コーポレートサイトのリニューアルを成功に導くポイントを解説!
企業の顔であるコーポレートサイト。うまく活用すれば、自社の強みや魅力などをアピールでき、競合他社との差別化を図ることができます。
しかし、実際はうまく運用できていないという企業が多いのも事実。そこで考えたいのが、コーポレートサイトのリニューアルです。
以下では、コーポレートサイトをリニューアルするのが必要なシーン、全体の流れや注意すべきポイントなどを解説します。
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コーポレートサイトリニューアルが必要なシーンとは?
1.リードが少ない
リード、つまり見込み客を獲得することは、企業が成功・成長する上では必要不可欠です。リードがなければ売上を増やすことができないからです。
しかし、このリードが減ったもしくは初めからないという場合は、コーポレートサイトのリニューアルをした方がいい可能性があります。
サイトへの流入やアクセスが少ないという時は、サイト内の情報やコンテンツの整理、SEO対策やオウンドメディアマーケティング、さらにはUI/UXといったユーザビリティの見直しで改善できることがあるからです。
下記の記事でリードの獲得の手順を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
Webサイトは優秀な営業マン! リード獲得のための4つのステップ
2.コーポレートサイト公開から時間が経過した
インターネットは、急速な勢いで技術が開発され続けています。コーポレートサイトを公開してから時間が経過している場合、新しい技術が活用できないこともありますので注意が必要です。
例えば、スマートフォンやタブレット端末。これらが普及したことで必然的にPCだけではなく、モバイル端末に合わせたサイトを作成することが必要となりました。
コーポレートサイトが古いままだと、デザインや機能面がモバイル端末で見にくく、ユーザーが利用しにくい・見づらいという環境を作ってしまうことがあるのです。伝えたい情報が伝わらないという事態を招いてしまうこともあるので注意が必要です。
また、インターネット回線の速度も日々向上しており、ユーザーは動画を利用しやすい環境になってきています。コーポレートサイトでの動画の利用も検討したいところです。
3.保守にコストがかかりすぎている
コーポレートサイトを運営するには、保守コストが発生します。特に外部のWeb制作会社や保守運用会社に依頼している場合は、保守・運用・更新などに必要な保守費を支払わなければなりません。
リニューアルでCMS(コンテンツマネジメントシステム)を導入し、自社で管理ができれば、運用を外注する必要がないため、コストダウンにつなげることも可能です。
加えて、CMSはHTMLなどの専門的な知識の必要はなく操作もしやすいため、専門の技術者を置かずともコーポレートサイトを更新したいタイミングで更新できるといった利点もあります。
4.情報が増えすぎた
コーポレートサイトに情報が増えすぎた場合、本来ユーザーに伝えたい情報がコンテンツに埋もれてしまうことがあります。サイト内の情報構造が複雑になり、ユーザーがアクセスしたい情報にアクセスしづらくなってしまっていることもあります。
コーポレートサイトをリニューアルする際には、このように複雑になってしまった情報を整理することが重要です。
例えば、よく見られているページと・見られていないページの精査をしたり、各コンテンツへの導線を整備することでCV(コンバージョン)へとつながるように再構成したりするのです。
参考:CTAを改善してコンバージョンを増やす 7つの簡単な方法
5.会社の方針が変わった
経営者の交代や経営方針の変更、もしくは事業の変更など、会社の方針が変更になった場合には、コーポレートサイトのリニューアルをしたほうがいいことがあります。
会社の方針が変わるということは、伝えるべき企業のビジョンやビジネスモデルが大きく変わることになります。古いままのコーポレートサイトでは、ユーザーに正しい情報を伝えられなくなってしまうのです。
コーポレートサイトリニューアルのフロー
サイトリニューアルの担当を任された場合には、リニューアルの全体像を知っておきましょう。サイトリニューアルは以下のような流れで進めることになります。
- 現状分析、課題整理
- リニューアルのゴール/目的の整理
- KGI及びKPI策定、要件定義
- 見積もり、予算確保
- パートナー選定
- ワイヤーフレーム作成
- デザイン作成
- コンテンツ作成及び素材の用意
- コーディング、組み込み
- 公開前チェック
- 公開
コーポレートサイトのリニューアルでは、まず現状分析と課題、目的の整理を行います。自社はどのような状態で、課題は何かということを整理して、リニューアルで何を目的にすべきかを明確にします。
次に、リニューアルのゴールであるKGIを定め、それを達成するためのKPIを定めます。ここまで考えてきたことを要件定義としてまとめたら、制作を進めていくことになります。
予算を確保し、パートナーを決め、ワイヤーフレームやデザイン、コンテンツを作成し、Webサイトをコーディングします。その後、すべてのページをチェックをしてから公開します。
コーポレートサイトリニューアルのポイント
コーポレートサイトリニューアルの各フローでは、注意すべきポイントがあります。これらのポイントを押さえておくことで、よりスムーズにリニューアルを行うことができます。
リニューアルを成功させるためにも、確認しておきましょう。
1.現状分析、課題整理
まず、現状のコーポレートサイトを分析し、課題を見つけなくてはなりません。何が問題で、どんなところを改善すべきかがわからなくてはリニューアルをしても成果につながらないからです。
すでに公開されているページでどんなページが読まれていて、どのページでよく離脱しているか、成約をしているページはどこかなどを調査しましょう。
Googleが提供しているアナリティクスやSearch Consoleといったアクセス解析ツールを利用することで、現在のコーポレートサイトの情報を見ることができます。
2.リニューアルのゴール/目的の整理
コーポレートサイトのリニューアルにおいて、ゴールと目的は重要です。
リニューアルは全社的に関わるプロジェクトになるため、ゴールと目的を定めておかなければ、関わる人間それぞれが目指すものが異なってしまう可能性があるからです。目的を定め全員の認識を合わせておくことで、リニューアルの議論の方向性がブレる事態を避けられます。
コーポレートサイトのリニューアルの目的は、アクセスや問い合わせの増加、サービスを知ってもらう、株主に対してIR情報を見てもらうなど様々なものが考えられますが、明確に定めて全社に周知するようにしましょう。
参考:Webサイトリニューアルの進め方とは? 目的設定に重要な要件定義と3つの手順
3.KGI及びKPI策定、要件定義
リニューアルのゴールは、定量化しなければゴールを達成したかどうかがわかりません。ゴールを明確にするために、KGI(重要目標達成指標)を設定します。
例えば、「資料請求数が月間100件」や「メール問い合わせが月間50件」などのように、具体的な数値を設定しましょう。
KGIを決定したらKPI(重要業績評価指標)を策定します。これはKGIを達成するための具体的な数値を指す中間目標のことです。「自然検索からの流入が月間1,000人」というように具体的な数値を設定しましょう。
KGIとKPIを定めたら、それらを達成するのに必要な要件を定義します。
4.見積もり、予算確保
コーポレートサイトをリニューアルするには、予算の確保が必要です。サイトを新しく作ることになるので、大きな費用がかかるからです。
サイトの規模や利用するCMS、依頼する会社によって費用は異なりますので、複数の会社に見積もりを依頼し比較するのもよいでしょう。
見積もりでは、「CMS利用料」「サイト設計費」「ディレクション費」などのように、項目ごとに小分けに費用を出してもらうことで、予算感が掴みやすくなります。見積もりを元に予算を確保します。
5.パートナー選定
見積もりをもとに、パートナー選定を行います。パートナーは大まかに分けると、CMSを提供しているベンダーと、ホームページ制作会社の2つがあります。
この中から、得意分野・実績・Webマーケティングの知識の有無など、自社の目的を達成するための条件を満たしているかが、パートナー選びのポイントになります。
パートナーとともに、利用するCMSの選定を行います。現在では、メール配信機能やアクセス解析、顧客データベースの管理といった豊富な機能を備えたマーケティングに向いたCMSもあります。
6.ワイヤーフレーム作成
Webサイトを作り始める前に、どんなページ構成でどんなコンテンツを掲載するか、ページにコンテンツをどのように配置するかの設計図である「ワイヤーフレーム」を作成します。
ワイヤーフレームによって、ページ内の画像やテキストのレイアウトや内容のイメージをつかむことができますし、用意すべきコンテンツも明確になります。
7.デザイン作成
設計図であるワイヤーフレームが出来上がったら、デザインを作成します。
サイトのデザインによって、ユーザーに与える印象は大きく左右されます。デザインが企業のイメージに合っているか目的に合っているかを確認しましょう。
また、ユーザーにとって使いやすいデザインになっているのかも確認しておきたい重要なポイントです。
8.コンテンツ作成及び素材の用意
各ページのコンテンツを作成していきます。そのために必要なテキスト、画像や動画素材などを用意します。
リニューアルでは、既存のコンテンツをどう利用するかも考える必要があります。既存サイトで収益を生んでいるコンテンツを削除してしまうと、損失が発生する可能性があるので注意しましょう。
9.コーディング、組み込み
コーディングは、デザインで作成したものをプログラミング言語でWebサイトとして機能するように作ることです。
CMSのベンダーを利用する場合はコーディングは必要ありませんが、制作会社に依頼する場合はこの作業をしてもらわなくてはなりません。サイトで動きを入れる場合には、指示を出しておく必要があります。
10.公開前チェック
リニューアルが完了してコーポレートサイトが出来上がったら、必ず動作確認をしましょう。ブラウザや端末によっては、表示が崩れたり動作不良が起こったりすることがあります。
テキストの誤字脱字などもこの段階で発見されることがありますので、念入りに行ってください。
11.公開
問題がないことが確認できたら、本番環境で公開し、リニューアルが完了となります。
コーポレートサイトリニューアル後の注意点
コーポレートサイトを公開したら、リニューアル作業は終了ということではありません。その後にも行う作業がありますので、把握しておきましょう。
1.Googleに知らせる
公開したサイトをGoogleに認識してもらい、クローラーがサイトを巡回するようにしなくてはなりません。
そのためにはGoogle Search Consoleを利用して、WebサイトのURLを登録したり、XMLサイトマップを送信したりしなくてはなりません。
また、既存サイトからURLが変わったページがある場合には、リダイレクト処理を行うことが大事です。
2.お知らせ、プレスリリース配信
公開後には、リニューアルしたサイトを周知しましょう。
ステークホルダーに知らせることで、より良い企業イメージを与えることができます。リニューアルに込められた想いやビジョンを発信することによって、より効果的なプロモーションとすることもできます。
「PR TIMES」などのニュースリリース配信を行っているサイトを利用することで、これまで知らなかった人に企業の存在を知らせることができます。
3.振り返り、修正
サイトを公開して一定期間を過ぎた後、あらかじめ設定しておいたKPIを確認しましょう。もし指標の数値がKPIに満たない場合は、コーポレートサイトに問題があるかもしれません。
ユーザーに読んでもらいたいページが読まれているか、アクセスや直帰率、CVなどの数値をデータを元に振り返って確認しましょう。
不足分との差分を埋めるには何が必要かを考え、修正すべき点があれば改修を行い、またデータを取りましょう。このように、KGIを達成するためのPDCAを何度も回し続けていくことが重要です。
コーポレートサイトリニューアルの事例
コーポレートサイトのリニューアルを弊社で行った事例を紹介します。
株式会社ジェック様の事例
コンサルティングを行っている株式会社ジェックのリニューアル事例です。
コーポレートサイトのシステムが古く自力で更新が難しかったこと、問い合わせ数が減ってきていたことからリニューアルを実施。
「サイトの更新性」や「潜在顧客の獲得」といった悩みを、ferret Oneでリニューアルしたことにより改善しました。
セミナーページやブログコンテンツを作成し、SEO設定を行うことで、セミナーやメルマガの申し込み数が増えたそう。これまでに流入のなかった検索キーワードからもアクセスがあるようです。
株式会社ハー・ストーリィ様の事例
女性視点から購買変化やトレンド情報を収集・分析を行っている株式会社ハー・ストーリィの事例です。
リニューアルするまではサイト構造が複雑でわかりにくく、伝えたい情報をうまく伝えられていませんでした。それによって離脱率が高まり、お客様と関係が築けていなかったのです。
ferret Oneでリニューアルをすることで、ユーザーが情報を見やすいサイトに変えるとともに、直感的なインターフェースによって毎日サクサクとサイト管理を行えるように。
分析もメールマーケティングもひとつのCMSで行えており、1か月300件の資料ダウンロード達成し、新規リードも獲得したそうです。
コーポレートサイトのリニューアルは目的に合わせて
コーポレートサイトは適切に活用することで、ブランディングやリード獲得・採用強化など、さまざまな効果を発揮します。
自社のサイト運用の目的を正しく設定した上で、訪問者のニーズに合わせてリニューアルを行いましょう。リニューアルした後も、設計した目標と比較しながら随時改善を行うことが大切です。
社内で共通認識を持ち、成果の出るコーポレートサイトリニューアルを目指してください。
弊社ではサイトのリニューアルや、リード獲得、問い合わせ管理、メール配信、A/Bテスト、LP作成、キャンペーン管理など、コーポレートサイトの運用に必要な機能を一通り揃えたオールインワンマーケティングツール「ferret One」をご提供しています。ferret Oneについては、まずは無料でダウンロードできる資料をご覧ください。
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