潜在層と顕在層の違いとは?マーケティングに活きる効果的なアプローチ


潜在層と顕在層の違いを正しく理解できていますか?

マーケティングの成功は、それぞれの違いを知ることから始まります。3人の登場人物を例に、各層の説明と効果的な広告手法を解説していきます。

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目次[非表示]

  1. 1.潜在層と顕在層の違いとは?
  2. 2.潜在層と顕在層の違いを理解する必要性
  3. 3.潜在層に効果的なアプローチ方法
  4. 4.顕在層に効果的なアプローチ方法
  5. 5.潜在層を取り込むことが成功のカギ
  6. 6.潜在層と顕在層の違いを正しく認識しよう


潜在層と顕在層の違いとは?

まずは、潜在層と顕在層の違いを説明します。


潜在層とは

潜在層とは、自社が扱うジャンルに興味はあるけど、イメージが漠然としていて具体的な行動が取れていない層を指します。

「利益アップ」を例に説明します。

潜在層は、目的はわかっているものの、手段が明確でなかったり、適切な手段にまだ気づけていない状況にあります。

「利益アップ」の必要性には気づいているものの、商品やサービスをたくさん売ることで利益を伸ばすのか、人件費などのコストを削減することで利益を伸ばすのか、取り組むべき方法が決まっていません。

検索キーワードでイメージすると「利益アップ 方法」「利益アップ 小売業」のように、具体的な方法やサービス名が頭の中に浮かんでいない状態です。

利益アップのための方針がしっかり固まっていないので、「固定費を削減することが一番手っ取り早い方法ですよ」と提案されたところで、他の方法も知りたいと思ったり、うちの会社にふさわしい方法ではないかもと迷ったりして、結局のところ商品やサービス購入には至りません。


顕在層とは

顕在層とは、自社が扱うジャンルに興味があり、その欲求を満たすことができる具体的な商品やサービスを比較検討している段階の層を指します。

数ある利益アップ方法の中で「自社サイトを改修する」ことを決めた顕在層は、利益アップに繋がるサイトを作ってくれそうなWeb制作会社を探している段階です。

検索キーワードでイメージすると「Webサイト リニューアル おすすめ」「Web制作会社名 評判」など、Webサイト改修におすすめの制作会社を具体的に検索しています。

さまざまなWeb制作会社を比較していくうちに、制作費のお手頃さや品質の高さが決め手となり、特定のWeb制作会社にWebサイト改修の依頼をすることになります。


非認知層の存在

潜在層や顕在層の他に、非認知層と呼ばれるグループがあります。自社が扱う特定ジャンルに興味がない層です。

興味がないので、当然、特定のジャンルに関する何かを検索したり欲を満たすアクションを起こしたりすることはありません。

しかし、非認知層のように「新規事業を始めたいなぁ」と思っている人は潜在層や顕在層に変えていける可能性もあります。「既存事業の利益率を最大化させてから新規事業に着手すると軌道に乗りやすい」等の気づきを与えられれば、利益アップのジャンルに引き込める可能性があるからです。


潜在層と顕在層の違いを理解する必要性

潜在層と顕在層、そして非認知層と見てきましたが、ターゲットを分類し理解するのは、マーケティングの効果を最大化するためです。

以下では、広告を例に見ていきす。

商品やサービスの良さだけを謳い、闇雲に広告を配信しても、効果は出づらいでしょう。ターゲットが抱える購買意欲の段階に応じて広告内容を選定する必要があるのです。

広告の役割すべてが商品やサービスを購入させるためだけのものではありません。

  • 顕在層 →    「他社商品よりも自社商品が優れていることを感じてもらう」広告
  • 潜在層 →    「自社商品を知ってもらう」広告
  • 非認知層→    「自社ジャンルに興味を持ってもらう」広告

このように、各層によって広告の目的が変わるので、設定するKPIの種類も必然と変化するのが本来のあり方です。

広告やマーケテイングの目的を明確化し、販促活動を戦略的に行えるようになることが、顕在層・潜在層・非認知層を理解することの意味とメリットです。


潜在層に効果的なアプローチ方法

潜在層は、漠然と「〜したい」「〜になりたい」と思っている層です。具体的な商品やサービスを知らない状態なので、自社を認知してもらう広告が適しています。


ディスプレイ広告(純広告・DSP)

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリのコンテンツ表示区画に設けられている広告枠のことを指します。デイスプレイ広告にもさまざまな種類があり、その中でも潜在層にアプローチするのに適したものが純広告とDSPです。


純広告

純広告はディスプレイ広告の一種で、指定のWebサイトやアプリの広告枠を買い付けて、一定期間画像広告を表示させるものです。掲載するWebサイトやアプリを選べるので、例えば、自社ジャンル(利益アップ)と同系統のサイト(ビジネス系のWebサイトやアプリ)に広告を掲載することで、似たような興味や悩みを抱えた層に広く自社を認知させていくことが可能です。


DSP

DSPはDemand-Side Platformの略称で、ユーザーの情報(性別・年齢・興味関心・Web上での行動履歴)をもとにディスプレイ広告の配信先を割り振ってくれる広告サービスです。DSPも純広告と同じく、自社ジャンルに興味関心が高いと思われる層にアプローチすることが可能で、潜在層を顕在層へ引き上げるのに適した施策です。


アフィリエイト広告

ブログやWebサイトの所有主(アフィリエイター)に自社商品やサービスを紹介してもらい、成果(商品の購入など)が出れば広告費用を支払うWeb広告です。

アフィリエイトサービスに自社商品やサービスを事前に登録しておくことで、多くのアフィリエイターがそれぞれ所有するメディアで宣伝してくれるようになるので、自社の認知拡大につながります

また、成果報酬型の広告のため無駄な広告費用が発生しづらいメリットもあります。


SNS広告

SNS広告の特徴として、ユーザーがアカウントを登録した際の情報(性別・年齢・居住区・興味)や投稿内容の傾向、行動履歴などから、自社ジャンルに興味のある層に絞って広告を打つことができます。

また、SNS広告は広告であると判別しづらい(他のコンテンツを邪魔しない)ネイティブ広告に属するので、広告の忌避感を和らげつつ認知拡大を図れるのもポイントです。


顕在層に効果的なアプローチ方法

顕在層は、複数の商品やサービスを比較しながらどれを購入しようか迷っています。

広告主側は、他社よりも自社が優れていることを伝えたり、今がお得に買えるチャンスであることを広告材料にしたりして、最後の一押しをする必要があるのです。

その際に効果的な広告を見ていきます。


リスティング広告

リスティング広告とは、ネット検索した際に一覧で出てくるテキスト型広告のことです。

ニーズが明確で購買意欲が高まっている顕在層にはリスティング広告が適しています。

「Web制作会社 おすすめ」をキーワード設定することで、そのキーワードで検索する人にピンポイントで広告を表示することができます。


リターゲティング広告

リターゲティング広告は、過去に自社サイトを訪れたことがある人に、サイトから離脱した後も広告(ディスプレイ広告やネイティブ広告など)を表示させ続ける手法です。

気になっている商品やサービスをいくつか抱えている顕在層は、何度も比較し検討している状態です。つまり一度のサイト訪問で購入まで進むことは稀で、他サイトを閲覧している時にも自社の広告をちらつかせ、自社製品のメリットを忘れさせない効果で最後の一押しを狙います。


潜在層を取り込むことが成功のカギ

潜在層・顕在層・非認知層と解説してきましたが、ここで各層の人の数について注目してみたいと思います。

階層は、下から上に行くにしたがって人の数は少なくなっていきます。購買意欲が一番高い顕在層は、市場全体を見渡した時に母数が非常に少ない集団です。

母数が少ないので、競合ともぶつかることは避けられません。広告にかかるコストは高くなってしまいます。そこで着目したいのが、潜在層です。

潜在層は、具体的な商品やサービスが頭の中でイメージできていません。そこに自社商品が刷り込まれると、第一想起の商品として同ジャンル商品の中でも購入までのプライオリティが上がります。

加えて、競合他社も獲得に向けてひしめき合っていないので、潜在層→顕在層→購入までの引き上げがしやすいのです。

非認知層を狙おうとすると潜在層まで育成するコストや時間がぐっと増えてしまいます。

つまり、潜在層を取り込むことが広告やマーケティングにおける成功のカギと言えるのです。


潜在層と顕在層の違いを正しく認識しよう

潜在層・顕在層・非認知層の中身を見てきましたが、マーケティングの効果を最大化させるためには避けて通れない要素であることが見えてきたはずです。中でも、潜在層の段階からアプローチすることが、利益を伸ばす大きなカギであることも分かりました。

広告やマーケティングというと成果に即効性を求めがちです。しかし、潜在層の顕在化までには中長期的視野をもった戦略が必要であり、顕在層という目先の利益だけに捕らわれず潜在層を育てていくことが大切なのです。


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One Tip編集部
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