教えて!Webマーケ・サイト制作の疑問「KPIは何を設定すればいい?」
Webマーケティングツール「ferret One」のカスタマーサクセスグループには、日々いろいろなお悩みがお客様から寄せられます。
これまでいただいたお客様からのお悩みをもとに、カスタマーサクセスグループのマネージャーが「Webマーケティング・サイト制作の疑問」に答える企画の第3回目。
今回は、「KPI設定のお悩み」について、QA形式でお答えしていきます。
▼これまでの記事はこちら |
■合わせて活用したいシート:解説にそって記入するだけで簡単にできる!
→自社のマーケティング目標を決められるKPI設定シート
疑問にお答えするのはこの人!
塚本雄介(つかもとゆうすけ)
株式会社ベーシック SaaS事業部 カスタマーサクセス部
カスタマーサクセスグループ マネージャー2017年に株式会社ベーシックに入社し、Webマーケティングツール「ferret One」の導入支援や活用支援を担当後、カスタマーサクセスグループのマネージャーに就任。現在は2拠点に分かれたチームの意思をまとめるべく、チーム作りに奔走中。
▼カスタマーサクセスってなに?という方は、こちらの記事をご覧ください。
「最近よく聞く「カスタマーサクセス」ってどんな部門?実態を知りたい!」
サイトリニューアルでのKGI/KPIの設計手順をまとめた資料も
合わせてダウンロードいただけます
目次[非表示]
Q.Webサイトを運営していくにあたり、どのように目標を立てればいいですか?
塚本:目標設定のポイントは「サイトの目的から考える」ことです。
「適切な目標」=「目的に合った目標」だからです。
順番としては
1.自社サイトの運営目的からゴールイメージを持つ
2.目的に合った目標指標(KPI・KGI)を選ぶ
3.目標に具体的な数字と期間を割り当てる
といった流れで考えていくと、わかりやすいでしょう。
Q.KPIは、どうやって決めていけばいいですか?
塚本:「KPI」は「KGI」を分解することで決定できます。KPIはゴールに結びつく指標でなければなりません。
KGI(Key Goal Indicator):ゴール
最終目標が達成されているかを計測するための指標のことで、重要目標達成指標とも呼ばれます。
KPI(Key Performance Indicator):中間指標
最終目標である「KGI」を達成するために追うべき中間指標のことです。重要業績評価指標を意味とも呼ばれます。
これを図示したものが「KPIツリー」です。樹形図のような形でその関係性を表すことができるものになります。 KGIをツリーの頂点にし、 KPIをその下に加えていきます。
以前の記事でもご紹介しましたが、KGIと紐づけないまま、アクセス数をKPIとしてむやみに追い続けるケースはよく見かけます。KPIは、ゴールから逆算して設定しましょう。
KGIやKPIは曖昧な指標では意味をなしません。誰でも公平に客観的に判断できるよう 時期と具体的な数値を設定し、明確な判断基準としておくことが基本となります。
Q. 具体的な目標の設定例を教えてください
塚本:見込み客(リード)の獲得がゴールであれば、WebサイトにおけるKPIは
- 訪問数
- 回遊率
- 重要ページ到達率(フォーム遷移率)
- CV率
- CV数
などを見ていきましょう。
ferret Oneをご利用いただいているお客様には、まずは
- CV数
- 訪問数
どちらかの数値について、3か月後、6か月後、1年後にどうなっていたいか、で設定していくことが多いです。
明確な目標売り上げがあって、受注数、商談数などから逆算できる場合は、お問い合わせ数(CV数)の目標を設ける。
一方で、明確な目標がない場合は、競合サイトや現状のサイトの数値を参考に、「これくらいのお問い合わせ数があったら嬉しい」というところから、訪問数を逆算してお伝えしています。
まずは目標を設定し、推移を追うことが重要です。実績が出てくれば前月比、前年比で目標が立てられるようになります。
ferret Oneでは、ダッシュボードの目標設定機能で、各KPIの設定と、それに対しての達成率の確認ができるので、まずはこちらに設定をしていただくようにお伝えしています。
Q. WebサイトのKPIだけ設定すればOKですか?
塚本:BtoBのリード獲得型サイトの場合、2つの重要なポイントがあります。
1つは「サイト内だけで完結しない」ことです。
BtoCサイトやECサイトと違い、BtoBのサイトでは「お問い合わせ」=「売上(購入)」ではありません。売上には、リードの質や、その後の営業力も大きく関わってきます。
そのため、オンラインだけでなくリアルでのプロセスも含めて、KPIを設定することも大切です。
2つめは「サイトへの訪問者数だけでなく訪問企業数で見た方が良い」という視点も大切です。
多くの場合は、1会社=1契約になることが多いです。1社から10人訪問するのと、10社から1人ずつ訪問するのでは、後者の方がお問い合わせや成約の増加につながる可能性が高くなります。
そういった点を含めて、幅広く検討して、KPIの設定をしていきましょう。
KPIの設定例
- 自然検索経由の流入を、〇%増やす
- 訪問ユニーク企業数を、〇社から〇社に増やす
- ホワイトペーパーダウンロード数を、月〇件から〇件に増やす
- セミナーの参加人数を、〇人から〇人に増やす
- コンタクト後の成約率を、〇%から〇%に増やす
Q. 目標設定をするときに、注意することはありますか?
塚本:目標を達成することばかりに気を取られて、リソースが足りない組み立てをしないようにしましょう。
例えば、サイト訪問数の目標を達成するために、作成するコンテンツの目標数が膨大になってしまうなど、現実的でない計画を立てられているケースがあります。
その場合は、「目標を修正する」か「リソースを増やす」のどちらかをする必要があります。
「やること」自体が目標になってしまっていないかも、要注意です。
上記の例でいうと、コンテンツをただ増やすのではなく、自社の顧客向けに有益な情報になっているかを意識していただきたいです。
まとめ
塚本:目的に沿った目標を立てることが、Webサイト活用の第一歩です。
目標が決まったら、KPIとして設定した指標の現状を確認し、乖離がある数値の改善に対する施策を立て、実行していきましょう。
【復習】目標設定のポイント
- 自社サイトの運営目的から、ゴールイメージを持つ
- ゴールとなる目標を数値化して、KGIを設定する
- KGIを分解して、構成する要素をKPIとして設定する
- KGIとKPIは、具体的な数値目標と期間を設定する
- オンラインだけでなくリアルでのプロセスも含めて、KPIを設定する
- 目標達成が難しい場合は、「目標を修正する」か「リソースを増やす」
以上、これまでお客様からいただいたご質問をピックアップして、お答えしました。
参考になれば、幸いです。
まずは、自社のマーケティングのKPIを設定してみましょう。
簡単に設定できるテンプレートをご用意しました。ぜひ記事と合わせてご活用ください!
弊社「ferret」はBtoBマーケティングを総合的にサポート。マーケティングツールやコンサル・代行支援など、幅広いサービスの中から貴社に最適な解決策を柔軟にご提案します。
CMSやMAなどのツール、戦略設計、Webサイト制作、コンテンツ制作など、BtoBマーケティングにお困りごとがある方はぜひ資料をご覧ください。
>ferretサービス紹介資料のダウンロード(無料)はこちら
▼あわせて読みたい「Webマーケ・サイト制作の疑問」
第3回「KPI設定の疑問を解決!」