感情・行動をストーリー形式で分かりやすく可視化することに取り組む必要があります。正しい作成プロセスを踏むことで、結果的に、顧客の行動について詳しく知り、顧客の解像度を高めることができます。


顧客視点でのマーケティングを立案・実施できる

カスタマージャーニーマップで、顧客の視点を取り入れて向き合うことで、顧客視点でのマーケティングを立案・実施しやすくなることは大きなメリットです。

購入までの特定ステージにいる見込み顧客が何を望んでいるかという視点から考えることにより、適切なタイミングで、適切なアプローチを行えるようになります。


マーケティングチーム全体で認識を共有できる

マーケティングチームが実施しなければならない業務は、Webサイト作成・運用、SNSや広告の運用、記事・コンテンツ作成、効果検証や改善など多岐にわたります。

各業務で担当も細分化される傾向があり、認識を共有し、統率をとるのは意外と難しいものです。

  こうした中、カスタマージャーニーマップは、見込み顧客の状況、必要なコンテンツに対する認識をチーム全体で共有する大きな手助けとなります。

カスタマージャーニーマップは、 メンバー個々の連携を強化し、足並みのそろったマーケティングを実施するための大きな力となるのです。


カスタマージャーニーマップの作り方とは?4つの手順

カスタマージャーニーマップは、どのように作っていけばよいのでしょうか。ここでは4つの手順に分けて、詳しく解説します。


	BtoBのカスタマージャーニーマップの作り方

  1. ペルソナを設定する
  2. カスタマージャーニーマップに落とし込む
  3. 足りないコンテンツを洗い出す
  4. カスタマージャーニーマップを定期的に見直す


1.ペルソナを設定する

ペルソナとは、見込み顧客や顧客の特徴を表したもののことです。実際に商品を購入してほしい顧客のイメージになるので、マーケティングや事業開発をする際に重要です。

実態に合わないペルソナを設定してしまうと、マーケティング施策全体が誤った方向に向かってしまう可能性があります。そのため、ペルソナ設定はマーケティングの中でも非常に重要なフェーズです。

BtoBでマーケティングを行う場合は、情報収集をする「担当者」と最終的な意思決定を行う「組織(決定者)」の2者のペルソナ設定を行う必要があります。個人と企業の両方を認識することで、初めて顧客を知ることになるのです。

ペルソナを設定する際には、以下の3つの手順が重要です。

  1. 顧客を知る(リサーチ)
  2. ペルソナを具現化する
  3. ペルソナにとっての自社商品を定義する

ペルソナ設定をするために、まずは顧客の状況を知りましょう。社内の顧客情報に目を向けたり、直接お話をうかがったりすることで、リサーチは可能です。ほかにもWebサイトを分析したり、外部の調査データを参照することもよいでしょう。

その調査データをもとにペルソナのイメージを明確にします。最終的にペルソナにとって、自社の商品やサービスがどんなのものなのかを定義できれば、ペルソナ設定の完了です。

ペルソナ設定の一部例

ペルソナ設定の成功例を解説した資料をご用意しています。設定に活用いただける「ペルソナ設定シート」もついていますので、よろしければダウンロードください。

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2.カスタマージャーニーマップに落とし込む

取得したペルソナの情報をカスタマージャーニーマップに落とし込んでいきましょう。

売り手側の都合で、独りよがりなカスタマージャーニーマップをつくってしまっては、意味がありません。必ず客観的な顧客情報に基づいてカスタマージャーニーマップをつくってください。主に以下のような流れとなります。

  1. ペルソナの検討段階を区分する
  2. 各段階のペルソナの内面を整理する
  3. カスタマージャーニーマップの項目を埋める


まずは見込み顧客であるペルソナが、どのような検討段階を経て、導入に至るか、段階を区分しましょう。認知→検討→意思決定の3つに分けるのが基本ですが、各社のビジネスによって細かく区分できる箇所もあると思いますので、よく検討してください。

段階を区分したら、各検討段階でのペルソナの内面を整理しましょう。主に「ペルソナが抱える課題」「ペルソナの情報ニーズ」 「ペルソナの情報収集チャネル」「ペルソナの行動」の4つです。それらを各段階別に埋めていけば、カスタマージャーニーマップが完成します。


3.足りないコンテンツを洗い出す

カスタマージャーニーマップができあがれば、いよいよ次は施策へのアウトプットが必要となります。

カスタマージャーニーマップをつくることで、見込み顧客にどんな施策が足りていなかったのか、明確に課題が見えてきた部分もあるはずです。カスタマージャーニーマップから見えてきた課題を解決するコンテンツを企画しましょう。

マップの中でも優先順位が高いのは、受注に近い層向け(右側)のコンテンツです。まずは、契約見込みが高い人へ確実に発注してもらえるようなコンテンツを整備しましょう。

コンテンツを企画する際に重要なのは、見込み顧客の態度変容が起こり、次のフェーズへ移行するにはどんなきっかけが必要なのかを考えることです。コンテンツを見た後にどんな感情になり、どんな行動に進んでほしいのかを考えてください。


4. カスタマージャーニーマップを定期的に見直す

ペルソナ設定をした見込み顧客の感覚は、時代とともに変化します。

どれだけ苦労して作成したカスタマージャーニーマップも、そのまま放置していると、時代の流れに置いていかれてしまうのです。だからこそ、定期的に現実と食い違っている点はないかをチェックし、改善する必要があります。

半期や1年単位でカスタマージャーニーマップを見直し、アップデートできるような体制をとっておきましょう。


カスタマージャーニーマップの失敗例

メリットの多いカスタマージャーニーですが、作成方法や利用方法によっては、期待した効果が得られない場合があります。 どんなカスタマージャーニーマップが失敗を招いてしまうのでしょうか。


企業サイドの願望を優先している

自社の商品やサービスへの熱意ばかりが先走り、いつの間にか、自分たちにとって都合の良い顧客像や顧客行動を記述してしまうことがあります。

顧客は企業側が考えているほど、商品やサービスに興味関心は持っていません。顧客の冷静な視線を客観的にとらえ、現実を踏まえた的確なカスタマージャーニーマップを作りましょう。


ターゲットが絞られていない

せっかく作成するのだからと、網羅的に顧客像や顧客行動を記述しようとしている例もよくあります。

しかし、このような試みはあまりの複雑さから、作成途中で挫折してしまうことが多いようです。仮に完成しても、現実にマーケティング業務で適用できるかどうかには疑問が生じます。

ターゲットの少数派には一旦目を向けず、ターゲットのど真ん中を撃ち抜くようなイメージで取り組むとよいでしょう。


効果検証をせずに放置している

カスタマージャーニーマップには、効果検証→改善が必須です。

効果検証を怠ると、現実の顧客行動と乖離したマーケティング施策を打ってしまう原因になる可能性があります。 カスタマージャーニーマップを作成して施策の立案に使用したら、その効果を検証し、現実と不適合な点を改善していきましょう。

このようなPDCAサイクルを改善することで、カスタマージャーニーマップの質を向上させ続け、時代に適応し続けることが必要です。



カスタマージャーニーマップの作成や分析に役立つツール

カスタマージャーニーマップの作成や分析に役立つツールを紹介します。自社で作成する際に、参考にしてください。


自社にあったマーケティング施策が分からない方におすすめ「ferret One」

ferret One


「ferret One」はBtoBのリード獲得に強みを持ったノウハウ提供とツール提供を行っているサ―ビスです。

貴社の課題を特定して、成果を出すために必要なマーケティングの戦略設計・施策設計など、貴社に合ったBtoBマーケティング手法をご提案します。

マーケティング体制の構築方法やペルソナ設定、カスタマージャーニーの設定方法など、BtoBマーケティングの土台作りからサポートしてもらえるので、これからマーケティングを始めたい企業や自社に合ったマーケティング方法が分からない企業におすすめです。

費用
・初期費用10万円〜
・月額利用料10万円〜
※プランにより異なる
サイトURL


無料版でお試しできるフローチャート作成ツール 「Lucidchart」

	無料版でお試しできるフローチャート作成ツール 「Lucidchart」


「Lucidchart」はフローチャート作成ツールで、システムや組織図のように、詳細であるほど複雑になってしまう情報をわかりやすく視覚化できる点が特徴です。

直感的な操作でカスタマージャーニーマップが作成できます。複数のテンプレートとパーツが用意されており、自社が使いやすいようカスタマイズ可能です。

同時編集機能を備えており、情報がスムーズに共有できます。無料版があるので、試してみて操作性を確認しておきましょう。

費用
・Individual 900円
・Team 1100円/ユーザー
※無料版あり
サイトURL


顧客に最適なマーケティングが可能になるCXプラットフォーム 「KARTE」

顧客に最適なマーケティングが可能になるCXプラットフォーム 「KARTE」

「KARTE」は顧客目線のマーケティングの実現をサポートする、CXプラットフォームです。

独自の解析エンジンがユーザーの行動を分析し、瞬時に顧客に最適なアプローチは何かを判断します。

リアルタイムなユーザーの行動を可視化して、詳細な情報を収集します。データを元にカスタマージャーニーマップが作成できるので、実際に顧客がとった行動をマップに反映できる点がメリットです。

費用
初期費用と月額利用料が必要
詳細は要問い合わせ
サイトURL


複数の広告効果が測定できるツール「AD EBiS」

複数の広告効果が測定できるツール「AD EBiS」

「AD EBiS」は、広告媒体の効果を可視化する、効果測定プラットフォームです。

カスタマージャーニー分析機能を備えており、認知から成約に至るまでの顧客行動履歴をユーザーを軸に把握します。広告や動画、コンテンツを見たユーザーと見ていないユーザーの、成約率・平均売上額の違いを比較できます。

カスタマージャーニーを分析することで、メディアプランニングが可能です。特にオウンドメディアや動画など、潜在顧客向け施策の分析・改善に活かせます。

費用
・初期費用無料
・基本料金(定額)+従量課金
※基本料金は契約プランによる
サイトURL


【無料配布】BtoBのカスタマージャー二ーマップのテンプレート

カスタマージャーニーマップを一から作るのは、手間がかかります。そこで、本記事でご紹介した4STEPに沿ってカスタマージャー二ーマップが作成できる資料をご用意しました。

BtoBマーケティングの購入フローとペルソナの態度変容を追えるカスタマージャー二ーマップのテンプレート、「個人」「組織」2種類のペルソナシートも掲載しております。

ぜひ、こちらを活用してカスタマージャー二ーマップを作成し、マーケティング活動にいかしてみてくださいね。

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また、カスタマージャーニーマップを作成するにあたり、参考になる他社の成功事例を掲載した資料をご用意しています。ぜひあわせてダウンロードしてみてください。

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カスタマージャーニーマップが学べるおすすめ本

カスタマージャーニーマップに関するおすすめの本を3冊紹介します。より詳しく勉強したい方は、ぜひ読んでみてください。


「はじめてのカスタマージャーニーマップワークショップ」著者:加藤 希尊

出典:Amazon.co.jp

「はじめてのカスタマージャーニーマップワークショップ」は、国内企業1,000社、2,000名が体験したワークショップを元にした本です。

本書もワークショップ形式で読者に体感させながら作り方を解説しています。

BtoBに特化したマップ作成の方法が解説されており、トレタ、ビズリーチ、ユーザベース3社のBtoB業界事例を参考に作成可能です。

付属データーに「感情カード」「接点カード」「ペルソナシート(B2C/B2B)」がついています。
PDFでダウンロードでき、すぐにカスタマージャーニーマップの作成にとりかかれる点が魅力です。

カスタマージャーニーマップとは何なのか、どうやって作成するのかなど、さまざまな悩みが解決できるノウハウ本で、初心者にもおすすめです。


「マーケティングオートメーションに落とせるカスタマージャーニーの書き方」著書:小川共和

出典:Amazon.co.jp

「マーケティングオートメーションに落とせるカスタマージャーニーの書き方」は、イラスト付きで読みやすい1冊です。

マーケティングオートメーションやコンテンツ企画にそのまま活用できるカスタマージャーニーを目的として、どのように作成すればいいか解説しています。

輸入高級自動車業界、地方温泉街、ビジネススクールMBA学生募集など、多種多様な6社の作成事例を紹介している点が特徴です。
自社と似た業界の事例を参考にすれば、実際に作成する際にイメージしやすく役立ちます。


「実践ペルソナマーケティング」著者:高井紳二

出典:Amazon.co.jp

「実践ペルソナマーケティング」はカスタマージャーニーマップでも重要なペルソナについての本です。

社内で共通の認識を持つために仮説から作り上げる簡易的なペルソナではなく、より緻密なペルソナ設定の作成方法を解説しています。

緻密なペルソナ設定は、大まかなペルソナ像をイメージした上で、情報の収集と整理をして作り上げます。

情報収集のために必要な調査方法が具体的に書かれている点が特徴です。

実際の事例を交えながらよりペルソナについて学べます。カスタマージャーニーの本と合わせて読んでおきたい1冊です。


カスタマージャーニーマップで顧客の視点に立とう

カスタマージャーニーマップを作成するには、ある程度の時間を要します。 ただ、適切な顧客理解に根ざしたカスタマージャーニーマップは、 大きなリターンとなって売り上げ向上に貢献します。

顧客視点に立った施策を行うことで初めて、 商品に興味を持ってくれる人を増やせます。 その指針となるカスタマージャーニーマップを、ぜひ作ってみましょう。


ferret Oneは、リード獲得に必要なノウハウとツールを貴社の課題に応じて提供します。カスタマージャーニーの設定をはじめとする初期戦略もお手伝いしていますので、ご興味のある方はぜひ下記の資料をご覧ください。

ferret Oneサービス紹介資料のダウンロード(無料)はこちら


ferret(One Tip編集部)
ferret(One Tip編集部)
One Tipは、BtoBマーケティングに特化した支援サービス「ferret」から生まれた、「リード獲得の打ち手が見つかるメディア」です。 BtoBマーケティングにかかわる人にとって、価値あるコンテンツをお届けしていきます。 Twitter:@ferret_One_

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