Webサイトは優秀な営業マン! リード獲得のための4つのステップ
昨今の新型コロナウイルスの影響と、リモートワーク化によって、BtoBマーケの方法もオフラインからオンラインへ変化してきています。
特に、これまで訪問型の営業を主としてきた企業の方は、何から手をつけてよいのか迷うことも多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、オフラインからオンラインへシフトしていくにあたり、まず取り組むべきことについて解説します。
■合わせて読みたい:リードを増やしたい方へ
→3つのステップで始めるオンラインからのリード獲得術
目次[非表示]
リード獲得のステップ1:Webサイトの構築・改修
オンライン施策に取り組むにあたり、まず必要なのが「サービスサイトの構築・改修」です。
「BtoBビジネスにおいて、買い手は意思決定プロセスの57%を営業担当の接触前に済ませている」というデータがあります。(出典:CEB, “The Challenger Sale,” 2011)
(ferret Oneのセミナー資料より)
顧客は、営業に会う前に「購入するか・しないか」の意思決定を大半を済ませているということを意味しています。インターネットの普及によって、営業を受ける、顧客側の「情報収集方法」は変化しているのです。
つまり、この時代において企業Webサイトは、製品・サービスの購入を検討するために重要な役割を果たしています。いわば「営業担当としての役割」を備えていると言えるでしょう。
Webサイトにはどのような情報を掲載すればよいか
では、どんなWebサイトを作ればいいのでしょうか。
BtoBビジネスは、BtoCビジネスと比較して「高単価商材が多い」「決定に関与する関係者が多数」それにより「検討期間が長い」といった特徴があります。
BtoB |
BtoC |
|
対象 |
法人や団体に所属する複数人 |
個人 |
関わる人 |
チームメンバー、上司、他部署 |
多くの場合本人のみ |
検討期間 |
長期間 |
短期間 |
単価 |
高額 |
少額 |
意思決定 |
組織長・決裁者 |
主に本人 |
重視するポイント |
機能、実績など |
ブランド、付加価値など |
購入に至る思考 |
ロジカル |
衝動的 |
toCが感情に訴えて即購入を促すのに対し、toBは理性的に多くの人の目で時間をかけて検討されるため、検討のための情報を網羅する必要があるのです。
つまり、Webサイトが「優秀な営業担当」として活躍するには、顧客が検討するために必要な情報が網羅されているかがポイントです。
- どんなサービスなのか
- 導入するとどんなメリットがあるのか
- 費用対効果は大きいか
- どんな企業が導入しているのか
これらの情報は、担当者だけでなく、その上長への説得材料にもなります。
上記を網羅するために、BtoBサイトを作る場合、そろえておきたいのは以下のページです。
- トップページ
- サービス紹介ページ
- ストレングス(強み)ページ
- 導入事例ページ
- よくある質問ページ
- お知らせページ
- 料金ページ
Webサイトが「優秀な営業担当」になるために、まずは検討に必要な情報を揃えておきましょう。
▼BtoBのサイト制作について、こちらの記事で解説しています
BtoBのサイト制作で、これだけはそろえておきたいページ一覧
リード獲得のための準備として「Webサイト」が整ったところで、リード獲得をするための施策を進めていきましょう。リードを獲得するための次のステップは「コンテンツの作成」、「広告出稿」、「サイト改善」です。
ステップ2:コンテンツの作成
検討に必要な情報を揃えつつ、見込み顧客の検討度合いを高めるコンテンツを用意していきましょう。導入事例、ホワイトペーパーは、まず揃えたいコンテンツです。
導入事例
導入事例は、検討段階が進んだ見込み顧客に有効なコンテンツです。
見込み顧客にとって
・商品/サービスの具体的なイメージがしやすくなる
・信頼感が増す
というメリットがあります。
▼こちらの記事で詳しく解説しています
導入事例の書き方は? 効果とは? よくある10の疑問
ホワイトペーパー
・課題解決のための参考情報を提供し
・その解決に自社ソリューションが貢献する
ことを述べた報告書です。悩みはあるものの、解決策がまだ不明の「準顕在層」にアプローチできる有効なコンテンツです。
▼こちらの記事で詳しく解説しています
ホワイトペーパーについてよくある10の疑問
オウンドメディア
コンテンツと言うと「オウンドメディア」をイメージされる方も多いかもしれません。オウンドメディアは潜在層から顕在層まで幅広くアプローチできる施策ですが、成果が出るには一定の期間とコンテンツ数が必要です。自社のリソースと照らし合わせて、余裕があれば取り組んでいきましょう。
▼こちらの記事で詳しく解説しています
オウンドメディアの記事の書き方とは?編集部で共有しているライティングのコツ
ステップ3:広告出稿
コンテンツ作成だけでは、認知を獲得するまでに時間がかかります。同時に、広告出稿も進めていきましょう。
成果につながりやすい顕在層から狙う「リスティング広告」から始めるのが一般的です。ただし、ユーザーがニーズ/課題を言語化できていなければアプローチできないため、市場が未成熟の場合は潜在層から狙う「記事広告」などがおすすめです。
▼広告全般については、こちらの記事で詳しく解説しています
BtoBの広告 出稿する際のポイントは?ターゲット設定や媒体の選び方を解説
ステップ4:コンバージョン率の改善
サイトが一旦完成したら、一定のコンバージョン率(CVR)が出るまでサイト改善を継続しましょう。
BtoBの場合は、期待できるセッション数が限られているため、限られた中でいかに効率よくCVに転換するかが重要になります。流入を増やしていくことももちろん大事ですが、出口の最適化をする方が効果が高いのです。
例えば、CV数を2倍にするには「A:流入を倍にする」か「B:CVRを倍にする」かになります。
現状:流入 5000 × CVR 0.2% = CV10件
A:流入 10000 × CVR 0.2% = CV20件(流入数を倍)
B:流入 5000 × CVR0.4% = CV20件(CVRを倍)
BtoBは想定セッション数が少ないので、流入数を増やすAの打ち手は手間とお金がかかりますが、Bの打ち手は少ないセッションでも効率的にCVに転換できます。
そのための方法を3つご紹介します。
入力フォーム最適化(EFO)
サイトの入力フォームを改善することで離脱率を下げ、CVRを高めます。
- 必須項目はわかりやすいか
- 送信ボタンはわかりやすいか
- 入力欄にあらかじめ入力例が表示されているか
など、フォームとして「入力しやすく」なっているかをまずチェックしましょう。
その上で、BtoBにおけるEFOは、CVRだけにとらわれずその後のステップも見据えて最適化しなくてはなりません。入力負荷を減らす工夫をしつつ、インサイドセールスが「架電優先度」を判断できる項目の設置が必要です。
▼こちらの記事で詳しく解説しています
EFOでよくある7つの疑問 BtoBの入力フォームを最適化し離脱を防ぐには?
CTAの最適化
「問い合わせ」や「資料請求」のための入力フォームへ誘導するボタンやバナー、テキストリンクなどがCTAにあたります。
BtoBのサイトにおいては
- CTAの種類を増やし、マイクロCVを設置する
- 自社の状況やサービス・商品によって適切なCTAを使い分ける
- ページのコンテンツに合ったCTAを設置する
が特に重要です。
▼こちらの記事で詳しく解説しています
CTAを改善してコンバージョンを増やす 7つの簡単な方法
コピーの改善
フォームやCTAの最適化と同様に、コピーライティング(コピー)の改善もCVRに大きく影響を及ぼします。
人が買うのは「一番優れた商品」ではなく「一番わかりやすい商品」とも言われています。ストレスなく理解してもらうために、わかりやすいコピーが重要なのです。
「どんなサービスなのか」「メリットや機能は何なのか」初めてサイトを訪れた人にもわかりやすくなっているかをチェックしましょう。社内の別事業部の人など、サービスにあまり詳しくない人から意見をもらうといいでしょう。
また、サービスの打ち出し方、時代の流れなどから、コピーが古くなってきてしまうこともあります。コピーは完成するものではなく、進化させるものです。サイトのコピーを改善し、より成果の出やすいサイトにしていきましょう。
▼こちらの記事で詳しく解説しています(他媒体に掲載された記事に遷移します)
半年間でCVRを1.8倍にした「伝え方のアップデート」
リード獲得後はナーチャリングに取り組む
ここまでは、リード獲得のための取り組みについてご紹介してきました。
ここからは、リードを獲得した後のナーチャリングの取り組みについて、ferret Oneの事例をもとにいくつかご紹介します。
インサイドセールスによる即アプローチ
「問い合わせ」「資料請求」といった、検討がある程度進んでいると思われる見込み顧客への対応は早ければ早いほど望ましいとされています。できれば5分以内、遅くとも1時間以内にはインサイドセールスが顧客に接触したいところです。
一方、「ホワイトペーパーダウンロード」のようなライトなCVであれば、すぐに架電しなくてもいいケースもあります。
- 問い合わせ、資料請求への初回対応時間(例:1時間以内に対応)
- リード種別ごとの優先順位(例:問い合わせ→資料請求→事例集→ホワイトペーパー)
- ライトなCVの中での優先順位(例:フリーテキスト入力があるものから優先)
などのルールを決めて取り組んでいきましょう。
▼インサイドセールスチームを立ち上げる際のノウハウを解説した記事はこちら
インサイドセールス立ち上げ、失敗しないための7つのポイント
オンラインでの面談日決定
リモートワーク化により、インサイドセールスの架電がつながらないケースも増えてきています。ferret Oneでは、改善策として「オンラインで面談日調整」ができる仕組みを取り入れました。
オンラインカレンダー予約システム(YouCanBookme)を導入し、ferret Oneの下記のサンクスページに、日程調整のページを追加しています。
・お問い合わせ
・サービス紹介資料(パンフ)
・ferret One事例集
(YouCanBookmeで表示している日程調整ページ)
資料ダウンロードをした10%の方が、そのままオンライン面談の日程調整に進み、自動でアポが設定されるようになりました。インサイドセールスチームの業務効率化にもつながっています。
サンキューメールとステップメールの設計
ホワイトペーパーをダウンロードしただけのような「まだ検討段階が進んでいない方」は、そのまま商談化しづらいものです。サンクスメール・ステップメールでサービス資料やセミナーの案内などをお知らせして、さらに興味を引き上げていきましょう。
また、今ある顧客リスト(メール配信できるリスト)をチェックし、状態にあわせたメールマーケティングの設計をしていきましょう。
▼こちらの記事で詳しく解説しています
メールマーケティングがよくわかる! 初心者が陥りがちな10の疑問に答えます
ウェビナー開催
(ウェビナー中の様子)
ferret Oneでは、新型コロナウイルスの広がりを受けて、2020年3月からすべてのセミナーをウェビナー形式での開催をするようになりました。
ウェビナーは新規のリード獲得に寄与すると共に、まだ検討段階が進んでいない方へご案内するコンテンツとしても有力です。
▼ウェビナー開催のポイントはこちらの記事で解説しています
ウェビナーを実施するなら? ferret Oneの取り組みを大公開
「Webサイトに営業してもらう」ために仕組みを整える
オンラインのBtoBマーケ施策について、取り組むべきことについて解説しました。
今後、見込み顧客の情報収集は、ますますオンラインへ切り替わっていくでしょう。
企業は
- 見込み顧客が求めているコンテンツを用意し、発信する
- コンテンツを見てもらい、自社に導入を検討してもらえる
必要があります。
まずはWebサイトの構築・改修からスタートし、コンテンツの拡充・広告配信でサイト流入を増やしていきながら、サイト改善でCVRを上げていきましょう。
また、Webサイトはコンテンツを掲載する「営業資料」として役割を担うだけではありません。問い合わせをしやすい工夫や、面談予約の仕掛け、その後のナーチャリングの仕組みと連動させることで、より能動的にリード獲得のために働く「営業担当」になってくれるはずです。
もしリード施策がうまくいかないとお悩みなら「ferret One」がおすすめです。
ferret Oneは、リード獲得に必要なノウハウとツールを貴社の課題に応じて提供します。ご興味のある方はぜひ資料をご覧ください。