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第2章:小規模組織(3名以下)の現状と課題|BtoB調査レポート2025【運用体制編】

はじめに

「少人数でマーケティングを回しているが、常に手が足りない」「施策を打ちたいが、日々の業務に追われて進まない……」そんなお悩みを抱えていませんか?

3名以下の小規模組織は、意思決定が速く小回りが利くメリットがある反面、ひとたび業務量が増えると「リソース」と「ノウハウ」の壁に阻まれるというデメリットもあります。

本章では、BtoBマーケティング担当者330名の調査データをもとに、小規模組織が直面している「リアルな課題」と、そこから抜け出すための「解決の糸口」を徹底分析しました。

なぜ、頑張っているのに成果が出にくいのか?優先順位の付け方に問題はないか?データから見える「小規模組織の勝ちパターン」を探ります。現状を打破するヒントとしてご活用ください!

  • この記事で分かること
  • データで見る小規模組織の2大課題とは?
  • 売上直結の施策を優先する組織ほど陥る意外な落とし穴とは?
  • 少人数でも成果を出す組織が実践している「外部活用」と「仕組み化」のポイント

サマリー

「忙しくて全部は読むのは大変…」という方に向けて、各調査データの重要なポイントをまとめました。関連する章へのリンクもつけておりますので、気になるところだけでもぜひ詳細をお読みいただき、マーケティング活動にご活用ください!

最大の課題は「リソース不足」と「ノウハウ不足」

小規模組織が抱える課題のトップは「兼務で集中できない(31.8%)」でした。さらに「ノウハウがない(29.6%)」という回答も多く、人手不足と知識不足の両方の壁に阻まれている現状が明らかになりました。

→ ❹小規模組織の課題について

「判断軸」によって、直面する壁の正体が変わる

施策を決める基準は「外部提案(37.5%)」と「社内リソース(37.5%)」で二極化しています。「売上直結」を重視する層はノウハウ不足に、「データ」を重視する層は実行リソース不足に陥りやすい傾向があります。

→ ❺/❻効率化の工夫と、優先順位の判断軸の実態

「SEO」や「事例」など、将来の資産作りが後回しに

リソース不足で実施できていない施策の筆頭は「SEO・ブログ(40.9%)」や「事例コンテンツ(31.8%)」です。手間がかかるストック型施策が後回しにされ、将来のリード獲得に向けた種まきができていません。

→ ❼リソース不足で実施できていない施策について

外部活用は「人手不足」の解消だけでなく、「質」も引き上げる

外部リソースを活用した企業の約3割が「コンテンツの質の向上」をメリットとして挙げています。単なる作業代行としてではなく、プロのノウハウを取り入れてアウトプットのレベルを高める投資として活用するのが、成果への近道です。

→ ❽/❾/❿小規模組織の外部リソース活用について

小規模組織の課題について

小規模組織(3名以下)が直面している課題の正体とは何でしょうか?まずは全体のアンケート結果から見ていきましょう。

Q.

現在の体制での施策実行において、どのような課題がありますか?

A.

「兼務で集中できない(31.8%)」が最多。リソースとノウハウの不足が2大要因

注目ポイント

01

「1人で複数業務を兼任しており集中できない」が3割を超えトップ

注目ポイント

02

「ノウハウがない」「優先順位が決められない」など知識面の課題も深刻

最大の課題は「リソース」と「ノウハウ」の壁

調査の結果、小規模組織で最も多かった課題は「1人で複数業務を兼任しており集中できない」で31.8%でした これに「手が回らない」「実行できない」といった回答を合わせると、リソース(人手・時間)に関する課題が全回答の47.2%を占めています

また、見逃せないのがノウハウ面の課題です。「社内にノウハウがない(29.6%)」「施策ごとの優先順位が決められない(27.3%)」といった回答も多く、これらを合わせると34.3%にのぼります

つまり、小規模組織はリソース不足とノウハウ不足という2つの壁に阻まれている現状が明らかになりました。

【分析】リソース不足の裏にある「抱え込み」の実態

さらにデータを詳しく分析すると、課題を感じている企業ほど、「重たい施策」を社内で抱え込んでいる実態が見えてきました。

「計画を立てても実行できない」と回答した層の内製状況を見てみると、なんと63.6%が「ホワイトペーパー・導入事例制作」を社内リソースで行っています

ホワイトペーパーや導入事例は、企画・取材・執筆・デザインと多くの工数がかかる施策です。これらをリソースが限られた少人数チームで無理に内製しようとした結果、キャパシティオーバーになり、計画通りに進まなくなっている構造が見てとれます。

【分析】Web制作への依頼だけでは解決しない

また、「コンテンツ制作が進まない」という課題を持つ企業のデータからも、興味深い事実が判明しました。

「コンテンツ制作が進まない」と悩む企業の52.2%は、実は「Web制作会社」への外注を利用しています しかし一方で、この層の「戦略設計」に対する外部リソース活用率はわずか13.0%と非常に低いのが特徴です

これは、「サイトを作る・更新する」という作業の手足は外注できているものの、「どんなコンテンツを載せるか」という戦略や企画部分が社内で詰まっていることを示唆しています。

サイトを作るプロはいても、戦略を考えるプロが不在であるため、結果として施策全体のスピードが上がらないという、外注のミスマッチが起きていると考えられます。

❺/❻効率化の工夫と、優先順位の判断軸の実態

次に、小規模組織が限られたリソースの中で成果を出すためにどのような工夫をしているのか、そして施策を進める際に「何を基準」に判断しているのかを見ていきましょう。

Q.

小規模体制でも成果を出すために、実施している工夫や取り組みはありますか?

A.

「定期的な振り返り(35.2%)」が最多。PDCAを回す意識は高い

Q.

現在、施策を進める際にどのように優先順位や実行判断をしていますか?

A.

「外部提案」と「社内リソース」が同率1位。明確なルールがない企業も25%

注目ポイント

01

効率化施策は「定期的な振り返り(35.2%)」がトップ。「AI・ツール活用(31.8%)」も浸透しつつある

注目ポイント

02

施策の判断基準は「外部パートナーの提案」と「社内リソース」が37.5%で真っ二つに分かれる

注目ポイント

03

約4分の1の企業は「明確なルールはなく都度調整」しており、属人的な運用になっている

運用工夫はPDCA重視。判断基準は「外部視点」か「内製重視」かで二極化

小規模組織における効率化の工夫としては、「月1など定期的な振り返りを仕組みにしている(35.2%)」が最も多く、次いで「AIやツールの活用(31.8%)」、「外注パートナーとの役割分担(31.8%)」が続きました 。リソース不足を補うために、PDCAサイクルの定着やツールの導入に取り組んでいる様子がうかがえます。

一方で、施策の「優先順位の決め方」については判断が割れています。「外部パートナーの提案をもとに判断(37.5%)」と「社内リソースで対応できるものから選ぶ(37.5%)」が同率で並びました。プロの視点を積極的に取り入れる層と、自社のキャパシティ内で完結できることを最優先する層で、スタンスが明確に分かれています。

また、「明確なルールはなく都度調整している」という回答も25.0%存在します 。少人数だからこそ柔軟に動ける反面、体系的な判断基準を持たずに運用している組織も少なくないのが実情です。

【分析】施策決定の軸によって、直面する課題は変わる

さらにデータを分析すると、この「施策の判断軸」の違いによって、直面している課題の傾向が明確に異なることが判明しました。

1. 「売上直結」重視派は、ノウハウ不足に陥りやすい

「売上や商談に直結しそうな施策」を優先して着手している企業群では、「社内にノウハウがない(50.0%)」という課題を抱える割合が非常に高くなっています

一見、売上に直結する施策を優先するのは正しい判断に見えます。しかし、目先の「顕在層」ばかりを追っていると、いずれリード獲得が頭打ちになるタイミングが訪れます。その際、次に打つべき一手(準顕在層へのアプローチやナーチャリングなど)の戦略ノウハウを持っておらず、施策が行き詰まってしまうパターンが多いと考えられます。

2. 「データ」重視派は、実行リソース不足に直面する

一方で、「KPIや過去の成果データをもとに判断している」というデータドリブンな企業群はどうでしょうか。この層は、改善すべき点が見えているため「ノウハウ不足」の課題は比較的少ない(27.6%)傾向にあります

しかしその代わりに、「計画を立てても実行できない(48.3%)」「複数業務の兼任で集中できない(48.3%)」といった実行面での課題が突出して高くなっています「データ分析でやるべきことは分かっているのに、実行するための手足が足りない」というジレンマに陥っている状況と言えるでしょう。

❼リソース不足で実施できていない施策について

次に、小規模組織が限られたリソースの中で成果を出すためにどのような工夫をしているのか、そして施策を進める際に「何を基準」に判断しているのかを見ていきましょう。

Q.

リソースの制約で「本当はやりたいが、実施できていない施策」はありますか?

A.

「SEO・ブログ(40.9%)」が最多。工数がかかるストック型施策が後回しに

注目ポイント

01

SEOやブログ、事例など、制作に手間がかかる「ストック型」の施策が軒並み未着手に

注目ポイント

02

特に「SEOコンテンツ」は約4割、「導入事例」は約3割の企業がやりたくてもできていない現状

今を優先して、未来を捨ててしまっている?

調査の結果、リソース不足で実施できていない施策の第1位は「SEOコンテンツやブログの更新(40.9%)」、次いで「事例コンテンツ(31.8%)」、「MA施策(30.7%)」となりました

これらに共通するのは、制作に手間と時間がかかる「ストック型」のコンテンツであること、そして即効性よりも中長期的な「ナーチャリング」や「資産化」に効く施策であることです。「やりたい」という意向はあるものの、日々の業務に追われて後回しになり、結果として将来のリード獲得の種まきができていない状況が浮き彫りになりました。

【分析】「売上直結」重視派は、潜在層向け施策を捨てている

さらにデータを分析すると、施策を決める「判断軸」によって、捨ててしまっている施策の傾向が異なることがわかりました。

「売上や商談に直結しそうな施策」を優先している企業ほど、SEO(58.3%未実施)やホワイトペーパー(54.2%未実施)といった「潜在層」を開拓するための施策に着手できていません。広告やLP改善など、すぐに数字が出る施策には着手できている一方で、将来の顧客を育てる活動が犠牲になっていると言えます。

【分析】「社内リソース」重視派は、工数が多い施策を捨てている

一方、「社内リソースで対応できること」を優先軸にしている企業はどうでしょうか。

施策実行の際に社内リソースを重視する層は、「SEOコンテンツ(60.6%未実施)」や「事例コンテンツ(57.6%未実施)」など、制作工数が大きい施策に着手できていない割合が非常に高くなっています。リソースの壁がそのまま施策の壁となり、重要なコンテンツ制作が後回しにされている現状が浮き彫りになりました。

「今の売上」や「今のリソース」を追うあまり、将来の売上を作るための資産づくりが犠牲になっている状況こそが、小規模組織が陥りやすい自転車操業の正体と言えるでしょう。

❽/❾/❿小規模組織の外部リソース活用について

リソースもノウハウも足りない中で、成果を出している組織は何をしているのでしょうか? 調査結果からは、単なる「外注」とは一味違う、小規模組織ならではの賢いリソース活用術が見えてきました。

Q.

外部リソースを活用して良かった点は?

A.

「未着手の施策が実行できた(35.8%)」に加え、3割が「質の向上」を実感

Q.

施策を安定的に実行するうえで、どのような「仕組み」が必要だと感じますか?

A.

「ツールと人的サポートがセットになった運用体制(42.1%)」が最多

Q.

少人数体制で成果を出すうえで、最も必要だと感じていることは?

A.

「質の高いコンテンツを短期間で作る手段の確保(34.1%)」が第1位

注目ポイント

01

外部活用のメリットは、リソース確保だけでなく「コンテンツの質向上(31.3%)」や「戦略への集中(29.9%)」にもある

注目ポイント

02

必要な仕組みとして、単なるツール導入だけでなく「人的サポート」とのセットを求める声が4割超

注目ポイント

03

成果への最短ルートは、ボトルネックになりがちな「コンテンツ制作」のスピードと質を担保すること

外部リソースは「手」だけでなく「質」を買う手段

外部リソース活用のメリットとして最も多かったのは「社内で手が回らなかった施策に着手できた(35.8%)」でしたが、注目すべきは2位の「コンテンツの質が向上した(31.3%)」です

小規模組織において、外部パートナーは単なる「作業の手」ではありません。自社にはない専門ノウハウを取り入れることで、内製するよりも高いクオリティのアウトプットを出し、結果として「成果までのスピード」を早めるための投資であると捉えられています。

また、外部に実務を任せることで「社内の戦略設計に集中できるようになった(29.9%)」という回答も多く、本来やるべきコア業務にリソースを割くためにも有効であることがわかります。

「ツール×人的サポート」が小規模組織の勝ちパターン

安定的な運用の仕組みとして、「マーケティングツールと人的サポートがセットになった運用体制(42.1%)」が最も支持されました

小規模組織では、高機能なツールを導入しても、それを使いこなす時間やノウハウが不足しがちです。だからこそ、ツールの効率性と、困ったときに相談できるプロの伴走(人的サポート)を組み合わせることが、最も現実的で効果的な解決策となっているようです。

「全部自分でやる」のではなく、ツールや外部パートナーの力を借りて「質の高いコンテンツを短期間で作る手段」を確保すること。これが、リソースの壁を突破し、少人数でも成果を出し続けるための鍵と言えるでしょう

まとめ

本章の調査データから明らかになった、小規模組織(3名以下)におけるマーケティング運用の「課題」と「解決のヒント」をまとめます。

1. 「リソース」と「ノウハウ」の欠乏がボトルネック

3名以下の組織では、日々の業務に追われる「リソース不足」と、効果的な戦略を描けない「ノウハウ不足」が同時に発生しています。特に戦略設計の内製率は低く、ここが施策全体の成果を左右する要因となっています。

2. 「今」を優先するあまり、「将来の資産」を捨てている

目の前の「売上」や「社内でできること」を優先順位の軸にした結果、制作工数がかかる「SEO」や「導入事例」といった重要なストック型コンテンツが未着手になりがちです 。これにより、中長期的なリード獲得が先細りするリスクを抱えています。

3. 勝ち筋は「ツール」と「プロ」のハイブリッド活用

少人数で成果を出している組織は、すべてを内製で頑張るのではなく、外部リソースを賢く活用しています。「ツール」で定型業務を効率化しつつ、「外部のプロ」に制作や戦略支援を頼ることで、リソース不足を解消しながら施策の「質」と「スピード」を高めています。

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ferret(One Tip編集部)
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