3つのステップではじめる!BtoB企業のオンラインマーケティング
リモートワークを導入する企業が増えたことにより、各企業のマーケティング活動において、オンライン化が急務となっています。しかしながらいざオンライン化をしたくても、何から手をつけて良いかわからないという企業様も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、企業の予算や状況に合わせた、BtoB企業のオンラインマーケティングの始め方をご紹介します。
■あわせてよく読まれている資料:“BtoBマーケティング”を本格的に行いたいという方向け
→BtoBマーケティング実践ガイド
オンラインマーケティングの重要性と、BtoB企業の施策の変化
新型コロナウイルスの感染拡大により、展示会やセミナー、訪問営業などのリアルのマーケティング活動は、実施が困難になりつつあります。また、緊急事態宣言解除後もリモートワークを継続する企業も増えており、今後もオンライン化は不可欠と考えられます。
約7割の企業がオンラインからのリード獲得強化を希望
弊社が2020年6月に行った『新型コロナウイルスの感染拡大によるWebマーケティング活動の変化に関する調査』では、72.8%の企業が「新型コロナウイルスが収束しても、オンラインからのリード獲得を強化したい」と回答しています。
さらに、実際コロナ禍において、マーケティング施策を変更した、もしくは変更を検討していると答えた人は、約7割にのぼりました。
(参考:新型コロナウイルスの感染拡大によるWebマーケティング活動の変化に関する調査)
各社が取り組んだオンラインマーケティングは?
同調査において、コロナ禍で強化した具体的施策について質問したところ、次のような回答が得られました。※複数回答可
1位:Webサイト、LP改善(38.5%)
2位:SNS広告(33.8%)
3位;オンラインのセミナーや展示会出展(27.7%)
4位:リスティング広告、ディスプレイ広告(26.6%)
5位:コンテンツマーケティング(24.6%)
6位:メールマーケティング/メールナーチャリング(15.4%)
7位:外部メディア出稿(10.3%)
8位:ホワイトペーパー制作(8.7%)
オンライン化に不安や難しさを感じる人が多数
このように施策を検討、開始する企業が多い一方で、オンライン化に伴う新しい取り組みに対して、86.6%もの人が「不安や難しさ」もしくは「ノウハウ不足」を感じると回答しています。
オンライン化が急務であるとは思いつつも、施策の進め方には悩みを抱える企業が多いことが見てとれます。では実際、オンラインマーケティングを始める際は、どのような手順で進めるのが良いのでしょうか。
BtoB企業のオンラインマーケティング【3ステップ】
BtoB企業におけるオンラインマーケティングの施策はさまざまあります。その中でも、これから施策をはじめる企業様におすすめの3つのステップをご紹介します。
ステップ.1 適切なKPIを設計する
オンラインマーケティング(リード獲得)を始めるには、まず目標となるリード数を算出しましょう。必要なリード数は、1受注に必要な各営業プロセス係数から導き出すのが有効です。
例えば、商談からの受注率が10%、リードからの商談化率が25%、受注件数の目標が5件であれば
200件のリード数の獲得を目指しましょう。
▼「KPI設定」についての詳細はこちらの記事をご覧ください
BtoBマーケティングにおける「KPI設計」とは?フェーズごとの具体例を紹介
■必要なリード数を獲得するチャネルを組み合わせる
目標となるリード数に対し、どのチャネルからリードを獲得するかを考えます。
BtoBマーケティングにはさまざまな施策がありますが、初期で有効なチャネルは以下の3つです。
① メルマガ(ハウスリスト)
② 広告:リスティング広告やFacebook広告など
③ セミナー/ウェビナー
ハウスリストの有無および、扱っている商材の特性に合わせてチャネル設計を行いましょう。
チャネル設計の考え方(例)
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検索ボリュームがある場合
リスティング広告を中心に設計しましょう。ハウスリストがあればメルマガ配信も行ってください。
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検索ボリュームがあるが、入札競合も多い場合
リスティング広告を出稿しつつ、ディスプレイ広告でターゲティング配信を行いましょう。並行して、専門媒体への広告出稿などもおすすめです。
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検索ボリュームの有無に関わらず、他社と差別化できるコンテンツを持っているかつ予算がある場合
リスティング広告に加えて、コンテンツSEOにも着手しましょう。
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予算規模が一定ある場合
ターゲット別にLP作成し、広告、コンテンツマーケ、オンライン展示会、業界媒体での記事広告/メルマガ広告など複合的に取り組みましょう。
ステップ.2 サービスサイトとCTAを整える
BtoBビジネスにおいて、買い手は意思決定プロセスの57%を営業担当の接触前に済ませていると言われています。(参考:The Digital evolution in B2B Marketing)
ユーザーが問い合わせをする前の段階で、自社サービスの強みを適切に訴求するためにも、サービスサイトの設計は非常に重要です。
■サービスサイトを整える
①導入事例を設置する
導入事例は、自社サービスに興味を持ってくれたユーザーの理解を深めたり、利用時のイメージを持ってもらうためにも、非常に重要なコンテンツです。
業種、課題、企業規模など、顧客の属性に合った事例を用意しましょう。
▼「導入事例」についての詳細はこちらの記事をご覧ください
導入事例の書き方は? 効果とは? よくある10の疑問
②ホワイトペーパーを設置する
潜在顧客のリード化に貢献するのがホワイトペーパーです。顧客ニーズを満たしたホワイトペーパーを用意しましょう。
▼「ホワイトペーパー 」についての詳細はこちらの記事をご覧ください
ホワイトペーパーとは?書き方は?ホワイトペーパーについてよくある10の疑問
③CTAを設置する
BtoBのサイトでは、検討度合いに応じて複数のCTAを設定するのがおすすめです。
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比較的購買意欲が高い層向け
問い合わせ/資料請求/無料トライアル など
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まだ購買からは遠い情報収集段階
ホワイトペーパー/事例集/メルマガ会員登録 など
BtoBの購買行動では、ほぼ必ず情報収集のステップが入ります。情報収集段階に向けたCTAを設置することで、より早い段階で顧客と接触することができるようになります。
▼ferret One サービスサイトのCTAの改善事例
ユーザーのアクションのハードルを下げる為資料ダウンロードをメインにし、無料デモと事例集を追加したところ、サイトのCVRが 約2.7倍になりました。
▼「CTA改善」についてはこちらの記事をご覧ください
CTAを改善してコンバージョンを増やす 7つの簡単な方法
ステップ.3 ハウスリストと広告で集客する
受け皿であるサービスサイトとCTAが整ったら次は、サイトへと集客します。最初におすすめする集客方法は、メールマーケティングと広告・LPです。
■メールマーケティングで集客する
ハウスリストがある場合は、メールマーケティングを行いましょう。広告配信を検討している場合も、メールマガジンの訴求結果を元にLPやクリエイティブを作ると、効果がでやすくなります。
①ハウスリストを整理する
まずはメールマーケティングのために、ハウスリストを整理しましょう。ハウスリストとは自社で保有する見込み顧客情報のことです。
- 過去に名刺交換をした相手の名刺情報
- セミナーに参加した見込み顧客の情報
BtoB商材の場合、接点を持ってから導入の意思決定をするまで数ヶ月(場合によっては数年)かかるケースがほとんどです。その為、リスト化した後のナーチャリング(顧客育成)が非常に重要です。
その第一歩としてまずは社内のハウスリストを整理は必須です。名刺情報は各営業が持っているケースもあれば、名刺管理ツールもしくはCRMツールを導入していればそちらにまとまっているかもしれません。
②CTAを設置したメールを配信する
整理ができたらメールマガジンを配信しましょう。文章が思いつかない場合は製品資料のアップデートや新しい導入事例の案内でも良いでしょう。ユーザーがアクションしやすいように、資料ダウンロードやセミナー参加、事例記事閲覧などのCTAを設定しましょう。
▼「メールマーケティング」についての詳細はこちらの記事をご覧ください
メールマーケティングがよくわかる! 初心者が陥りがちな10の疑問に答えます
■広告とLPで集客する
ハウスリストがない場合は、広告出稿して集客するのが一般的です。まずはLPを一枚作成して広告出稿を始めましょう。
オンライン広告は全て効果を可視化できる為、結果を見ながらPDCAを回すことができます。
①どの層を狙うかを決める
まずは、成果につながりやすい顕在層から狙いましょう。
ただし、ユーザーがニーズ/課題を言語化できていなければアプローチできないため、新しい市場(市場が未成熟)の商材などでは潜在層をターゲットにするケースもありますが顕在層からリーチするのが大原則です。
ニーズが顕在化していないものは、潜在層からアプローチし認知を広げていきます。
②狙う層に合わせた広告媒体を選ぶ
自社で狙う層に合わせて、広告媒体を決定しましょう。
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リスティング広告(指名/通常キーワード)
能動的に情報を探しているユーザーにアプローチできる為、顕在化したキーワードを設定し一番初めに出稿したい広告です。
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リタゲ(リターゲティング)
一度サイトに来訪したユーザーをターゲティングする為費用対効果が高い傾向にあります。一定の数のサイト来訪を継続しなければ効果が持続しない弱点もあります。
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Facebook広告
ターゲティング精度が高いのが特徴です。ターゲットのデモグラ(興味関心)と商材との親和性が高い場合は優先的に出稿しましょう。
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ディスプレイ広告(GDN、YDN)
インプレッション単価が他媒体に比べて安い傾向にあります。ざっくりした訴求軸のテストなどには適しています。
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記事広告
記事を読むことで課題に気づき「自分ゴト化」してもらえるため、「ニーズを顕在化させる」のに向いています。
③改善はCVR(コンバージョン率)から
実行後のチェックポイントとして、下記2点を確認しましょう。
・成果の判断基準となる、クリック数を決めておきましょう(目安は400クリック)
・その時点で想定したCVRに達しているかを見る(CVR1〜2%なら順調)
想定したCVRに達していない場合は、まずは「ページの訴求内容が強みを表現できているか」「CTAは最適か」を確認しましょう。
また、滞在時間から離脱ポイントを探るのも有効です。
滞在時間が短い場合は、広告クリエイティブ(テキストやバナー)とLPにミスマッチがある可能性があります。また、LPの途中で離脱している場合は、訴求内容がわかりにくい表現(構成)になっていかないか確認しましょう。
▼「BtoB広告」についての詳細はこちらの記事をご覧ください
BtoBの広告 出稿する際のポイントは?ターゲット設定や媒体の選び方を解説
■ウェビナー
以下の特徴に当てはまるBtoB商材はセミナーを挟んだ営業プロセスが有効です
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理解が複雑、かつ高単価の商品
サイトの情報だけでは説明しきれない場合は、ウェビナーで理解を深めてもらいましょう
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お試し利用ができない商品
デモやチュートリアルでは伝えきれないものは、ウェビナーの画面共有を活用しましょう
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企業側からあまり売り込みできない商品
売り込むと安っぽくなってしまう商品は、講師の立場から紹介し価値を高めましょう
まずは、検討後期段階にあるユーザーを少人数集めて、クロージング型セミナーを行うことをおすすめします。ある程度リード数が集まってきたら、検討初期ユーザー向けの集客型セミナーにもチャレンジしてみてください。
▼「ウェビナー」についての詳細はこちらの記事をご覧ください
ウェビナーを実施するなら? ferret Oneの取り組みを大公開
オンラインマーケティングは自社のリストや予算に合わせて
BtoBマーケティングには、さまざまなオンライン施策があります。焦って闇雲に手をつけても、思うような結果は生まれません。自社の予算やハウスリストの状況、商材などに合わせながら、適切なリード獲得の施策を検討する必要があります。
また、各指標を設定した上で定期観測できる仕組みを作り、進捗に応じてこまめに改善をし続けることも大切です。
弊社ではリード獲得、サイト制作(CMS)、問い合わせ管理、メール配信、A/Bテスト、LP作成、キャンペーン管理など、BtoBマーケティングに必要な機能を一通り揃えたオールインワンマーケティングツール「ferret One」をご提供しています。
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