DMがBtoBでも効果的な理由とは|開封率と反応率を上げる方法を解説

BtoBマーケティングを行う際、DM(ダイレクトメール) は新規顧客の取得のために重要な施策です。DMにはメールだけではなく、郵送やFAXなどいくつかの方法があります。

多くの企業が取り組みやすい施策ですが、それゆえに顧客は日々多数のDMを受け取っています。有効な扱い方を学んでおかなければ、他社のDMに埋もれてしまう可能性もあるのです。

今回はBtoBマーケティングで押さえておきたいDMの効果や制作のポイントを紹介します。

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目次[非表示]

  1. 1.BtoBとBtoCのDMの違い
  2. 2.DMがBtoBでも効果的な4つの理由
  3. 3.BtoB向けに開封率を向上させるDMの作り方のポイント2つ
  4. 4.BtoB向けに反応率を向上させるDMの作り方のポイント4つ
  5. 5.BtoB向けDMで効果的な訴求ができている事例2選
  6. 6.まとめ:BtoB向けのDM施策で重要なのはPDCAを回すこと


BtoBとBtoCのDMの違い

BtoB向けのDM(ダイレクトメール)を学ぶまえに、BtoBとBtoCによって、送るDMに違いがあることを知っておきましょう。

BtoC向けのDMは、個人顧客が持つ欲求や問題を解消するサービスを、本人に向けて直接届けることができます。

BtoB向けDMの場合、企業の抱えている欲求や問題を解消するためのサービスを、部署の担当者などに向けて届けます。つまり、サービス購入の決定権を持たない相手がDMの受け手となります。担当者がサービス購入の決定権を持つ上司に商品・サービスのメリットを伝えやすいように、分かりやすさを意識することが重要です。


DMがBtoBでも効果的な4つの理由

BtoBマーケティングにおいてもDM(ダイレクトメール)が効果を発揮する理由はいくつか存在します。ここでは、DMが効果的な「4つの理由」を説明します。


開封率が高い

一般社団法人日本ダイレクトメール協会の2020年調査の結果、個人宛のDM開封率は54.3%でした。

調査対象はBtoC向けのDMのため、必ずしもBtoB向けDMに当てはまると言えませんが、ターゲットを絞ったDMは情報が届きやすいと言えるでしょう。

BtoB向けのDMは、ターゲットを限定して自分ごと化させることにより、開封される可能性が上がります。

参考:https://www.jdma.or.jp/data/research.php


費用対効果が高い

ネオマーケティングの調査資料によると、コロナ後に効果が上がった施策としてDMを挙げた企業が多くありました。

アンケート調査では、FAXを用いたDMに対して、58.1%が効果を得たと回答。また、郵送は28.1%の効果を得ました。オフライン広告でも29.8%が効果を得たと回答しているため、両者にあまり差がないことがわかります。

SNS施策やSEO施策でも40%前半が効果を得たと回答しているため、DMはオフライン施策として効果的と言えるでしょう。

参考:https://neo-m.jp/investigation/2716/


MAを導入しやすくなった

メールを使ったDMはMA(マーケティングオートメーション)を導入することで、効率化が進んでいます。新規顧客や見込み顧客の発掘、提供したいサービスの刷り込みを含めたマーケティングの施策が行えるようになったのです。

施策に対しての効果測定もしやすいため、幅を持たせたマーケティングが実現可能です。


ビジネスマンは2時間以上をメールに費やしている

一般社団法人日本ビジネスメール協会は、2020年6月に「ビジネスマンがメールに費やしている時間は、毎日2時間29分」との結果を発表しました。

1日の労働時間を8時間と仮定すると、4分の1以上もの時間をメールに費やしているのです。

このことからもDMは見てもらえる機会が多く、うまくいけばターゲットの興味を引き出すツールになり得ることがわかります。

参考:https://www.jdma.or.jp/data/research.php


BtoB向けに開封率を向上させるDMの作り方のポイント2つ

BtoBをターゲットにしたDM(ダイレクトメール)において、開封率を向上させるにはどのような点に注意するといいのでしょうか?

ここでは開封率を向上に繋がるポイントを2つ紹介します。


1.リストのターゲティングを徹底する

DMは自ら声をかけることで受け手に興味を引き出す、プッシュ型の営業手段です。

プッシュ型の営業手段では、質の高いターゲットリストを制作することが重要。受け手が、サービスに興味を持っているか否かを判別します。

サービスを欲している企業をDMのターゲットにすることで、高い開封率へ繋がるのです。正確なターゲティングは、最小限の費用、時間、手間で高い効果をもたらすでしょう。


2.ターゲットに有益であると感じさせるライティングをする

BtoB営業を行う際は、ターゲットも自分たち同様、企業であることを念頭に置かなければなりません。日々、忙しい業務の一環としてDM(ダイレクトメール)のチェックをしています。
そのため開封しても明らかな宣伝メールと認識され、読まずに削除される可能性もあります。

対策として、ターゲットに合わせて記載する情報を考える、メールを使用したDMは必ずわかりやすい件名をつける、などの工夫が必要です。


BtoB向けに反応率を向上させるDMの作り方のポイント4つ

BtoB向けDM(ダイレクトメール))は開封してもらうだけでなく、反応してもらうことが最大の目的です。

これから、DMの反応率を上げるために凝らすべき4つの工夫を紹介します。


1.ターゲットのニーズに合わせたサービスを紹介する

明確なターゲティングができたら、続いて「ターゲットはどのようなサービスを望んでいるか」という課題を掘り下げて考えてみましょう。

例えば、あなたは飲食店経営をしている企業に自社の野菜を提供したいと考えています。

ターゲットとしている相手は、仕入れの原価を抑えたいのでしょうか。質の高い野菜を使いたいのでしょうか。それとも、珍しい野菜を使用した独自路線を開拓したいのでしょうか。

相手が望むニーズによって、送るべきDMの内容は大きく変化します。
ターゲットのニーズを掴むために、常日頃から細やかな情報収集を行うよう心がけましょう。


2.情報の信頼性を担保できる内容を入れる

BtoB向けにDMを送るとき、ターゲット企業はこちらについての情報を持ち合わせていない可能性があります。

たとえ企業にとって有益な情報が送られてきても、信頼できない相手からDMでは反応してもらえません。自社の情報を信じてもらうためには、研究データ、実績など客観的な視点から、提供サービスのメリットを伝える必要があるのです。


3.特典やトライアルなどのお得な情報を入れる

BtoB向けのサービスは、高額な契約料の場合でも、特典やトライアルがないことが多くあります。

判断材料の少なさが原因となり、いきなり本契約を結ぶことは躊躇されます。しかし、トライアルや割引き価格でサービスを体験してみたいと考える企業も多いはず。体験で満足を引き出すことができれば、本契約へ繋がるケースもあるでしょう。

また、ターゲット企業にとって「同じ悩みを持った企業が、自社サービスで問題を解消できた」というモデルケースは強い安心材料となります。

トライアルがある場合は、トライアルをDMで紹介することで、より深い検討を促せるでしょう。


4.自社のLPやサービス紹介動画などに誘導する

メールで提供したいサービスのLPや、わかりやすい紹介動画を活用するのも有効な方法です。

自社サービスの魅力を伝える、イラスト、具体的な文言など、情報を網羅したサイトを見てもらうことで、ターゲットに高い関心を持ってもらえます。

誘導したいサイトを記載したメールDMを送るとき、意識したいのは視線誘導です。

人間の視線はZ字、N字、F字のように動くため、視線の動きに合わせてサイトのリンクを貼り付けることで自然な誘導を行えるでしょう。


BtoB向けDMで効果的な訴求ができている事例2選

BtoB向けのDM(ダイレクトメール)で、効果を上げることに成功した企業はいくつも存在しているのです。

実際に効果的な訴求を行なっている事例を2つ紹介します。
参考:https://www.kikudm.com/voice


株式会社ビズリーチ

法人顧客の獲得を目的としてDMを活用しました。

以前までネット販促中心に取り組んでいた企業ですが、新たな販促ツールとしてDMに注目。
仕事の内容や条件が優れていながら、大手求人サイトで人材確保に苦戦している中小企業がターゲットです。

理想としたのは、発送のみでターゲット企業から問い合わせをしてもらえるDM。

A4サイズの表裏に、問い合わせにつながるエッセンスをうまく収めるデザインを作り上げることで、理想を実現させました。


株式会社ブリッジライフ

企業の総務部担当者向けに、社宅などの業務を請け負うサービスを提供。見込み顧客の獲得が目的としてDMを活用しました。

数多く存在する売りのなか、どこに焦点を当てるか議論を重ね「面倒な仕事を丸投げできる」という伝わりやすさをデザインに採用。

契約後、長い付き合いとなるビジネスのため、信頼関係を築ける企業という印象を意識して、取引先も記載しました。その結果、取引先を見た関連会社から問い合わせに繋がります。

取引先実績は、問い合わせのきっかけに影響を与えることが改めてわかる事例です。


まとめ:BtoB向けのDM施策で重要なのはPDCAを回すこと

BtoB向けのDM(ダイレクトメール)は、ターゲット企業にとってどれだけ有益な情報であっても、一度の発信で効果が得られるとは限りません。

さまざまな検討を慎重に行うため、すぐに反応がなくとも将来的に顧客となる可能性があります。

大切なことは、顧客がサービス欲している的確なタイミングを逃さないことです。また、DMが届くタイミングでインサイドセールスから電話をかけることも有効なので、ぜひ試してみてください。

ターゲット企業の反応を細かく確認しながら、記載内容を練り直していくPDCAを繰り返すことで、BtoB向けDMの効果はより高まるでしょう。


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ferret(One Tip編集部)
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