ferret OneのSalesforceダッシュボード公開!活用の鍵はマーケへのフィードバック?
さまざまな指標があるインサイドセールス。他社がどのような数値を目標とし、どうやって進捗をチェックしているのか、気になる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、ferret Oneのインサイドセールスが実際に使っている「Salesforceのダッシュボード」を大公開!
インサイドセールスマネージャーに、進捗管理や運用のポイントをインタビューしました。
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解説をするのはこの人!
元木 雄介(もとき ゆうすけ)
株式会社ベーシック マーケティング部 インサイドセールスグループ
これまで、アウトバウンド、インバウンド、インサイドセールス、フィールドセールスと、まんべんなく営業を経験。現在は、ferret Oneインサイドセールスのマネージャーとして活躍中。
Twitterのアカウントは@yusukemotoki15
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「流入経路」や「施策」ごとにリード進捗を管理
ー 本日はよろしくお願いします!早速ですが、Salesforceのダッシュボード画面をお見せいただけますか?
はい。まず前提になるのですが、ferret Oneのインサイドセールスは、「マーケティング部」に所属しています。インサイドセールスと言えば商談獲得のみがミッションになることが多いですが、ferret Oneではそれだけではなく、リードの質へのフィードバックもメインミッションの一つになります。
そのため普段は、ダッシュボードで次のそれぞれの進捗を見ています。
- リード全体のアポ〜受注のパフォーマンス
- 営業メンバーごとのコール数〜SQL(有効商談)数のパフォーマンス
「リード全体のアポ〜受注のパフォーマンス」
まずは、「リード全体のアポ〜受注のパフォーマンス」を見ているダッシュボードをお見せしますね。
■流入経路別の月別推移
■流入経路別の四半期合計数値
※用語補足
MQL = お問い合わせ、無料トライアル、サービス紹介資料のCV
ORS = Organic、Referral、Socialの頭文字を略した社内用語
FO:MQL_ORS = Organic、Referral、Social経由のMQL
FO:MQL_メール =メルマガ経由のMQL
FO:MQL_広告 = 広告経由のMQL
■ダッシュボードの項目
・1〜3月(1Q)の流入経路別のリード評価(リード数、アポ数、商談実施数、SQL数、受注数、アポ率、SQL率)
・10〜12月(4Q)の流入経路別のリード評価(リード数、アポ数、商談実施数、SQL数、受注数、アポ率、SQL率)
ここでは、全体のリード数、アポ数、SQL数、受注数とその割合を、月単位、四半期単位でダッシュボードに表示して追っています。
各リードを「流入経路別」で評価している点が、大きな特徴かと思います。
「流入経路別」でのリード評価の方法とは?
ー 「流入経路別」で評価とは、どのような粒度で確認しているのでしょうか。
大枠では「オーガニック・リファラル・ソーシャル(ORS)」「メール」「広告」と分け、それぞれの架電後のパフォーマンスが確認できる状態になっています。
さらに、「広告」の中でも、「リスティングの○○訴求のパフォーマンスは?」という、訴求やLPごとの粒度で、ドリルダウンして評価を行っていきます。
ドリルダウンしての評価は、下記のように表示させています。
LPごとのリード評価を、マーケチームにフィードバック
ー リード全体の営業進捗だけでなく、LPごとなど訴求単位での数値をSalesforce上で見ているということですね。なぜここまで細かく追っているのでしょうか。
予算配分や運用方法にまで介入し、リード品質を向上
広告別、LPごとにリード評価を行っていくことで、受注貢献度が低い広告を抑えることができ、予算配分や運用方法にまで介入することができるんです。
私の中でインサイドセールスの重要な役割の1つは、リードの品質を向上させることだと思っています。CVだけを追っていても商談数は増えないですし、無理やりインサイドセールスが商談を作っても受注まで繋がっていかないことは明らかです。
そのためインサイドセールスがマーケティングに介入できる状態が必要と考え、「流入経路別のCV〜受注までが一気通貫で確認できるダッシュボードの作成」に取り組んでいます。
マーケ担当者には週次ミーティングでリード状況を共有
ダッシュボードの情報は週次でマーケティング担当者に共有しており、マーケティング担当者側は、各施策から創出したリードの質が把握できる状態になっています。
また、マーケティング担当者はただCV数を追うだけでなく、受注に繋がるリードを創出するために、SQL数まで追うようにしています。
このように、マーケティング担当者とインサイドセールスで協力して施策の改善を行うことで、継続して受注目標が達成できているので、非常に重要な取り組みだと思っています。
日々のKPIには「SQL(有効商談)数」も設定
ー インサイドセールスの「各メンバーのKPI」に関しては、ダッシュボードでどう管理されているのでしょう?
メンバーのKPIはこちらで管理しています。
「営業メンバーごとのコール数〜SQL(有効商談)数のパフォーマンス」
■メンバー別数値進捗
■ダッシュボードの項目
・アポ獲得数(月次・リード種別、メンバー別)
・SQL数(月次・リード種別、メンバー別)
・受注数(月次・リード種別、メンバー別)
こちらのダッシュボードは毎日チェックしていますね。
前提として、ferret OneのインサイドセールスではメインのKPIとして、「商談獲得数」「SQL(有効商談)数」を追っています。ダッシュボードでは、各々の数値をメンバー別で把握できるように設計しています。
数値に解離がある場合も、リードの流入経路をチェック
また、上記のように、インサイドセールスの担当者毎に商談獲得数やSQL数の乖離があったとしても、必ず内訳を見るようにしています。リードの流入経路によってパフォーマンスの良し悪しに差が出るケースもあるので、ダッシュボードのレコードをクリックして「担当者毎の獲得商談の流入経路」がわかるように、ダッシュボードを作成しています。
「商談獲得数」だけを追っても受注につながらない
ー 表面上では判断できないパフォーマンスは、詳細をクリックして確認しているということですね。 ちなみに、インサイドセールスのKPIに関しては、「商談獲得数」のみを設定される企業様もいらっしゃると思いますが、「SQL(有効商談)数」を追っている理由を教えてください。
実は2017年頃まで、KPIで追っていたのは「商談獲得数」だけでした。当時は、商談獲得数を追うがあまり、獲得した商談の質に関してはそこまで注力できず、受注に繋がっていかないことが課題でした。
このままでは商談を増やしても受注数が比例して増えてこないという観点で、2018年後半頃から、「SQL(有効商談)数」も追うようになったんです。そこから徐々にインサイドセールスが獲得した商談の質も向上し始めて、受注に繋がるようになってきましたね。
「業種分析」をマーケ施策や営業トークに活用
ー 他に管理している数値やこだわっている点はありますか?
業種分析にも力をいれています。
■ダッシュボードの項目
・商談リードの業種割合(月別)
商談獲得数の業種内訳、SQL(有効商談)数の業種内訳が管理できるダッシュボードをつくり、月1で確認をしています。
狙う業種によってマーケティング施策の内容も変わりますし、営業の時に知っておくべき事例や提案の仕方も変わってきますので、非常に重要な分析になると感じています。このデータも、インサイドセールスとマーケティングの両チームでチェックしています。
運用のポイントは「チーム全員で共通認識を持つ」こと
ー 最後に、Salesforceの活用を強化したい企業様に向けて、運用のポイントがあれば教えてください。
チーム全員で運用ルールに共通認識を持つ
重要なのは、「Salesforceでデータ管理をすると決めたら、チーム全員で共通認識を持つ」ことです。
チームで共通認識が持てていないと、人によって入力にばらつきが出たり、入力漏れが発生したりします。また、データ管理の際に少しでも他のシートを使ってしまうと、結局Salesforce内でデータを蓄積する行為が疎かになります。
データが蓄積できなければ、いくらダッシュボードを作っても、施策に活かすことができません。
「データ管理はSalesforceに統一する」「入力ルールは○○とする」「毎日の指標はこのダッシュボードでチェックする」など、チームで共通認識を持ち、全員で徹底することが大切です。
他社の設計方法を参考に、自社に合う形を探る
もう一点あるとすれば、Salesforceの設計が得意な社外の方に教えてもらうことだと思います。
他社のダッシュボードの特徴や運用方法を聞いた上で、自社に合う形を探ってカスタマイズするのが理想です。
教えてもらうのは、Twitter経由やイベント経由で知り合った方でもよいと思います。質問してみると、案外教えてくださるケースが多いのでおすすめです。
僕に聞いていただいても構いません!お互いの活用方法がわかると新たなアイデアも生まれるので、ぜひ一度ディスカッションしましょう!
■元木のTwitterアカウントはこちら:@yusukemotoki15
ー 本日はダッシュボード公開ありがとうございました!
インサイドセールスのKPI設定やSalesforceダッシュボードでお悩みの方は、ぜひ意見交換されてみてはいかがでしょうか!?
ferret One式、Salesforceダッシュボードの特徴まとめ
今回は、ferret Oneのインサイドセールスで実際に使用している、Salesforceダッシュボードを公開しました。
■ferret Oneインサイドチームの、Salesforceダッシュボードの特徴と活用方法 | |
1 |
「流入経路別やLPごと」にリードを評価し、マーケ施策に反映 |
2 |
日々のメンバーのKPIには、「SQL(有効商談)数」も設定 |
3 |
「業種分析」をマーケや営業トークに活かす |
■その他運用のポイント | |
1 |
データ蓄積のためルールを決め、チーム全員で共通認識を持つ |
2 |
他社のダッシュボードを参考にしつつも、自社に合う形を探る |
ferret Oneチームで普段見ている指標やデータの活用方法が、皆さまの進捗管理や施策の参考になりましたら幸いです。
弊社では、今回議題にあがった「マーケ施策の改善」を始め、リード獲得、サイト制作(CMS)、問い合わせ管理、LP作成、キャンペーン管理など、BtoBマーケティングに必要な機能を一通り揃えたオールインワンマーケティングツール「ferret One」をご提供しています。
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