ChatGPTでビジネスメール・メルマガを作成する方法とは?マーケターが解説!
メールは企業間の主要なコミュニケーション手段です。
特にBtoBではアポイントメールなどのビジネスメールだけでなく、メルマガ配信がナーチャリング活動の重要な施策になっています。
この記事では、マーケターの視点から、ChatGPTを活用して効果的なビジネスメールやメルマガを作成する方法について解説します。メール作成の基本的な手順を抑えつつ、どのように活用すればいいのか、プロンプト例やツールをお伝えしますので、ぜひ日々のマーケティング活動で活用してみてください!
■関連資料
→BtoB企業向け!Chat GPTをマーケティング施策で活用する方法
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ChatGPTはメール業務の何に活用できるのか?
ChatGPTはメール業務の何に活用できるのか、メールの種類別に紹介します。具体的な活用手順やプロンプトは「ChatGPTを活用したメール作成方法」や「ChatGPTにメール作成を依頼するプロンプト例」で解説します。
ビジネスメール(お礼、アポイント、リマインドなど)の作成
- メールの件名を作成する
- メール本文を作成する
メルマガの作成
- どのような内容を送るか壁打ちする
- メールの件名を作成する
- メール本文を作成する
- アイキャッチのデザイン案を作成する
ChatGPTを活用したメール作成方法
ChatGPTを活用したメール作成方法は、以下の手順で行えます。
- メールの目的やターゲットを設定する
- ChatGPTにお願いしたい業務を決める
- ChatGPTによる文章生成
- 確認・編集
①メールの目的やターゲットを設定する
まずは、作成するメールの目的やターゲットを明確に設定します。
メールはマーケティングの手段です。求める成果を出すには「誰に、何をしてほしいのか、そのためにどのような情報を伝えなければならないのか」という事項を最初に整理しておくことが重要です。
例えば、以下のような整理を行うとよいでしょう。
ビジネスメールの場合の例
【メールの目的】ターゲットにどのような行動をしてほしいか考えましょう
【ターゲット】どのような顧客・顧客層にアプローチするか具体的に考えましょう
|
メルマガの場合の例
【メールの目的】ターゲットにどのような行動をしてほしいか考えましょう
【ターゲット】どのような顧客層にアプローチするか具体的に考えましょう
|
②ChatGPTにお願いしたい業務を決める
メール業務の何をChatGPTにお願いしたいのかを決めましょう。例えば以下のような業務にChatGPTが活用できます。
- メルマガのテーマ決め
- メルマガのアイキャッチ案の作成
- メール本文の作成
- メールの件名の作成
メールの目的や業務の進捗、個人のスキルによって、ChatGPTにサポートしてほしいと思う業務は様々だと思います。
例えば
- すでにメルマガのテーマが決まっているので、メール本文・件名の作成だけお願いする
- アポイントメールやお礼メールなど、ビジネスメールのテンプレートをいくつか作成したいので、メール本文・件名の作成をお願いする
など、適宜、効率化したい工数をお願いするとよいでしょう。
③ChatGPTによる文章生成
ChatGPTにプロンプトを与えると、ChatGPTが自動的に文章を生成してくれます。
プロンプトとは、ChatGPTに伝える質問文のことです。ChatGPTにお願いしたいことをプロンプトに落とし込んで入力しましょう。
意図に沿った回答を得るためには、正しいプロンプトを入力する必要があります。
プロンプトにはある程度の型があることが分かっていますので、「ChatGPTにメール作成を依頼するプロンプト例」で紹介するプロンプトを元に、意図に沿った回答が得られるプロンプトを探してみましょう。
④確認・編集
ChatGPTが自動生成した文章を確認し、必要に応じて編集を行いましょう。
メールの本文や件名の場合は、ターゲットに沿った言葉選びがなされているか、不快感を与える表現や誤った情報を含んでいないか、適切なフォーマットであるかなど、確認する必要があります。
メルマガのテーマ決めのような壁打ちの場合は、ChatGPTとやり取りを続けながら、ブラッシュアップしていきましょう。
▼メルマガの作り方のコツを解説した記事もあります!こちらで改めて確認しておきましょう
→【例文あり】メルマガの作り方とは? 効果的な配信方法と運用のコツ
ChatGPTにメール作成を依頼するプロンプト例
ChatGPTにメール作成を依頼するプロンプト例をご紹介します。
質問意図に沿った回答をもらうコツは、回答の条件を絞ることです。ChatGPTにメール作成を依頼するプロンプトの場合は、整理した作成するメールの目的やターゲットを明確に示すとよいでしょう。例を参考にしてみてください。
- メルマガのテーマ決め
- メルマガのアイキャッチ案の作成
- メルマガ本文の作成
- アポイントメール本文の作成
- メールの件名の作成
▼プロンプトの作り方のコツは、こちらの記事で紹介しています。
→ChatGPTをマーケティングで活用する方法とは?基礎知識からツールまで解説!【プロンプト例つき】
メルマガのテーマ決め
▼プロンプト例
あなたはプロのマーケターです。下記を考慮して、メルマガのテーマを考えてください
"""
#メルマガの目的
ホワイトペーパーをダウンロードしてもらいたい
#メルマガのターゲット
日々のマーケティング施策に悩んでいるマーケティング担当者
#回答例
・表形式で回答する
|メルマガのテーマ|読者の心理|ホワイトペーパーのコンテンツ案|"""
▼このプロンプトで出力されたChatGPTの回答
また、もっと案を出してもらいたいときは「もっとありませんか?」「ほかにもありますか」などと入力すると、より多くの案を出してくれます。
ホワイトペーパーを送付するメルマガのテーマ案を、ホワイトペーパーのコンテンツ案とともにChatGPTに考えてもらいました。合わせて、メールのターゲットの心理までも出してもらっています。
実際にメルマガとして活用するには、より自社のターゲットに合った課題に寄せていく必要がありますが、テーマを考えるたたき台としては十分活用できそうです。
▼メルマガ配信コンテンツに悩んだ際には、こちらの記事も参考にしてみてください
→【例文あり】BtoBメルマガ担当者に聞く!おすすめ配信コンテンツ6選
メルマガのアイキャッチ案の作成
▼プロンプト例
「メルマガのテーマ決め」で出してもらった案から、ChatGPTにメルマガのアイキャッチの案を作成してもらいました。
あなたはプロのマーケターです。下記を考慮してメルマガのファーストビューに掲載する図形・画像のアイデアを教えてください。
"""
#メルマガの目的
ホワイトペーパーをダウンロードしてもらいたい
#メルマガのターゲット
SEOを理解し、上位表示させることが重要であると認識しているが、具体的な方法が分からないと感じているマーケティング担当者
#メルマガのテーマ
SEOの基礎知識と上位表示の方法
"""
▼このプロンプトで出力されたChatGPTの回答
ChatGPTに相談することで自分にはないアイデアをもらえます。何もない所からデザインを考えるのは大変ですが、デザインのアイデアをもらえれば、それをきっかけに、より良いアイデアが思いついたりと、デザインの工数が減らすことができます。
また、現在、CanvaのAIフォトジェネレーター「Text to Image」のように、テキストからAIが自動で画像を作成してくれるツールも増えています。ChatGPTに考えてもらったデザイン案を画像生成AIツールに入力することで、デザインも自動で作成することができます。
メルマガの本文の作成
▼プロンプト例
「メルマガのテーマ決め」で出してもらった案から、ChatGPTにメルマガの文章を作成してもらいました。
あなたは企業のマーケティング担当者です。
下記を考慮してメルマガの本文を作成してください。
"""
#メルマガの目的
ホワイトペーパーを紹介し、ダウンロードしてもらう
#メルマガのターゲット
SEOを理解し、上位表示させることが重要であると認識しているが、具体的な方法が分からないと感じているマーケティング担当者
#メルマガのテーマ
SEOの基礎知識と上位表示の方法
#ホワイトペーパーの内容
SEOの基礎知識から、具体的な上位表示のための施策(例:キーワード選定、コンテンツ最適化、リンク戦略)を解説する。
#メール本文内容に関する注意点
・~ではありませんか?と冒頭に読者の悩みに寄り添うリード文を入れる。
・ホワイトペーパーの内容を紹介するため、ホワイトペーパーを読むとわかるようになることを箇条書きで3つ紹介
・ホワイトペーパーダウンロード用の【CTA】を挿入する
#出力形式について
・丁寧かつ、親しみやすい文体にする
・300文字程度で作成する
"""
▼このプロンプトで出力されたChatGPTの回答
最終的にホワイトペーパーダウンロードを促すメルマガ本文を作成するプロンプトにしてみました。
指定していませんが、件名まで入れてくれました。送付するホワイトペーパーの見所や送付するターゲットの悩みと合っていかなど確認すべきポイントはありますが、たたき台としては十分活用できそうです。
ただ、同じような内容を聞く企業担当者も多いので、みんながChatGPTを使うと同じメールが送られてしまうことになるではないかと不安になる方もいらっしゃるかと思います。
そこで、編集部で何度か同じプロンプトをChatGPTに入力してみました。すると、毎回違う内容・形式で出力されてたため、そのような心配は現状しなくてよさそうです。
ChatGPTにプロンプトを入力しても、思ったような回答が得られなかった場合は、時間をおいてみたり、プロンプトを調整しながら、何度かChatGPTに質問して、自分の意図に合った内容の文章が出力されるまで試してみるとよいでしょう。
アポイントメール本文の作成
▼プロンプトの例
あなたは企業のマーケティング担当者です。
下記を考慮してアポイントメールのテンプレートを作成してください。
"""
#メールの目的
アポの獲得#メールのターゲット
サービス資料を読んでくれた企業の担当者#注意
・拝啓、敬具は使用しない
"""
▼このプロンプトで出力されたChatGPTの回答
ビジネスメールのテンプレートがあっという間に出力されました。ビジネスメールはある程度決まった型があるためか、少ない情報でも十分なできあがりです。
あとは自社の商品・サービスの特徴や顧客が抱えているであろう課題感の言及を手動で盛り込むだけで、よりよいテンプレートが完成しそうです。
作成したメール本文の添削
▼プロンプトの例
「メルマガの本文の作成」でChatGPTが生成したメルマガ本文を、ChatGPT自身に添削してもらいました。
以下のテキストを、もっと分かりやすい文章に段階的に改善してください。
テキスト:"""
ここにメルマガ本文入力
"""
#やること
・文章を修正加筆し、推敲を行う。
・専門知識がない人が読んでも理解できるような文章にすること
#回答例
改善後の文章:(改善後の文章)
改善点:(箇条書きにした改善点)
▼このプロンプトで出力されたChatGPTの回答
もともと誤りなかったChatGPTの作成した文章を添削したせいか、大きな変化はみられませんでしたが、「専門知識がない人が読んでも理解できるような文章にすること」と指定したため、すこし簡潔な表現に変わりました。
文法や言葉の誤りの指摘やニュアンスの変更が依頼可能なため、必要に応じて添削をお願いしてみましょう。
メールの件名の作成
▼プロンプトの例
「メルマガの本文の作成」でChatGPTが生成したメルマガ本文から、ChatGPTにメールの件名を考えてもらいました。
あなたは企業のマーケティング担当者です。
下記のメルマガの件名の案を10個提案してください。
"""
ここに本文を入力
"""
▼このプロンプトで出力されたChatGPTの回答
出来上がったメルマガの本文から、件名の案を提案してもらいました。本文を要約して件名の案を出してもらえており、的を得た件名が出力されています。
開封してもらうメルマガの件名を作るにはいくつかコツがありますので、そのコツを抑えてブラッシュアップしていけばよいので、件名作成についても作業が楽になりそうです。
▼メールの件名について、こちらの記事で詳しく解説していますので、ブラッシュアップの際には参考にしてみてください!
→法人営業メールでアポに繋がる件名の書き方とは?初めて送る時から使える3つのポイント
→メルマガのタイトルで開封率を上げる方法とは?思わず開く件名をつける7つのコツ
ChatGPTでメールを作成するメリット
ChatGPTを活用すると、どのようなメリットがあるのか、2つ紹介します。
- 時間と労力の節約
- 自分にはないアイデアをもらうことができる
時間と労力の節約
ビジネスでは、大量のメールを作成し、送信しなければなりません。
商談中の顧客や既存顧客に手作業でメールを作成する場合、多くの時間と労力が必要です。また、メルマガの場合も定期的に内容やコンテンツを変えて、見込み顧客のニーズに合ったメール文を作成するのは、大変な作業です。
ChatGPTなら、短時間で多数のメールを作成することができます。今までメール作成にかかっていた時間が削減され、他のマーケティング活動に割く時間を増やせるようになります。
自分にはないアイデアをもらうことができる
メルマガを作成する際に、どのようなテーマで送ろうか悩んでしまいますよね。特にひとりマーケターの場合は、相談相手がおらず、テーマが自分の知識に偏ってしまったり、ネタ切れになってしまいがちです。
ChatGPTは学習した膨大なデータから、多種多様なジャンルのアイデアを出してくれます。気を遣ってしまいがちな上司や同僚への相談と比べて、ChatGPTはいつでもすぐに壁打ち相手になってくれるため、心理的なハードルが低いのもメリットです。
ChatGPTでメールを作成する注意点・対策
ChatGPTでメールを作成する際に、注意しておかなければならない点があります。合わせて対策も紹介しますので確認しておきましょう。
- 正しくない情報が含まれている可能性がある
- 個人情報をChatGPTに送信しない
- 相手に合わせた表現にいいかえる
正しくない情報が含まれている可能性がある
ChatGPTの文章は、あくまで学習したルールに従って自動で生成されたものです。そのため、事実とは異なった内容が含まれていることがあります。
対策
メール本文の作成を依頼する場合には、必ず人の目で誤った情報が含まれていないか、不適切な表現がないか、など確認してから送付しましょう。
個人情報をChatGPTに送信しない
ChatGPTに入力した情報が学習データに使われて、ChatGPTが別の第三者への回答時に使用してしまう可能性はゼロではありません。
対策
名前やアドレスなどの個人情報や法的な重要性がある場合には、ChatGPTに入力せず、メール送信時に手動で追記するようにしましょう。
相手に合わせた表現にいいかえる
メールでは、相手に敬意を払う表現や適切な敬称を使用することが重要です。また、相手のリテラシーにあった言葉選びにも注意が必要です。
ChatGPTは、学習したルールに従って文章を出力しているため、そうした相手の立場や人柄、知識を考慮した表現は苦手としています。場合によっては、相手に対して不快感を与える表現が含まれている可能性があります。
対策
目的に合わせたメールを作成するためにも、必ずメールを受け取る相手の立場になって、手動で適切な文言に修正しましょう。
ChatGPTを活用してメールが作成できるツール・サービス
ChatGPTを活用してメールが作成できるツール・サービスを紹介します。これらを活用することで、最適なプロンプトを見つける手間が省けたり、使用しているマーケティングツール内でシームレスにChatGPTが活用できるため、より効率的に業務が進められるようになります。
AIアシスタント機能でメール文を自動作成「ferret One」
「ferret One」はBtoBマーケティングに必要な機能をまるっとそろえたツールです。AI搭載で、マーケティング施策の自動化も可能です。
例えば「メール支援機能」では、メール文面の作成、メールのタイトル案を提供、メール文面の添削が可能。「より丁寧な文面へ変更」や「よりカジュアルな文面へ変更」など、メールのテイストの調整もできるため、顧客の要望に合わせて、より自社らしさ・サービスらしさが出る文面に仕上げることができます。
BtoB企業をの支援実績から培ったノウハウをプロンプトに落とし込んで搭載されているため、BtoBマーケティングのスキルやプロンプトを作成するスキルに自信がなくても、手軽に使いこなせるのがメリットです。
参考:https://cloud.ferret-one.com/
Gmailのメールのサンプル文を作成「ChatGPT Writer」
「ChatGPT Writer」はGoogleChromの無料拡張機能です。Gmailと連携してメールのサンプル文を作成してくれます。
どのようなメールを作成したいのか一言入力するだけで、メール文が生成されるため、Gmailを使って、日々メールのやり取りをする場合に便利なツールです。
メール本文提案機能実装のメール配信システム「める配くん」
「める配くん」は株式会社ディライトフルが提供するメール配信システムです。
2023年4月よりChatGPTによるメールのタイトルや本文の提案がもらえる機能がリリースされています。
キーワードを入れるだけで自動で文章が作成され、そのままメールシステムで送信できるため、メール業務の工数の削減が期待できます。
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000003791.html
まとめ:ChatGPTでメール業務が楽になる
ChatGPTはメール業務において、以下のような業務に活用できます。
- ビジネスメール(お礼、アポイント、リマインドなど)やメルマガの件名・本文の作成
- メルマガの内容の壁打ち
- メルマガのアイキャッチデザイン案の作成
どんなメールを送ったらいいかアイデアに詰まった際やよく送るビジネスメールのテンプレートを作成したい際など、ChatGPTを活用すればすぐにヒントや答えがもらえるため、業務が楽になります。
また、プロンプトを作成するのが苦手だったり、手間な場合は、ChatGPTと連携済みのツールを活用すれば、プロンプトを作らなくてもよいので、利用をおすすめします。
ChatGPTはまだ新しい技術であり、慣れるまでは注意が必要です。無理に活用しすぎず、自分に合った使い方を見つけましょう!
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→BtoB企業向け!Chat GPTをマーケティング施策で活用する方法
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