マーケティングの重要フレームワーク12選|BtoBビジネスですぐ使えるテンプレ付
マーケティングの各場面では、スムーズに検討を進めることができる思考の型「フレームワーク」が多く存在します。しかし種類が豊富で、いつどのフレームワークを使えばよいのか、即答できるマーケターは意外と少ないかもしれません。
本記事では、特にマーケティング界隈で重要とされる12のフレームワークについて、どのような場面で使うのか、どんな風に活用するのかを解説します。また、BtoBの記入例付き、すぐに使えるテンプレートも用意しましたので、困った時の参考にぜひ活用してみてください。
■ご紹介するフレームワークを資料にまとめています。ぜひご活用ください!
→【記入例付き】マーケティングフレームワーク・テンプレート集
目次[非表示]
場面別に紹介!マーケティングで使えるフレームワークはコレ
今回ご紹介する12のフレームワークがどんな場面で使えるのか、早見表として一覧化しました。
各フレームワークのキーワードをクリックしていただくと、次項の説明箇所へリンクしますので、気になるフレームワークをチェックしてみてくださいね。
マーケティングのこんな場面で使える! |
フレームワーク |
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業界内での自社の立ち位置を理解する |
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新しい商品・サービスを考える |
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強み・弱みを生かした具体的な立案を考える |
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業界外の動向や状態を知る |
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自社の適切な事業戦略を練る |
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業界内の競合状況を知る |
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顧客企業に購買・契約・行動してもらうためのアプローチを考える |
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実施中の事業をよりよく改善する |
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業務効率化を推進する |
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まったく新しい事業を推進する |
■ご紹介するフレームワークを資料にまとめています。ぜひご活用ください!
→【記入例付き】マーケティングフレームワーク・テンプレート集
重要フレームワークの目的や使い方
3C分析
3C分析(サンシーぶんせき)は、事業における自社の戦略を決めるのに使うフレームワークです。
Customer(市場、顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つの観点から情報を調査・整理して、事業の戦略方針や戦略を実現する施策案を検討していきます。
市場や競合の状況を踏まえて、自社がどんな価値や魅力を訴求すべきか判断できる点が特徴です。市場や顧客、競合の動向は常に変化していますので、情報収集に時間をかけ過ぎないよう、スピード感を意識して分析を進めるのがコツです。
▼さらに深く知りたい場合はこちら
→3C分析とは?すぐに実践できる手順を下準備から解説
4P分析
4P分析(ヨンピーぶんせき)とは、新しい製品・サービスを立案したり、マーケティング施策を企画したりするのに有効なフレームワークです。
マーケティングの構成要素とも呼ばれる重要な4つのP「Product(製品・サービス)、Price(価格)、Place(販促場所)、Promotion(販促方法)」を軸に検討を進めます。
ターゲットとなる顧客企業像を明確に意識して、何を、いくらで、どこで、どのように提供するかを意識し、分析を進めるとよいでしょう。
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→4P分析とは?進め方とBtoBでの業態別の事例を解説
4C分析
4P分析同様、新製品や施策の立案・企画に役立つフレームワークが4C分析(ヨンシーぶんせき)です。
Customer Value(顧客価値)、Cost(顧客コスト)、Convenience(利便性)、Communication(コミュニケーション)の4つの視点で分析を進めます。
4P分析が製品・サービスを提供する側の視点であるのに対し、4C分析は顧客視点で分析を進めるため、ターゲットにいかに成約させるかを考えるのに効果的。BtoB事業においては、企業の担当者を想定して検討するとよいでしょう。
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→4C分析とは? 4P分析・3C分析・SWOT分析との違い
SWOT分析
新しい企画を立案する際は、業界内で自社がどの分野に強みがあり、どの分野が弱いのか、把握しておく必要があります。自社の強み・弱みを分析するのに役立つのがSWOT分析(スウォットぶんせき)です。
Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの観点で業界内外を分析し、自社の強み・弱みが何か、チャンスとリスクがどこにあるのかを分析します。
企業全体の方向性に関わるため、会社全体へヒアリングしながら行うと、より精度が高い分析結果が導き出せるのでおすすめです。
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→SWOT分析とは? 時代遅れにならないやり方を事例と図解で解説
PEST分析
PEST分析(ペストぶんせき)は、自社を取り巻く外部環境を4つの視点から検討し、業界外の動向や状態を知ることができるフレームワークです。
Politics(政治)・Economy(経済)・Society(社会)・Technology(技術)の4つの観点から、業界の外部環境を巨視的に分析できる点が特徴です。
過去に例のない新しい事業を展開する際に、成長中のトレンドや思わぬリスクを把握するのに貢献します。
外部環境は常に激しく変化をしますので、中長期的な視点で推移や変化を確実に捉えることが分析のポイントとなります。
潮流や動向を事実として正確に把握し、自社にとって事業拡大のチャンスとなるきっかけや、事業存続に影響するリスクをいち早くつかみましょう。
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→PEST分析の実践方法やポイントは?BtoB事業別の事例やフレームワークテンプレも紹介
STP分析
STP分析(エスティーピーぶんせき)とは、競合が多い業界内で、自社がどういう商品・サービスを提供し、顧客企業に対しどのようにアプローチすべきかを決めるフレームワークです。
Segmentation(セグメンテーション、市場の細分化)、Targeting(ターゲティング、狙うべき市場の決定)、Positioning(ポジショニング、自社の立ち位置の決定)の3つを軸にして、事業戦略を練っていきます。
業界内でどのようなマーケティング戦略が有効かを把握できるので、新規の市場を開拓したり、推進中の既存事業を改善したりするのに役立ちます。
S・T・Pの順番に固執せず、柔軟に結論を導いていくのがポイントです。
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→STP分析とは?BtoBでの分析方法と便利なワークシート
5フォース分析
自社を取り巻く外部環境の中でも、事業推進・拡大を妨げる要因をいち早くキャッチするのに効果的なのが、5フォース分析(ファイブフォースぶんせき)です。
競合他社、買い手の交渉力、売り手の交渉力、代替品の脅威、新規参入の障壁という5つの脅威(Force)から、自社を取り巻く外部環境を分析し、自社の収益増加や新規参入の見込みを分析します。
まずは分析する業界を明確にして、できるだけ客観的な視点で分析を行うように心がけるのがポイントです。また、脅威の度合いが高く、参入障壁が高いようなら、「撤退」の判断も念頭に置いておきましょう。
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→ファイブフォース分析(5フォース分析)とは? マーケティングでの活用方法
AIDMA
顧客が購買決定に至るプロセスを示すフレームワークがAIDMA(アイドマ)です。顧客企業に購買・契約・行動させるためにどのようなアプローチをすればよいか、考えるのに役立ちます。
AIDMAでは、顧客が購買行動を起こすまでの流れを、Attention(気付く)、Interest(興味を抱く)、Desire(欲しいと感じる)、Memory(記憶する)、Action(行動する)と説明しています。
自社の製品やサービスの販促もこの流れに当てはめ、どこで顧客の興味をひくのか、どのように顧客に自社を記憶してもらうのか、など場面ごとに具体的な手法を考えていくとよいでしょう。
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→AIDMA (アイドマ) とは? BtoBマーケティングで外せない消費行動モデル
AISAS
AISAS(アイサス)は、AIDMA同様、顧客が購買決定に至るまでのプロセスを示すフレームワークです。
Attention(気付く)、Interest(興味を抱く)、Search(調査し、理解を深める)、Actionn(購入する)、Share(感想や利用体験を発信し、共有する)の流れで説明しています。
AIDMAとの違いは、ネット等で顧客自ら検索し調べる点と、製品やサービスの利用後にSNSなどで共有する点です。AISASの行動プロセスは、インターネットを使い慣れた世代の購買までの流れを良く表しているため、Webマーケティングで力を発揮するでしょう。
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→AISAS(アイサス)とは?AIDMA(アイドマ)との違いやメリットを解説
PDCA
PDCA(ピーディーシーエー)は、事業の課題抽出から改善を効率よく繰り返し、マーケティングの精度を高めるのに役立つフレームワークです。
Plan(計画)、Do(実行)、Check(確認)、Act(改善)の4つの工程を繰り返すことで、成果を生み出すマーケティング推進に役立ちます。
ポピュラーなフレームワークですが、実際の現場で効率よくPDCAを回せている企業は意外と少ないもの。各工程でスケジュールを明確に決めて、着実に回していくよう努めましょう。
▼さらに深く知りたい場合はこちら
→Webマーケティングの効果的なPDCAサイクルとは?販促内容別の具体的な運用方法
ECRS
ECRS(エクルス)は、特に業務効率化に効果を発揮するフレームワークです。
Eliminate(排除)、Combine(統合)、Rearrange(順序の変更)、Simplify(簡素化)の4つの要素を順番に検討していくことで、業務や施策の改善を推進します。
E→C→R→Sの順に改善していくと、最も効率的・効果的に実施する業務を絞っていくことができますので、検討する順番を意識するのがポイントです。
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→忙しいWeb担当者をラクにする!業務効率化術「ECRS」とは
OODA
マーケティング事業を推進する上での意思決定を素早く行うためのフレームワークがOODA(ウーダ)です。
Observe(観察)、Orient(方向付け)、Decide(判断)、Action(行動)の4つを繰り返します。
工程の分からない新しい事業を始めるときなどに有効で、プロセスを繰り返すことで前例のない新規事業でも推進していくことができます。
また、PDCAよりも迅速な意思決定をする上でも、OODAのサイクルを活用するケースが多く見られます。
新規事業の推進しかり、スピード感ある対応にぴったりのフレームワークなので、活用する際も短いスケジュール感での行動を意識して取り入れるとよいでしょう。
戦略設計をプロに依頼するのもおすすめ
フレームワークを使いこなすには、マーケティングのスキルだけでなく、調査を行う手間が必要で、ひとつひとつ分析や検討を進めていくと、どうしても時間がかかります。社内にマーケティングに詳しい人がいない場合や効率的に進めたい場合は、外部にアドバイスをもらいながら進めることをおすすめします。
弊社「ferret」はBtoBマーケティングを総合的にサポート。マーケティングツールやコンサル・代行支援など、幅広いサービスの中から貴社に最適な解決策を柔軟にご提案します。
コンサルティングでは、貴社の目的や状況にあった戦略を提案し、サイト構築・施策の実行・改善までを伴走サポートします。マーケティングにお困りごとがある方はぜひ資料をご覧ください。
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フレームワークを活用してマーケティングを加速させよう
BtoB事業でマーケティングを推進するのに、たくさんのフレームワークがあります。その中でも特に実践的な12のフレームワークをご紹介しました。
使う場面と分析手法を把握し、使いこなすことで、マーケティングをスムーズに推進できるでしょう。添付しているフレームワークシートをぜひ活用してみてください!
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