【マーケターが解説】製造業が行うマーケティングの基本とは?必見の成功事例3選
日本には、中小の機械部品メーカーや工業製品メーカーが多数存在します。
製造業の案件創出は、昔ながらのルート営業や代理店からの依頼がまだ主流なところも多く、Webマーケティングが他業界ほど浸透していません。
しかし、業界構造の変化や海外のより安価な製品の流入により、売上の維持・増加のために自分たちで新しい顧客を見つけていくためWebマーケティングを取り入れる製造業企業が増えてきています。
本記事では、製造業がやるべきマーケティングの基本を解説します。
具体的なマーケティング戦略から運用のポイント、成功事例をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
■合わせてよく読みたい資料
→製造・メーカー業界向けの 取り組むべき施策と事例
→新規開拓したい製造業向け商材タイプ別マーケティング実践ガイド
目次[非表示]
製造業のマーケティングとは
製造業におけるマーケティングの概要や実施目的、他業種との違いについて説明します。
「マーケティング」とは?製造業はBtoBマーケティング!
そもそもマーケティングとは、「顧客を集め、商品やサービスを使ってもらうことでファンになってもらう」一連の企業活動全般を指す言葉です。市場調査や数値分析だけでなく、自社の商品・サービスを深く理解し、顧客にとっての利益をわかりやすく魅力的に伝えて、成約させるまでのスキルが問われます。
その中でもデジタル技術を駆使して行われるマーケティングは「デジタルマーケティング」と呼ばれます。デジタルマーケティングの中でも、インターネット上で行われるのが「Webマーケティング」です。
また、マーケティングの区分はBtoC、BtoBというビジネスモデルでやり方が異なり、製造業のマーケティングは「BtoBマーケティング」に分類されます。
BtoBマーケティングは、Webサイトに見込み顧客を集めて、そこから引き合いを生み出していくのが大きな流れとなります。
関連記事:BtoBマーケティングとは?マーケターが教えるBtoCとの違いと成功事例
製造業でマーケティングを実施する目的
マーケティングの目的は、大きく下記の2つです。
- 自社の商品・サービスを、より多くの顧客に魅力をアピールすること
- 確度の高い顧客を絞り込み、効果的・効率的にアプローチすること
自社について何も知らない顧客に対し、提供している商品やサービスがいかに顧客の悩みを解決できる魅力的なものなのか、わかりやすく伝えることが重要です。
その中でも、成約に至る確度が高い顧客を見つけて積極的にアプローチすることが、効果的・効率的なマーケティング効果を生み出します。
製造業におけるマーケティングの特徴
製造業が案件を獲得するプロセスは他業界と異なる特徴があるため、それを踏まえてマーケティングを実施することが重要です。ここでは製造業で案件を獲得する際によくみられる構造とそれを踏まえたマーケティングの方向性について解説します。
代理店に販売を委託している
現状
代理店に製品の販売や顧客対応を委託している企業が多く、この場合代理店から依頼を受けた受注生産のように売上を生み出している構図になっていることが多いです。
マーケティングの目線で見ると、このように売上をたてていると顧客の声が拾えないため、「誰に・何を売るべきか」分からず、顧客ニーズを反映した製品開発ができないという弱点があります。
今は代理店経由で引き合いは一定確保できていたとしても、更なる成長を見越した際に、自社で新規市場開拓や新製品の開発をして売上アップを狙うということが難しくなってしまいます。
マーケティングのポイント
まずは、自社で直接顧客との接点を持つことができるようにすることが重要です。自社でサービスサイトを運営し、サイト経由で新規の引き合いを獲得していきましょう。
「Webサイトはあるものの、情報発信のために活用できていない」という製造業企業の声を多くいただきます。サービスサイトには、引き合いを獲得するのに適した構造やコンテンツがあるため、そうしたものが揃ったサイトを持っていない場合は、リニューアルも視野に入ってきます。
製品を探す際にWebサイトを活用する製造業企業も増えています。自社が想定していなかった業界からの引き合いも来ることも多く、新たな市場を開拓していくのにも役立つため、まず取り入れていただきたい施策です。
営業担当個人に案件獲得を依存している
現状
営業担当が顧客リスト管理し、マンパワーで案件を生み出している場合は、営業担当の異動・退職により、売上が下がるリスクがあります。
マーケティングのポイント
顧客や案件が管理できるツール(SFAなど)を入れて、社内全体で営業に関するデータを可視化することで、属人化を防ぎながら営業活動を進めていくことができます。営業担当のAさんだけしか知らない、アプローチできない顧客というものがなくなるので、異動や退職に伴う引き継ぎもスムーズに行えるようになります。
しかしながら、昔ながらのやり方を変えるという社内文化の変革は難しいと思われるかもしれません。
その場合はまずは、マーケティング部門経由の引き合いが魅力的であるということを社内にイメージ付けることから始めましょう。具体的にはWebサイトからの引き合いを増やしつつ、その中から受注確度の高い案件に絞って営業に対応を依頼します。そうすることで、だんだんと受注に繋がる案件が増えてきて、マーケティングの重要性が社内に浸透するようになります。
関連記事:製造業「Webマーケティングの社内評価を高めたい」説得資料に盛り込むべき内容とは?
引き合いを完成品メーカーや上位Tierに依存をしている
現状
部品メーカーや素材を取り扱う製造業企業は、引き合いを完成品メーカーや上位Tierに依存をしていることが多いです。そのため、発注がなくなった際の売上減少リスク、売り上げベースの増加のために、新規顧客開拓や新規事業の販売を行いたいという企業も増えてきています。
マーケティングのポイント
売り上げベースのほとんどが既存顧客からのリピートで成り立っているため、既存顧客との関係構築が欠かせないことは言うまでもありません。
見落としがちなのが、失注顧客へのマーケティングです。発注元は上位Tierからの要望に応えられるモノを探していることが多く、要望変更によって必要な規格や仕様も変わってきます。そのため、一度失注したとしても、また引き合いが生まれる可能性が十分にあるのです。
新製品・新技術に関するメルマガを送るなど、メールマーケティングを中心に接点を持ち続けて、覚えておいてもらい、必要とされる機会を逃さないようにしましょう。
【合わせて読みたい資料】→新規開拓したい製造業向け商材タイプ別マーケティング実践ガイド
製造業が抱えるマーケティングの課題
製造業でWebマーケティングが普及しない原因は、大きく分けて3つです。
- Webマーケティングの知識を持つ人材が少ない
「製品があまり検索されない」という誤解
価値観の違い
1.Webマーケティングの知識を持つ人材が少ない
BtoB製造業では、社内にマーケティングの知識を持っている人材がいないことが多い傾向にあります。
Webマーケティングの基礎知識がなければ、外部のマーケティング専門会社から有用な提案を受けたとしても、どんな効果をもたらしてくれるのかイメージがつかずにそのまま流れてしまいます。
また、マーケティングが普及していないのでそこにかけるリソースが少なく、専門の部門がないことがほとんどです。他の業務と兼任して行っている場合でも、長期的な活用をしていくマーケティングは優先度として低く捉えられてしまい、実行にいたらないというケースも多くなります。
2.「製品があまり検索されない」という誤解
BtoB製造業では専門的でニッチな製品を扱っていることが多く、「製造業の製品はWebで検索されない」「検索されないのであれば、Webマーケティングに向いていない」と思われがちです。
しかし、その考え方は誤解で、実際はそれほど検索ボリュームは少なくありません。そもそも検索ボリュームは「少ないから対策する意味がない」というようなものでもないため、マーケティング効果も薄れてしまうわけではないのです。
Webマーケティングの知識を持つ人材が少ないからこそ、そうした誤解が広がってしまっています。
関連記事:「製造業の製品はWebで検索されない?」製造業の誤ったWebマーケ認識を解く
3.価値観の違い
製造業の技術は、独自の技術確立により数十年~数百年レベルで価値をもちます。
マーケティングでは、価値のある情報やノウハウをインターネット上にアップすることで、見込み顧客を獲得していこうとします。一方、製造業は技術情報の流出に対して非常にシビア。
マーケティング活動が浸透しにくい文化であるため、他の業界と同じ感覚でマーケティングを取り入れるのは困難です。
関連記事:製造業の製品の強みの打ち出し方!企業秘密の多い製品をWeb上でどう訴求すればいいのか?
製造業の代表的なマーケティング戦略8選
マーケティングを推進していくには、さまざまな手法が推奨されます。そのなかでも、製造業でも効果的なマーケティング戦略を8つご紹介します。
- コンテンツマーケティング
- メールマーケティング
- Web広告出稿
- SNSマーケティング
- ホワイトペーパー
- 展示会(オンライン・オフライン)
- セミナー・ウェビナー
- コールドコール(電話でのアウトバウンド)
①コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、自社の強みを売り込む情報ではなく、アクセスするユーザにとって価値あるコンテンツの制作・発信・資料を提供するマーケティング戦略です。潜在顧客を自社のWebサイトへ集客したり、ユーザーの育成や問い合わせ獲得、ファン化を促します。
多くのアクセスユーザーを獲得できるメリットがある一方、コンテンツを発信し続ける労力や、効果が出るまで時間がかかるというデメリットがあります。このデメリットを社内に納得させられるかどうかが、導入までの大きなハードルです。
効果が出るまで続ければ、施策を中止したとしてもコンテンツが財産として残り、顧客獲得の効果が継続します。また、商品やサービスだけでなく、企業ブランディングの確立につながるという大きなメリットがあります。
関連記事:BtoBのコンテンツマーケティングとは?プロが選ぶ成功事例10選
②メールマーケティング
メールマーケティングとは、展示会やセミナーなどで獲得した見込み客にメールを配信し、態度や行動を変化させ、自社の目的を達成できるように動いてもらうためのマーケティング手法のひとつです。
顧客のニーズは分散化しているため、一人ひとりに適したコンテンツをタイミングよく提供することは至難の業。その際は、MA(自動化ツール)を活用し、見込み顧客に適切なコンテンツを提供したり、営業のキャッチアップをサポートする策を実施するのがおすすめです。
メール配信サービスを利用しても、一通あたりのコストはわずか数円に抑えられます。コストを抑えながら自社から積極的に見込み客にアプローチできるのは大きな魅力です。
関連記事:BtoBでメルマガは効果ある?成果を出す書き方・運用方法
③Web広告出稿
費用をかけてWeb上に広告を出稿するマーケティング戦略。製造業の広告出稿は、下記3つの方法が効果的です。
製造業専門サイト「イプロスものづくり」への出稿
「イプロスものづくり」は、ものづくり分野の製品・サービス・技術情報が集まったデータベースサイト。製造業に関わる顧客に効率よくアプローチできます。
費用はかかりますが、予算的に実施が可能であれば、ページTOPに1か月間バナー画像を掲載できます。
リスティング広告への出稿
検索キーワードに応じて画面上に表示されるWeb広告のひとつです。BtoB製造業で検索するキーワードは、日常で検索しない特殊なワードが多く、業界外の人が検索することは稀なため、無駄を省けます。
掲載自体は無料、クリックごとに課金される仕組みですので、マーケティングに予算を取りづらい製造業にはおすすめです。
関連記事::リスティング広告とは? 初心者でも運用できるおすすめツール
リターゲティング広告への出稿
リスティング広告と合わせて、一度サイトに来訪したユーザーに対して、バナー画像広告を出して追いかける「リターゲティング広告」を一緒に設定することができます。
一度広告をクリックしたユーザーに対し繰り返しアプローチできるリターゲティング広告により、より確度の高いユーザーへ集中的にアピールすることが可能です。
関連記事:リターゲティング広告の仕組みとは?BtoBでのメリットとCookie規制による今後の動向
④SNSマーケティング
InstagramやTwitter、TikTokといったソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を活用したマーケティング戦略です。潜在的な悩みをもった顧客にアプローチしたり、企業ブランディングを強化したりできるため、BtoBでも多くの企業で参入が進んでいます。
幅広い年齢層が活用しているSNS。出稿する側が無料でアカウント登録できるので参入しやすいマーケティング戦略のひとつ。媒体特性を理解し、自社のターゲット像に合ったSNS媒体を選び、発信していくのがポイントです。
関連記事:BtoB向けSNSマーケティングの効果的な活用手順を徹底解説【事例付】
⑤ホワイトペーパー
企業が抱える課題を明確にし、原因を特定・分析して、課題解決を実現する自社商品の紹介を資料形式で提供するマーケティング戦略です。ダウンロードした確度の高い顧客情報を入手することで、その後のアプローチがやりやすくなる利点があります。
製造業は検討期間が長く、立場によっても課題も異なります。例えば、情報収集段階の顕在層向けには、業務効率化の方法など現場の課題解決の方法を提案するノウハウ系のホワイトペーパーがダウンロードされやすい傾向です。
一方、すでに導入を検討している顕在層には、他社サービス比較表などの「なぜそのサービスがいいのか」が数値情報をもとに明記されている資料が、現場担当者が社内提案する際に重宝されます。
購入者・商品の使用者・承認者それぞれの立場やニーズを把握して、検討に必要な情報をホワイトペーパーとして提供するのが効果的です。
関連記事:ホワイトペーパーとは?顧客が欲しくなる資料の書き方
⑥展示会(オンライン・オフライン)
同業界の企業が集まり、自社のブースを用意して、来場した顧客企業の担当者にアプローチするマーケティング戦略です。コロナ禍の影響を受け、対面での展示会に加え、オンラインで開催される形態が増加傾向にあります。
出展までの準備が大変で、時間を拘束されるデメリットがあるものの、直接こちら側から声をかけて見込み顧客を誘導できるのが強み。また、来場者から生の声をヒアリングできるので、以後のマーケティング・商品開発で参考になる貴重な情報を収集できます。
関連記事:【製造業向け】展示会後のフォローアップ戦略!事前準備やお礼メール送付方法を解説
⑦セミナー・ウェビナー
セミナーとして呼びかけ、自社の商品・サービスを紹介する場を設けてアプローチするマーケティング戦略です。対面で行うセミナー形式の他に、オンラインで実施するウェビナーを開催する企業が増えています。
会場への移動など参加ハードルが高いセミナーと比べると、オンラインで気軽に参加できるウェビナーは参加者を集めやすいのが特徴。ただし、気軽に参加できる分、成約できるよう個別にアプローチしたりヒアリングしたりするのが難しい点があるので、事前に参加者の導線を把握しておく必要があります。
関連記事:明日から使える!「ウェビナー」を成果に繋げる10のコツ
⑧コールドコール(電話でのアウトバウンド)
顧客企業に電話をかけ、営業活動を行うマーケティング戦略です。営業活動のひとつとして長年実施されてきました。
1社ずつ電話する労力はかかるものの、ワントゥーワンでコミュニケーションできるため、商品成約につながりやすくなるのが最大のメリット。ヒアリング項目や伝えるメッセージを事前にトークマニュアルに落としこみ、事前準備をしてのぞむのがコツです。
製造業のマーケティングを成功させるための運用ポイント5選
製造業のマーケティングで成果を出すために、運用時に気を付けるべきポイントが存在します。重要なポイントを5つご紹介しますので、参考にしてください。
- 顧客の悩みや課題を正確に把握する
- 自社の商品・サービスが検索されやすい環境をつくる
- マーケティングファネルを理解する
- マーケティングを実施する社内体制を整える
- 成果指標を明確に決める
1.顧客の悩みや課題を正確に把握する
ターゲットとなる顧客の興味や悩みを把握し、その課題の解決方法を提案していくことは、製造業のマーケティングにおいて重要です。「商品の購入を担当する人」「購入した商品を使う人」「購入の最終決定権者」がすべて異なる製造業では、それぞれの悩みや課題を個別に把握する必要があるため、他業種のマーケティングに比べてよりハードルが高くなります。
それぞれの立場のニーズや悩みを把握できる、製造業向けのリサーチサイトやQ&Aサイトを活用するのがおすすめです。代表的な3サイトをご紹介します。
■イプロスリサーチ
イプロス会員の中から任意の業種・職種・役職・エリアでアンケート対象者の絞り込みが可能。
市場シェアなどの現状把握、新たな活用アイデアの収集、ニーズや仮説の検証、商品・販促企画の裏付けデータの取得など、ニーズに合わせて設問を設計ができ、BtoB製造業の現場の生きた情報を収集できます。
■技術の森
製造業向けのQ&Aサイトです。
実際に現場で働いている方の悩みや疑問を見つける事ができるので、顧客のニーズがどこにあるのかを把握するのにとても役立ちます。
■OKWAVE
OKWAVEは技術の森と同じQ&Aサイトで、製造業以外のカテゴリーも多数あります。
「[技術者向] 製造業・ものづくり」のページでは実際の利用者の質問が多く、商品・販促企画の際のアプローチのヒントが見つかるかもしれません。
[技術者向] 製造業・ものづくりに関する質問・疑問一覧 | OKWAVE
2.自社の商品・サービスが検索されやすい環境をつくる
ニッチな分野が多い製造業では、商品・サービスを検索しにくい環境にあります。顧客視点で、実際に自社の商品をどのように見つけるか?をシミュレーションしてみましょう。
課題や悩みに対しどのような行動をとるか。解決策をどの媒体で探すか。検索するとき何というキーワードで検索するか…。顧客の気持ちになって考え、顧客が見ると予想されるメディアに掲載したり、検索すると思われるキーワードで掲載される記事を作成したり、自社の商品・サービス情報が見つかるよう設計してください。
3.マーケティングファネルを理解する
「マーケティングファネル」とは、消費者が商品の認知から購入に至るまでの段階を指します。
製造業においては、担当者ひとりが商品認知から購入までの段階を経ていくわけではありません。成約までのプロセスに、どういった立場の担当者・決裁者が関係するのか。その担当者・決裁者がどういう情報を求めているのか。流れを把握し、適切なタイミングで情報を提供できるよう準備しましょう。
商品の成約に至るまでを可視化し、全体で共有するのがおすすめ。他部門も含めてマーケティングファネルを理解し、顧客が商品購入に至る段階を会社全体でケアしてください。
関連記事:マーケティングファネルとは?弊社のBtoBマーケティングへの活用事例
4.マーケティングを実施する社内体制を整える
スムーズにマーケティングを推進するには、各部署の連携が重要です。特に製造業では、企画開発部門が製造した商品・サービスの魅力を、営業部門が顧客にわかりやすくアピールできるかが、マーケティング成功のカギとなります。
マーケティングの役割・実施する内容・担当者を明確にして、十分な人的リソースを確保して、マーケティングを進めてください。
【合わせて読みたい資料】BtoB向け・Webマーケ組織立ち上げの教科書
5.成果指標を明確に決める
各施策の進捗が想定通りに進んでいるかを確認するには、成果指標となるKPIを設定するのがおすすめ。
KPI(Key Performance Indicator)は「重要業績評価指標」のことで、最終目標に達するまでの途中経過目標を指します。
製造業のマーケティング成功事例3選
専門性に特化した商品を扱うことが多くデジタルマーケティングが難しいとされている製造業ですが、どのようにデジタルマーケティングを活用すべきなのか、成功させるために何が必要なのかをしっかり理解することで大きな成果を出せます。
ここでは、製造業のマーケティングで一番多く聞かれる悩みである「営業活動のデジタル化を進めたい」というところから、成功した事例を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください!
【合わせて読みたい資料】 製造・メーカー業界向けの 取り組むべき施策と事例
荒川化学工業株式会社:人脈頼りの新規開拓を脱するため、Webサイトで情報発信
素材メーカーの荒川化学工業株式会社の事例を紹介します。
新規開拓を営業担当の人脈頼りで行っていましたが、新型コロナウイルス感染拡大により従来の営業方法が立ち行かなくなったことから、Web上での接点を増やす必要がでてきました。
そこで、「Webサイトを簡単に作れて、マーケティング施策を一緒にやってくれる」サービスを探すことに。結果として、「ferret One」のCMSと伴走サポートを導入し、Webサイトを構築して、マーケティング施策を実施する環境を整えました。
Webサイトで情報発信を行うことで、新規顧客からお問い合わせが来るようになり、獲得したリードにメールやウェビナーなどでナーチャリングを行って成果を上げています。
参考:https://ferret-one.com/voice50_arakawachem
株式会社新菱:Webサイト訪問者のデータを分析し、ニーズが拾い出せるように
サーキュラーエコノミー事業、ファインケミカル事業、半導体・パネル製造装置部材の精密洗浄などを展開する化学工業メーカーの株式会社新菱の成功事例です。
既存事業の拡大と新規事業の拡大を目指して、顧客ニーズを拾い出そうとデータが可視化できるWebマーケティングに乗り出すことに。「ferret One」を導入して、Webサイトをリニューアルし、アクセス解析でデータを蓄積・活用できる基盤を作りました。
施策の成功事例の1つとして、広告施策があります。Webサイト訪問者の属性・特徴や行動を分析し、それに合わせた広告の出稿。その結果、今までWebサイトから商談発生していなかったところから、40件以上の商談が発生し、受注にも成功するようになりました。
参考:https://ferret-one.com/cases/041-shinryo
アピ株式会社:業界に先駆けてWebマーケ施策を実施
健康食品・サプリメントの受託製造事業を中心に展開されているアピ株式会社の成功事例を紹介します。同業他社が手を付けられていない状況の中で、先立ってWebマーケティングの取り組みを始めた成功事例です。
健康食品受託製造の業界は業界紙等の紙媒体が広報や宣伝の主流です。アピ株式会社では、業界としてマーケティングが遅れていると感じており、Webサイト経由の新規開拓に乗り出す必要があると感じ、新しくサービスサイトを構築することにしました。
そこで展示会で情報収集を行い、業者を比較検討した中で、商談時の課題把握と提案に魅力を感じた「ferret One」を導入。
「ferret One」でサービスサイトを構築するとともに、施策アドバイスを受けて、サービスサイトを軸にした広告配信や既存顧客・休眠顧客へ向けてのメール配信を行うWebマーケティング施策を実施しました。その結果、3か月で80件のお問い合わせの獲得に成功されています。
参考:https://ferret-one.com/cases/036-api
製造業におすすめなWebツール4選
マーケティングオートメーションツールは獲得した見込み客の情報を一元管理し、ウェブサイトなどデジタルチャネルマーケティングを自動化、可視化するソフトウェアのことです。
マーケティングオートメーションツールには、様々な種類が存在しておりコストもバラつきがあるため、ここではおすすめのツールを4種類ご紹介します。
ferret One:BtoBマーケに必要な機能がまるっとそろったBtoBマーケティングツール
弊社の「ferret One」は、BtoBマーケティングの実績が豊富な「ferret」が開発した、BtoBマーケティングに必要な機能をまるっとそろえたマーケティングツールです。
CMSとMAの機能を1つのツールの搭載しているため、Web制作からリード獲得、顧客管理までできます。高機能なのに、操作はシンプルで簡単で、誰でも使いこなせる直感的な操作性が特徴です。 やりたい施策がすぐできるため、生産性向上の実現に役立ちます。
URL:https://cloud.ferret-one.com/
Pardot:セールスフォースと連携できる純正のMAツール
Pardot(パードット)は、セールスフォース・ドットコム社が提供する、Salesforceと一体型のマーケティングオートメーションツールです。
顧客のWebアクセス分析や、メールシナリオ設定、Salesforce連携など、マーケティング活動とセールス活動を融合して、営業効果の最大化を実現してくれます。
URL:https://www.salesforce.com/jp/products/pardot/overview/
SATORI:匿名のWebサイト訪問者がどの企業の担当者か分かるMAツール
ウェブからのお問合せ前の匿名顧客に対しても、お問合せ後の実名顧客と同様にアプローチができるのがSATORIの最大の特徴です。
また、まだ自社サイトを訪問していない外部サイトに存在する潜在顧客にアプローチすることもできます。
b→dash:データ活用に特化したMAツール
b→dashは、SQLを使わずにノーコードで、そしてAll in Oneでデータの取込・加工・統合・抽出・活用を実現できるデータマーケティングクラウドシステムです。
「誰でも操作できるプロダクト」をコンセプトにしており、データ加工・統合の技術を豊富なテンプレートとして提供しているので、自社に必要な機能だけを選ぶことができます。
URL:https://bdash-marketing.com/
【製造業向け】おすすめ無料のお役立ち資料
ferret Oneでは、多くの製造業企業さまのマーケティングをご支援しております。そのノウハウをもとに、マーケティングに役立つ資料を作成しております。ぜひご活用ください!
まずはマーケティング施策・事例をひと通りざっくりと知りたい方へ
商材や業界構造を踏まえたマーケティング方法・体制づくりを知りたい方へ
→新規開拓したい製造業向け商材タイプ別マーケティング実践ガイド
新規事業にお悩みの方へ
→製造業の組織構造からみる新規事業におけるマーケティングの始め方
あなたにも当てはまる"勘違い"があるかも…!
→製造業のマーケティング担当者に一度は読んでいただきたいよくある勘違い集
マーケティングで新規顧客にアプローチ!製造業の事業拡大に繋げよう
製造業でWebマーケティングが普及しない原因は、大きく3つありました。
- Webマーケティングの知識を持つ人材が少ない
- 製品を検索される回数の少なさ
- 価値観の違い
製造業のWebマーケティングは難しい部分もありますが、成功事例を見てもわかるように、初めて取り組む場合でも、ツールやマーケティングノウハウ提供などのサポートサービス活用して大きな成果を上げることができます。
製造業でデジタルマーケティングに取り組んでいる企業の割合は低いかもしれません。しかし、今後ますます、ネットやアプリ、ソーシャルなどを活用したデジタルマーケティングが主流となっていくことは明らかです。
成果が伸び悩んでいると感じているならば、Webマーケティングに取り組むなど、営業方法やマーケティング方法を変えていくことで、事業拡大に繋げましょう!
弊社「ferret」はBtoBマーケティングを総合的にサポート。マーケティングツールやコンサル・代行支援など、幅広いサービスの中から貴社に最適な解決策を柔軟にご提案します。
CMSやMAなどのツール、戦略設計、Webサイト制作、コンテンツ制作など、BtoBマーケティングにお困りごとがある方はぜひ資料をご覧ください。