Marketo(マルケト)の特徴とは? ほかのMAツールとの違い


Marketo(マルケト)は世界的に有名なMAツールですが、実際にどのような機能や特徴があるのかご存じでしょうか。

この記事では、Marketoの基礎的な概要・機能から、BtoCのMAツールとしてのイメージが強かったMarketoの変化について、利用者の評判を交えながら解説します。


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目次[非表示]

  1. 1.Marketo(マルケト)とは
  2. 2.MA(マーケティングオートメーション)ツールとは
  3. 3.Marketo(マルケト)の特徴
  4. 4.Marketo(マルケト)のメリット・デメリット
  5. 5.Marketo(マルケト)の評判・口コミ
  6. 6.Marketo(マルケト)とその他MAツールとの比較
  7. 7.Marketoの利用がおすすめな企業
  8. 8.MarketoとCMSツールとの連携でより効果的に
  9. 9.Marketoで業務効率化を実現しよう


Marketo(マルケト)とは


Marketoとは、10個のアプリケーションを搭載した、マーケティング活動を効率化させるMAツールです。

全世界で5,000社以上の導入事例を誇り、世界的なMA(マーケティングオートメーション)ツールとして有名です。2018年にはAdobeがMarketoを買収したことで大きな話題となりました。

そもそもMAツールとは何かという概要と、Marketoの特徴である10のアプリケーションについて解説します。


MA(マーケティングオートメーション)ツールとは

そもそもMAツールとは、マーケティング活動の一部を自動化させ、リード獲得から育成などを効率的にして成約を最大化するツールのことです。

見込み顧客の情報も一元的に管理でき、確度の高い見込み顧客の選定も可能なため、営業部門との連携にも役立つでしょう。


Marketo(マルケト)の料金プラン

Marketoには以下の4つの料金プランがあります。

  • Select:デジタルマーケティングに必要な一般的な機能が利用可能
  • Prime:Selectの機能に加えて企業単位の管理やリターゲティング広告の配信などが可能
  • Ultimate:Primeの機能に加えてマーケティングのテスト環境構築やメールの配信到達率の強化が可能
  • Enterprise:マーケティング運用に応じた機能の相談が可能


Marketoは料金プランが明示されておらず、すべてのプランで問い合わせが必要です。価格は、企業の持つリード件数やメールアドレス数などのデータベース量とオプション数で変動します。

企業ごとにリード数や必要なオプションは異なるため、価格を確認したい場合は、まず問い合わせてみましょう。


Marketo(マルケト)の機能

Marketoの特徴は、10個のアプリケーションにより、マーケティング活動を効率化できることです。アプリケーションと各概要をまとめましたので、参考にしてみてください。


アプリケーション
概要
マーケティングオートメーション
複数チャネルのキャンペーンを作成・自動化して効果測定を行える
メールマーケティング
顧客に応じたメール作成と適切なタイミングで自動的にメール配信を行える
モバイルマーケティング
スマートフォンを通じたチャネルごとのアプローチだけでなく、セグメントや効果測定も行える
ソーシャルマーケティング
SNSに特化したアプローチを最適化して、WebサイトやフォームへのCVR向上などにつなげる
デジタル広告
Marketoに集約された情報を元に、各広告プラットフォームで最適な広告配信が可能
Webパーソナライゼーション
ユーザー行動をリアルタイムで分析でき、最適なアプローチをサポートし、顧客との関係構築にも役立てられる。
アカウントベースドマーケティング
一元管理され情報から確度の高い企業だけでなく決裁権者まで割り出し、ABM戦略の設計を最適化ができる。
マーケティングアナリティクス

マーケティングアナリティクス

各マーケティング活動の効果測定や、レポートによる進捗の共有、カスタマージャーニーマップの作成・測定などの分析ができる

プレディクティブコンテンツ
AIがレコメンドすべきコンテンツを自動的に抽出して、Webサイト訪問者に最適なコンテンツを提示できる
Marketo Sales Connect
顧客とのやり取りを自動で蓄積して、より良いコミュニケーションを分析。情報を元に営業部門との連携を効率化して成約数を向上する。


Marketo(マルケト)の特徴


Marketoの特徴は以下の通りです。

  1. 複数チャネルでのMA(マーケティングオートメーション)
  2. コンテンツのパーソナライズ
  3. Web広告への出稿
  4. ABM(アカウントベースドマーケティング)
  5. マーケティングの効果測定
  6. AIの予測によるコンテンツ配信
  7. 営業部署との連携

それぞれの特徴について、以下で解説します。


1.複数チャネルでのMA(マーケティングオートメーション)

Marketoによって、SNSやGoogleなどの各チャネルのマーケティング施策が一元化されるだけでなく、AIによってメール配信や顧客データの管理・分析などの業務を自動化できます。

また、入力フォームのカスタマイズやランディングページの作成もMarketo内で完結できるため、リード獲得の業務も効率化できるのが特徴です。


2.コンテンツのパーソナライズ

Marketoは、蓄積されたデータをもとに顧客をスコアリングし、スコアリングの評価に応じて顧客データを振り分けます。

セグメントされた顧客データに応じてコンテンツも最適化され、メール配信などの顧客アプローチを効果的に行えるのです。


3.Web広告への出稿

Marketoは、検索連動型広告やFacebook広告・リターゲティング広告など、幅広い広告チャネルの利用が可能です。

さらにMarketo内で連携された顧客データをセグメントすることで、見込み顧客に最適な広告を表示できます


4.ABM(アカウントベースドマーケティング)

ABMとは、マーケティングや営業・カスタマーサクセスなどが連携して、自社に大きな影響を与える可能性の高い重要な顧客をターゲティングして施策を打ち、利益を最大化することです。

MarketoのABM機能は、ターゲティングした顧客のエンゲージメントや売上を測定しつつ、最適化されたキャンペーンを自動的に打ち出せます。そのため、営業部門やカスタマーサクセス部門など、複数チームとの連携で利益の最大化が見込めるようになります。


5.マーケティングの効果測定

Marketoのマーケティングアナリティクスを使用すれば、現状のマーケティング活動の効果測定を行い、収益性の高い施策を特定できます

また、顧客行動を体系化したカスタマージャーニーマップの各プロセスで打ち出したキャンペーンが、どの程度反応があったのかを指数化し、売上への影響も特定可能です。


6.AIの予測によるコンテンツ配信

MarketoのAIは、Webサイトに訪問したユーザー情報や行動履歴を分析して、各見込み顧客に適したコンテンツを表示してくれます。

広告も同様に、ユーザーデータの分析結果から広告内容の表示を最適化できるのです。


7.営業部署との連携

Marketo sales connectでは、マーケティングと営業両方のコンテンツの反応率をリアルタイムで表示できます。

そのため、マーケティングと営業の連携がスムーズになり、見込み顧客に対してより効果的な施策やメール配信を最適なタイミングで打ち出すことができるのです。


Marketo(マルケト)のメリット・デメリット

Marketoは多機能ですが、デメリットもあります。ここでは、Marketoのメリットとデメリットについて詳しく解説します。


Marketo(マルケト)のメリット

Marketoの主なメリットは以下の通りです。


圧倒的な機能数

10のアプリケーションが利用可能なため、どの企業もMAツールとして十分な機能を活用できるのがMarketoのメリットです。すべての機能をうまく活用できれば、マーケティング活動だけでなく、営業やインサイドセールスなども効率化され、成果の最大化も達成しやすくなるでしょう。


コミュニティが活発

Marketoは「ユーザー会」「ユーザー分科会」「オンラインコミュニティ」の3つのユーザーコミュニティが用意されています。Marketoだけでなく、マーケティングに関する知見やノウハウも意見交換できる場を公式が用意しているのは、メリットと言えるでしょう。


コンサルティングサービスによる支援

Marketoは初期導入の支援や、Marketoを活用したマーケティング戦略の立案支援などのコンサルティングも行っています。自社の目指す成果を、Marketoを活用して、効率的に達成できるよう支援してくれます。


Marketo(マルケト)のデメリット

Marketoのデメリットは、以下の通りです。


多機能ゆえの複雑さ

多機能であることは、一方で複雑で扱いにくいという意見も多くなる可能性があります。また、目的が不明瞭なままだと上手く使いこなせず、費用対効果と合わなくなってしまう場合もあるでしょう。

難しく感じるのであれば、初期導入支援などのコンサルティングサービスを受け、早めに扱い方に慣れる必要があります。


英語表記による扱いにくさ

Marketoのサービスはほとんどが和訳されて表示されますが、元は海外製のMAツールなため、内容が分かりにくい箇所もあります。特にサポートサイトやコミュニティサイトは英語表記が多く、直訳された表記もあるため理解に時間がかかる場合もあるでしょう。


Marketo(マルケト)の評判・口コミ


では、Marketoを実際に利用した企業からの評判や口コミはどのようになっているのでしょうか。
ここでは、「ITreview」に記載のあるMarketoのよい評判と悪い評判をそれぞれ紹介します。


Marketo(マルケト)の良い評判・口コミ

Marketoの良い評判・口コミは以下の通りです。

Marketoの評価
良いポイント
どのようなメリットがあったか
☆5

・MAツールとしての機能が揃っているのでマーケティング活動でいかようにも利用できる

・サポートが迅速で要点をついた回答が来るため使い勝手が良い

・セミナーやコミュニティが充実しているので知見を広げやすい

・顧客リストやノウハウが拠点ごとに散らばっていたがMarketoで統一され効率化された

・LPをすぐに作成でき、スコアリング機能で顧客育成も強化できる

☆4.5

・外部システムとの連携

・スマートキャンペーンの作成

・メール配信などを自動化できるので、属人化脱却と作業時間削減につながった

・APIが豊富なためMarketoだけでなく自社システムや名刺管理ソフトからも顧客データを共有できた

☆4

・Zoomとも連携できるのでウェビナー参加者の情報管理に工数がかからない

・クライアントへの効果的なアプローチができる

・エンゲージメント分析により狙いたい顧客に最適なマーケティング施策ができリード獲得しやすくなった

・密に他部門と連携できるようになり、これまで以上に信頼関係を構築できた


Marketoの多機能性を活かしてマーケティングを効率化させている企業が多く見られます。API連携が豊富なため、Zoomや自社システムとも共有できる点は、Marketoの大きな強みといえるでしょう。


Marketo(マルケト)の改善要望・口コミ

Marketoの改善要望・口コミは以下の通りです。

Marketoの評価
改善してほしいポイント
☆2

・UIが使いにくいのでどこに何があるのか分かりづらい

・価格が高い

☆2

・直感的に使えるまで苦労した

・キャンペーンの効果測定が測りづらかった

☆1

・コンテンツのUIが古い

・動作が重い


UIの部分で使いずらさを感じる声が多い印象です。使い方に慣れるまで、Marketoの公式コンサルティングサービスで初期導入支援を受けるなどして、対策を取る必要があるでしょう。

参照:Adobe Marketo Engageの最新ユーザーレビュー・評判を紹介!ITreview


Marketo(マルケト)とその他MAツールとの比較


Marketoとそれ以外のMAツールとを比較すると、どのような違いがあるのでしょうか。

「ferret One」「Marketing Hub」「Pardot」を比較して解説します。


ferret One(フェレットワン)

「ferret One」 はBtoBマーケティングに必要なCMS機能やMA機能をまるっとそろえたツールです。Web制作からリード獲得、顧客管理までできる高機能をもちながら、操作はシンプルで簡単なのが特徴です。

Marketoと比較するとBtoBマーケティングに強みがあります。開発・提供元が BtoBマーケティングのコンサルや代行支援も行っている株式会社ベーシックの「ferret」のため、テクニカルサポートだけでなく、マーケティング施策の相談も行えるため、スキルに不安がある方でも安心して活用できます。

公式サイト:https://cloud.ferret-one.com/


HubSpot Marketing Hub(ハブスポット マーケティングハブ)

Marketing Hubとは、HubSpotが提供するMAツールで、見込み顧客の獲得や育成を効率化できるツールです。Marketing HubはMarketoと比較して、インバウンドマーケティングに強く、価格も低単価で始められるのが魅力といえるでしょう。

反対に、より幅広く規模の大きなマーケティング活動を行う企業であれば、Marketing Hubよりも多機能なMarketoの利用がおすすめです。

関連記事:HubSpot(ハブスポット)とは? 評判と機能を解説


Salesforce Pardot(パードット)

Pardotとは、世界一のCRM「Salesforce」を提供しているセールスフォース・ドットコム社のMAツールです。Pardotは、Salesforceとの連携によってMAツールとしての効果を最大限発揮できる点と、BtoB向けのMAツールであるという点がMarketoと異なります。

すでにSalesforceを利用しているBtoB向け企業であれば「Pardot」がおすすめですが、そもそもBtoC向け企業の場合はPardotではなくMarketoがよいでしょう。

関連記事:Pardot(パードット)の特徴と機能とは? Salesforceと連携させて活用しよう


Marketoの利用がおすすめな企業

ここまで紹介してきた内容を踏まえると、Marketoの利用に向いている企業は以下のような企業といえるでしょう。

  • 自社に合った機能をカスタマイズしたい
  • SFAやCRMを導入しており、データを一元管理したい


自社に合った機能をカスタマイズしたい

Marketoはカスタマイズ性の高いMAツールのため、自社のニーズに合った機能の搭載が可能です。ただ、カスタマイズにはコストもかかるため、自社に合った機能でマーケティングすることで大きな費用対効果を発揮できるような、大規模なマーケティングを行う大企業に向いています

また、高機能な分、それを使いこなす高いマーケティングのスキルのあるスタッフが必要なことに注意が必要です。導入したいがスキルに不安がある場合は、合わせてコンサルティングサービスも申し込むなどの対策を行いましょう。


SFAやCRMを導入しており、データを一元管理したい

MarketoはAPI連携も豊富なため、SFAやCRMなどさまざまなツールやソフトを導入しており、それらのデータを一元管理したいという企業にもおすすめです。


MarketoとCMSツールとの連携でより効果的に

MarketoをCMSとの連携すると、リード獲得から商談化までのプロセスをさらに効率化できるでしょう。


CMSとは

CMSは、文字や画像などのデータを一元管理することで、それらを組み合わせるだけでWebサイトを制作できるツールです。Webサイト制作が簡単に行えます。

関連記事:CMSとは?導入すべき?基本から初心者にもわかりやすく解説


CMSと連携すると、リード獲得~商談化までのプロセスが効率化できる

同じリードにアプローチし続ければ必ず商談化するわけではないため、MAの効果を最大限に発揮するには、新規リード獲得も重要です。

MAと連携済みのCMSで作成したWebサイトからお問い合わせや資料請求してもらえれば、そのまま自動でMAにリード情報が蓄積されため、データをインポートする手間なく、効率的にナーチャリング活動が行えます。


Marketoで業務効率化を実現しよう

Marketoは、10のアプリケーションを駆使してリード獲得から他部門との連携までを可能にする多機能MAツールです。ほとんどのMAをMarketoで完結できるほどの機能性を持ち合わせており、操作が複雑に感じても手厚いサポートも受けられます。

多機能性を活かすためにも、規模の大きなマーケティング活動を行う企業におすすめするMAツールです。また、マーケティング特化のCMS「ferret One」との連携でリード獲得を効率化させ、制約率の向上も狙えるでしょう。


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ferret(One Tip編集部)
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登録番号 IA180169 適用規格 ISO/IEC 27001:2013 / JIS Q 27001:2014