ホットリードとは?定義の仕方や獲得の方法を解説
営業やマーケティングを行う時「どのような顧客にどのタイミングでアプローチをするか」はとても重要ですが、多くの顧客を一人ひとり対応することは困難です。
マーケティングでは見込み顧客のことをリードと呼び、見込みの度合いが高い順に、ホットリード、ウォームリード、コールドリードと3段階に分けます。分類分けを行うことで、顧客に合わせた適切なアプローチが行いやすくなります。
ここでは、ホットリードという言葉は聞いたことがあるがよくわからない、という方に向けて、ホットリードを獲得する方法やおすすめツールをご紹介します。
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■合わせてよく読まれている資料:検討度を上げるコンテンツの提供方法とは?
→BtoB企業向けコンテンツを活用したリードナーチャリングの方法
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ホットリードとは?
ホットリードとは、自社の商品やサービスに強い興味を持っている見込み客のことです。
主にお問い合わせや資料請求、セミナーの参加申し込みなどで、自社に個人情報・企業情報を提供してくれた見込み顧客の中に現れます。
見込み顧客の中でもかなり検討度が高く、少しのアプローチで契約や購入に至る可能性が高いので、「今すぐ客」と呼ぶこともあります。
ホットリード・コールドリード・ウォームリードとの違い
ホットリード・コールドリード・ウォームリードの違いを解説します。
商品・サービスの検討度が高い順から、ホットリード>ウォームリード>コールドリードです。
また、購入・契約までの期間が短い順から、ホットリード>ウォームリード>コールドリードとなります。
検討度、購入・契約までの期間に応じたアプローチ方法や施策を実施することが重要です。
ホットリードから最も遠い「コールドリード」
コールドリードは、今すぐの検討はしていないが、将来的に購入・契約の可能性がある見込み顧客のことです。
すぐに実績に繋がらないからとアプローチを疎かにしたり、逆に強く押しすぎてしまうと、せっかく自社の商品やサービスを認知している顧客が離れていってしまうことになります。
コールドリードはホットリードに比べ、数が多く、顧客管理を行うことが難しいものですが、メルマガやステップメール、SNSの活用など定期的なアプローチを行うことで、ホットリードになる可能性もある大切な顧客です。
ホットリードとコールドリードの中間「ウォームリード」
ウォームリードは、一定の購入意欲がある見込み顧客のことです。
ホットリードとコールドリードの中間層となり、目安として1年前後で契約に結びつく顧客ではありますが、その中でも購買意欲には差があります。
施策次第では、ホットリードにも、コールドリードにもなる重要な顧客層といえるでしょう。
それぞれの顧客の意欲に合わせたコミュニケーションを取って、関係を構築していくことで、ホットリードへステップアップできます。
ホットリードを定義・育成する必要性
そもそもなぜホットリードを定義し、育成する必要があるのか。ホットリードに関する基本的な考え方を解説します。
- ホットリードを最初から獲得するのは難しいから
- ホットリードは育成するものだから
ホットリードを最初から獲得するのは難しいから
BtoB取引では、企業の意思決定プロセスが複雑で、検討期間が長い傾向にあります。関わるステークホルダーも多く、担当者が導入したいと思っていても企業の予算や決算の時期に応じては導入できないということもしばしば。
そのため、最初から購買意欲の高くかつ、導入できるというホットリードを見つけるのは困難です。
ホットリードは育成するものだから
担当者の導入意欲と企業の予算・決裁などが揃った際、比較検討の際に検討候補に上げてもらえるようにする必要があります。
そのため、検討初期段階で接触し、長い検討期間で信頼関係を築いておく「育成」が重要です。ハウスリードと定期的に接触して、必要な情報を提供したりすることで検討度を上げて、ホットリードを育成していかなければなりません。
ホットリードを活用するメリット
ホットリードを定義し、育成する考えと取り入れる最大のメリットは、契約や購入を効率的に促せることです。具体的に解説します。
- 営業の効率化
- ROIの向上
営業の効率化
ホットリードを定義することで、見込み顧客の中で最も関心が高く、購買意欲の高い人々を特定することができます。これにより、営業は商談・受注に繋がりやすい見込み顧客に焦点を当てて営業活動ができるため、時間とリソースを効率的に使えるようになります。
また、アプローチ・商談のためのリサーチや資料作成したものの、購入意欲の低い顧客で次につながらなかったということも減るため、成果が上がりやすく、営業部門のメンバーのモチベーション維持にも繋がります。
ROIの向上
ホットリードにリソースを集中することで、より高い確率で成約につなげることができ、営業やマーケティングに関わる時間やコストの削減により、結果としてROI(投資対効果)を向上させることができます。
ホットリードをどれだけ多く獲得できるかは、企業にとって業務の効率や利益率のアップにも関わってくるのです。
自社のホットリードを定義する方法
ホットリードを活用する際には、どの段階の見込み客をホットリードとみなすのか、社内で明確に定義を定めておくことが重要です。その際には、自社にとってのホットリードとなる顧客行動や属性を見つけなければなりません。その見つけ方を紹介します。
自社の商品・サービスの特性を考慮する
単純にお問い合わせや資料請求など、顧客の行動だけでホットリードに分類してはいけません。商品・サービスの特性を考慮した上で顧客行動・属性をみることで、ホットリードをより正確に定義できます。
例えば、自社の取り扱っている商品が、不動産のように比較・検討に時間を要する高価なものだった場合、資料請求をされてもすぐに契約には結びつきません。
また、どんなに自社に強い興味をもっていてもその顧客に決裁権がなければ、権限のある人に向けての営業活動が追加で必要になります。
このようにホットリードの定義は、自社の業種や顧客の属性や企業規模によっても変わってくるのです。
営業と連携する
営業から商談化・受注しやすい顧客についてフィードバックをもらうことで、ホットリードの行動やその心理状態を明らかにできます。
どのような悩みを抱えていたのか、その際どのようなキーワードで検索したのか、情報収集の媒体は何かなど、CVに至るきっかけを商談でヒアリングしてもらうようにしましょう。
ヒアリング結果をホットリードの定義に反映することで、より確度の高い顧客を見つけられるようになります。
ホットリードの見つけ方
ホットリードは、「属性情報」✕「行動情報」✕「タイミング」の3つの観点から見つけるのが基本です。
しかし、一日中PCに張り付いて、ひとりひとりの顧客の行動を確認していくのはほぼ不可能です。MAツールを活用して、自動化することをおすすめします。MAツールは、顧客の情報収集や見込み客の育成というマーケティング施策をサポートしてくれるツールのことです。社内で決めたホットリードの定義をMAツールに設定することで、膨大な顧客データを自動で分析し、最適なタイミングでアプローチが行えるようになります。
▼MAの基礎知識については、こちらで詳しく解説しています
→MA(マーケティングオートメーション)とは?ツールを比較してわかりやすく解説
活用するMAツールの機能とおすすめの方法
活用するMAツールの主な機能としては2つの方法があります。
- 行動検知:特定条件の見込み顧客(行動・属性)をあらかじめ設定し、行動したタイミングをお知らせする機能。初心者でも活用しやすい。
- スコアリング:特定条件に点数をつけ、合計点からホットリードを判断する機能。点数の設定が難しく上級者向け。
これらは、ホットリードを抽出するという意味では効果は同じ機能です。
違いとしては、行動検知よりもスコアリングの方が、緻密にホットリードの条件を絞ることができる一方、そのための点数設定については難易度が高くなることです。
設定の知識がない場合やそもそもリード数が少ない場合は行動検知の活用をおすすめします。シンプルながら、十分にホットリードを見つけられるはずです。
ホットリードの見つけ方①:行動検知
行動検知とは、特定条件の見込み顧客(属性・行動)をあらかじめ設定し、行動したタイミングをお知らせする機能です。
設定できる主な条件は、以下の通りです。
- 属性:業種、役職、セミナーに参加したことがあるかなどの見込み顧客の情報
- 行動:特定のページへの訪問、フォームの送信、メールの開封など検討度の高いと思われる行動
例えば、過去に検討度が高かった人の再検討を検知したい場合は、このように設定して、ホットリードを見つけることができます。
- 属性:以前CVしたことがあるリード
- 行動:流入チャネルが「Direct」「自然検索」「リスティング広告」でサイトに訪問し1分以上滞在
行動検知機能を活用するポイントは、自社で定義したホットリードの条件をいかにMAツールの設定に落とし込めるかです。できるだけ簡単に設定できる使いやすいMAツールを導入することをおすすめします。
▼当社のマーケティングツール「ferret One」では質問に答えていくだけで簡単に「行動検知」の条件が設定できます。ぜひご検討ください。
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ホットリードの見つけ方②:スコアリング
スコアリングとは、顧客の行動や役職に点数をつけ、合計点からホットリードを判断する機能です。セミナー参加に10点、メルマガ登録で5点、部長以上に20点というように具体的に設定することで、「合計数の高い顧客=契約に繋がりやすいホットリード」と、誰から見ても判断ができます。
スコアリングでは、CVした顧客や受注となった顧客がどのようなコンテンツを見て、どのような行動をしたかを検証して、定期的にスコアリング設定の見直しを行っていくことで、より精度を高めていくことが重要です。
そのため、検討度の高い行動・属性の比重を考えていくためのデータ分析能力やそれをMAツール設定に落とし込んでいく技術が求められることから、上級者向けの機能ともいわれます。
スコアリングでホットリードを抽出する場合は、条件だけでなく運用体制も併せて検討していきましょう。
ホットリードへのアプローチ方法
行動検知やスコアリングでホットリードを検出した後のアプローチ方法は主に2つです。
- インサイドセールスによる荷電・メール送信
- メールの自動送信
インサイドセールスによる荷電・メール送信
ホットリードを検知したらインサイドセールスの担当者にお知らせがくるように設定し、その後に顧客対応を行うというアプローチ方法です。無駄な荷電やメール送信を抑えながら、効率的に商談化を進められます。
顧客毎に課題をヒアリングして、検討度を上げる話をしながら商談に繋げていきましょう。
メールの自動送信
MAツールを活用すれば自動でメール配信が可能です。
メール配信では、一斉送信やステップメール、ある特定の行動をした顧客にだけメールを送るターゲティングメールなど条件付の配信もできますし、開封率・クリック率などのメール送信後の検証も可能です。
メール内容については、あらかじめ設定した内容になってしまうので、顧客毎のカスタマイズ性はインサイドセールスによるアプローチよりも劣ってしまうことに注意しましょう。検討度が比較的高いが人員のリソースを割くほどではないという場合に活用するといいでしょう。
獲得したリードをホットリード化する方法
企業として新しいホットリードを獲得していくことはとても重要です。すでに自社を認知し、購入の可能性のあるコールドリードやウォームリードをナーチャリングして、購買意欲を高めていくことは、ホットリード獲得の近道とも言えます。
ここからは、既存顧客をホットリード化する方法を詳しく解説していきます。
- ホワイトペーパー
- 事例コンテンツ
- オウンドメディア
- インサイドセールス
- イベントや展示会を開催
- SNS
- メール配信
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、顧客の悩みに対して有益な情報や解決策を提供するお役立ち資料のことです。オウンドメディアやメルマガで配信することでナーチャリングに活用できます。
ホワイトペーパーを提供する際に、メールアドレスなどを入力してもらうことで、企業情報を入手できます。
個人情報を入力してもよいと思ってもらえるくらい需要があり、質の良い情報を提供することがポイントです。検討度に応じた課題ごとに資料を作成することで、段階的に検討度を上げていくことができ、内容がよければ、自社に信頼感を持ってもらえるため営業の活動も行いやすくなります。
▼ホワイトペーパーの作り方については、こちらで詳しく解説しています
→ホワイトペーパーとは?顧客が欲しくなる資料の書き方
事例コンテンツ
事例コンテンツは、実際に自社のサービスや商品を利用した顧客に利用目的、どのように活用しているか、どのような成果を得たのかをインタビューしたコンテンツのことです。
事例コンテンツは、同じ立場の企業が、実際に利用したリアルな感想や成果を知ることができます。オウンドメディアで配信しているコンテンツとは信用度が大きく違います。
紹介されている企業の規模や目的、課題が顧客と近いほど共感が生まれ、自社のサービスへの安心感が高まりホットリード化しやすくなります。
▼事例コンテンツの制作方法について、こちらで詳しく解説しています
→効果的な導入事例の書き方とは?弊社の構成テンプレートで解説
インサイドセールス
インサイドセールスは、メールや電話など非対面でコミュニケーションを取る営業方法です。
電話やメールで得た顧客の購買意欲に合わせて資料の提供や定期的なアプローチを行い、ホットリード化したところで営業に引き継ぐことができます。
場所に捉われず全国の顧客にアプローチを行えるので、限られた人数で営業を行っている企業には適した営業方法でしょう。
ホットリード化する前の隠れたニーズを聞き出すことが出来れば、それを元にコンテンツの作成など他の施策のヒントにもなります。
▼インサイドセールスについて、こちらで詳しく解説しています
→インサイドセールスとは何か?テレアポやフィールドセールスとの違い
オウンドメディア
オウンドメディアはサービスサイトやブログなど、自社で運営するWebサイトのことです。
オウンドメディアで、顧客のニーズや悩みに対してのコンテンツを配信することで、購買意欲を高めることができます。
既存の顧客以外にも情報を発信できるので、新規の顧客の目にとまれば、リード獲得の幅を広げることも可能です。
しかし、オウンドメディアの運用は成果が出るまでに時間がかかります。自社のWebサイトに集客するために、自然検索で上位に表示させるなどの対策も同時に行っていく必要があります。
▼オウンドメディアの運用について、下記の記事もぜひ参考にしてみてください。
→オウンドメディアを運用する目的とは?目標・戦略設計のやり方
イベントや展示会を開催
イベントや展示会の開催は、顧客の質疑にその場で返答できたり、実際に商品を見ることができるので、顧客の満足度も高く、ホットリード化に効果があります。
対面で話せることで、認識の相違を防ぐことにもなります。
オンラインで開催するイベントも同様の効果があり、オフラインのイベントと比べると会場の準備や費用を削減できるのでぜひ活用して頂きたい施策の一つです。
SNS
TwitterやFacebookなどのSNSも、ユーザと近い距離でコミュニケーションがとれるのでホットリード化に有効な手段です。
SNS上で見込み客に合わせた情報を提供し、それを見たユーザーと交流を図ることで購買意欲の向上ができます。また、SNSで発信した情報に共感したユーザーが、シェアや拡散を行えば、自社の認知度アップにも貢献してくれるでしょう。
SNSにはTwitterやFacebook以外にもInstagramやLINEなど種類がありますが、活用するときに注意して頂きたいのが、どのSNSを利用するかです。
それぞれのSNSで利用者の年代や目的が異なるため、ビジネスでの用途が多いSNSを活用するようにしましょう。
メール配信
顧客に定期的にメールを配信するメルマガです。コンテンツ配信と同様、顧客ニーズに合わせた配信を行なっていきます。
メール配信では購読のお礼メールから始まり、顧客の課題に合わせた情報、利用者の事例、料金案内というふうに段階的に購買意欲を上げていく、ステップメールという手法を取り入れることでホットリード化を促します。
メール配信はどれだけの顧客が開封やクリックをしたのか検証する手間がかかりますが、配信内容や頻度の改善を繰り返すことで自社にあったメール配信の構築ができるようになります。
▼ステップメールについて、こちらで詳しく解説しています
→ステップメールの作り方とは?シナリオ設計や成功事例を解説
ホットリードを活用するためのおすすめツール3選
ツールは活用したいが、たくさんあるツールの中でどれが自社に合っているのか悩むこともあるでしょう。ここでは、おすすめの3つをご紹介していきます。
CMSとMA一体型のオールインワンツール「ferret One」
「ferret One」は、BtoBマーケティングに必要な機能をまるっとそろえたツールです。
CMSとMAが一体型となっており、コンテンツを「作る」→「届ける」の流れを一貫して行うことができるのが特徴です。ホットリードを生み出すための施策から、ホットリードの検出までを一つのツールで効率的に行うことができます。
公式サイト:https://cloud.ferret-one.com/
ユーザーに合ったコンテンツを自動で表示できる「Marketo」
Marketoは、アドビ株式会社が提供するアメリカ発のMAツールです。
全世界で5000社以上の導入実績と、700社以上のパートナーと連携して定期的なマーケティング戦略立案者と情報交換が行えることから、国内での利用者も増えています。
Webサイトに訪れた顧客に、最適なコンテンツを自動で提示してくれるプレディクティブコンテンツ機能などでホットリード化を促すことが可能です。
公式サイト:https://jp.marketo.com/
匿名のWebサイト訪問者の企業情報がわかる「SATORI」
SATORIは、株式会社SATORIが提供している国産のMAツールです。
SATORIの特徴の一つは、アンノウンマーケティング機能が導入されていることでしょう。
Webサイトは訪れているが、企業情報は取得できていないというアンノウンユーザーの閲覧履歴を蓄積し、ニーズの仮説を立て、自動でアプローチを行いリードの獲得をサポートしてくれます。
公式サイト:https://satori.marketing/
関連記事:最新のMAツール10選!ツールでできることや比較ポイント
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リードが増えれば増えるほど、商品・サービスへの検討度の高いホットリードに絞ってアプローチすることが営業・マーケティング活動の効率化や収益化のためには重要になります。
そのためには、下記のような仕組みを社内で作りましょう。
- どのような顧客が、どのような行動を行って、ホットリード化するのかのパターンを見つける
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