CRMツール8種を比較紹介|SFA・MAとの違い、自社に合うCRMの選び方とは
CRMツールにはさまざまな種類があるため、どのツールが自社に合っているのかを比較して判断するのは難しいものです。
そこで、おすすめできるCRMツールの特徴を調査。各ツールがどのような企業に適しているかをまとめました。CRMと他ツールとの違いや、選び方もご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
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目次[非表示]
- 1.CRMとは
- 2.CRMとSFAとの違い
- 3.CRMとMAとの違い
- 4.CRMに期待できる効果
- 5.ツール選定時にチェック!便利なCRM搭載機能
- 6.CRMツールを比較
- 7.CRMと連携すると便利なツール
- 8.まとめ
CRMとは
CRM(カスタマー リレーションシップマネジメント)とは、顧客との関係値を向上することで自社の利益を最大化させるマーケティング手法のことです。
CRMツールは、企業の顧客情報管理や、顧客へのマーケティングアプローチを行います。見込み顧客、既存顧客、優良顧客それぞれのデータを分析し、今後の戦略策定に役立てられるのです。
CRMとSFAとの違い
SFA(セールス フォース オートメーション)は、営業活動を効率化させるシステムです。
CRMとの大きな違いは、SFAは営業部門の業務サポートに特化していることです。SFAは、営業部門がより効率的・効果的なセールス活動を行うための、売上管理や業務サポート機能が充実しています。
顧客情報をCRMと連携することで、営業担当者の業務負担を軽減できます。
CRMとMAとの違い
MA(マーケティング オートメーション)は、マーケティング担当者が担う業務を自動化できるツールです。
リードのセグメント分けや、メールによるナーチャリング、最適なタイミングでのマーケティングアプローチが行えます。
顧客情報を貯めておくデータベースであるCRMと異なり、MAは顧客情報を活かしたマーケティングアプローチができるものです。
CRMに期待できる効果
CRMを導入することで、社内の業務が円滑に進むようになるだけでなく、顧客の満足度も向上する効果が期待できます。なぜそのような効果があるのでしょうか。
他部署と連携しやすくなる
CRMを活用すると、営業(インサイドセールス)部門、マーケ部門、カスタマーサクセス部門など、社内全体の各部署で顧客情報をリアルタイムに共有できます。
部署間で把握する顧客情報のバラつきがなくなることで、顧客対応をスムーズに行えるようになります。
顧客満足度が向上する
CRMに記録された履歴をもとに対応することで、顧客が求める対応ができるようになるため、顧客満足度向上へ繋がります。
顧客との信頼関係維持を促進することで離反を避ける効果も。顧客に合ったコミュニケーションと追加提案によって、LTV向上にも貢献するのです。
業務効率化・時短を実現
CRMは顧客情報管理のデータベースとして、他ツールとの連携が可能です。
SFAをはじめとした他ツールへ顧客情報を自動送信することで、データ打ち込み等の業務削減ができるだけでなく、MAなどを活用した効果的なマーケティングアプローチにも貢献します。
また、CRMにリアルタイムでステータスが記録されれば、営業担当者などにヒアリングせずとも顧客情報が見られるので、情報共有の時間を短縮することにもなります。
ツール選定時にチェック!便利なCRM搭載機能
CRMを選ぶ際には、下記の機能をチェックしておくことで、より自社に合うツールを見つけやすくなります。
- 顧客管理機能
- 顧客分析機能
- メール配信機能
- イベント管理機能
- 顧客サポート機能
選ぶときにチェックすべきこれらのポイントについて、詳しく解説していきます。
顧客管理機能
顧客管理機能とは、顧客の連絡先など個人情報、購買履歴や購買傾向、問い合わせ履歴などを管理できる機能のことです。
セグメント分けや顧客属性に合わせたメール配信、属性ごとの管理、ソーシャルメディアの情報の連携なども重要です。
顧客分析機能
顧客分析機能とは、顧客の購買行動などを分析し、マーケティング施策に活かす機能です。
顧客の行動履歴をもとに見込み度合いを可視化することで、ホットリードの抽出や、レポートの自動作成ができます。
メール配信機能
メール配信機能とは、既存顧客はもちろん、休眠顧客やアタック中の見込み顧客に対してなど、セグメントに合わせたメール配信を行う機能です。
イベント管理機能
イベント管理機能とは、セミナーや展示会などのマーケティング施策で得られた顧客情報や購買行動などのデータを管理する機能です。データは、次回以降のイベント等に活かせます。
顧客サポート機能
顧客サポート機能とは、顧客の疑問を解決するための機能で、カスタマーサポート業務などで活用できます。
カスタマーコミュニティや、問い合わせへの回答内容を蓄積できるデータベースが作成できる機能などが挙げられます。
CRMツールを選ぶ際のポイント
CRMツールを選ぶときには、以下のポイントも考慮して選びましょう。
- 予算の確認
- UIが自社に合っているか
- 欲しい機能が搭載されているか
CRMはサブスクリプションであることが基本ですので、継続的に料金を支払い続けるにあたり社内の予算を確認しなくてはなりません。
UIについては、そのシステム自体の使用感はもちろん、システムの対応デバイスが自社運用に合っているかを確認します。例えば、営業担当者が出先でタブレットやスマホなどで利用したい場合に、PC以外で利用した際にも使いやすいかどうかを確認しておく必要があります。
自社で利用する予定の機能が搭載されているか、今後の長期的なマーケティング計画において利用しそうな機能を確認しておきましょう。
CRMツールを比較
ferret Oneが厳選したCRMツールを紹介します。各ツールの以下の特徴をまとめましたので、選ぶときに参考にしてください。
安定的な人気を誇る、世界初のCRM「Salesforce」
- API連携できるツールが豊富
- トレーニング機能が充実
- 月額3,000円〜
- CRM運用のノウハウがない企業におすすめ
「Salesforce」は、世界的に人気なツールで20年以上の歴史があります。
その特徴としては、API連携できるツールが豊富にあることです。Salesforceには様々なAPIが用意されており、SATORI・formrun・freee・クラウドサイン・NP掛け払い・Intercom・HiCustomerなど、様々なツールと連携することができます。
また、顧客のヘルススコアリングをはじめとしたオンボーディングサポート機能やトレーニング機能が充実していることも特徴です。
このようにシステム開発用ツールや基幹システムなどAPI連携できるツールも豊富なので、自社ですでに他システムを利用している場合や、検討している場合におすすめ。トレーニング機能が充実しているので、自社にCRM運用のノウハウがない場合にも安心です。
<価格>
Essentials:月額3,000円/ユーザー
Professional:月額9,000円/ユーザー
Enterprise:月額18,000円/ユーザー
Unlimited:月額36,000円/ユーザー■製品URL:https://www.salesforce.com/jp/products/sales-cloud/overview/
営業データの分析をしたいならこれ!「Oracle Sales Cloud」
- 営業配置の見直しに便利なテリトリー分析機能
- データなどをもとにした売上予測機能
- 価格:月額7,800円から利用可能
- マーケティング強化を図りたい企業におすすめ
Oracle Sales Cloudも世界的に利用されているクラウドCRMシステムで、営業配置の見直しに便利なテリトリー分析機能や、顧客の行動パターンや蓄積データなどをもとにした売上予測機能に力を入れています。
顧客の購買履歴からパターンを抽出しスコアリングができるなど、人の目では発見できない新たな視点も得られるため心強いツールです。
これらの機能があることで、分析や予測機能で自社のマーケティング強化に繋げたい企業や、全国展開をしていて地域ごとの購買傾向を見たい場合には特におすすめです。
<価格>
Professional Edition:月額7,800円/1ユーザー
Standard Edition:月額12,000円/1ユーザー
Enterprise Edition:月額24,000円/1ユーザー
■製品URL:https://www.oracle.com/jp/corporate/features/salescloud/
1度の入力で様々なカタチに情報を可視化「eセールスマネージャーRemix Cloud」
・忙しいセールスパーソンを支える機能充実
・導入後のサポートが丁寧
・月額3,000円から利用可能
・導入から定着までのフォローが必要な企業におすすめ
eセールスマネージャーRemix Cloudは、一度の入力で、レポート機能やタイムライン表示、アクション管理や名刺管理などに自動反映してくれる、忙しいセールスパーソンに必見のシステムです。
導入後は担当のアドバイザーが組織への定着をサポートしてくれる上、ユーザー向けの説明会の開催や、初級者から上級者まで活用ステージに合わせたセミナーも用意されているので、導入から定着までのフォローが欲しい場合に特におすすめです。
営業組織の業務効率化を図りたい場合には心強い味方となります。定着率が95%、満足度が3年連続No.1という点も安心材料です。
<価格>
スケジュールシェア(グループウェアのみ):月額3,000円/1ユーザー
ナレッジシェア(閲覧のみ):月額6,000円/1ユーザー
スタンダード:月額10,000円/1ユーザー■製品URL:https://www.e-sales.jp/
新感覚のマップで顧客管理!優秀な連携APIで効率UP「GEO CRM」
- 顧客カルテ機能が充実
- 豊富なAPIと連携
- 初期費用50,000円、月額1,800円から利用可能
- 訪問営業が多い企業におすすめ
「GEO CRM」は、マップ上に顧客の情報を集約できるのが特徴のツールです。顧客へのヒアリング時にその場で入力できる「顧客カルテ機能」により、出先でリアルタイムに顧客情報のアップデートができます。
連携できるAPIが豊富なので、例えば自社の顧客情報や財務管理をする基幹システムと連携させることで二重管理の手間を省け、業務効率向上に繋げられます。SFA、ERP、会計システムなど、様々なツールとの連携が可能です。
訪問営業が多い企業や他部署連携をしたい企業にはもってこいのツールです。
<価格>
スタンダード:初期費用50,000円、月額1,800円/1ユーザー
プロフェッショナル:初期費用100,000円、月額2,400円/1ユーザー
■製品URL:https://www.bluetec.co.jp/geocrm/
世界で15万社が導入!豊富な機能とカスタマイズ性の高さが特徴「Zoho CRM」
- 名刺スキャンからも見込み客登録できてかんたん
- サポートコンテンツが豊富
- 月額1,440円から利用可能
- ツール導入に不慣れな企業におすすめ
自社に合わせたレイアウトへカスタマイズでき、直感的な操作で編集できるので、事業拡大やフローの見直しがあった際にも、使い勝手が良いように各担当者ごとに最適化できます。
Webフォーム、SNSなどWebからの見込み顧客登録はもちろん、無料アプリの「Zoho Card Scaner」を使えば名刺スキャンによる自動情報入力も可能です。
サポートコンテンツも豊富で、利用トレーニングやサポート窓口があるので運用時も安心。お役立ち動画、ノウハウeBookは社内の研修・引継ぎ時にも大いに役立つでしょう。
導入後45日以内であれば利用トレーニングも受けられるので、ツール導入に不慣れ・不安がある企業におすすめです。
<価格>
スタンダード:月額1,440円/1ユーザー
プロフェッショナル:月額2,400円/1ユーザー
エンタープライズ:月額4,200円/1ユーザー
アルティメット:月額5,400円/1ユーザー
■製品URL:https://www.zoho.com/jp/crm/
定着率99%!誰でもシンプル・カンタンに使える国産ツール「ちきゅう」
- Googleマップなどとの連携が可能
- 国産ならではの手厚いサポート体制
- 月額1,480円から利用可能
- シンプルな使い勝手を求める企業におすすめ
「ちきゅう」は、定着率が驚異の99%という、リピート率の高いCRMです。導入支援セミナーなどサポートが手厚く、国産ならではの安心感があるのがその理由のひとつでしょう。
Gmail、Googleマップ、カレンダー、MA、帳票など社内外の営業シーンで使うツールとの連携が可能なのも特徴で、これらを利用している場合は、自動入力による業務効率化が期待できます。
直感的な操作で使いやすいことや、月額1,480円からというコストパフォーマンスの高さも人気の秘密です。金額こそリーズナブルですが、顧客管理はもちろん、商談ステータスの可視化やグラフ作成、営業担当者のタスク管理やレポート機能等、様々な機能を搭載しています。
必要な機能とセキュリティは担保しつつ、ベテラン営業などPCリテラシーを問わずに使いやすいCRMをお探しの方はこのツールがおすすめです。
<価格>
ライト:月額1,480円/1ユーザー
スタンダード:月額2,980円/1ユーザー
プロ:月額4,980円/1ユーザー
エンタープライズ:月額9,800円/1ユーザー
■製品URL:https://chikyu.net/
SNSさながらの直感的操作が魅力「kintone」
- 顧客情報を一元管理
- データにコメントが書き込める機能搭載
- 月額780円から利用可能
- 多くの媒体から顧客情報共有が必要な企業
「kintone」では、メールやExcel、紙媒体でバラバラに管理された顧客情報をWebブラウザ上でシンプルに一元管理できます。
アップされたデータに対して指示やアドバイス、コメントが書き込めるので、1人のクライアントに対して複数の担当者がつく場合でもチーム連携を取りやすいです。
SNS感覚でメンション機能付きチャットが使え、テキスト情報だけでなく添付ファイルなどに蓄積された情報も全文検索機能で一括検索できるので、引継ぎ時にも情報共有がスムーズです。
多くの媒体からの顧客情報の共有が必要な企業におすすめです。しかもマルチデバイス対応でセキュリティ対策もされており、日・中・英とグローバル対応のため、リモートワークや海外拠点の場合にも使いやすいです。
<価格>
ライトコース:月額780円/1ユーザー
スタンダードコース:月額1,500円/1ユーザー
■製品URL:https://kintone.cybozu.co.jp/
Office連携で日常業務からのシームレスに入力可能「Microsoft Dynamics 365」
・イベント管理機能が使いやすい
・Officeシステムとの連携でシームレスに情報管理
・月額7,070円から利用可能
・複数部署を一元管理したい企業
「Microsoft Dynamics 365」はMicrosoftのツールだからこそ、ほとんどの企業で使われているOfficeシステムとの連携で、日常業務の延長での情報入力ができ業務のムダを省くことができます。
イベント予約やウェビナー、会場・講演者管理などのイベント管理機能があるのでオンライン完結でのリード獲得やナーチャリングにも寄与するでしょう。
ホットリードの特定や、パイプラインの分析などAI活用による業務効率化・分析サポートも特徴です。
営業担当者、マーケティング担当者はもちろんのこと、財務や人事にも役立つ情報管理ができるため、部署連携をしたい企業におすすめです。
<価格>
月額7,070円/1ユーザー~
■製品URL:https://dynamics.microsoft.com/ja-jp/
CRMと連携すると便利なツール
最後に、CRMと連携すると便利なツールを紹介します。SFAはCRMと同じ機能を兼ねているツールも多いため、ここでは割愛しています。
MA
CRMの顧客情報をもとにメールなどでアプローチすることで、リードナーチャリングができます。顧客のセグメントに合わせたメール配信やイベント管理など、自動で顧客それぞれに合わせたアプローチが可能になります。
顧客の行動履歴をCRMで管理することで、ツール同士の相乗効果を発揮できます。
名刺管理ツール
顧客と交換した名刺の記載情報を基にセグメント分け、属性に合わせたアプローチができます。
リード管理を効率化できるため便利ですし、名刺管理ツールによってはメール配信機能もあるのでこちらもナーチャリングに有効です。
まとめ
CRMツールは、企業が顧客との関係性を維持するために大きく貢献し、社内での業務効率化やコミュニケーション円滑化にも活躍します。
先述した、選び方のポイントや各ツールの特徴を参考に、自社に合うツールを見つけてみて下さい。
弊社が提供するBtoBマーケティングツール『ferret One』は、本記事で紹介したkintoneやSalesforceなど、CRM機能を備えたツールとの連携が可能です。CMS機能が搭載されており、貴社の顧客へのマーケティングアプローチをサポートできますので、気になる方は無料の資料請求やデモ体験にて詳細をご覧ください。
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