見込み客とは?獲得方法と商談に繋げる方法
成約してもらう顧客を増やすには、「見込み客」を増やし、商談につなげていく施策が欠かせません。
そこで本記事では、効率的に見込み客を獲得し、その後商談に繋げていくための育成方法、そのための必要なツールを解説します。必要な準備や具体的な施策を理解して実行できれば、多くの見込み客が獲得でき、さらには成約率の向上にも繋がるでしょう。
■合わせて読みたい:見込み客を増やしたい方へ
→3つのステップで始めるオンラインからのリード獲得術
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見込み客とは? 潜在顧客との違い
見込み客とはどのような意味でしょうか。潜在顧客との違いも踏まえて、具体的に解説します。
見込み客の定義
見込み客はリードとも呼ばれ、現在成約に至ってはいないものの、将来的には自社の顧客になる可能性が高い顕在顧客を指します。
たとえば、資料請求の申し込みやメルマガへの登録をしたユーザーは、見込み客だと判断できます。オフラインであれば展示会への訪問やセミナーの参加、名刺交換した企業も見込み客です。
展示会やセミナーなど、見込み客を獲得するための施策をマーケティング用語で「リードジェネレーション」と言います。
▼リード獲得については、下記の記事もぜひ参考にしてみてください。
→リード獲得とは?見込み顧客を増やす方法一覧。始め方~ナーチャリング方法まで解説
潜在顧客と見込み客の違い
課題や問題に対しての悩みを自覚している見込み客を顕在顧客と呼ぶのに対して、抱えている課題や問題点を強く意識しておらずニーズに気付いていない顧客を「潜在顧客」と呼びます。
潜在顧客は、そもそも問題解決への意識が薄いため、自社サービスの成約に結びつきにくい顧客層です。潜在顧客を見込み客にするためには、潜在的に感じている問題点や課題を気付かせる必要があります。
潜在顧客に対して問題や課題点を明確にしてあげれば自社サービスへのニーズを作り出し、見込み客へと昇華するでしょう。
▼潜在顧客・顕在顧客について、こちらで詳しく解説しています。
→潜在層と顕在層の違いとは?マーケティングに活きる効果的なアプローチ
見込み客を増やすのに必要な2つの準備
見込み客を増やすために、まず見込み客の獲得から取り掛かりましょう。そのために必要となる準備は、以下の2つがあります。
- 獲得するターゲットを明確にする
- 見込み客獲得からの設計を明確にする
これらの準備をしておかないと、見込み客獲得に失敗したり、自社の望む見込み客を獲得できなかったりする可能性があるのです。
それぞれ具体的にどのような準備をすれば良いのかを解説します。
1.獲得するターゲットを明確にする
自社が獲得したい見込み客の定義を明確にしておくことが重要です。見込み客の定義を明確にすることで、ターゲットに最適なリード獲得施策を選定しやすくなります。
見込み客のニーズを満たすような情報を提供する施策であれば、成約確度の高い企業の獲得にも繋がります。そのためにも、ターゲットとなる見込み客が抱える課題やニーズも事前に洗い出して、ペルソナに落とし込んでおくと良いでしょう。
BtoBのペルソナについては「個人」と「企業」の2つ設定することがポイントです。
▼ペルソナ設定の詳しい方法はこちらで紹介していますので、ぜひご活用ください
→Webの戦略設計に欠かせない!BtoB事業のためのペルソナ設定ガイド
2.見込み客獲得からの設計を明確にする
見込み客は獲得すれば成約に繋がるわけではありません。見込み客はあくまで自社への興味を示した状態なだけであり、成約が確定しているわけではないのです。
そのため、見込み客獲得から成約までの顧客の導線設計を事前に明確化しておくことで、ターゲットニーズにより深く訴求できる施策を準備できます。
特にBtoBの場合は商品・サービスを導入するのに、会社の承認が必要なため成約までに時間がかかります。検討期間のカスタマージャーニーを明確にして、いかに見込み客を誘導して成約率を上げるかを考えなければいけません。
以下のようにカスタマージャーニーマップを元にタッチポイントやコンテンツをまとめておきましょう。
例えば、オウンドメディアから見込み客獲得を目指すのであれば、ターゲットが課題解決のために検索しそうなキーワードを選定します。SEOを意識した記事を作成し、その後に必要になりそうなワークシートをホワイトペーパーへ誘導することで、見込み客の情報を獲得できます。
▼カスタマージャーニーマップの作り方は、こちらで詳しく解説しています
→カスタマージャーニーマップの作り方とは?弊社の作成手順を解説
見込み客の獲得方法
見込み客獲得は、オフライン施策とオンライン施策のどちらかしか行わないのは機会損失を生む可能性があります。オフラインとオンラインを並行して進めることで成果最大化を目指します。
BtoBでも、商品・サービスの導入の検討はWebサイトでの情報収集がメインに行われています。そうした購買行動を鑑みると、Webサイトからのお問い合わせを増やしていくのを主軸とした見込み客獲得の方法が効果的です。
代表的な見込み客獲得施策を6つ解説します。
- 【オンライン】コンテンツマーケティング
- 【オンライン】Web広告
- 【オンライン】ウェビナー・オンライン展示会
- 【オンライン】外部メディア・プレスリリース
- 【オフライン】セミナー・展示会
- 【オフライン】DM(FAX・郵便)
▼より詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください
→リード獲得とは?見込み顧客を増やす方法一覧。始め方~ナーチャリング方法まで解説
1.【オンライン】コンテンツマーケティング
ホワイトペーパーや記事などのコンテンツを作成し、オウンドメディア(ブログ)やSNSで発信して見込み客を集客・獲得するのがコンテンツマーケティングです。
特に集客力が大きいのが、検索エンジンでオウンドメディアの記事が上位に表示されるようにするSEO施策の実施です。見込み客が課題解決方法を探す際に検索しそうなキーワードで記事を作成し、その解決手段としてホワイトペーパーやサービス紹介資料を紹介します。
フォームに個人情報を入れてもらうことでホワイトペーパーやサービス紹介資料がダウンロードできるようにすることで、見込み客を獲得する仕組みです。
また、一度コンテンツを作成すれば資産として継続的に残っていくのがコンテンツマーケティングのメリットです。
▼コンテンツマーケティングについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
→【超入門】オウンドメディアの意味とは?編集部が伝えたい運用メリット
→BtoB向けSNSマーケティングの効果的な活用手順を徹底解説【事例付】
2.【オンライン】Web広告
Web広告とは、オンライン上に掲載できる広告です。検索エンジンに表示するリスティング広告、SNSやアプリ、Webサイトなどの広告面に表示する動画広告・ディスプレイ広告など、幅広い形式で広告を発信できます。
Web広告は、業種や年代など細かいターゲティング設定して配信できるため、自社の見込み客に絞って効率的に集客できる手段です。
Web広告の肝はランディングページです。広告内容に興味を持った見込み客にお問い合わせや資料ダウンロードしてもらうためには、広告で訴求した課題感に直接回答するランディングページへ誘導する必要があります。
見込み客のニーズに刺さるランディングページであれば、資料請求やホワイトペーパーのダウンロードなどへのコンバージョン率も高くなるでしょう。
▼広告、ランディングページについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
→【初心者必見】広告の種類とは?特徴を徹底調査
→ランディングページの作り方を紹介!手順から注意点、ツールまで解説
3.【オンライン】ウェビナー・オンライン展示会
近年、セミナーや展示会がオンラインで開催されることが増えてきています。Web上で開催できるので、参加者の制限を設ける必要がなく、コスト面も削減できるのがメリットです。今まで開催地の観点からなかなか参加できなかった企業の担当者も気軽に参加できるようになり、より多くの集客を得ることも可能となりました。
ウェビナー・オンライン展示会の集客は、自然検索での流入はあまり期待できません。新規の見込み客獲得の場合は広告やウェビナー集客用のポータルサイトで集客するのが一般的です。また、定期的に開催して自社のファンになってもらうために、メルマガでハウスリストの見込み客をナーチャリングするのに活用します。
▼ウェビナー、オンライン展示会については、こちらの記事も参考にしてみてください。
→セミナー集客のコツとは?弊社担当者が伝える成功させる方法
▼については、こちらの記事も参考にしてみてください。
→オンライン展示会とは?出展のやり方と費用相場
4.【オンライン】外部メディア・プレスリリース
拡散力のある媒体で資料配信やプレスリリースの配信をすれば、多くの見込み客にアプローチできるのが大きなメリットです。配信については、無料から出稿でき、どの規模の企業でも活用できる施策と言えます。
製品紹介だけでなく、セミナーやウェビナーの開催などと併用して活用すれば、見込み客獲得により効果的な施策となるでしょう。
5.【オフライン】セミナー・展示会
展示会は、普段オンラインでは情報収集しない層にも短期間でアプローチできる機会です。業界の最新情報をまとめて収集したい企業担当者も多く参加するため、認知度拡大にも役立ちます。
ブースを見て興味を示した来場者やノベルティを受け取った来場者に積極的に声掛けをして、見込み客になりうるか判断した上で名刺交換することが重要です。
▼展示会の開催については、こちらの記事も参考にしてみてください。
→リード獲得数がコロナ前の1.7倍に!? ferret Oneが行った、ウィズコロナの展示会戦略
6.【オフライン】DM(FAX・郵便)
インターネットで情報収集をしないような顧客をターゲットとしている場合、FAXや郵便によるDMの送付も有効です。
そもそもメールを見ないような現場担当者、多忙により重要なメールしか目を通さない担当者の場合はメールを送っても目を通してもらえないでしょう。DMの場合は直接手元に届けることで、問い合わせのきっかけ作りに役立ちます。
▼DMについては、こちらの記事を参考にしてみてください
→DMがBtoBでも効果的な理由とは|開封率と反応率を上げる方法を解説
見込み客の検討度を上げて、商談に繋げる方法
見込み客を獲得した後は、見込み客の検討度を上げる「リードナーチャリング」、検討度が高まり、購入する可能性が極めて高い見込み客を見つける「リードクオリフィケーション」を行うことで、商談につなげていきます。
見込み客の検討度を上げる方法「リードナーチャリング」
獲得した見込み客は、自社への興味はありますが、まだ成約するまでの購入意欲がない状態と言えます。特にBtoBの場合は検討期間が長いため、中長期的にアプローチして検討度を高めていくリードナーチャリングをする必要があります。
リードナーチャリングによる見込み客育成を効果的にするために、事前にどのような育成施策をするべきかを明確にしておくべきです。 事前に施策の内容を明確にしておくことで、リードナーチャリングがターゲットに対して効果的かどうかの分析もしやすくなります。
具体的には、獲得したターゲットに対してどのような内容のメルマガを送れば良いのか、インサイドセールスでの訴求はどのようなものが刺さるのかなどを準備しておけば、成約率向上にも繋がるでしょう。
▼リードナーチャリングについては、下記の記事もぜひ参考にしてみてください。
→リードナーチャリングとは?見込み顧客を育成し営業効率を上げる手法
ナーチャリング方法①テレマーケティング
現代では、突然の電話営業は抵抗のあるものとなっています。さらにテレワークが普及したこともあり、そもそも電話でアプローチできないことも増えています。
そうした中で有効な荷電方法は、Webサイトでお問い合わせや資料ダウンロードがあった後すぐの荷電です。見込み客となり得る可能性の高い企業をある程度絞り込むことで、効果的かつ効率的なアプローチが可能になります。こうした活動は、非対面で顧客とのコミュニケーションを行う営業担当インサイドセールスを導入して行うのが効率的です。
例えば、顧客にメルマガを送付した場合、添付されたホワイトペーパーダウンロード後にインサイドセールスが電話をすれば、顧客の熱量が高いうちにアプローチできるため、効率的に見込み客への格上げができます。
▼インサイドセールスについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
→インサイドセールスのやり方解説!成果最大化のコツとは【入門編】
ナーチャリング方法②メールマーケティング
見込み客を獲得した後も継続してメルマガを配信すれば、効率的にリードナーチャリングが行えます。業種や役職ごとにメーリングリストを作って、見込み客の興味のある内容にカスタマイズして、送りましょう。
BtoBの場合、すぐに検討するということは少ないですが、会社の方針によって状況が大きく変わることも多々あります。そのした場合に、検討の候補にあげてもらうには、定期的に連絡をとって、商品・サービスについて覚えておいてもらう必要があるのです。その方法として、メルマガは非常に有効です。
▼メールマーケティングについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
→【具体例つき】メルマガの作り方とは? 効果的な配信方法と運用のコツ
購入する可能性が極めて高い見込み客を見つける「リードクオリフィケーション」
リードナーチャリングによって検討度が高まった見込み客にアポ打診をすることで、商談創出できます。案件化・受注に繋がりそうな顧客に絞って営業に引き継ぐことで、売上につながる商談に集中できるようになるため、受注率アップも期待できます。
リードが増えるにつれて、リードクオリフィケーションを人力で行うのは難しくなります。自社の商品・サービスを購入する可能性の高い企業の特徴や、購入直前に行うことの多い行動を見つけて、MAツールにそうした条件を登録しておくことで、購入期待度の高い見込み客を効率的に見つけ出すことができます。
見込み客の獲得~商談創出を効率化するツール
ここでは見込み客を増やし、商談創出を効率化してくれる3つのツールを紹介します。
- 見込み客獲得:Webサイト(CMS)
- 見込み客育成:MAツール
- 見込み客管理(営業管理):SFA/CRM
見込み客獲得:Webサイト(CMS)
見込み客の獲得には、Webサイトが欠かせません。Webサイトで見込み客にとって有益な情報を発信して集客し、お問い合わせの窓口とします。
そのWebサイトの作成・編集を簡単にできるようにするのがCMSです。CMSはWebサイトのコンテンツを作成するための文字、画像、デザイン、レイアウトなどを保存し管理してくれるため、プログラミングができなくても簡単にWebサイトを更新していくことができます。
ツールの例
見たまま編集でパワーポイント感覚でWebサイトを作成できる「ferret One」
公式サイト:https://ferret-one.com/
▼CMSについては、こちらの記事を参考にしてみてください
→【2023年】CMSを徹底比較!プロが選ぶ企業におすすめ10選
見込み客育成:MAツール
BtoBは検討期間が長いため、見込み客に定期的に情報提供して、商品・サービスが必要となった際に候補にあげてもらう必要があります。その情報提供や検討度の高まったタイミングを見極めるためのツールがMAツールです。
MAツールに見込み客の情報を蓄積し、その情報をもとにメールを送信したり、Webサイトの行動履歴から検討度を判断することが可能になります。
ツールの例
「Sales Cloud」で有名なセールスフォース・ドットコム社が提供「Marketing Cloud Account Engagement」
公式サイト:https://www.salesforce.com/jp/products/pardot/overview
▼MAツールについては、こちらの記事を参考にしてみてください
→【2023年9月】最新のMAツール10選!ツールでできることや比較ポイント
見込み客管理(営業管理):SFA/CRM
見込み客との商談は1回で終わらず、何度か商談の場を設ける中で疑問点を解消して、成約に結びつけていきます。
見込み客とどのような話をしたのかなど、商談履歴をリアルタイムに一元管理するためのツールがSFA/CRMです。案件化率や受注率を可視化したり、どのようなトークやコンテンツが顧客に好まれるかなど、顧客のニーズの分析が簡単にできるようになります。
ツールの例
世界No.1のSFAツール「Sales Cloud」
公式サイト:https://www.salesforce.com/jp/products/sales-cloud/overview/
フォーム作成&顧客管理ができるツール「formrun」
公式サイト:https://form.run/home/
▼SFA/CRMについては、こちらの記事を参考にしてみてください
→MA・SFA・CRMの違いとは?各ツールの特徴と連携するメリット
見込み客を増やすにはターゲティングと成約までの設計が大切
見込み客を増やすには、Webサイトを元にした見込み客獲得(リードジェネレーション)とその後見込み客育成(リードナーチャリング)が必要です。
そして事前に自社が望むターゲティングと成約までの設計を事前にしておくことで、効率的に実践できます。とにかく見込み客を集めるよりも、成約する確度の高い層を獲得することで、成約率向上にも繋がるでしょう。
もしも見込み客の獲得にお悩みなら「ferret」がおすすめです。
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