BtoBマーケティングのABテスト、理解しておきたい特徴と注意点

BtoBサイトがABテストを有効活用するためには?理解しておきたい特徴と注意点


サイト改善の施策としてよく用いられるABテスト。特にサイトのデザインやキャッチコピーといったクリエイティブ要素は担当者の直感や好みで選ばれるケースが多くありますが、ABテストを実施することで「データを元にした判断」が可能になります。

しかし、判断の根拠がほしいからといってABテストを多用しすぎるのは非効率なケースも。BtoBサイトでABテストを上手に活用するための心構えや注意点を解説していきます

解説をするのはこの人!

株式会社ベーシック 小竹泰誠(こたけやすまさ)

小竹泰誠(こたけやすまさ)

株式会社ベーシック SaaS事業部 マーケティンググループ

大手インターネット広告代理店にて広告出稿の運用に携わる。2017年に株式会社ベーシックへ入社。ferret OneのWeb広告/ソーシャルメディア/メールなどのマーケティング施策の他、コンテンツライティング・編集まで幅広く行う。


なんでも「ABテストで検証」はNG。BtoBサイトで実践するために理解したいこと

実際のユーザー行動データを元にサイトを改善していけるABテストは、非常に便利で重要な施策です。しかしBtoBサイトでABテストをするにあたって理解しておきたいのが、「そもそもBtoBサイトはABテストをやりにくいケースが多い」ということ。


基本的にBtoBサイトは、BtoCと比較してターゲットの絶対数が少なく、それに伴いサイトのセッション数も少なくなります。セッション数が多いサイトであればテストのサンプル数も多く取れるので、有意差が出る結果を短期間で得られます。

しかし、セッション数が少ないサイトでは、有意差が出るだけのサンプル数を集めるのに時間がかかります。短期間でPDCAを回したくても、少ないサンプルで結果を判断することはできません。


この課題の解決策として考えられるのが、「広告出稿してセッション数を増やす」「テスト期間を伸ばす」という選択肢です。どちらも可能ではありますが、広告出稿する場合はその分の広告費がかかりますし、期間を伸ばす場合は外部要因の影響を受ける可能性が高まったり、テスト期間中にページのほかの要素の変更が必要になって適切な比較ができなかったりといった事態になりかねません。

BtoBサイトでABテストをするなら、本当にその価値がある検証なのか、その改善によってCVRに大きく影響する可能性があるのかを見極め、重要度の高いもののみテスト対象にすることをおすすめします


例えば、サイト全体のカラーイメージが全く違う、LPのキャッチコピーや訴求メッセージが違う、といった大きな差がある場合はテストして判断したいでしょう。しかし「ボタンの色を変えました」程度の変更では、改善幅が小さく有意差が出ない可能性もあります。

特にサンプル数を確保するために広告出稿が必要な場合、「予算と効果が見合わない」という事態にならないよう、ABテストするべきか、とりあえず変更して前後の数値の変化を追っていけばいいかを適切に判断していきましょう。


BtoBサイトのABテストはどこから?テスト箇所の例

前章でお伝えした通り、特にアクセス数が少ないBtoBサイトはテスト箇所を慎重に選ばなければなりません。ポイントは、セッション数の多さとCVへの近さ。サイトの中でも多くの人が訪れるページや、CVに直結する部分のテストは、改善した場合の成果への影響度が高く、たとえ広告予算を使ってもペイする可能性が高まります。

以下で、具体的にどのような場所をABテストで検証すればいいのかを紹介します。


LP(ランディングページ)のファーストビュー

成果の上がるLPファーストビュー

主にリスティングやディスプレイ広告の誘導先として使うLP(ランディングページ)は、比較的トラフィックも集めやすくCVRの変化も見やすいため、ABテストが有効です。

まずテスト対象にしたいのが、改善インパクトが大きいファーストビュー(ページをスクロールせずに目に入る範囲の部分)です。

ポイントは、まずメインビジュアル(キービジュアル)、次に文言、の順番でテストしていくこと。載せる文言は変えずに画像や配置などのビジュアルに変化を加えたパターンをいくつか作成し、最も離脱率が低く、CVRが高いものをテストで選びます。次に、メインビジュアルは固定してキャッチコピーなどの文言を変えたパターンでテストします。

最も効果が高かったキャッチコピーに合わせてページ全体の訴求内容を微調整すれば、LPのCVRはABテスト実施前と比較してかなり改善されるでしょう。


CTAバナーのデザイン

ferret Oneサービス紹介資料


CVに近い部分であるCTAバナーもテスト対象として有効です。CTAのクリック率が高まれば、セッション数を増やすことなくCVを増やせます。

ABテストを実施する場合、LPと同じく最初にビジュアル、次に文言、の順にやっていくと効率的に改善可能です。


設置するCTAの種類

ferret Oneサービスサイト下部CTA


CTAのバナーデザインではなく、そもそもCTAの種類を変えてしまうというのも数字への影響が大きい施策。例えば、「お問い合わせ」と「サービス資料請求」の2種類のCTAでテストをしてみるなどです。

基本的に、問い合わせよりも資料請求のほうがハードルは低く、CVRは高くなりやすいです。お問い合わせを「するか、しないか」と資料請求を「するか、しないか」では意味合い、検討度合いが違うというのは、感覚的にもおわかりいただけるでしょう。


ただし、ここで注意したいのは、CV以降の数値の変化です。問い合わせと資料請求、それぞれのCTAでCVした人のアポ率や受注率は確認しましょう。資料請求でCV数を増やせて、しかも受注率は問い合わせの場合と変わらない、となれば万々歳です。しかし逆に大きく率が下がるようだったら、CVRが低くてもCTAはお問い合わせにしておいたほうがいいと判断できます。

CTAはその後のプロセスにも影響する部分なので、サイト単体のCVRだけでなく、以降の数値も見てテストしていきましょう。


■関連記事

PVを増やさずにCVを増やす秘策!BtoBサイトのCTA設計の重要施策まとめ


ABテストを実施するにあたっての注意点

最後に、BtoBサイトに限らずABテストを実施する際に気をつけたい点をご紹介します。ここまででお伝えしてきたBtoB特有の注意点と併せて、理解していただければ幸いです。


1. 変化を加える箇所は1つだけに絞る

正確にテストするためには、テスト時に変化を加える箇所を1つに絞らなくてはなりません。複数箇所を同時に変更してしまうと原因と結果の因果関係がわからなくなってしまいます

検証対象を絞り込んで一箇所ずつテストを繰り返し、仮説検証しながら小さな改善を積み上げていくことが、大きな改善に繋がります。

ABテストの一種として同時に複数の要素を変更する「多変量テスト」というものもありますが、これはトラフィックが少ないBtoBサイトで実施するのはかなり難しいため、おすすめできません。


2. テストページはLPかトップページから

テスト箇所の例でもご紹介していますが、基本的にABテストの対象はセッション数が多いページを優先するべきです。どのページからABテストを実施するか迷った場合、多くのサイトで最もセッション数が集まるトップページか、広告の遷移先になっているLPがいいでしょう。離脱率を下げたり、CTAのクリック率を上げたりすることが、サイト全体のパフォーマンス向上につながります。


3. 流入するユーザーの条件はできるだけ揃える

BtoBサイトでは難易度が高いケースも多いですが、ABテストの対象とするユーザーの条件はできる限り揃えるのが好ましいです。例えばキーワード検索から流入したユーザーと、ディスプレイ広告/SNS広告などから流入したユーザーは、必要とする情報や関心を持つポイントが異なる場合も多くあります。このユーザーの差はABテストの結果にも反映されてしまうのです。

属性に合わせてテストパターンの出し分けができるならそうしたほうがいいですし、利用するツールによってそれが難しい場合、ディスプレイ広告とリスティング広告のLPを別ページにしてユーザーが混在しないようにするなどの工夫が必要です。


4. 有意差が出なければ次のテストに移る

ABテストを実施しても、パターンAとパターンBの間で統計的に有意な差がないと出るケースもあります。これはやむを得ないことなので、より深く分析し、新たな仮説を立ててパターンを作成し、次のテストを実施していきましょう。


まとめ

今回は、BtoBにおけるABテストの難しさと、その上でどのようにテストを実施していけばいいのかを解説しました。

ABテスト自体は低コストかつ効果的な施策ではありますが、サイトの状況によっては相性が良くないケースがあるのも事実。判断に迷ったからといってなんでもABテストをするのではなく、重要な箇所を選んで効率的にテストしていかなければなりません。特にセッションを集めるために広告出稿が必要な場合、その分の費用は必ず発生してしまいます。成果へのインパクトと必要なコストのバランスを見てテストをするべきなのかを判断していきましょう


▼あわせて読みたい「BtoBサイト改善ノウハウ」

サイト改善#1 【EFO】
BtoBマーケティングのEFOで、CVRだけを見てはいけない理由

サイト改善#2  【LP改善】
BtoBランディングページ改善のコツ!BtoCとの違いや基本構成、改善事例を紹介

サイト改善#3  【コンテンツ強化】
BtoBマーケティングの効果を高める「コンテンツ強化」とは?ferret Oneでの取り組みも紹介!

サイト改善#4  【CTA設計】
PVを増やさずにCVを増やす秘策!BtoBサイトのCTA設計の重要施策まとめ


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