マーケティングオートメーション(MA)とは|メリットや活用方法・機能も解説
(2021-05-30 更新)
マーケティングオートメーションとは、マーケティング業務を自動化し効率化をはかることや、そのためのツールを指します。
この記事では、マーケティングオートメーションの概要、SFA・CRMとの違い、マーケティングオートメーションのメリット、活用方法、機能などについて解説します。
運用するときの基本的な流れや失敗しないためのポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.マーケティングオートメーション(MA)とは
- 2.BtoBとBtoCの違いとは?
- 3.マーケティングオートメーション(MA)が必要な理由2つ
- 4.BtoB企業こそマーケティングオートメーション(MA)すべき理由とは
- 5.マーケティングオートメーション(MA)で得られる6つのメリットとは
- 6.マーケティングオートメーション(MA)導入ではKPIの設定が必須
- 7.【目的別】マーケティングオートメーション(MA)の活用方法と機能を解説
- 8.マーケティングオートメーション(MA)運用の基本的な4つの流れを解説
- 9.マーケティングオートメーション(MA)で自動化できることの事例
- 10.マーケティングオートメーション(MA)運用で失敗しない5つのポイント
- 11.BtoBマーケティングオートメーション(MA)におすすめなツール4選
- 12.マーケティングオートメーション(MA)の導入事例【ferret Oneの場合】
- 13.マーケティングオートメーション(MA)でのferret Oneチームの失敗談
- 14.マーケティングオートメーション(MA)を有効活用して自社の課題解決を図ろう
マーケティングオートメーション(MA)とは
マーケティングオートメーションとは、見込み顧客を育て営業担当へ引き渡しを行うまでのマーケティング業務を自動化することです。また、その自動化するためのツールを指します。
Webサイトやメールなどを通じたマーケティング業務を自動化することで業務の効率化をはかれるほか、見込み顧客の取りこぼし防止や良好な関係の構築につながります。
BtoBマーケティングは、BtoCマーケティングに比べ、購買までの期間が長い傾向にあります。そのため、BtoBマーケティングではマーケティングオートメーションを活用し、見込み顧客を適切に管理し、売上につなげていくことが重要です。
「SFA」「CRM」とはどう違う?
マーケティングオートメーションと混同されやすいものとして「SFA」「CRM」があります。
-
SFA
営業活動を効率化するためのシステムです。営業活動で得られた情報の保存や共有、商談スケジュールの管理などのために活用されます。
-
CRM
顧客情報を管理するためのシステムです。例えば、以前取引があった顧客にアプローチし、リピーターになるよう育成するときなどに活用できます。そのほか、顧客からの意見やクレームなども把握し、品質管理のために使用します。
主にリードの獲得・育成に活用されるのがMA、商談から受注までの営業管理がSFA、受注後の顧客管理がCRMと、それぞれ役割が違います。
なお、広義の意味では、MAやSFAをCRMの一種とするケースもあります。
BtoBとBtoCの違いとは?
マーケティングオートメーションには、BtoBとBtoCで目的や戦略に違いがあります。以下の表に各ターゲットごとに目的や戦略の違いをまとめていますので確認にしてみてください。
BtoBのMA |
BtoCのMA |
|
---|---|---|
目的 |
リードの獲得 |
ブランディング |
戦略 |
顧客との関係構築 |
商品・サービスの販促 |
見込み顧客との関係性 |
育成期間が長い |
育成期間が短い |
主な必要な機能 |
営業との連携を透明化 |
広告からの流入を促進 |
BtoBの目的は見込み顧客へのリード獲得がメインですがBtoCではブランディングが主な目的になるように、同じマーケティングオートメーションでの違いは明確です。
もちろん目的が異なると戦略やツールに必要な要素にも違いが出ます。
マーケティングオートメーション(MA)が必要な理由2つ
マーケティングオートメーションが必要となった背景には、以下の2つの理由があります。
理由1:顧客も情報収集しやすくなった
マーケティングオートメーションが必要とされるのは、インターネットやスマートフォンの普及により、顧客自身が商品やサービスについての情報収集を簡単に行えるようになったことがあげられます。
以前は売り手側が、雑誌や広告、テレビCMなどを通じて発信したい情報を提供していました。しかし、現在では顧客がインターネットを通じて商品の価格比較を行ったり、欲しいと感じたときにさまざまなチャネルを通して情報を集めたりすることができます。
そのため顧客のニーズに合わせて、適切なタイミングでコンタクトをとったり情報を発信したりする必要があるのです。
理由2:人の手だけでは限界がある
労働人口は2040年までに5245万人ほどまで落ち込む※と予測されており、労働者不足は深刻化しています。また、SNSや動画配信サイトなど、顧客との接点が増していく中、すべてを人の手によって対応していくのにも限界があります。
労働者不足のなかでも、一人ひとりの顧客に合わせて適切なアプローチをしていくためには、マーケティングオートメーションのようなテクノロジーを活用して労働生産性を上げる必要があります。
BtoB企業こそマーケティングオートメーション(MA)すべき理由とは
なぜBtoB企業こそ積極的にMAを導入するべきなのでしょうか。その答えはBtoBビジネス特有の購買行動が関係しています。
BtoBの顧客の特徴は「検討期間の長さ」です。BtoCのような衝動買いはほぼありません。長い検討期間に忘れられず検討対象であり続け、検討材料となる情報を提供し続けて他社より抜きん出るには、継続したコミュニケーションと信頼関係の構築が不可欠です。
しかし、長期間のコミュニケーションをすべて人力で行うと多大なコストがかかり、抜け漏れなどのミスも発生します。そこをカバーするのにMAが適しているのです。
ですから、BtoCの企業でも中長期的なコミュニケーションが必要な業態の場合はMAの導入を考えるとよいでしょう。実際に不動産や人材系の企業ではBtoCでもMAを導入しているケースが見られます。
マーケティングオートメーション(MA)で得られる6つのメリットとは
マーケティングオートメーションを効果的に活用すると、業務の効率化や生産性向上に貢献します。マーケティングオートメーションを導入するメリットは以下の6つです。
メリット1:業務を効率化できる
マーケティングオートメーションは、見込み顧客の発見からメルマガ配信などの業務も自動で行うため、マーケティングや営業の業務を効率化できます。
自動化することで、商談の可能性が高い見込み顧客に対してだけ人手を割けるようになり、マーケティングにかかるコストを抑えられます。
メリット2:人的ミスを防げる
手作業では顧客の名称を間違える、電話番号の記入ミス、文章の誤字脱字といった人的ミスは発生しやすいです。そのたびに訂正が必要となり、無駄な時間も多くなります。マーケティングオートメーションではそのような人的ミスを防げます。
メリット3:見込み顧客を取り逃がさない
見込み顧客のアクションを正確に把握でき、アプローチがしやすくなります。見込み顧客のアクションをチェックできず、アプローチの機会を逃してしまうケースもあります。システムにより自動化することで見込み顧客を発見でき、取り逃がしを防げます。
メリット4:見込み顧客と良好な関係を構築できる
マーケティングオートメーションでは最適なタイミングで、顧客が欲しい情報を送ることもできます。それにより、顧客と良好な関係を築けます。
ただやみくもにアプローチをしても顧客にとっては迷惑となる可能性もあるため、マーケティングオートメーションを活用して顧客のニーズを把握することが重要です。
メリット5:営業スキル・ノウハウの属人化を防げる
マーケティングオートメーションを活用することにより、顧客の行動を元に、見込みの高いユーザーに絞ってアプローチをすることができます。また、適切なタイミングでメールを配信するなど、自動化によって営業担当の接触前にある程度顧客を育成しておくことも可能です。
そのため、営業担当のスキルや経験によらず、一定の質を保った商談ができるというメリットがあります。
メリット6:商談化・受注率が向上する
マーケティングオートメーションで育成し、購買意欲が十分に高まっている見込み顧客は商談につながりやすく、受注してもらえる可能性も高いです。すでに十分に自社をアピールできている状態なので、商談や受注までにかかる労力も削減できます。
マーケティングオートメーション(MA)導入ではKPIの設定が必須
KPI(Key Performancel Indicator)とは、ビジネスの最終目標の指標であるKGI(Key Goal Indicator)に対する中間目標です。このKPIの設定は、マーケティングオートメーションの導入には欠かせません。
企業の多くはKGIが売上拡大にあります。しかし、マーケティングオートメーションが売上にどのように作用したのかは直接的には可視化できません。
そのため、あらかじめ目標設定や仮説立てしてKPIを設定することで、達成度合いを見える化させる必要があるのです。
目標設定や仮説検証は課題解決ではもっとも大切な要素の一つです。マーケティングオートメーションによる明確な効果測定や検証結果を提示するためにもKPIやKGIを設定しておきましょう。
【目的別】マーケティングオートメーション(MA)の活用方法と機能を解説
マーケティングオートメーションには様々な活用方法や機能があります。主には以下の表のような4つの活用法と機能があります。
主な活用法 |
主な機能 |
---|---|
リードジェネレーション(見込み顧客の創出) |
SEO・Web広告・SNS |
リードナーチャリング(見込み顧客の育成) |
メルマガ・パーソナライズ |
リードクオリフィケーション(見込み顧客の分類) |
アクセスログ解析・セグメント |
リードマネジメント(見込み顧客リスト管理 |
データベースへの保管 |
マーケティングオートメーションでは、見込み顧客の創出からリスト化までを一連の流れとして捉える必要があります。また見込み顧客へのアプローチ方法も目的ごとに異なるので、以下で詳しく解説します。
目的1:リードジェネレーション(見込み顧客の創出)
リードジェネレーションとは、まだ自社との接点すらないユーザーに興味を持ってもらい、見込み顧客になってもらうための段階です。具体的には以下などがあげられます。
- 展示会やセミナーの開催
- 問い合わせや資料請求のためのフォームを設置する
- 名刺交換
- 広告掲載
これらの施策を行うために、マーケティングオートメーションでは以下のような機能を活用できます。
- SEO(検索エンジン最適化)機能
- SNS連携機能
- Web広告連携機能
目的2:リードナーチャリング(見込み顧客の育成)
リードナーチャリングとは、見込み顧客を商談や受注につなげられるよう、育成する段階です。施策の例は以下です。
- メルマガの配信
- SNSやブログで商品情報を紹介する
- コンテンツ更新のお知らせ
これらの施策は多く行えばよいというものではありません。顧客がどの程度自社や商品・サービスに興味を持っているのかも考慮する必要があります。マーケティングオートメーションでは以下の機能などが活用できます。
- メルマガ自動送信機能
- パーソナライズ機能
- ソーシャル機能
目的3:リードクオリフィケーション(見込み顧客の分類)
リードクオリフィケーションとは、売上につながる可能性が高い顧客を選別することです。確度が高い見込み顧客を見つけるために以下の施策を行います。
- アクセス解析
- 見込み顧客の行動履歴の分析
- 特定の属性を抽出する
マーケティングオートメーションでは、以下の機能を活用するとよいでしょう。
- アクセスログ解析機能
- 顧客管理機能
- スコアリング・セグメント機能
目的4:リードマネジメント(見込み顧客リストの管理)
リードマネジメントとは、見込み顧客リストを管理することをいいます。顧客情報を正しく保存し、複数のプロセスでデータを共有し管理することが大切です。具体的には、以下のような施策を行います。
- 名刺などのデータ化
- データの一元管理
- 外部システムとの連携
上記の施策を行うために、マーケティングオートメーションでは以下の機能が使えます。
- SFA・CRM連携機能
- 見込み顧客リスト管理機能(データベース上に情報を保管)
マーケティングオートメーション(MA)運用の基本的な4つの流れを解説
マーケティングオートメーションを運用する流れを以下の表にまとめました。
概要 |
内容 |
|
---|---|---|
1 |
ゴール設定 |
課題を抽出し、明確な目標設定と仮説立て |
2 |
戦略や運用ルールの決定 |
目標に沿った見込み顧客とのシナリオ設計を作成 |
3 |
企画・制作 |
現場レベルの施策選定とコンテンツの制作 |
4 |
実行 |
実行と効果分析のPDCAをサイクルさせる |
マーケティングオートメーションの導入には、課題抽出と目標設定が必要です。また、円滑なPDCAを回すためにも日常的な問題点の洗い出しや改善も繰り返す必要があります。
以下ではそれぞれのプロセスを詳しく解説します。マーケティングオートメーションの導入を検討されている方はぜひご確認ください。
1.ゴール設定
まずは現状の課題を抽出して、課題解決に向けた明確な目標設定を行いましょう。
「とりあえず導入してみよう」で始めると、ツール導入後の成果が本当にマーケティングオートメーションによる成果なのかが判断しづらくなります。
課題の抽出は時間のかかる作業ですが、業務改善をするうえで何が売上向上の弊害になっているのか明確にしなければ課題解決に必要な要素は見えてきません。
課題の仮説とそれに対する目標設定やKPIの設定まで行えば、マーケティングオートメーションの効果測定がやりやすくなるでしょう。
2.戦略や運用ルールの決定
目標設定が明確になれば、目標に沿った戦略や運用のルールを決めます。この工程ではリードジェネレーションからリードマネジメントまでの設計も作成するため、必要な人材の選定も行いましょう。
人材選定では見込み客に対してどのようなアプローチをどの工程で行うのが最適かを考えるため、マーケティング知識だけでなくツールへの知識のある人材が必要です。
もし必要な人材がいなければ人材育成も視野に入れた長期的な運用方法も検討するなど企業ごとに応じた戦略策定を行いましょう。
3.企画・制作
見込み顧客に対して、現場レベルでどのような対応や施策をしていくかを決めていきます。また、施策に対して必要なコンテンツを制作するのもこの工程です。
ここまでの流れを明確にしたうえで、本格的にマーケティングオートメーションのツール選定に移ります。目標から戦略策定、現場での施策まで明確であればツール選びも難しくありません。
どのような目的でツールを導入するかをチーム全体で共有して、マーケティングオートメーションに対する知識を統一しておくと導入後も効率的な稼働が期待できます。
4.実行
マーケティングオートメーションの実行に並行して、ツール操作のトレーニングも行いましょう。メーカーによっては導入支援として各社ごとにトレーニングを行なっている場合もあるので活用するのがおすすめです。
営業部門やシステム部門などの他部門との連携も重要です。他部門での情報共有を円滑に行いながら効果測定を行いましょう。
導入後も課題や問題点は発生するものと考え、なぜ課題が起きたのかや目標達成のための作業フローに問題がないかなどを可視化して改善を重ねるのが大切です。
PDCAを回す体制を整えることで、マーケティングオートメーションの効果を最大化できるでしょう。
マーケティングオートメーション(MA)で自動化できることの事例
MAで自動化できることの一部をご紹介します。このほかにも、ツールによってさまざまな機能があります。
見込み顧客とのコミュニケーション
BtoBの見込み顧客は検討期間が長く即購入することが少ないので、長期的に信頼関係を築く必要があります。MAを導入すると見込み顧客とのコミュニケーションを自動化できます。
<MAで自動化できることの例>
- ホワイトペーパーをダウンロードした顧客へ、セミナーの案内メールを送る
- 重要なページを複数回閲覧した顧客がいたら、サービス案内メールを送る
- 資料請求したユーザーへ架電するように、営業部へ通知する
- 商談後、営業担当から顧客へフォローメールを送る
有望な見込み顧客の自動抽出
有望な見込み顧客の条件を設定しておくと、条件に合う見込み顧客を自動抽出できます。役職や所属会社の規模などの属性データのほか、特定のWebページ閲覧やメール開封などの行動をトラッキングして条件に加えることも可能です。
マーケティングオートメーション(MA)運用で失敗しない5つのポイント
マーケティングオートメーション運用を成功させるためには、以下のポイントを意識しましょう。
ポイント1:自社に適したマーケティングオートメーションを選択する
マーケティングオートメーションはさまざまな種類があります。導入後にきちんと活用するためには、ツール選定時に次のようなポイントを確認しておく必要があります。
- 導入の目的は何か
- 活用時のターゲットは誰か
- 自社にリードはあるのか(何件あるのか、ない場合は獲得手段はどうするのか)
- 活用したい機能は何か(メールマーケティング、スコアリング、セグメントなど)
- 活用のためのコンテンツはあるか(ホワイトペーパー、セミナー、記事など)
- どのような運用体制か(運用者のリテラシー、人数など)
- 現在導入しているMA以外のツールとの連携は可能か
- 検討しているMAのサポート体制は自社に合っているか
上記を踏まえ、自社の課題を解決でき、かつマーケティング部門や営業部門で使いこなせるものを選びましょう。
ポイント2:Webマーケティングに詳しい人材を確保する
マーケティングオートメーションを利用するうえではそのソフトウェアの初期設定から運用にいたるまで一定のリテラシーや使用するためのスキルが必要となります。
そのためWebマーケティングに詳しく知識がある人材が必須です。人材確保が難しいのであれば、人材の育成や外注を考えておきましょう。
ポイント3:運用に必要な人員を確保する
余裕をもって運用するためには、2〜3人ほど必要となります。内訳として、責任者1名、メールマーケティング、効果の分析、顧客管理などの実務に1〜2人確保します。
担当同士が、互いに施策や設定状況を把握できるようにしておきましょう。
ポイント4:他のSFA・CRM・CMSツールと連携可能かチェックする
マーケティングオートメーションを有効活用するためには、SFA、CRM、CMSなどのツールと連携できるか確認しましょう。それらと連携することでより効果を拡大することができます。
SFA、CRMについては先ほど解説しましたが、CMS(コンテンツ管理システム)とは、テキストや画像などを用意すれば、誰でもWebサイトを簡単に作成できるシステムです。
コンテンツマーケティングを行う場合は、CMSと連携しておくと便利です。さまざまなツールと連携でき、Web集客に必要な機能がそろった「ferret One」は、専門知識も不要のため、初めて導入する場合にもおすすめです。
ポイント5:マーケティング以外の部門と連携する
分析結果の効果を最大限引き出すためには、他部門とも連携を取りましょう。例えば、見込み顧客を育成する際は、営業にもデータを共有し、コミュニケーションをとりながら、どのタイミングでアプローチすべきかなど適切な施策を考えるとよいでしょう。
BtoBマーケティングオートメーション(MA)におすすめなツール4選
BtoBマーケティングオートメーションにおすすめツールを4つご紹介します。
1.SATORI
SATORIは、日本製のマーケティングオートメーションツールで900社以上の導入実績があります。国内で開発されているため、サポート体制も充実しており迅速な対応が可能です。
Webサイトに計測タグを埋め込むだけで導入できるほか、データをシンプルなグラフで表示してくれるため初心者でも簡単に運用できるのが特徴です。
主な機能
|
リード管理 リードジェネレーション リードナーチャリング リードクオリフィケーション オートメーション |
他のシステムとの連携 |
kintone・Salesforce・Sales Cloudなどの連携が可能 |
チャネル対応 |
メール・デジタル広告 |
サポート |
オンラインサポート・無料セミナー |
料金 |
初期費用:300,000円 月額費用:148,000円 |
主な導入先 |
株式会社USEN ユニ・チャーム株式会社 株式会社アデランス |
2.Salesforce Pardot
CRMで世界No.1シェアを誇るのがSalesforce Pardotです。特にSalesforceとの連携に親和性があり、併用することでマーケティング分析の効率化やメールの自動化などによる施策を立てやすくなります。
また、Sales Cloudとも連携して見込み顧客の創出から育成、営業までを包括的に管理できるのも特徴です。
主な機能
|
リード獲得 リード育成 リード管理 マーケティング分析 |
他のシステムとの連携 |
CRM・SFAとの連携が可能 |
チャネル対応 |
メール・SMS・デジタル広告・プッシュ通知・LP |
サポート |
電話・メール・イベント・コミュニティ・学習パス |
料金 |
要問合わせ |
主な導入先 |
RIZAPグループ株式会社 パーソルホールディングス株式会社 株式会社セブン&アイ・ホールディングス |
3.Marketo Engage(マルケト エンゲージ)
Marketo EngageはAdobeが提供しているマーケティングオートメーションツールです。BtoB BtoCのどちらにも対応でき、世界5000社以上が導入している実績があります。
リード情報のリスト化を自動化してリード育成の土台づくりを自動化してくれます。インサイドセールス部門などの他部門との連携も効率化でき、社内の各部門での情報共有が円滑に進められるでしょう。
主な機能
|
リード育成 顧客リスト管理 パーソナライズ 営業との連携 マーケティング効果測定 インサイドセールス |
他のシステムとの連携 |
CRMとの連携が可能 |
チャネル対応 |
メール・SNS・デジタル広告 |
サポート |
無料と有料のサポート体制 |
料金 |
要見積もり |
主な導入先 |
パソナ株式会社 パナソニック株式会社 富士フイルム株式会社 |
4.b→dash(ビーダッシュ)
幅広い業界業種で対応可能なのはb→dashです。
「データパレット」と呼ばれる独自のシステムでエンジニアがいなくてもデータ連携やデータの抽出ができるのが大きな特徴です。
メールだけでなくLINEやSMS、アプリのプッシュ通知など多様なチャネルにアプローチできるため、リード育成への貢献が期待できます。
主な機能
|
データパレット データ統合 外部API連携 セグメント マーケティング分析 CRM・CMS |
他のシステムとの連携 |
ー |
チャネル対応 |
メール・SNS・広告 |
サポート |
運用サポートあり |
料金 |
ライトプラン:50,000円/月 |
主な導入先 |
麒麟麦酒株式会社 UNDER ARMOUR GMOくまぽん株式会社 エン婚活エージェント株式会社 |
マーケティングオートメーション(MA)の導入事例【ferret Oneの場合】
ferret OneチームではどのようにMAを活用しているのか、事例としてご紹介します。
まず、現在ferret Oneチームで行っているMA活用法の一部をご紹介します。メール送信の自動化や提案チャンスの通知で、顧客とのつながりをより密にすることが可能です。
ホワイトペーパーをダウンロードした人にメールを自動配信
ホワイトペーパーをダウンロードする際にメールアドレスを入力していただいているので、啓蒙系のコンテンツを継続的にメールで配信しています。手作業で配信するのは手間がかかりますしミスやうっかり忘れの可能性もあるので、配信作業はMAで自動化しています。
どのホワイトペーパーをダウンロードしたユーザーにもほぼ同じ内容のメールを配信していますが、見込み度の高いホワイトペーパーをダウンロードしたユーザーのみ、次に必要となる情報を予想してシナリオを組み、最適化した内容を配信しています。こういった条件による分岐も可能です。
過去に問い合わせなどの接点のある人が特定ページを訪問したら通知
過去にMQL化(問い合わせ、資料請求、無料デモ希望)または商談化の段階まで進行したものの受注には至らなかった人が、後にferret Oneの重要ページ(料金ページ、問い合わせフォーム、資料請求フォーム、事例など)を訪問した際はセールスチームに通知されるよう設定しています。
重要ページを閲覧しているということは、再びferret Oneに興味を持ってくれている可能性が高いです。通知がきたら架電してコンタクトを取り、もし電話がつながらなくてもメールを送り、ニーズが生まれたタイミングを逃さないようにしています。
失注した際には次の提案時期を入力しておき、その時期に通知
商談が成立せず失注した際、再度提案ができそうならば次の提案時期を決めてMAに入力。そして、その時期がきたら通知されるよう設定しています。
こういったスケジュールを手動で管理していると忘れてしまったり見落としたりが発生しますが、通知がくるようにすれば間違いなく再提案ができます。また、スケジューラーなどのツールを使うよりも顧客情報や前回提案情報へのアクセスがスムーズです。
マーケティングオートメーション(MA)でのferret Oneチームの失敗談
こうしたMAの活用法が現在の形に落ち着くまでは、実は多くの失敗や試行錯誤の繰り返しでした。中でも多くの人がつまづきやすいと思われる失敗談を「こうすればよかった」という反省とともにご紹介します。
ランク付けの手法のひとつ「スコアリングモデル」
冒頭で説明した通り、MAではリードクオリフィケーション(見込み顧客の選別、ランク付け)を自動化し、有望な見込み顧客を自動抽出できます。選別やランク付けのために用いられる手法のひとつが「スコアリング」です。
スコアリングでは「料金ページを閲覧したら10点、事例ページならば5点」「フォームから問い合わせをしたら50点」「一定の役職以上ならば加点」と行動や属性ごとに点数を決め、その積み重ねで見込み顧客をランク付けします。点数の集計はMAが自動で行ってくれますが、どの行動を何点にするかの配点は人間が決めて設定しなければなりません。
この際、たくさんの加点要素を用意すればするほどスコアリングが上手くいくかというと、必ずしもそうではありません。仕組みが複雑になればなるほど、その配点が正しいかどうかの検証が難しくなるからです。
スコアを細く設定しすぎることの落とし穴
これは実際の失敗談ですが、私たちはMA導入のタイミングで仮説を立て、もろもろのスコアを定めました。そこから実際に運用し、その後の案件化率、受注率を鑑みて修正が必要だと判断。しかしながら、スコアリングの仕組みが複雑すぎて各要素とスコアの検証のために、膨大なデータ分析をしなければならないという状況になってしまいました。各要素の重み付けをしっかりやろうという意識が強すぎて、「設定した配点を振り返って評価し、改善・改修を行っていく必要がある」という視点が抜け落ちていたのです。
MA導入時にいきなり複雑なスコアリング設定をするのではなく、まずは評価や検証がしやすい範囲で設定し、徐々に改善しながら細かく設定していくようにしたほうが、結果的に有効なスコアリングができるようになると感じました。また、次に記載するトリガーモデルの導入も検討することをおすすめします。
スコアリングモデルとトリガーモデル、適切なものを選択すべき
MAがアクション(メール配信、セールスへの通知など)を起こすための条件には「スコアリングモデル」と「トリガーモデル」があります。
■スコアリングモデルとは
トラッキングできる行動や属性に細かくスコアを付けて積み上げていき、一定スコアを超えたらアクションを起こす仕組みです。
たとえば、有望な見込み顧客(ホットリード)をスコアリングモデルで自動抽出する場合、「スコアが一定値を超えたら有望と判断してホットリードのリストに入れる」といった設定をします。
スコアリングモデルは細かく条件を設定できるため、より細かな行動を元にリードの見込み度合いを判断できます。また、スコアの設定方法によっては、顧客行動によってニーズや課題感の強さまで判断できるかもしれません。しかし、そのぶん仕組みは複雑で、適切なスコア設定をするには膨大なデータの蓄積が必要です。前項でも書きましたが、検証の手間やコストも多くかかります。
■トリガーモデルとは
何かアクション(動作)があった場合に、感知してアクションを起こす仕組みです。
たとえば、有望な見込み顧客(ホットリード)を自動抽出する場合、トリガーモデルならば「特定のページ(料金ページや規約ページなど)を閲覧したらホットリードのリストに入れる」という風になります。
複雑な設定が必要なスコアリングモデルに比べて、トリガーモデルはシンプルです。シンプルな条件設定しかできませんが、その分不適切な部分がすぐわかるので検証・改善しやすいという利点があります。PDCAを早いスパンで回せるということです。どちらが良い/悪いというものではなく、それぞれ良い点/悪い点があります。
MAを利用する際には、どちらのモデルが適しているかを判断して条件を設定していかなくてはいけません。社内にデータサイエンティストのようなデータ分析が得意な人材がいる場合を除き、初めてのMA導入であればまずトリガーモデルでの運用から始めてみるとよいと思います。
マーケティングオートメーション(MA)を有効活用して自社の課題解決を図ろう
見込み顧客が少ない、売上がなかなか上がらない、など自社に課題が多い場合は、マーケティングオートメーションを活用しましょう。マーケティングオートメーションを活用して、効率よく見込み顧客を発見し、適切なタイミングでアプローチすることにより、売上アップを狙えます。
「ferret One」はWeb制作から見込み顧客の獲得・管理まで、BtoBマーケティングに必要なものをすべてそろえています。成功のためのツールとノウハウがセットになっているので、ぜひ活用してみてください。
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