BtoBのコンテンツSEOを始めるなら! 検索流入を増やす記事の作り方
「検索エンジンからの流入を増やすために、サイトにコンテンツを追加したい」
これは、ferret Oneをご利用いただいているお客様からもよくいただくご相談です。多くの方がつまずくのが「どうやってコンテンツを作れば良いのかわからない」というところではないでしょうか。
この記事では、SEOを意識した記事(コンテンツ)作りの手順を3ステップに分けて解説します。
目次[非表示]
- 1.コンテンツSEOのための記事づくりのステップは大きく分けて3つ
- 2.ステップ1:キーワード選定
- 2.1.キーワード選定の方法
- 2.2.1.ペルソナを設定する
- 2.3.2.キーワード(元素ワード)を抽出する
- 2.4.3.検索ボリュームを確認
- 2.5.4.キーワードの拡張
- 2.6.5.キーワードの精査
- 2.7.BtoBサイトのキーワード選定のポイント
- 2.8.「CVに近いキーワード」と「情報収集キーワード」を分けて考える
- 2.9.検索ボリュームに惑わされない
- 2.10.ターゲットのニーズを満たすキーワードを発見するためのコツ
- 2.11.ターゲット属性に近い人にインタビューをする
- 2.12.営業現場で質問されたことをコンテンツ化する
- 2.13.提供しているソリューションの一部をコンテンツ化する
- 3.ステップ2:アウトライン作成
- 3.1.アウトラインを作成する方法
- 3.2.1.タイトル(仮)
- 3.3.2.概要
- 3.4.3.目次
- 4.ステップ3:ライティング
- 5.重要なのはユーザーのニーズを満たすコンテンツを作ること
コンテンツSEOのための記事づくりのステップは大きく分けて3つ
コンテンツSEOのための記事づくりのステップは、大まかに分けると以下の3つです。
ステップ1 キーワード選定
ステップ2 アウトライン作成
ステップ3 ライティング
まずSEOで上位表示を狙うキーワードを選定し、次にそのキーワードを元に「記事内にどのような内容をどういう順番で配置するか」というアウトラインを作成します。そして、アウトラインに沿って実際にライティングしていくという流れです。
ここからは、ステップごとに手順やポイントを詳しく解説していきます。
ステップ1:キーワード選定
まず、どのようなキーワードで検索エンジンの上位表示を狙うかを選定します。
これはただ単に狙いたいと思うキーワードを挙げるのではありません。次のような手順で、自社サービスの特性やペルソナ、市場の状況を考慮した上で選定します。
キーワード選定の方法
キーワードの選定は以下の手順で行います。
1. ペルソナを設定する
2. キーワード(元素ワード)を抽出する
3. 検索ボリュームを確認
4. キーワードの拡張
5. キーワードの精査
1.ペルソナを設定する
自社サービスのターゲットを具体的な人物像にした「ペルソナ」を設定します。ペルソナの設定方法は以下の記事を詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
BtoBマーケティングのペルソナ設定で、押さえるべきポイントとは?
サイトリニューアルを成功に導くペルソナ設定とは?BtoBのペルソナ設定のコツと注意点
2.キーワード(元素ワード)を抽出する
設定したペルソナが検索しそうなキーワードのうち、自社サービスに関係するものを抽出します。この、すべての元となるキーワードを私達は「元素ワード」と呼んでいます。一般的にビッグやミドルと言われる規模の単一キーワードです。
3.検索ボリュームを確認
まずは50ワードほどリストアップしながら、Googleキーワードプランナーで月間平均検索ボリュームをチェックしていきます。明らかに検索ボリュームが少なすぎるワードはここで除外し、整理していきます。
4.キーワードの拡張
次に、集めた元素ワードをもとにキーワードの量を拡張していきましょう。
検索エンジンで情報を検索するときには「Webマーケティング ツール」や「サイトリニューアル 事例」のようにキーワードを組み合わせて検索することが多いと思います。
検索エンジンのサジェスト機能を利用して、元素キーワードとよく組み合わせて検索されるキーワードのセットを収集します。
サジェストキーワードを一括で取得できるツールは、キーワードリストを作成するのに便利です。
■ Googleサジェストキーワード一括DLツール
https://www.gskw.net/
■ goodkeyword
https://goodkeyword.net/
5.キーワードの精査
検索ボリュームのチェック
元素ワードと関連ワードを組み合わせた拡張したキーワードについて、3と同様に検索ボリュームを確認します。検索ボリュームが少なすぎる組み合わせは除外します。
NGワードの除去
また、明らかに自社サービスと関係ないものや、単語が異なる意味で使われているものも除外しておきます。
検索エンジンは、同音異義語の識別ができません。例えば「インバウンド」というキーワードでも以下の2つの意味があります。
・マーケティング手法である「インバウンドマーケティング」という意味
・訪日外国人による経済効果「インバウンド消費」という意味
この作業は目視でのチェックが必要です。元素ワードに同音異義語が含まれることが多いので、元素ワードに注視しながら探していくと効率的です。
このようにして、コンテンツSEOで上位表示を狙うキーワードを絞り込んでいきましょう。
BtoBサイトのキーワード選定のポイント
BtoB商材を扱うサイトでのキーワード選定には、以下のようなポイントがあります。BtoCとの違いに注意してください。
「CVに近いキーワード」と「情報収集キーワード」を分けて考える
キーワードは検索するユーザーの検討段階によって大きく2つに分類されます。
- CVに近いキーワード
- 情報収集キーワード
です。
CVに近いキーワードとは、「◯◯ 比較」「◯◯ 外注」のようにすでにサービスや業者の選定段階にあるユーザーが検索するキーワードです。
一方、情報収集キーワードとは、「Googleアナリティクス 設定」「Web広告 種類」のようにまだ情報収集をしている段階のユーザーが検索するキーワードです。
コンテンツSEOによってどのような層を獲得したいかによって、狙うキーワードをどちらにするかが変わってきます。これから始める場合は、まずは成果につながりやすいCVに近いキーワードから狙うのがおすすめです。
検索ボリュームに惑わされない
一般的にBtoBでは、BtoCと比べて検索キーワードの月間検索回数が少ない傾向にあります。キーワード選定の過程で検索ボリュームを確認しますが、BtoCの基準で検索ボリュームの大小を判断してしまうと、十分有効なキーワードまで除外してしまう可能性があります。
また、検索ボリュームが大きいからといって自社サービスからはずれたキーワードを狙うのは本末転倒です。ロングテールを意識しつつ、BtoBの検索ボリュームが全体的に小さめなことを踏まえた現実的な流入目標を元にキーワードを選んでいきましょう。
ターゲットのニーズを満たすキーワードを発見するためのコツ
ペルソナが検索しそうな元素ワードが思い浮かばない場合、ペルソナに需要がありそうなコンテンツから逆算してキーワードを考えるという方法もあります。つまり、ペルソナがどんなコンテンツを必要としているか、どんなコンテンツがあったらペルソナに喜ばれるかを考え、そこから「そのコンテンツを探すにはどのようなキーワードで検索するか」を考えるということです。
ペルソナのニーズを満たすコンテンツを考えるには、次のような手法があります。
ターゲット属性に近い人にインタビューをする
対象顧客や顧客像に近い人たち数名に、意思決定のプロセスをインタビューしてみます。すると、プロセスの途中でどういうデータや情報が必要となるかが見えてくるでしょう。
営業現場で質問されたことをコンテンツ化する
商談中に質問されることは、ターゲットが明確に知りたがっているニーズが高い情報です。同じことを知りたがっている顧客はほかにもいるはずです。
提供しているソリューションの一部をコンテンツ化する
有料提供しているノウハウやソリューションがあるならば、質の高いコンテンツになるはずですし、市場からニーズがあり検索される可能性も高いでしょう。一部を無料公開することも視野に入れて考えてみましょう。
ステップ2:アウトライン作成
執筆に入る前に、記事のアウトラインを作成します。アウトラインとは、記事のタイトルや概要、どんな内容をどういう順番で配置するかという大まかな流れを表したものです。
アウトラインを作成する方法
アウトラインは全体を俯瞰するためのものです。あまり時間をかけすぎず、大まかなストーリーライン を確認するつもりで作成しましょう。
1. タイトル(仮)
2. 概要
3. 目次
上記の3つを網羅すれば、アウトラインは作成できます。
1.タイトル(仮)
執筆前の段階では、タイトルは仮のもので構いません。想定しているコンテンツに対し、どのようなタイトルなら「読みたいと思ってもらえるか」「必要な情報がここにあると伝わるか」を考えて決めます。
仮ならばつけなくてよいのではないかと思うかもしれませんが、タイトルをつけることで記事の軸が定まります。まずは、タイトルを一度つけてみてください。
2.概要
記事の大まかな内容を「誰に」「何を」「どんな形式で」伝えるのかを決めます。形式には以下のようなタイプがあります。
- 基礎知識系:初心者向けに情報を解説し、理解を促すもの
- ハウツー系:実務で役立つ有効なノウハウを紹介するもの
- 事例系:使用効果や導入事例など、商材を利用した場合の実例を紹介するもの
3.目次
概要を元にどのような内容をどういった順番で書くかを考え、見出しを並べます。目次が決まると、記事全体の流れや構成がより鮮明になります。
ステップ3:ライティング
アウトラインができたら、目次の見出しごとに内容を執筆していきます。先頭から順番に執筆しなくても構いません。書きやすいところ、書けるところから書き進めていきましょう。
ライティングの際に気をつけたいこと
ライティングの際は以下のポイントに気をつけると、わかりやすく、SEO効果の高い記事になります。
見出しやタイトルで「ターゲットにとって有益な内容である」ことを伝える
記事の中で目立つタイトルや見出しには、検索キーワードや、ユーザーにとって魅力的なキーワードを入れましょう。
検索キーワードはユーザーの知りたいことです。そのキーワードをタイトルなどに含めることで「知りたいことについて書かれていそうだ」と伝わりやすくなります。
特にタイトルは検索結果に表示されるので、「読んでみたい」「自分にとってメリットがありそうだ」と思ってもらえるような内容にすることが大切です。
キーワードを詰め込みすぎて不自然な表現にならないようにする
コンテンツSEO用の記事なので、狙うキーワードを記事内に入れることはもちろん大切です。しかし、キーワードを入れることを意識しすぎて不自然な文章になってしまっては元も子もありません。
読みづらい記事ではユーザーの支持を得られず、結果として検索エンジンからも評価されません。自然な表現の範囲でキーワードを入れることを意識しましょう。
ページ全体での「読みやすさ」に配慮する
ざっとスクロールしてページ全体を見渡したときの「読みやすさ」を意識しながら執筆しましょう。読みづらい記事は途中で離脱されやすく、そもそも読んでもらえない可能性も高まります。
読みやすくわかりやすいコンテンツはユーザーにとって価値の高いコンテンツです。検索エンジンからも高く評価され上位表示されやすくなるので、結果としてSEOにも有利に働きます。
具体的には、以下のようなところをチェックするとよいでしょう。
- 1文の長さや段落ごとの分量(1文章は40~60文字程度、1段落は4〜5行程度までに抑える)
- 冗長な表現を避ける
- 漢字を使いすぎず適宜ひらがなに開く
- 重要な部分を太字やハイライトで目立たせる
最初から完璧に書こうとしない
初稿段階ではまず「書き始める」ということが何よりも大切です。第二稿、第三稿と手直しを進めるうちに、わかりやすい表現や書いておいたほうがよいことが思い浮かぶこともあります。まず書き始めなければ手直しをすることもできません。
一度で完璧な原稿を書き上げようとせず、はじめはざっと書いて後から詳細を詰めていくつもりで書き始めると、すんなり書き始められるでしょう。
重要なのはユーザーのニーズを満たすコンテンツを作ること
キーワードの選定→アウトライン作成→ライティングという、コンテンツSEO用の記事を作るための一連の流れを解説しました。このように記事を作成し、蓄積していくことで、ユーザーにとって有益なサイトになり、検索エンジンからの評価も高まっていきます。
SEOというと狙ったキーワードで上位表示することに目が行きがちですが、コンテンツSEOの本質はユーザーのニーズを満たす良質なコンテンツを蓄積していくことです。キーワードを意識した記事づくりを意識しつつも、「ユーザーの検索ニーズを満たす」という記事の役割を忘れないようにしましょう。