CMSを活用する12のメリット!プロが教える導入に向いているサイトの特徴とは?
CMSの活用は、自社サイトにかかる経費の削減や業務効率化を図りたいときに有効だと言われています。ただ、CMSの利用にも向き不向きがあり、さらに自社に合ったCMSを選ぶには、CMSの種類別のメリット・デメリットまで知る必要があります。
そこでこの記事では、CMSのメリット・デメリットとデメリットの対処法、導入すべきかの基準、CMSの選び方までご紹介します。自社に適したCMS選びができるように、初心者の方にもわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください!
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CMSとは?
CMSとは、Webサイトを運用するためのツールです。サイトの文章・画像・映像・レイアウトやデザインなどのコンテンツの制作、修正、公開の一元管理ができます。「コンテンツ・マネジメント・システム」を略した言葉です。
CMSなしでサイトを作る場合、HTMLなどのプログラミング言語が欠かせません。プログラミングは専門的な知識となるため、取得するには多くの時間が必要となります。専門業者に頼む場合も、多くの金額や時間のコストがかかるでしょう。
そのため、自分たちで簡単にコンテンツ管理ができるCMSは便利なツールなのです。
CMSを活用する12のメリット
CMSを活用することで得られるメリットは数多く存在します。ここではページ制作、運用体制、マーケティング、コストの4つの面から、代表的な12個のメリットを紹介します。
ページ制作 |
1.専門知識なしでコンテンツ制作ができる 2.デザインに統一感があるサイトを運営できる 3.スマートフォンに対応したデザイン表示ができる 4.テンプレートを活用して本格的なサイトを手軽に作れる 5.リンク切れを防止できる |
マーケティング |
6.マーケティング施策が実施しやすい 7.SNSとの連携がしやすい 8.SEO対策ができる 9.アクセス解析が簡単にできる |
運用体制 |
10.複数人でサイト管理ができる |
コスト |
11.コストの削減ができる 12.コンテンツ修正や公開までの時間が短縮できる |
【ページ制作のメリット】
1.専門知識なしでコンテンツ制作ができる
Webサイト制作には、HTMLなどのプログラミング言語が欠かせません。専門的な知識のため習得は難しく時間も必要です。
しかし、CMSは基本的なプログラミングをパーツごとに組み合わせた状態で提供してくれます。そのため、専門知識がなくとも、自社が作り上げたいデザインのコンテンツを再現できるのです。
2.デザインに統一感があるサイトを運営できる
CMSで用意されているテンプレートを活用することで、自社に最適なデザインのテンプレートを作ることが可能です。そのテンプレートを社内で共有することで、デザインに統一感が生まれます。
複数人でコンテンツ編集やサイトの管理をすることで発生しやすい、デザインのずれを無くせるはずです。
ページごとにデザインのばらつきがあると、ユーザーに小さな違和感を与えてしまいます。なんとなくストレスを感じることで、コンテンツを離脱してしまう可能性もあるため、デザインの統一感は非常に重要となります。
また、CMSでは、サイト全体のデザイン一括変更が可能です。1ページずつHTMLで更新をかけるよりも、手軽かつ素早く正確にデザイン変更できることは、CMSのメリットでしょう。
3.スマートフォンに対応したデザイン表示ができる
CMSには、ユーザーがコンテンツを閲覧するデバイスに合わせて、自動で適したサイズやテンプレートに変換する機能がついています。
スマートフォンでWebサイトの閲覧をする人も多く、表示画面の見にくさを感じるとストレスを覚え閲覧をやめてしまうリスクもあるでしょう。
通常だとデバイスに合わせた表示を設定するプログラミングの構築が不可欠ですが、CMSを使えば表示変換も簡単にできます。
4.テンプレートを活用して本格的なサイトを手軽に作れる
主要なCMSは、魅力的なテンプレートが豊富に揃っています。
コーポレートサイトだけでなく、サービスサイト制作やオウンドメディアとなるブログでの活用もおすすめです。
簡単に内容を更新・変更できるので、テンプレートで必要最低限のWebサイトを作成し、必要に応じて順次情報を追加できるため、マーケティング施策をすばやく回すのにも役立ちます。
専門人材が不要なため、人的コストを割けない場合にも非常に役立つツールです。
5.リンク切れを防止できる
リンク切れは、Webサイトの更新管理が最適でない場合に起きやすいトラブルです。サイトのページをクリックしても表示されず、アクセスできなくなってしまいます。
リンク切れの発生は、サイトの検索順位を下げる原因となってしまい、検索順位の評価にも大きく影響を与えます。ユーザーがサイトを訪れてくれる機会が減ってしまう可能性も考えられます。
しかしCMSならサイト全体の管理・更新が可能なので、リンク切れに対しても適切な処理がしやすいのです。ユーザーの満足度も損なわず、円滑なWebサイト運用ができます。
【マーケティングのメリット】
6.マーケティング施策が実施しやすい
CMSは、スピード感をもって円滑にコンテンツの制作、公開、修正ができる特徴があります。新サービスの発表やセール・キャンペーンのお知らせなど、発信の早さが大切になる情報にも対応可能。
また、情報発信後のユーザーの反応や動向もCMSで確認ができます。そのため、改善点の洗い出しや修正もしやすく、より質の高いコンテンツ提供が可能になるのです。
さらに、フォーム作成やLP作成、メール配信、顧客管理など、Webサイトを通じてマーケティング施策が行える機能を搭載したCMSもあります。Webマーケティングに初めて取り組む人におすすめのツールです。
7.SEO対策ができる
CMSは、「検索エンジンに有利な働きかけをしてくれるプログラミングコードで、Webサイトを構築できる」特徴を持っています。つまり、SEO対策を自動で実施して、効果的にサイトの検索順位を上昇させるのです。
専門知識をもっている部署や会社にコンテンツを制作してもらう場合、作業者のスキルレベルが大きく影響を与えます。しかし、CMSなら常に一定以上のレベルを保ったSEO対策が可能でしょう。
8.SNSとの連携がしやすい
CMSにはさまざまなSNS(Twitter・Facebook・Instagramなど)と連携できる機能がついているものが多くあります。
コンテンツからSNSへ連携するボタンなどのデザインもわかりやすいため、リツイートなどの情報拡散をユーザーが積極的にできるようになっています。
9.アクセス解析が簡単にできる
アクセス解析機能がついているCMSを活用すれば、専門知識がない担当者でも簡単にアクセス解析ができます。
Googleアナリティクスなどの外部ツールとの連携もできるため、より複雑な分析がしたい場合の使い分けも可能。担当者のスキルに応じたアクセス解析ができるので、Webサイトへの施策のPDCAを回しやすくなるでしょう。
【運用体制のメリット】
10.複数人でサイト管理ができる
複数人でサイトの管理やコンテンツ制作を分担できるのもCMSのメリットです。
Webサイトは、会社案内・サービス紹介・ブログなど、さまざまなコンテンツを含んでいます。担当部署が各コンテンツを手がけることで、より質の高いものを提供できるでしょう。
大半のCMSでは、強い権限を持つアカウントから各アカウントに対して、コンテンツ編集など、作業権利の振り分けが可能です。
権限がある担当アカウントだけが編集ができるため、誤って他の部署が担当するコンテンツを触ってしまった、などのミスも起こりにくいメリットもあります。
【コストのメリット】
11.コストの削減ができる
専門知識なしで質の高いWebサイトを構築するには、専門業者への依頼が必要になります。
業者に依頼をすると数百万かかる場合もあるでしょう。加えて、コンテンツの修正・変更などの追加依頼をすると新たな費用がかかるケースも考えられます。
自らコンテンツ制作をすることで大きくコスト削減ができる点は、CMSの大きなメリットでしょう。
12.コンテンツ修正や公開までの時間が短縮できる
CMSを利用すると、プログラミング知識(HTMLなど)を持つ社内の担当者や、専門業者に依頼する必要がなくなります。修正箇所などに気がついたとき、自分で迅速に対応ができるため、時間的コストが削減できます。
加えて、自分の頭の中にあるイメージを自分の手で再現できるため、理想の完成形を具現化できるメリットもあります。
外部に依頼をする→完成したコンテンツのチェックをする→修正をしてもらう…のような、細かなやり取りを省いて運用ができるため、依頼や確認の時間を削減できるでしょう。
CMSを活用する5つのデメリット
CMSを活用する代表的な5つのデメリットは以下のようなものがあります。
ページ制作 |
1.基本的な操作は覚える必要がある 2.特殊性の高いサイトは作れない |
その他 |
3.セキュリティ対策が必要 4.バックアップをとる必要がある 5.他でサイトを持っている場合は移行作業が必要 |
【ページ制作のデメリット】
1.基本的な操作は覚える必要がある
新しいツールを導入する以上、基本的な操作方法は覚えなければなりません。
コンテンツのデザイン性をCMSの通常テンプレートより高めたい、機能も充実させたいなど、求めるレベルが上がるとによって覚えるべき操作方法や知識が多くなる可能性があります。
【対処方法】
HTMLやCSS等のコーディングを必要としないノーコードCMSを選ぶことで、学習コストを下げることができます。多くの商用CMSの場合、無料デモ版を提供しているため、実際に触ってみて扱えるかどうかを試してみましょう。
【その他デメリット】
2.特殊性の高いサイトは作れない
CMS内に準備されているテンプレートデザインや機能よりもハイスペックなサイトは作れない場合があります。
【対処方法】
もし特殊性の高いサイトを作りたい場合は、パッケージ型CMSを実装時に機能拡張を専門業者に依頼をするほうが、理想に近いサイトを制作できる可能性が高いでしょう。
また、クラウド型CMSでもCSSやJava Scriptの編集ができるものもあり、ある程度カスタマイズができます。
3.セキュリティ対策が必要
オープンソース型CMSとパッケージ型CMSは自社サーバーにCMSをインストールするため、セキュリティ対策が必要です。特に、オープンソース型のCMSは、ソースコードがインターネット上に公開されており、利用ユーザー数が多いため、いっそうセキュリティ攻撃を受けやすくなっています。
【対処方法】
オープンソース型CMS・パッケージ型CMSを導入する際は、社内のセキュリティ部門や、セキュリティ対策専門の企業に依頼をして、安全性を確保するようにしましょう。
もしも自社でセキュリティ対策したり、外注が難しい場合は、サーバー一体型で、ベンダーがセキュリティ対策をおこなってくれるクラウド型CMSの導入がおすすめです。
4.バックアップをとる必要がある
ローカルで作成したデータをアップロードして制作していた従来のWebサイト制作方法とは異なり、CMSはインターネット上でコンテンツを制作します。そのため、制作したコンテンツの保管がされるのもインターネット上です。つまり、バックアップを取らないと、自社パソコンにWebサイトのデータが存在しないことになるのです。
コンテンツにトラブルが起きたとき、データがないとゼロからの作り直しとなり、手間がかかります。
【対処方法】
CMSにはそのようなリスクを考えて、バックアップ機能がついているものもあります。バックアップが面倒という場合は、簡単にバックアップができるCMSを導入しましょう。
5.他でサイトを持っている場合は移行作業が必要
これから活用しはじめるCMS以外で、すでに自社Webサイトを運用している場合は、コンテンツの移動が必要です。レイアウトやデザインの設定などをゼロから作ることになります。
コンテンツ数が多いとそれだけ作業の手間もかかるでしょう。加えて、移動作業中にデータが消えてしまうなどのトラブルが起こる可能性もあります。
【対処方法】
対策として、バックアップを日頃からとっておけば、トラブルが起きたときも迅速に問題解決が図れるはずです。
そのほか、スケジュールをしっかり立てて計画的に移行することも重要です。また、商用CMSの場合は移行サービスを行っている企業もありますので、うまく活用しましょう。
CMSの種類別にみるメリット・デメリット
CMSは提供方法から3種類に分けられます。種類別にそれぞれの特徴とメリット・デメリットを紹介します。CMSを導入したいという方は、自社の状況と照らし合わせて、適したCMSの種類を見つけてみましょう。
オープンソース型CMSのメリット・デメリット
インターネット上でソースコードが公開されているCMSです。オープンソースとは、「コンテンツを作るためのプログラミングコードが、オープンに開示されている」という意味です。ソースコードとは「コンテンツの設計図のようなもの」と想像するとわかりやすいでしょう。
オープンソース型CMSのメリット
- 無料で公開されているものが多くあり、低コストで活用できる
- 基本機能以上のデザイン制作や機能拡張が可能
オープンソース型CMSのデメリット
- 基本機能以上のデザイン制作や機能拡張には、プログラミングやコーディングの専門知識が必要。プロに頼むことも可能だが、その場合は費用が発生する。
- 公式サポートが存在しないため、トラブル時は自分で対応しなければならない
- ソースコードが公開されているため、セキュリティ面の脆弱性がみられる
オープンソース型CMSが向いている企業
Webサイト制作の高い専門知識のある社内人材がおり、低コストでCMSを導入したい企業におすすめです。小規模~大規模サイトまで対応できます。
【代表的なオープンソース型CMS】
WordPress、Drupal、concrete5 など
クラウド型CMSのメリット・デメリット
クラウド型は、Webサイトの運用や管理に用いるシステムを、Webブラウザ上で扱えるCMSです。
クラウド型CMSのメリット
- CMSの販売企業が運用しているサーバーで操作するCMSのため、自社サーバーがない場合も準備の手間がかからない。インターネット環境が整ってさえいれば使用できる
- サーバー代・CMS利用料として毎月の料金はかかるが、導入費用を抑えることができる
- 随時、機能やセキュリティ対策がアップデートされる
- 専門知識を必要としないノーコードCMSが多く、初心者でも扱いやすい
クラウド型CMSのデメリット
- 販売・開発会社の提供する機能やテンプレートでWebサイト制作を行うため、機能のカスタマイズや凝ったデザインのページを制作するのが難しい
- サーバートラブル時に、開発元の対応を待つしかない
クラウド型CMSが向いている企業
CMSを手間も費用も、低コストで導入したい企業におすすめです。初心者向けに専門知識を必要としないCMSが多く、導入も運用も最も簡単に行えるCMSです。
【クラウド型の代表的なCMS】
ferret One、Sharewith、はてなブログMedia など
パッケージ型CMSのメリット・デメリット
CMSを提供している企業が、自社商品として販売しているものがパッケージ型と呼ばれます。パソコンや自社サーバーにプログラムを入れることで使用できるCMSです。
パッケージ型CMSのメリット
- オープンソース型と比べて機能面が充実している
- 商品を販売している企業からサポートも受けられ、使用時にトラブルが生じた際は、保証をしてくれる
パッケージ型CMSのデメリット
- 他のCMSよりも費用がかかる。ライセンス費用や、サーバー導入費を考えると、Webサイトを開設するための初期費用が数百万程度かかる可能性もある
- 自社サーバーで保守管理でするため、自社でセキュリティ対策ができない場合はリスクがある
パッケージ型CMSが向いている企業
ビジネス利用を前提として作られたCMSで、中〜大規模サイト(数千〜数万ページ)に向いています。自社サーバーで運用したい場合にもおすすめです。
【代表的なパッケージ型CMS】
・中規模サイト(数千~数万ページの規模)
HeartCore、NOREN など・大規模サイト(数万ページ以上の規模)
Sitecore、Movable Type ソフトウェア版など
▼CMSの種類について、詳しくはこちらで解説しております。
→CMSの種類とは?メリット・デメリットから選び方も紹介
CMSが向いているサイト・向いていないサイトは?
実際にCMSを導入したいが、自社が運用するWebサイトがCMSに向いているかの判断は意外と難しいかもしれません。ここでは、CMS運用に向いているWebサイト・不向きなWebサイトを説明します。
CMSが向いているサイト |
CMSが向いていないサイト |
・コンテンツの更新頻度が高い ・鮮度が大切な情報の発信をしたい ・複数アカウントでサイトの管理・運用をしたい |
・コンテンツの更新頻度が低い ・ページ数(ボリューム)が少ない ・高いレベルのセキュリティ対策が不可欠 |
CMSが向いているサイト
CMSツールの運用が向いているWebサイトは以下のような特徴があります。
- コンテンツの更新頻度が高い
- 鮮度が大切な情報の発信をしたい
- 複数アカウントでサイトの管理・運用をしたい
コンテンツの更新頻度が高い
コンテンツを数多く、期間をあまりあけずに公開していく運用をしたい場合は、CMSの活用がおすすめです。
1つのコンテンツを制作するごとにかかる専門業者への依頼料と時間をカットでき、公開までの作業も自社でスピーディーにできるでしょう。
鮮度が大切な情報の発信をしたい
プレスリリースやニュースなど、発信の早さが重要となる情報を扱いたい場合も、CMSの活用が向いています。
担当部署がコンテンツを制作をし、公開できれば、自社内で作業の完結が可能です。外部との連絡などを省けるので、迅速な対応で情報発信ができるようになります。
複数アカウントでサイトの管理・運用をしたい
コンテンツの制作内容によって担当部署を分けたい、複数人でサイトの運用をしたい企業にとって、CMSは最適なツールです。
分業ができるだけでなく、誰がいつ、どのように編集を加えたかもデータとして記録されます。作業状況の進捗具合などを把握しつつ、部署間でサポートし合える点も大きなメリットとなるでしょう。
CMSが向いていないサイト
CMSツールの運用に向いていないWebサイトには、どのようなものがあるのでしょうか。
- コンテンツの更新頻度が低い
- ページ数(ボリューム)が少ない
- 高いレベルのセキュリティ対策が不可欠
コンテンツの更新頻度が低い
コンテンツの更新頻度が高いサイトほどCMS利用に向いています。すぐに多くの情報を発信したい企業が、自分たちで迅速にコンテンツ公開できることが大きなメリットだからです。
そのため、コンテンツ更新があまり必要ない企業は、CMSを導入しなくても問題なくサイト運用ができるでしょう。
ページ数(ボリューム)が少ない
コンテンツを増やす必要がなく、少ないページ数でユーザーに満足感を与えられるサイトは、あまりCMSを活用する必要はありません。
全体のページ数が少ないサイトを運用したい企業は、既存サイトの操作感や費用感から導入の可否を選択するとよいでしょう。
高いレベルのセキュリティ対策が不可欠な
CMS(特にオープンソース型)は利用ユーザー数が多いため、システム侵入などの不正アクセスの被害に遭いやすいデメリットがあります。
そのため、サイトを介して顧客の情報などのセキュリティ保護が必要な情報を取り扱う場合は、CMSの活用を控えた方がよいでしょう。
CMSを活用したい場合は、独自でセキュリティ対策をとる、専門業者に依頼する、セキュリティ対策のカスタマイズができるCMSを選ぶようにしてください。
CMSの選び方
実際には、どのような観点でCMSを選べばいいのでしょうか?
Webサイトの目的や、CMSに求める機能を明確にすることで、必要機能が盛り込まれている適切なCMSを選べます。自社に合ったCMSを選ぶための3ステップをご紹介します。
①CMS導入の目的と目標を整理する
まずは、CMSを導入するためのWebサイト自体の目的・目標を整理しましょう。何のためにそのWebサイトを作るのかを明確にしなくては、Webサイト自体を有効活用できません。
すでにWebサイトがある場合は、既存サイトの問題点を洗い出し、CMS導入で達成したい目標を決めましょう。
②必要なCMSの要件を決める
そして、そのWebサイトを運営する上でCMSに何を求めるのか要件を整理しましょう。簡単に情報の更新や発信ができればいいのか、アクセス解析まで必要なのかによって選ぶべきCMSは変わってきます。
③必要なCMSの種類に絞って、サービスを決める
CMSは何百種類も提供されており、ひとつひとつ比較検討するのは困難です。そこで、必要なCMSの要件にあうCMSの種類に絞って、サービスを決めることをおすすめします。
CMSの種類によって、できることが異なり、メリット・デメリットも変わってきます。本記事の「CMSの種類別にみるメリット・デメリット」の章や下記記事を参考に選んでみてください。
▼CMSの選び方について、詳しくはこちらの記事で解説しております
→CMSの選び方とは?種類一覧と選ぶときのポイント
CMSを導入する際の注意点
導入するCMSを決定した後は、どのようなポイントに注意すべきなのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
CMS導入の注意点①運用フローを定めておく
CMSを導入する際は、運用フローを事前に決めておきましょう。Webサイトの機能別に担当部署や担当者、運用ルールなどを決めておくことで、トラブルを未然に防げます。
例えば、お知らせ機能は広報部・メディア部分は商品部など担当わけしておくことで、責任所在の明確化が可能です。
担当やルールを決めずに運用を開始すると、トラブルが発生した時の対応遅れなどにつながります。CMS導入の際は、運用フローを事前に設定し、シミュレーションを行っておきましょう。
CMS導入の注意点②サーバーのスペックを確認しておく
オープンソース型CMS・パッケージ型CMS使用には、サーバーへの設置が必須です。
CMSを活用し、Webサイトへコンテンツを順次増やしていく場合、サーバーへの負荷も比例して大きくなります。サーバーの処理能力が低いと、アクセスが集中した際にWebサイトがスムーズに稼働できません。
Webサイトがスムーズに動かないストレスから、ユーザーの離脱を招きます。
コンテンツを増やしたいサイトへCMSを導入する際は、処理能力の高いサーバーを選びましょう。また、サーバーの動作条件やアップデートなど運用性の高さも必ず確認してください。
CMS導入の注意点③運用担当者のスキルを把握しておく
CMSを導入する際には、必ず事前に運用担当者のスキルを確認しておきましょう。基礎的なHTMLやサーバー、アクセス解析に関する知識などにより、導入するCMSは変わってきます。
例えば担当者に知識がない場合は、ダッシュボードなどで簡単にアクセス解析できる機能が搭載されているCMSがおすすめです。運用担当者の意見を取り入れながらCMSを選択すると良いでしょう。
運用担当者のスキルに応じたシステムのサポート体制が整っているかという観点も、CMS選びの際は重要です。
CMS活用の成功事例
CMSを実際に活用したことで得られる効果はさまざまです。ここでは、CMSを導入したことで生まれた成果やメリットを2つの事例から紹介します。
コンテンツの作成負担が85%減りCVRも向上 株式会社ネクスウェイ
情報通信の提供サービスを実施する「株式会社ネクスウェイ」。
すでにパッケージCMSを活用していましたが、コンテンツ強化を目指した機能の追加と共に、部署メンバーの入れ替わりを繰り返しました。その結果、機能の必要性や細かな使い方などを理解できている社員がいなくなる問題が生じました。それによってCMSは、機能が入り組んだ使いにくいものとなったのです。
そこで操作性に優れ、サポート体制も充実しているCMSに変更して、週1回業務をブラッシュアップするためのミーティングを行うようにしました。
現状の改善・対策を継続した結果、
- プログページ制作の時間 87%減少
- セミナーページの制作時間 80%減少
- CTAボタンの改善でCVR率の上昇
を達成しました。
参考:ブラックボックス化したカスタマイズCMSから脱却、運用負荷を85%軽減した「CMS移管プロジェクト」の全貌
マーケティング体制のスピーディー化に成功 株式会社LIFULL
「株式会社LIFULL」は、不動産・住宅情報、空き家再生、シニア介護など、幅広いサービス展開をしている企業です。
サイトの質がサービスの向上を大きく左右するため、コストは抑えながらも、コンテンツ分析・改善を繰り返せるサイトを持ちたいと考えます。
そこで、SEOに強く、使いやすさに定評のあるCMSを採用。ダッシュボードで、コンテンツの閲覧数などの具体的数値のデータを確認しながらマーケティング分析、修正・改善を繰り返しました。
BtoBマーケティングに欠かせない、スピード感をもった企業運営、コンテンツ提供を実現させた事例です。
参考:スピード命のBtoBビジネス、計画した施策をスピーディーに実行できるマーケティング体制を確立!
CMSの費用相場
CMS導入で気になるのは、費用がどの程度かかるかという点です。ここでは、
- 専門業者に依頼した場合の費用相場
- 自社でCMSを活用した場合の費用相場
をそれぞれ紹介します。
専門業者に依頼した場合
Webサイト・コンテンツ制作のプロに依頼をする場合の費用相場は、一般的に20万円以上といわれています。「どのようなサイトを作りたいか」「どこの企業に依頼するか」などの状況によって費用が大きく変化します。
より質の高いサイトを作りたい、機能を充実させたいなどの場合は、100万円以上必要になる可能性もあるでしょう。
予算30万円以下で作れるサイト
10ページ程度(小規模レベル)のWebサイトが作れます。一応自社サイトを所持しておきたい、Web集客はしなくていいという企業は、この相場で依頼をできそうです。
ページに使う写真・文章などは自社で制作します。完成したものを専門会社に渡して、サイトに公開してもらうため、コンテンツ制作は自社で力を入れる必要があるでしょう。
30万〜100万円で作れるサイト
自由度の高いWebサイト制作ができる金額です。コーポレートサイトはもちろん、オンラインショップ(ショッピングカート機能・決済機能を搭載したもの)なども作れるでしょう。
コンテンツ制作のための取材・撮影なども費用内に含まれているケースが多く、サイト運用のサポートもしてくれる特徴もあります。
自社オリジナルのデザインを活かしたサイトを作りたい、コンテンツ制作や運用もお願いしたい場合は30~100万円程度の相場を考えておくべきでしょう。
100万円以上で作れるサイト
100万円以上の費用であれば、プロのコンサルティング知識を活用しながら、効果的で戦略的なWebサイトを制作・運用できるでしょう。
ライバル企業と差別化を図りたい、充実したコンテンツ提供をしたい、大規模なWebサイトを構築したいなど、目指す完成形や運用方法によって200万円以上かかる可能性もあります。
100万円以上の依頼費が必要な専門企業でよくあるのが、広告代理店などの仲介が必要になるケースです。そのため、費用の内訳に広告代理店へ支払わなければならない金額も含まれる可能性があることを踏まえておきましょう。
自分たちでCMSを使った場合
CMSを活用して、自分たちでWebサイトを制作する場合、制作の過程それぞれで費用相場を考える必要があります。費目項目として考えられるものは下記の通りです。
初期費用【2~5万円】
CMSを自社PCにインストールしたり、サーバーやアカウントを設定するための費用です。
企画費(ディレクション費)【5~15万円】
作りたいWebサイトに沿ったコンテンツデザインや、サイトのボリューム、運用のために必要な機能の追加にかかる費用です。
デザイン費【トップページ5~10万円】+【下層ページ(1ページあたり)1.5~3万円】
サイトのデザイン(見え方)を作り上げるための費用です。
サイトの顔になるトップページは相場5~10万円。会社概要、サービス紹介、ブログなどの下層ページは、1ページ1.5~3万円といわれます。
運用保守費【月額5,000円~2万円】
運用保守費は、サイト開設後、コンテンツ運用をしていくためのものです。これにより、コンテンツの編集・更新や、困ったときのサポート体制など充実したCMS運用ができます。
自社サーバーを所有していない場合は、上記に加えて「レンタルサーバー代」も必要となるでしょう。
▼CMS導入費用について、詳しくはこちらで解説しております
→CMS導入の費用はいくらかかる? 料金相場とおすすめ業者3選
BtoBにおすすめのCMS3選
ここでは、BtoBにおすすめできるCMSを紹介します。
BtoB企業向けにCMSを比較しました。資料にまとめておりますので、ぜひダウンロードしてぴったりのCMSを選ぶ参考にしてみてください!
→BtoB企業向け!CMS比較ガイド
以下ではなかでも代表的な3つのBtoB向けのCMSを抜粋してご紹介します。
世界的シェア率を誇る「WordPress」
利用ユーザーが多く、世界屈指のシェア率を誇る「WordPress」。操作にはある程度の知識やスキルが必要ですが、ユーザーが多いため、ネット検索で解決方法を探しやすいというメリットがあります。
初期費用は無料なので、とりあえずCMSを導入してみたい企業におすすめです。
▼WordPress
https://wordpress.com/ja/
BtoBマーケティングのプロが作った圧倒的に使いやすい「ferret One」
弊社のferret OneはBtoBに特化したWebサイトを、その後各社がマーケティングしやすいCMSで納品します。BtoBマーケのプロがサイト運用者の視点で開発した圧倒的に使いやすいCMSが魅力です。
- BtoBに特化したWebサイトを作りたい
ferret Oneは長年の実績から、リード獲得・育成の成果実証済みの成功の型でWebサイトを制作します。
- ノーコードで、とにかく簡単に、ページ作成・更新したい
「Wordpressや他社のCMSより断然使いやすい」との声を多くいただいています。
サービスサイトやLP、セミナー集客、資料ダウンロードなど、BtoBのノウハウを反映したテンプレートも多数用意されていますので、新規作成も簡単です。
Webサイト制作後の成果にこだわりたいBtoB事業者様は、ぜひferret OneでWebサイト制作・運用をご検討ください。
【費用】
初期費用 10万円
月額利用料 10万円~
※定額利用が可能。プランによって変動があります。初期戦略設計、コンテンツ作成代行などのサービスも追加可能です。
▼ferret One
https://ferret-one.com/
IR活動が強みのサイトづくりができる「ShereWith」
IR活動に強みを発揮する定額制のクラウドCMS「Share With」。コンテンツ編集・更新をひとつのプラットフォームでできます。
四半期ごとの決算グラフや表を自動で作成してくれる機能があるため、マーケティング分析に役立てることも可能です。
【費用】
初期費用 75万円〜
月額利用料 12万円~
※3つのプランがあり、それぞれで使用できるアカウント数や機能の充実度が異なります。
▼Share With
https://www.share-with.info/jp/index.html
CMSのメリットを活かしてコンテンツの質を高めよう
CMSにより、従来のWebサイト制作ツールよりも簡単にすぐに情報発信できるようになりました。情報発信を積極的に行っていきたい場合は、CMSのメリットが活きてくるでしょう。
ただ、各企業がユーザーへ情報発信がしやすくなったぶん、情報が増えており、よりユーザーに刺さるコンテンツをうまく発信する工夫も欠かせません。CMSを選ぶ際は、自社がユーザーにもたらしたい効果や、お問い合わせ件数などの目標を達成するために、そのCMSでコンテンツの質を高めていけるかどうかという視点を持って検討しましょう。
■あわせてよく読まれている資料
BtoB向けにCMSサービスを比較しました!導入検討中の方必見です!
→BtoB企業向け!CMS比較ガイド
BtoBサイトの作成・リニューアルをご検討中ならferret OneのCMSがおすすめです。
Webサイトをパワポ感覚で見たまま編集できるので、日々のちょっとした更新や施策実行を自分ですぐに行えます。ご興味のある方はぜひ資料をご覧ください。