サイトリニューアルの要件定義とは?外注先から良い提案をもらうコツも解説
サイトリニューアルは、リニューアルのコンセプトや条件を決める「要件定義」の後に、デザインやコーディングなどの「制作・開発」を行っていきます。
サイトリニューアルの事前準備である要件定義で、どれだけWebサイトの方針を練ることができるのかが、成功の秘訣です。また、要件定義では、外注先からの提案を活用することで、より効果的なサイトリニューアルが可能となります。
本記事では、サイトリニューアルにあたり必要な要件定義について解説しつつ、外注先から良い提案をもらうコツをご紹介します。サイトリニューアルを成功に導くために必要な知識を、ぜひ本記事で身につけて、実践してみてください!
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サイトリニューアルの要件定義とは?
サイトリニューアルの要件定義とは、どのようなWebサイトにリニューアルするのかを決めることです。サイトリニューアルの目的や実装する機能、予算・スケジュール、インフラ環境などを取りまとめます。
要件定義の目的
サイトリニューアルの要件定義は、発注者と、制作会社の認識を一致させる目的で行います。
ヒアリングに応じることで自社では見つけられなかった新たな課題が発見できる可能性もあります。
要件定義はいつ行うのか?
サイトリニューアルは、以下の段階で進めます。
- 要件定義フェーズ
- 制作・開発フェーズ
外注の場合は、発注前の商談の段階から要件定義をすり合わせていくことが多いです。
要件定義が十分でないと、目的を達成するために、どのようなサイトリニューアルを行うのかが定まりません。結果として、サイトリニューアルで変更すべきページ構成や実装すべき機能が漏れる可能性が高まります。
サイトリニューアルの成果を最大限にするためにも、要件定義を行ってから、制作・開発に取り掛かることが重要です。
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サイトリニューアルの要件定義で決めるべき10項目
サイトリニューアルの要件定義で決めるべき項目は、大きく分けてサイトリニューアルのコンセプトとそれを実現するための条件に分けられます。具体的には以下の項目です。
サイトリニューアルのコンセプト
- サイトリニューアルの背景
- サイトリニューアル・Webサイトの目的
- サイトリニューアル後に達成すべき目標(KGI・KPI)
- Webサイトで実施したい施策
コンセプトを実現するための条件
- サイトマップ
- 予算・納期
- プロジェクト体制
- Webサイト制作ツール
- インフラ環境(サーバー・ドメイン)
- 制作会社に依頼したい制作内容
サイトリニューアルの背景
サイトリニューアルを実施するに至った経緯や自社で洗い出した既存のWebサイトの課題をまとめましょう。
制作会社にサイトリニューアルの背景を共有することで、自社の状況や要望に寄り添った提案をしてもらえます。また、サイトリニューアルを進める上で、原点に立ち戻ることができる重要な項目になります。
サイトリニューアル・Webサイトの目的
「なぜWebサイトリニューアルを行うのか」というサイトリニューアルの目的をさらに深堀して、「誰に」「何を」「どうしてもらう」というWebサイトの目的にまで落とし込んでいきましょう。
- 「誰に」→どのような人をターゲットをするのか
- 「何を」→どんなコンテンツを見せるのか
- 「どうしてもらう」→サイトを見た後にどのような行動を起こしてもらいたいのか
プロジェクト関係者間で目的を具体的に共有することで、Webサイト制作時に意図に沿わない設計やデザインになることを防ぐことができます。
サイトリニューアル後に達成すべき目標(KGI・KPI)
Webサイトリニューアルの目的をKGI・KPIを用いて数値化することで、目的を客観的に評価できます。
理想と現状の差がわかるため、制作会社から、必要な機能やコンテンツの提案を受けやすくなります。サイトリニューアルの目的を達成するのに必要なことを明確にするためにも、必ず設定しておきましょう。
- KGI(Key Goal Indicator / 重要目標達成指標):最終的な目標数値
- KPI(Key Performance Indicator / 重要業績評価指標)KGIを達成する各施策の目標数値
関連記事:サイトリニューアルの進め方とは?タイミングと目的を見極めるコツを解説!
Webサイトで実施したい施策
Webサイトで実施したいマーケティング施策をまとめると、運用しやすいサイトを作れます。
制作会社に伝えると、「コンテンツマーケティングのために記事を投稿する機能が必要」など、Webサイト運用に必要な機能を提案してもらえるでしょう。
リニューアル後の運用を考えた提案をしてくれる制作会社に依頼すると、成果が出るサイトになります。商談の際に、どのような提案があるか確認することも大切です。
サイトマップ
商談時に、既存のWebサイトのサイトマップの洗い出しや新しいサイトマップの提案をしてもらえる会社もあります。
契約後に、想定していたWebサイトの構造と大きく異なるということにならないように、事前に提案をもらえると安心です。
納期・予算
サイトリニューアルの納期と予算をすり合わせましょう。どちらもサイトリニューアルの規模や内容によって、大きく異なります。
関連記事:Webサイトリニューアル費用相場とは?見積書項目の解説と事前に必要な準備
プロジェクト体制
サイトリニューアルを進める上で、社内で誰が何を担当するのかを明確にしておきましょう。社内の意思決定フローも確認しておくとスムーズな進行に役立ちます。
さらに、制作会社のチームについても、参加メンバーのスキルや人数、問題が発生した場合の相談先などが、サイトリニューアルを進める上で、満足できる体制かを事前に確認すると安心です。
Webサイト制作ツール
コストや社員のスキルを考慮し、Webサイトの更新やページ追加に適したツールを選択しましょう。サイトリニューアルは、より使いやすいツールへの切り替えの良い機会です。
例えば、Webサイトの運用コストを抑えたい場合は、CMSが適しています。HTMLやCSSのコーディングが必要なく、簡単にWebサイトを制作できるツールです。
関連記事:CMSとは?導入すべき?基本から初心者にもわかりやすく解説
インフラ環境(サーバー・ドメイン)
既存のWebサイトのインフラ環境を確認し、サーバーとドメインを変える必要があるかどうかを確認しましょう。
もしWebサイト制作ツールを変更する場合は、通常サーバーも変更する必要があるので、既存のWebサイトのコンテンツを移管する作業が伴います。制作会社と相談すべき事項です。
また、ドメインは既存のWebサイトのドメインパワーを引き継ぎたいかどうかによって、決めるといいでしょう。
関連記事:ホームページ作成に必須なサーバーとは?選び方まで簡単解説
関連記事:【5分でわかる】ドメイン取得の方法とは?弊社担当が伝えるメリットや料金相場
制作会社に依頼したい内容
決めるべきことは、サイトリニューアルの工程のうち、どこを外注するかです。
自社にWebサイト制作のノウハウがなければ、Webサイトの戦略設計からリニューアル後の公開までを依頼するかもしれません。一方、自社にWebサイト制作のノウハウがあれば、デザインとコーディングだけを依頼するかもしれません。
ただ、サイトリニューアルのどの工程まで請け負えるのかは、制作会社によって異なります。契約後に「できない」ということがないように、依頼したい内容と進め方を要件定義の際に確認しておくことが大切です。
サイトリニューアルの要件定義の進め方
要件定義が以下の流れで進めていきます。
- 現状の把握と課題の整理
- 仮説の立案
- 合意形成
- 要件定義書の作成
①現状の把握と課題の整理
自社で既存のWebサイトの分析を行い、課題を洗い出しを行し、要件定義の各項目をまとめておきます。
②仮説の立案
自社でまとめた要件定義の項目を、制作会社とすり合わせていきます。
制作会社からのヒアリングを通して、Webサイトの課題や解決策を明確にしていきます。ヒアリング結果から、自社のニーズに合った新しい提案や運用までを考慮した提案をしてくれる制作会社に依頼すれば、理想のサイトに近づけます。商談時に、どのような提案があるか確認することも大切です。
③合意形成
社内承認のことです。商談先の制作会社にも相談して、社内にサイトリニューアルのメリットを示す資料を集めて、プレゼンテーションを行いましょう。
サイトリニューアルが自社にどのようなメリットをもたらすのか、費用対効果を数値で客観的に示すと承認を得やすくなります。また、リニューアルに関わる他部署も巻き込んだワークショップを開くことで、あらかじめ色々な意見を聞くことができるので認識のズレも起きにくくなります。
④要件定義書の作成
リニューアルの目的、ターゲット、施策などを文書化することで、この後の制作段階で迷わず進めることができます。外注先の制作会社が作成してくれる場合も多いです。
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要件定義でサイトリニューアルの方向性がきまる
サイトリニューアルの要件定義は、発注者と制作会社の間で、どのようなサイトリニューアルすれば、求める成果を上げることができるのかを決めていきます。
忘れてはいけないことは、サイトリニューアルは、あくまで手段で、一番大切なのはリニューアル後の運用だということです。リニューアル後にもとめる成果につなげられる提案をしてもらえるようなパートナーを見つけて、サイトリニューアルを進めていきましょう。
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