サイトのミッションを設定しよう! リニューアルで失敗しないためのポイント
以前の記事でご紹介した「BtoBサイトリニューアルで失敗しないための7つのポイント」を個別に解説していくシリーズ、今回のテーマは「サイトのミッション」です。
第1回で解説した「サイトリニューアルの目的・目標」を達成するために必要不可欠なのが「ミッションの明確化」です。ミッション設定をきちんとしておかないと、ユーザー不在のひとりよがりなサイトになってしまう可能性があります。
今回は、そもそも「サイトのミッションとは何なのか?」から、「ミッションを明確化していく方法」について解説します。
■あわせてよく読まれている資料:戦略設計を丁寧に練り直したい方へ
→BtoBのサイトリニューアルにおける、KGI / KPIの設計方法
目次[非表示]
リニューアルに必須!「サイトのミッション」とは
サイトにおける「ミッション」とは
サイトで紹介するサービス(事業)が
「誰の」
「何を」
「どのように解決するのか」
を言語化したものです。自社の強み(コアバリュー)と言ってもよいでしょう。
サイトリニューアルにあたり、これらを改めて整理して定義するのが「ミッションの明確化」です。
■誰の
- 誰のためのサービス・商品なのか?
- コアなお客様は?
- 獲得したいターゲットは?
この「誰の」が「ターゲット」にあたります。
■何を
- ターゲットはどんな課題を抱えているのか?
- 何を解決したいと思っているのか?
■どのように解決するのか
- その問題をどのように解決するのか?
- どんな価値を提供すれば解決できるのか?
- 自社しか提供できないものは何か?
例として、ferret Oneのミッションをご紹介します。ferret OneのWebサイトは、このミッションを前提として作られています。
■誰の(ターゲット)
企業のマーケティング担当者
■何を
- ツールが散在し、Webマーケティングを行う環境が整っていない問題(Webサイト制作、メールマーケティング、LP制作、フォーム設置など)
- 外部に依頼してもうまく理想のサイトができず、制作と修正にコストも手間もかかってしまう問題
- BtoBマーケティングのノウハウがなく、どんな施策を打てばよいのかわからない悩み
■どのように解決するのか
- Webマーケティングに必要な機能が1つにまとまったツール
- HTMLやCSSがわからなくても直感的にページ作成・修正ができるCMS
- 不明点が出てきたら気軽に相談できるサポート体制
を提供することで、解決します。
なぜミッションの明確化が必要なのか
Webサイトをリニューアルする際、なぜこの「ミッションの明確化」が必要なのでしょうか。それは、ミッションこそ「サイトを通じてユーザーが知りたいこと」だからです。
ユーザー側が最終的に知りたいのは「このサービスは自分たちの課題を解決してくれそうか」「このサービスを使えば自分たちのビジネスに有利に働くか」です。これらのユーザーが求めている答えに適切なメッセージを用意することが、Webサイトの役目になります。
「サービス(事業)が、誰の、どんな課題を、どのような方法で解決していけるのか」というミッションを明確にすることで、Webサイトを訪問したユーザーが「サービスを選ぶべき理由」を理解しやすくなるのです。
ミッション・ターゲットを明確化せずに、サイトリニューアルをするとどうなる?
ミッション・ターゲットを明確化せずにサイトをリニューアルすると、ユーザー不在のリニューアルになってしまいがちです。企業が伝えたいことを伝えるだけのサイトになりやすく、誰のためのサイトかわからなくなってしまう可能性があります。
例)
- 「当社のこだわり」「〇年の実績」など自社が伝えたいことばかりで、ユーザーの悩みに寄り添っていない内容
- ユーザーのニーズに沿わない製品・サービス・機能の羅列
- 「高機能で使いやすい」などの、ユーザーが共感できない表面的なキャッチコピー
こうしたサイトは、ユーザーの課題を解決するためのメッセージを発信できていません。自社として言いたいことを発信しているだけになってしまいます。こうしたサイトから、ユーザーが「問い合わせしたい」と思う確率は低いことは想像できるでしょう。
ミッション明確化のためのヒント
では、ミッションをどのような方法で整理していけばいいか、いくつかヒントをご紹介します。ミッションを深掘りし、関係者間ですり合わせていきましょう。
1. サービスの関係者を集めて話し合う
関連部署から意見を集めてみましょう。サービスについての反応は、直接顧客と接する営業やカスタマーサポートがよく把握しているでしょう。今後どのような売り方をしたいかは、経営層が新しいアイディアを考えているかもしれません。様々な意見をすり合わせながら、整理していきましょう。
<やってしまいがちなつまづきポイント>
サイトリニューアルを主導する部門内だけで、ミッションを決めてしまうことがあります。マーケティング部門のメンバーが担当になることが多いでしょう。
この場合、売りたい顧客(マーケ担当が見ている顧客)と実際売れている顧客(営業担当が見ている顧客)が違うのというのはよくあることです。マーケ部門内の意見だけで決めてしまうと、現在買ってくれている顧客を無視してしまうことになりかねません。
ミッションを設定するためには異なる角度からの意見が必要です。必ず関係部署を巻き込んで話し合いましょう。
2. お客様の声から考える
サイトやカスタマーサポートに寄せられる問い合わせ、営業が受ける相談には顧客の悩みや課題が反映されています。悩みに対して、自分たちがどう解決してあげられるかを考えてみましょう。その答えがミッションの「何を」「どのように」につながるかもしれません。
3. 営業資料やサービスのパンフレットを読み込む
ミッションを明文化するのが難しいときは、すでに明文化されているものを読み込んでみるとヒントがあるかもしれません。営業資料やサービスパンフレットを改めて読み込んでみましょう。
現状の資料は「誰の」「何を」「どのように」を説明できているでしょうか。できていればそのまま使うこともできますし、できていないならばどこを修正したらよいか考えていきましょう。何もないところから考えるよりも、土台があると考えやすくなります。
4. コンサルティングを受けるなど第三者を含めて整理してみる
自社内で話し合ってもミッションをうまく明文化できない場合は、コンサルタントなどの第三者の手を借りる手もあります。全くサービスに関わっていない人の視点から質問をしてもらったり疑問点を指摘してもらったりすると、考えが整理されて隠れていた思いが引き出されることもあります。第三者によるヒアリングは有効な手法です。
ferret Oneでも、サイトの新規立ち上げ・リニューアルをご依頼いただいた場合は、ミッション・ターゲットの明確化をサポートいたします。
ミッションを明確化するのは「ユーザーのためのサイト」を作るため
ミッションの明確化とは、「誰の」「何を」「どのように」を整理して明文化することです。伝える側がこれらをはっきりと認識してサイトリニューアルを行うことで、ユーザーがサービスの価値を理解しやすいサイトにできます。
そして、ミッションを明確化したら、戦略設計をKGI・KPIに落とし込んでいくフェーズです。こちらの資料も参考にして、より成果の出るサイトリニューアルを進めていきましょう。
→BtoBのサイトリニューアルにおける、KGI / KPIの設計方法
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