リスティング広告キーワードの選定手順とは?掛け合わせの方法とおすすめツール
リスティング広告で成果をあげるには、キーワードの選定が重要です。しかし、キーワード選定に悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか?
この記事では、リスティング広告のキーワード選定手順と注意するポイントの解説や、役立つツールを紹介します。
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リスティング広告のキーワード選定前の準備
キーワードの選定前には、自社のサービスに関して理解を深め、キーワードの漏れを防ぐことが大切です。
サービスをよく知らずにキーワードを選定しても、効果的な広告運用にはつながりません。自社サービスの担当者がキーワード選定を行う際にも、作業を省略せずに、改めてサービスの情報を集めましょう。
情報は、できるだけ詳細な方がキーワード選定に役立ちます。例えば「コスト削減」とは何%削減できたのか、「女性がターゲット」とはどのくらいの年齢層なのかなど、具体的な数字を意識してみてください。
キーワード選定前の準備について以下で解説します。
自社サービスのヒアリング
自社サービスの情報を集める方法は1次情報収集と1.5次情報収集の2種類があります。
1次情報収集は、対面での情報収集です。サービス担当者に直接話を聞いたり、自身でサービスを利用してみて情報を集めます。担当者には、どのようなサービスなのか、強みや弱みは何なのかなどをヒアリングすると良いでしょう。
1.5次情報収集は、Web上での情報収集です。以下のようなWebページから情報収集できます。
- SNS
- Q&Aサイト
- 競合サービスのWebサイトレビュー
Google広告のヘルプページにも記載があるように、実際にサービスを利用したユーザーの声は重要です。自社では想定していなかった強みなど、新たな訴求ポイントに気づけるかもしれません。
競合サービスの調査
自社サービスの競合についても調査し、情報を集めます。複数のサイトをチェックし、価格や強み、どのような広告文で掲載されているのかを調査しましょう。
自社サービスの方が優れているポイントや、劣っていてアピールしない方がいいポイントなどを発見できます。
ターゲットの分析
サービスを利用するユーザーの情報を分析しましょう。分析ができていなければ、最適なキーワードが分からず、CVに繋がらないユーザーに広告を配信してしまいます。
費用を抑えたいユーザーに、高価格なサービスの広告を配信しても意味がありません。年齢、性別、課題、サービスを知るきっかけ、なぜサービスを求めているのか、抱えている問題点・悩みなど、できるだけ詳細に情報を分析しましょう。
BtoBの場合は、企業の状況や、担当者の職種、役職なども重要です。
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リスティング広告で狙うキーワードの選定手順
リスティング広告で狙うキーワードの選定基準は、以下の通りです。
手順①メインとなるキーワードの洗い出し
どのようなキーワードで自社サービスが検索されるかを考えながら、メインキーワードを洗い出します。メインキーワードは単体で検索される語句です。
企業名やサービス名の他にも、類似・周辺サービスやニーズ、成約のタイミングなどの観点から考えてみましょう。例えば、CRMツールの広告では「CRM」「CRMツール」の他にも「顧客管理」「SFAツール」といったキーワードが想定されます。
メインキーワードは、類義語も含めできるだけ多く集めた方が、漏れを防げます。
手順②掛け合わせるキーワード集め
メインとなるキーワードが決まったら、掛け合わせるサブキーワードを考えましょう。メインキーワードだけではなく、サブキーワードを合わせて登録した方がよりCVにつながりやすいキーワードになります。
例えば、広告運用代行会社を探している場合、「広告運用」のキーワードで検索しているユーザーは、自分でやるか代行に依頼するか、まだ検討中の可能性もあります。「広告運用 代行 費用」と掛け合わせたキーワードの方が、具体的で、より代行に依頼したい意志が高いと考えられるため、効果的です。
検索時に出てくるサジェストキーワードは、一緒に検索される可能性が高いキーワードを予測して表示しています。掛け合わせるキーワードを考える際には、ぜひ参考にしてみてください。
手順③検索ツールの利用
キーワードを考える際には、便利な検索ツールを利用するのがおすすめです。キーワード選定に良く利用される、検索ツールを2つ紹介します。
Googleキーワードプランナー
Googleキーワードプランナーは、Googleの持つ検索データを利用して、キーワードの選定をサポートするツールです。利用にはGoogle広告のアカウントが必要です。
自社サービスのキーワードを入力するか、出稿予定のWebサイトを読み込ませると、関連キーワードの候補が表示されます。月間平均検索ボリューム、競合性、ページ上部に掲載された広告の入札単価(低額帯・高額帯)、広告インプレッションシェアのデータも表示されるため、キーワード選定の参考にできます。
▼Googleキーワードプランナーについては、下記の記事もぜひ参考にしてみてください。
→【初心者も分かる】Googleキーワードプランナーの使い方入門
ラッコキーワード
ラッコキーワードは、サジェストキーワードを表示する無料のキーワードリサーチツールです。
サジェストキーワードだけでなく、Yahoo! 知恵袋や Googleトレンド、教えて! gooの情報まで取得し、検索者の検索意図やニーズも把握できます。
自分たちでキーワードを考えるのにも限界があります。ツールを使えばよりキーワードの候補が増え、キーワード漏れを防げるので、積極的に活用しましょう。
手順④マッチタイプの設定
選定したキーワードにはマッチタイプを設定します。マッチタイプは、設定したキーワードで広告が表示される範囲を制限でき、想定していない検索語句での広告配信を防げます。
マッチタイプには、完全一致・フレーズ一致・部分一致・絞り込み部分一致の4種類ありますが、2021年7月に絞り込み部分一致の新規作成ができなくなりました。
今回は完全一致・フレーズ一致・部分一致の3つを解説します。
完全一致
完全一致は、選定したキーワードと検索語句が完全に一致した場合に広告を配信します。検索意図が同じことがポイントで、「女性」と「レディース」のように検索語句が違っても、選定キーワードと同じ意味であれば広告が表示されます。
部分一致・フレーズ一致の中で最も広告の表示範囲が狭く、表示回数は少なくなりますが、狙ったターゲットへの広告配信が可能です。検索ボリュームが多いキーワードに向いています。
フレーズ一致
フレーズ一致は、選定キーワードが検索語句に含まれる場合に広告を表示するマッチタイプです。キーワードの前後に他の語句を追加しても表示されます。
完全一致よりも広く、部分一致よりもターゲットの範囲を絞って広告を表示するので、ターゲットを的確に狙えます。
部分一致
部分一致は選定したキーワードが入っていなくても、キーワードの一部・関連ワード・類義語が検索語句に含まれていれば広告が配信されます。
完全一致・フレーズ一致と比べて広告表示の頻度は高く、多くのユーザーにアピールできる点がメリットです。
意図しない検索語句でも表示されるので、部分一致ばかりを設定すると、費用対効果は低くなってしまいます。
手順⑤除外キーワードの設定
CVにつながらないキーワードは除外設定をしましょう。除外設定したキーワードで検索されても広告が配信されないようになります。
除外するキーワードには以下のようなものがあります。
- 「キャンセル」「トラブル」といったネガティブキーワード
- 自社サービスと関係がないキーワード
- 競合他社のサービス名
ネガティブキーワードや関連性のないキーワードで検索され、広告が表示されても、CVには繋がりません。費用を無駄にしないためにも、除外キーワードの設定は重要です。
除外しすぎは機会損失を招く可能性もあるので注意しましょう。
リスティング広告のキーワード選定で注意するポイント
リスティング広告のキーワード選定をする場合、以下のことに注意しましょう。
予算を考えてキーワードを選ぶ
キーワード選定は予算を考慮して行わなければなりません。
予算は限られているので、費用対効果の良くなるキーワード選定が必要です。以下3点に気をつけながら選定しましょう。
①CVに繋がりやすいキーワード
予算が少ない企業は、CVに繋がりやすいキーワードから優先的に登録しましょう。CVに繋がりにくいキーワードで広告配信を行っても、費用対効果が悪くなります。
②入札単価と競合
入札単価が効果に見合った金額か、競合に勝てそうなキーワードかに注目します。入札単価を高くすると、競合に勝つ可能性は上がりますが、単価が高い分、費用がかかることはデメリットです。
低くすれば、競合に負けて広告が表示されなくなってしまいますが、表示された際の費用は抑えることが可能です。また、入札単価が低く競合も多いキーワードは、競合にユーザーをとられてしまう可能性があります。
入札単価と競合の状況はツールを利用して確認できます。
③検索ボリューム
十分な検索ボリュームがあるキーワードを選びましょう。検索ボリュームが少ないと、そもそも広告表示がされにくくなります。
リスティング広告運用開始後もキーワードをこまめに調整する
リスティング広告は、運用開始後もキーワードをこまめに調整する必要があります。
CVに繋がりそうなキーワードは新規で追加します。効果が出ていないキーワードは停止したり、新たなネガティブワードも除外設定に追加しましょう。
成果がいいキーワードの入札単価を上げれば、CVにつながる可能性もさらに高くなります。運用開始後も、どのような検索語句で検索されているのかしっかり把握することが大切です。
キーワード設定可能な数には上限がある
設定できるキーワード数の上限に注意しましょう。GoogleとYahoo!のキーワード上限数は以下の通りです。
Googleアドワーズ
広告グループのターゲット(キーワード・プレースメント・オーディエンス リストなど)は、1アカウントにつき500万個、広告グループごとでは2万個です。
Yahoo! 広告
以下4つの総数が1アカウントにつき5万個、広告グループでは2千個です。
- キーワードの個数
- 「対象外キーワードツール」で設定した対象外キーワードの個数
- ターゲットリストの広告グループとの関連付け個数
- 動的検索連動型広告のターゲット設定(配信・除外)の個数
すぐに上限に達することはありませんが、必須キーワードを優先し、掛け合わせたキーワードを登録しすぎないようにします。
表記ゆれには自動で対応してくれるので、むやみに設定して登録数を増やす必要はありません。
▼参考
Google:https://support.google.com/google-ads/answer/6372658?hl=ja
Yahoo!:https://ads-help.yahoo.co.jp/yahooads/ss/articledetail?lan=ja&aid=11267
失敗しないキーワード選定に取り掛かろう
リスティング広告においてキーワードの選定は、広告運用が成功するかどうかを左右する、重要な作業です。事前に自社サービスについて、しっかり情報を集め、検索ツールを利用して、キーワードの取りこぼしがないようにしましょう。
キーワードを選ぶ際には、CVにつながりやすいか、入札単価は妥当か、検索ボリュームは十分かに注目してみてください。マッチタイプの設定や、除外キーワードの設定、広告運用開始後の調整をしっかり行うことで、より高い費用対効果が期待できます。
また、こちらの資料ではさらに実践的な方法も解説していますので、合わせてご活用ください!
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