【簡単に】リスティング広告とは?仕組みと費用目安をわかりやすく解説
自社サービスをアピールするために、広告運用は重要です。しかし、広告の種類が多すぎてややこしかったり、「リスティング広告」が具体的にどのようなものなのかわからないと感じたことはありませんか。
そこで、この記事ではリスティング広告の解説と、運用時に役立つおすすめツールの紹介をしていきます。
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目次[非表示]
- 1.リスティング広告とは?
- 2.リスティング広告の広告媒体とは?
- 3.リスティング広告の仕組みとは?費用目安と掲載順位
- 4.リスティング広告が持つ3つのメリット
- 5.リスティング広告が持つ3つのデメリット
- 6.リスティング広告とSEOは何が違うの?
- 7.リスティング広告のやり方
- 8.リスティング広告のキーワード選定のやり方
- 9.リスティング広告の運用は自分でできる?代理店を活用する方法
- 10.リスティング広告の効果計測でよく使う指標
- 11.リスティング広告運用おすすめツール・サービス4選
- 12.リスティング広告を成功させるためのポイント
- 13.リスティング広告で成果を出すライティングのコツ
- 14.リスティング広告を使いこなして効果的な販促に繋げよう
リスティング広告とは?
リスティング広告とは、検索エンジンに入力したキーワードの検索結果に関連して掲載される広告です。検索結果に連動して表示されるため、検索連動型広告と呼ばれることもあります。
広告掲載費はクリック課金制で、キーワード検索者が自社広告クリックされなければ発生しません。TVのCMや新聞などの広告だと、得られる効果の有無に関わらず決まった金額を支払う必要があります。しかし、リスティング広告は、ユーザーのアクションに合わせて無駄なく予算を使用できるのです。
ユーザーが日々閲覧しているサイトの履歴を、データとして活用することで、ニーズに合わせた広告表示が可能となります。データ分析で関心があるものを表示するため、高い費用対効果を狙うことができます。
リスティング広告の広告媒体とは?
日本国内におけるリスティング広告の代表的な媒体は、「Google広告」と「Yahoo! プロモーション広告」の2種類です。
「Google」は世界No. 1シェア率で、日本国内では約75%のシェアを占めています。そして、「Yahoo! 検索」は国内シェア率の約20%です。
2種類だけで国内9割以上のシェア率を持つため、これからリスティング広告を始める初心者にとって、どちらも強い味方となるでしょう。
最初はGoogleのリスティング広告をすすめる理由
初めてリスティング広告に挑戦する企業は、「Google広告」から使うことをおすすめします。
使いやすいデザインで操作性に優れ、Googleアナリティクスと連携させるとデータ分析も行えるからです。
インターネット広告で集客を目指すには、時間帯、ユーザー層、ページの滞在時間など、多角的な分析が必要になります。
その点、Google広告は充実したレポート機能がついています。
ディスプレイ広告に対しても細かなターゲッティングができるようになっています。
リスティング広告はどこに表示されるの?
リスティング広告は、検索結果ページの上、下部分にそれぞれ表示されます。
Webサイトのタイトル横に「広告」と表記されているため、わかりやすいでしょう。
ユーザーが指定したキーワードに関連した広告を表示してくれるため、ユーザーが欲している内容を提供できるのです。
その結果、高いコンバージョン率が見込める可能性があります。
リスティング広告はテキスト表示が基本
リスティング広告は、基本的にテキストで表示されます。テキストは、広告見出し(タイトル)、説明文、Webサイトの最終ページURL、パス(最終ページURLのディレクトリ)の4項目で構成されています。
各項目ごとで文字数が決められているため、範囲内でどれだけ魅力的な情報を提示できるかが重要です。
掲載場所がキーワード検索後のページのため、テキストのみだとしても、関心度の高い顧客からのクリックに繋がりやすい傾向があるのです。
ディスプレイ広告とリスティング広告の違い
リスティング広告について取り扱う際、必ず話題にあがるものとして「ディスプレイ広告」があります。
どちらも、ユーザーに向けて発信する広告として、類似している部分も多く混同しがちですが、違いも存在しています。
「ディスプレイ広告」と「リスティング広告」の違いはどこにあるのか知っておきましょう。
アプローチできる層
ディスプレイ広告とリスティング広告では、自社サービスをアプローチできる層が異なります。
ディスプレイ広告のターゲットは、潜在顧客です。ユーザーが興味のあるWebページを閲覧しているとき、ページ内容に関係なく表示されるため、ユーザーの需要を引き出せるのです。
リスティング広告のターゲット層は、顕在顧客です。ユーザー自身が検索したキーワードに関係する広告表示となるため、必要だと自覚している内容を提供できます。
広告が掲載される場所
ディスプレイ広告は、ユーザーが閲覧しているWebサイトにある広告枠に表示されます。
広告とウェブサイトの関連性はなく、たまたま見つけた広告が興味のあるものだった潜在層の顧客を集客することが可能です。
リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードの検索結果ページ、上部または下部に表示されます。
キーワードと広告は連動しており、広告に対して強いニーズを感じている顕在層の顧客を集客することが可能です。
広告の見た目
広告の表示方法にも、それぞれに特徴があります。
ディスプレイ広告は、画像や動画を用いた紹介方法で、視覚的にわかりやすくアピールができます。
対して、リスティング広告はテキストのみの表示です。広告タイトルの横に「広告」と表記されますが、それ以外は他の検索結果と同じです。
興味のあるキーワードを自ら検索をしているユーザーを狙っているので、コンバージョンや成約に結びつく可能性はディスプレイ広告より高い傾向がみられます。
リスティング広告の仕組みとは?費用目安と掲載順位
広告を掲載するとき、気になるもののひとつが「予算」です。
多くの人に効率的に広告を届けるために、費用の使い方を把握しましょう。
リスティング広告の費用の仕組み
リスティング広告の料金設定は、クリックされた回数と広告の入札価格で決まります。
クリックに対する金額の設定相場に影響を与えるのは、どのようなキーワードかと業界の規模はどの程度かなどです。
競合企業が広告費用を多く捻出していると、平均費用も高くなるケースが多くなります。
自社にとって最も適したキーワード設定は何か、予算にある程度幅をもたせて柔軟に運用していくことで、費用対効果の高い広告運用が実現できるのです。
リスティング広告の掲載順位の仕組み
リスティング広告の掲載順位は広告ランクと呼ばれる、入札価格と品質評価の組み合わせで決まります。
広告ランクは、入札価格が高いだけでは上昇しません。
大切なのは広告内容の質である、品質スコアです。
品質スコアは、以下の3項目から順位付けが行われます。
- 広告配信時、設定したキーワードがどれだけクリックにつながっているか
- ユーザーが検索で使用するキーワードと、広告の親和性
- 広告をクリックした先のランディングページと、設定キーワードの親和性
ユーザーにしっかりと自社サービスを伝える広告づくりをすることが重要です。
リスティング広告の費用目安
リスティング広告の費用目安は、月20万~50万円前後です。
しかし、業界やサービスによって金額変動があり、10万程度で始められるケースもあれば、100万円以上かかる場合もあります。
そのため、おおよそとして把握しておくといいでしょう。
リスティング広告が持つ3つのメリット
サービスに対して感度の高い顧客を集客するために、リスティング広告は活躍します。
主なメリットを3点、ご紹介します。
1000円から出稿できる
1000円から広告掲載ができる点は、リスティング広告の大きなメリットです。
Google広告などでは、日別で上限予算を設定できます。クリックは予算の回数だけ行える仕組みとなっているので、金額を超えた請求はされません。
例えば、ワンクリック100円のキーワードに、1日1000円の予算を設定したとすると、10クリックされた時点でその日、広告は表示されなくなります。予算に応じた範囲内で最大限のPRが可能です。
リアルタイムでデータが確認できる
リスティング広告を運用するとき、サービス提供をしている検索エンジンが管理する分析データの確認ができる点もメリットです。
リアルタイムで、キーワードごとのクリック数、クリック率、インプレッション数、コンバージョン率などの情報を見ることができます。
より効率的な運用を目指すため、リアルタイムのデータを把握できるのは大きなメリットです。
特定のユーザーに対してアプローチできる
リスティング広告は、特定のユーザーに的を絞り、効果的にアプローチできます。
自社がサービス契約を目指すペルソナに当てはまる顧客が自分で検索した先に出る広告なので、自然と集客が行えるのです。
キーワードを指定することで、ピンポイントなユーザーに広告提供ができます。
リスティング広告が持つ3つのデメリット
リスティング広告を運用するとき、デメリットに感じるポイントも存在します。
専門知識が必要
大前提として、リスティング広告が掲載されるGoogle広告やYahoo! 広告の専門知識が必要です。
特に配信後の定期的な運用改善には知識が欠かせません。
分析により判明した改善ポイントを変更するためには、管理操作画面についての知識が必要です。
よりスピーディーで的確な修正を行うには、正しい知識が求められます。
せっかく広告掲載をするなら、競合他社はどのような広告デザインか、上位順位の特徴はあるか、特典などの工夫はあるか、などを踏まえたうえで、知識を活かした修正をしていくといいでしょう。
広告慣れしているユーザーが存在する
広告を見慣れている人へのアプローチが難しい点もデメリットとして挙げられるでしょう。
リスティング広告は、広告タイトルの横に「広告」と表記があり、一目で「これは広告だ」と認識ができるのです。
広告に対して、よい感情を持たないユーザーが一定数いるのも事実。そのため、わかりやすいPRコンテンツはスルーされる可能性もあります。
質の高い広告を掲載したとしても、避けるユーザーがいることを念頭に入れておくことが大切です。
潜在顧客にアプローチしづらい
キーワードを絞り、顕在層ユーザーに向けて情報発信するのが、リスティング広告です。
そのため、ニーズを自覚しているユーザーに対しては非常に効果的な広告ですが、明確なニーズを感じていない潜在顧客へのアプローチはしづらいでしょう。
そのほか、認知度が低い企業名、サービス名、キーワードなどは検索されない可能性もあるのです。
発信目的が「サービス認知度を上げたい」などの場合、リスティング広告以外の宣伝方法も導入したほうがいいでしょう。
リスティング広告とSEOは何が違うの?
リスティング広告とSEOの違いは、「集客にかかる時間」と「必要な費用」です。
リスティング広告は、費用をだすことで検索結果の目立つ場所に情報を掲載できます。そのため、SEOよりも早いスピードで集客の効果を実感できるでしょう。
比べて、SEOは取り組むこと自体に費用はかかりません。しかし、検索の上位表示を狙うようなコンテンツを作り込むには、時間と費用がかかります。
コンテンツの改善を繰り返し、内容のブラッシュアップをしていく手間を考えると、費用対効果のよいリスティング広告は、非常に有効な戦略でしょう。
ただし、広告に対して良い印象を持っていないユーザーが、一定数いることも事実です。そのようなユーザーに対して効果的なのは、SEO対策を施すことです。
全体的なクリック率はSEOの方が多いため、リスティング広告とともに質の高いコンテンツ制作も行うことで、さらなるユーザー獲得を狙えます。
リスティング広告に向いている商品
「認知度が高い」または、「ターゲットが定まっている存在している」商品は、リスティング広告に向いています。
認知度が高い商品
ブランドキーワードを多くの人が知っている商品は、リスティング広告向きな特徴をもっています。ユーザーが検索を行えるという前提がリスティング広告において非常に重要な要素だからです。
しかし、ただ、認知度が高ければよいわけではありません。商品購入をするとき、ユーザーがとる行動として考えられるのが、類似商品の比較検討です。
競合他社の商品が並ぶ中、自社商品を選んでもらうには、他社にない優位性を見出す必要があります。
コストパフォーマンスに優れている、業界のトップブランドなど、自社の優位性を盛り込むことで、費用対効果が向上するのです。
ターゲットが定まっている商品
明確なターゲット層が決まっている商品も、リスティング広告に向いています。
例えば、女性専用の美容サロン広告は、男性に向けて発信する必要がありません。男性が検索しないようなキーワードを設定することで、ターゲットを絞り込むことができるのです。
リスティング広告に向いていない商品
リスティング広告が向いている広告もあれば、向いていない広告もあります。
認知度が低く、潜在層にアプローチしたいと考えている商品やサービスは、リスティング広告にはあまり向いていません。
認知度が低い商品
リスティング広告に不向きなのは、今まで誰も取り扱っていなかった商品や、認知度の低い商品です。
リスティング広告は、キーワード検索をした後の検索結果ページに掲載されます。そのため、まずはユーザーに検索してもらわなければなりません。
しかし、これまで存在しなかった、または認知度が低い商品は、キーワード検索をしてもらえる可能性が低いのです。
新たに立ち上げたブランド、どこにもカテゴライズされていないサービスなどをPRしたい場合は、ある程度まで認知度を高めた後でリスティング広告の掲載を検討すべきでしょう。
潜在層にアプローチしたい商品
リスティング広告は、自分のニーズを自覚してキーワード検索をする顕在層向けのアプローチ方法です。そのため、潜在層へのアプローチには向いていません。
顕在層に向けて商品アピールをしたい場合は、ユーザーが閲覧しているWebサイトに関連なく掲載される、ディスプレイ広告のほうがおすすめです。
リスティング広告に限らず、インターネットを活用したコンテンツは、インターネットを使わない層へのアプローチ法として役立ちません。
自社のペルソナに合わせた、広告の配信方法を考える必要があるでしょう。
オンライン・オフラインどちらかに縛られず、ユーザーに届く情報発信を展開していくことが必要です。
リスティング広告のやり方
リスティング広告を配信するまでに、大きく分けて4つの工程があります。
それぞれの工程でポイントを知りながら作業をすすめ、ユーザーに届きやすい広告制作を行いましょう。
①掲載したい検索エンジンの広告アカウントを作成
はじめに、リスティング広告のアカウントを開設しましょう。広告掲載におすすめなのは、Google、Yahoo! 広告のどちらかです。
両方開設してもいいですが、慣れていない作業を重ねて行うのは手間がかかります。最初はひとつのアカウントからはじめて、慣れてきたらもう一方も開設すると、ストレスなく広告掲載を行えます。
また、ブラッシュアップした広告掲載もでき、質の高い情報をユーザーへ配信できるメリットも生まれるでしょう。
②広告の配信条件を設定
リスティング広告は、広告文と指定キーワードが一致してはじめて効果が表れるため、配信条件の設定は重要な作業です。
リスティング広告には、キャンペーン、グループ、キーワードの各階層があります。キャンペーンが大分類、グループが中分類、キーワードが小分類と考えるとイメージしやすいのではないでしょうか。
例えば、車を購入するとき「車、家族介護」と「アウトドア、車」で検索するユーザー層は大きく異なります。
それぞれに合う検索項目を分類ごとに設定していくことで、各ユーザーに適した広告の提供が行えるのです。
③広告文を作成後、登録
広告の配信条件を設定したら、広告文の作成と登録をします。
広告文は、広告見出し(タイトル)、説明文、Webサイトの最終ページURL、パス(最終ページURLのディレクトリ)の4項目で構成されています。
各項目で文字数制限があり、決められた文字内で情報発信を行います。
- 見出しは「30文字以内」で、3つまで掲載可能
- 説明文は「90文字以内」、2つまで掲載可能
- パス(ディレクトリ)は「15文字以内」で、2つまで掲載可能
文字数のカウントは半角は1文字・全角は2文字とされています。文章制作のとき、間違えないように注意しましょう。
④審査終了後、配信開始
広告制作、登録をして審査を無事通過すれば、広告の配信が開始されます。
作業が無事終了したと思いがちですが、リスティング広告の運用は、ここからが重要です。
広告掲載によって明らかになったデータを分析し、改善点を見極めブラッシュアップを行います。分析、改善、実行を繰り返し行うことで、ユーザーに届く魅力的な広告制作が行えるのです。
⑤配信後、分析・改善
広告配信後は、広告文のクリック数やサービス成約に繋がっている成果を、数値で確認しましょう。
リスティング広告は、広告文章の変更が気軽にできます。成果が出ないテキストはすぐに修正が可能です。
リスティング広告のキーワード選定のやり方
リスティング広告の出稿には、広告内容に合ったキーワード設定が必要です。ここでは、3ステップでできるキーワード選定を説明します。
①自社サービスや商品に合わせたキーワードをひとつ決める
広告を出す際のメインキーワードを、ひとつ決めます。ワードは単一で検索できそうなものを選びましょう。
例えば、この記事で解説している「リスティング広告」は、単一ワードに分類されます。サービス・商品名やイベント名など、ひとつの単語で成り立っている言葉を総称が単一ワードです。
②先ほど決めたキーワードと組み合わせる単語を決める
1で決めた単一ワードと組み合わせるワードを、複数考えます。組み合わせるキーワードは、2~3語がおすすめです。組み合わせが多くなるほど、検索ボリュームが減る傾向があるからです。
自社内だけで考えるのが難しい場合は、サジェストキーワード(キーワードの予測表示)やキーワードプランナーを活用しましょう。キーワードプランナーでは、入札価格や競合度合いの分析が可能です。
入札価格を安く設定しすぎると、競合サイトに負けて広告表示されず、高く設定しすぎると、費用対効果が合わない広告表示をしてしまう可能性があります。双方のバランスを考えながら、単語を決めましょう。
③自社ターゲットやニーズに合わせてキーワードをブラッシュアップ
キーワードの絞り込みができたら、自社ターゲットやニーズを参考に使用するキーワードをブラッシュアップします。
例えば、マーケティングツールを提供したい場合、ユーザーが多い業界名・サービスの機能名など、自社の特徴が活きるものの中から決めます。
選定の際に気を付けたいのは、ターゲットによってキーワードの使い方が異なる点です。類語がある時は、自社ユーザーがどちらのキーワードを使うかなどの視点から最適なキーワードを絞り込みましょう。
▼キーワード選定については、こちらの記事で詳細に紹介しています。参考にしてみてください。
→リスティング広告キーワードの選定手順とは?掛け合わせの方法とおすすめツール
リスティング広告の運用は自分でできる?代理店を活用する方法
リスティング広告を運用するとき、必ず決めなければならないのが、どのような方法で運用を行うかです。広告に強い人材がいる、人手が足りない、自社だけで運用する自信がないなど、企業が抱えている悩みは千差万別。
ここでは、代表的な運用方法3つを紹介します。自社に合った手法の検討に役立ててください。
広告代理店へ依頼する
広告運用のプロである「広告代理店」に、運用依頼をする方法があります。
大きなメリットは、専門知識が豊富なプロに運用を任せられることです。本来は自社で行うべき分析や改善などに時間や労力を費やすことなく、成果をあげられます。
デメリットとなるのは、依頼費用がかかる点です。運用依頼の相場は、広告掲載金額の20%といわれています。リスティング広告に対して、予算をそこまでだせない企業には、おすすめできない方法でしょう。
逆に、多くの予算がかけられる、本格的な運用を検討している企業は、広告代理店に依頼したほうが、より費用対効果を得られるはずです。
運用方法を学習し自分で運用
自社でリスティング広告の運用法を学び、運用していく方法もあります。
予算10万円以下で運用をする場合は、それ以上の予算を投入している広告と比較すると、手間は少なく済みます。そのため、自分自身で運用していくこともできるでしょう。
ただし、成果を得るには運用方法をしっかりと学習しなければなりません。知識がまったくない状況からのスタートになると、かなりの労力が必要になるでしょう。
自動運用ツールを活用する
「自動運用のツール」を取り入れることも、リスティング広告の運用で考えられる選択肢です。
リスティング広告の分析や運用自体を自動化してくれる充実の機能が搭載されたツールもあります。
広告代理店へ依頼するまでの余裕はない、または自分で運用したいが、人手が足りないなどの理由がある企業は試す価値があるでしょう。
すでにリスティング広告の運用経験があり、効率的な運用を目指している企業におすすめの方法です。
リスティング広告の効果計測でよく使う指標
効果的なリスティング広告運用をするには、代理店へ依頼/自社での運用関係なく、効果計測で数値を追いかけることが不可欠です。
ここでは、チェックすべき指標のうち、代表的な5種類を説明します。
広告の表示回数(PV)
一定期間のうち、広告が何回表示されたかを指すのがPVです。数値が大きいほど、多くのユーザに発信が届いています。ただし、PVのみで広告効果を図るのは困難です。
広告の表示回数と得られる成果は比例しない可能性があります。効果測定の際は、目標とする広告表示回数と広告費用のバランスを考えましょう。
クリック率(CTR)
CTRは、広告表示回数と広告をクリックされた回数の割合を示します。
高いクリック率は、ユーザが広告に興味を持ち、URLを自らクリックしたことの証明です。キーワード設定や広告の質が高いことがわかります。
クリック率が低い場合は、キーワード設定・文章の改善などが必要です。ユーザーニーズと広告にズレが生じている可能性があります。
クリック単価(CTC)
CTCは、1クリックあたりにかかる広告費のことです。
費用対効果の高い効果が発生するために重要な指標です。CTCの高さは、目標とするクリック回数に到達するまでに、必要以上のコストがかかっていることを示します。
CTCを下げるには、広告の入札価格を下げる・キーワードの組み合わせ方を工夫するなどの取り組みが欠かせません。
コンバージョン率(CVR)
広告クリック後のランディングページでどの程度成約・受注に至ったかを示す指標が、CVRです。
分析に使う母数は、変更が可能です。サイトに訪れた全閲覧者・特定のページに訪れた人数などに切り替えることで、詳細なデータを得られます。
全体的なCVR率は高いが、特定のページでCVRが低い場合は、そのページの改善が必要です。
獲得単価(CPA、CPO)
CPAとCPOは、1件の成約・受注をするためにかかった費用を指します。
2つの違いは、コンバージョンの設定です。CPAは「新規顧客」、CPOは「一件の受注契約」がコンバージョンで、それぞれを獲得するためにかかった費用を算出します。
どちらの数値も低いほど費用対効果が高まります。数値を下げるには、LPの質を上げる・キーワードと広告文の結びつきを強めるなどの工夫が必要です。
▼効果測定の結果を生かして、効果を出す方法についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
→リスティング広告で効果を出すには?費用対効果を最大化するコツ
リスティング広告運用おすすめツール・サービス4選
リスティング広告運用におすすめのツール・サービスを4つご紹介します。
固定料金で成果を追及できる「ATARA」
固定料金で広告運用代行を依頼できる「ATARA」。
多くの代理店では、広告運用費用の20%が代行手数料になるなど、予算によって費用が異なります。
「ATARA」では、そうした取引における利益相反の発生を防止し、予算に応じて対応が変わることのない高いサービス品質の提供に努めるために、固定料金制を採用しています。
低予算でも、しっかりと成果を出したい企業に適したサービスです。
【費用】
固定料金制:50万円〜
プランはスポット型サービス診断、期間契約型コンサルティング、広告運用代行の3種類
▼ATARA(アタラ)
https://www.atara.co.jp/solution_services/ad_operation
クライアントとのコミュニケーションを重視する「Glad Cube」
クライアントとリスティング広告運営担当者のコミュニケーションに特化しているのが、「Glad Cube」。
通常、運用を依頼している会社とやり取りをするとき、クライアントと運用を代行している担当者の間に、運用会社の営業担当者が介入するケースがほとんどです。
直接やり取りができないことで認識のずれが生じることもありますが、「Glad Cube」は不安や要望を直接話し合うことができます。
スピード感をもった運用に取り組めるでしょう。
【費用】
プラン 25万円以下と25万以上の2種類
媒体数 1媒体〜
初期費用 5万円(税別)〜 運用代行費 3.5万円(税別)〜契約期間は3か月から対応可能です。
▼Glad Cube
https://www.glad-cube.com/service/listing.html
Webマーケティング初心者に安心のサポート付き「ferret One」
広告運用だけでなく、Webマーケティングの戦略設計からサポートしている「ferret One」。
広告配信のためのLP作成や、アクセス解析もこれ1つで実行可能です。
15年間のBtoBマーケティング経験から得たノウハウが活かされた、オールインワンツールで、PDCAを素早く回したい企業に向いています。
【費用】
定額利用が可能。
初期費用 10万円 月額利用料 10万円~※プランによって変動があります。
初期戦略設計、コンテンツ作成代行などのサービスも追加可能です。
▼ferret One
https://ferret-one.com/
インバウンド向けの多言語対応ができる「ANAGRAMS」
国内だけでなく、海外ユーザーに向けたリスティング広告の配信も行える「ANAGRAMS」。
使用アカウントを、アナグラムとクライアント名義の2種類から選べます。
そのため、以前から自社が独自に運用していたリスティング広告の運用を、依頼することも可能です。
取り扱い言語も豊富で、日本語・英語・ドイツ語などターゲットに合わせた変更対応もしてくれます。インバウンド向けのリスティング広告配信を考える企業におすすめのツールでしょう。
【費用】
定額利用が可能。
初期費用 10万円 月額利用料 10万円~
※プランによって変動があります。初期戦略設計、コンテンツ作成代行などのサービスも追加可能です。
▼ANAGRAMS
https://anagrams.jp/services/listing/
リスティング広告を成功させるためのポイント
リスティング広告を運用している企業は、多く存在しています。
競合他社がユーザー獲得に励むなか、自社が勝ち抜いていくには気をつけるべきポイントを押さえておきましょう。
自社の強みが活かせる他社が利用していないキーワードを探す
独自性あるキーワードを見つけることは、リスティング広告において非常に重要なポイントです。
自社にしかない特徴があるということは、優位性の表れと同義になります。
検索エンジンで検索されやすいキーワードを見つけることができれば、多くのユーザーに自社広告を配信できるでしょう。
独自性をだすために効果的なキーワードは、ビッグワードよりもミドルワード・スモールワードです。
ビッグワードは検索数が多くなるぶん、競合他社もひしめきあっています。そのため、クリック単価が高騰しやすい傾向があるのです。
それと比べて、ミドルワード・スモールワードは、検索ボリュームは減少します。
さらにキーワードを加えて組み合わせることで、より明確なターゲットにアプローチができるでしょう。
PDCAを素早くまわす
広告運用は、ユーザーに公開されて終わるわけではありません。むしろ、公開されたところからがスタートになります。広告を掲載したことで、「PDCA」を回せるのです。
PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(結果の分析)、Action(改善)の頭文字を合わせたマーケティング用語です。広告公開は、Do(実行)に当てはまります。
実行の結果を分析、改善点の提案を繰り返していくことで、より質の高い広告運用ができるのです。
わかりやすく訴求力の高い文章を使う
広告は、広告見出し(タイトル)、説明文、Webサイトの最終ページURL、パス(最終ページURLのディレクトリ)の4項目で構成されています。
各項目に文字制限があり、SEOコンテンツと似た表示のされ方となります。そのため、短くてもわかりやすく、魅力が伝わる文言を考える必要があるのです。
文字だけでなく、申し込み・契約のためのコンバージョンポイントをわかりやすくするのも重要なポイント。ユーザーにストレスを与えず、サービスを理解してもらえる工夫を凝らすことで、成果を積み上げましょう。
リスティング広告で成果を出すライティングのコツ
効果的なリスティング広告を運用するには、良質なセールスライティングが不可欠です。ここでは、広告で成果を出すために活用したいライティングのコツを4つ紹介します。
ユーザーのベネフィットを伝える
サービスを提供する側が利点と思う内容ではなく、ユーザー目線で考えたメリットを伝えることが大切です。
多角的を持つために必要なのは、サービス・商品に対する理解を深めることと、競合他社や業界の分析を通して独自性を見出すことです。
それにより、ユーザー層の選定、ユーザーが利益に感じるポイント、効果的なアプローチ方法が自然と明確化されます。
タイトルは最初の10文字で目を引く
ユーザーと広告のファーストコンタクトは、広告タイトルです。
多くの情報の中から自社サービスに興味を持ってもらうには、最初の10文字が勝負です。ここで選ばれなければ、その先は見てもらえません。
ユーザーを引きつけるために効果的なのは、以下のような工夫です。
- キーワードや数字を用いて、内容の自分ごと化を図る
- 「無料・特典・キャンペーン・限定・即日対応」など印象が強く短い言葉の活用など
説明文は思わずクリックしたくなる魅力的な内容を
広告の内容を詳しく知りたい!と思ってもらうには、魅力的な説明文が不可欠です。「タイトルで目を引き、説明文で広告内容を詳しく知りたい気持ちを掻き立てる」必要があります。
客観的事実・メリット・具体例などを用いる、 冗長表現を使いすぎない、などを意識して文章制作に取り組みましょう。
実際に出稿された画面上で確認する
出稿した広告の見え方に不備がないか、各デバイスで確認しましょう。特にスマートフォンにおける視認性の確認は重要です。
ユーザーの多くは、スマホで表示された広告を閲覧しています。パソコンより小さい画面で、見てわかりやすい、シンプルなLPやサイトデザインが成果向上につながります。
リスティング広告を使いこなして効果的な販促に繋げよう
インターネット上に情報が溢れているなか、ユーザーが欲しているサービスを、どれだけ的確に提供できるかが、企業成長のカギを握ります。
自社の強みを掘り下げ、客観的に分析した結果を、広告でうまく配信することで、効果的な販促に繋がっていくでしょう。
リスティング広告についてさらに詳しく知りたい方は、下記のホワイトペーパーもご覧ください。(無料でダウンロードできます)
弊社では、Webサイトの制作から集客、顧客管理まで、BtoBマーケティングに必要な機能をそろえたツール「ferret One」を提供しています。
長年の実績に基づいたノウハウをセットで提供することで、Webマーケティングを成功に導きます。リスティング広告で成果をあげるための訴求方法の見つけ方、LP制作についてもサポートいたします。
ご興味のある方はぜひ資料をご覧ください。