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第3章:なぜ成果につながらないのか?課題の構造を紐解く|BtoB調査レポート2025【SEO施策編】

はじめに

SEO施策を続けていると、「検索順位は上がったのに、肝心のリード獲得につながらない」「アクセス解析を見ると、ターゲットではない人ばかり来ている気がする…」といった壁にぶつかることはありませんか?

努力して記事を作っても、それが商談や売上に結びつかなければ、投資としての意味は薄れてしまいます。実は、成果が出ない企業には共通する「構造的な欠陥」が存在することが調査で明らかになりました。

本章では、多くのBtoBマーケターが抱えるリアルな課題ランキングと、成果を出している企業との決定的な違いである「出口設計」の有無について深掘りします。自社の施策に何が足りないのか、ボトルネックを発見するヒントがきっと見つかるはずです!

  • この記事で分かること
  • SEO施策で多くの企業が直面している「最大の課題」とは?
  • 成果を出している企業が実施している、課題別の解決策は?
  • 記事流入をリード獲得につなげるための具体的な施策は?

サマリー

「忙しくて全部は読むのは大変…」という方に向けて、各調査データの重要なポイントをまとめました。関連する章へのリンクもつけておりますので、気になるところだけでもぜひ詳細をお読みいただき、マーケティング活動にご活用ください!

悩みNo.1は「ターゲット外」からの流入

SEO施策における最大の課題は、記事が作れないことではなく「ターゲット外のユーザーが流入してしまう(55.5%)」ことでした。検索順位やアクセス数は稼げても、本来狙いたい決裁権者や検討層に届いておらず、商談につながらないという「質のミスマッチ」に多くの企業が苦戦しています。

→ ❺SEO記事施策に関する課題

成果への近道は「課題と施策の整合性」

課題解決の鍵は、ボトルネックに合わせた適切な解決策を選ぶことです。データによると、成果を出そうとしている企業ほど、「リードが来ないなら質の向上」「人が来ないなら量の拡大」といった具合に、自社の課題に対して整合性の取れた施策をピンポイントで実行しています

→ 【分析】課題によって打つべき手は明確に分かれている

「SEO×広告」は定着、「信頼獲得」は未開拓

リード獲得施策として、約半数の企業がSEO記事を広告やSNSで拡散する攻めの姿勢を持っています。一方で、記事から導入事例ページへ誘導して信頼を勝ち取る施策の実施率は約3割と低く、ここを強化できるかが競合と差をつけるポイントになりそうです

→ ❻リード獲得につなげるための施策

❺SEO記事施策に関する課題

具体的に現場の担当者はどのような壁にぶつかっているのでしょうか? 最も回答が多かったのは、リソース不足やコンテンツ制作の悩みではなく、「集客したその先」に関する課題でした。

Q.

SEO記事の施策で課題に感じることはありますか?

A.

「ターゲット外のユーザーの流入」が最多(55.5%)。流入数にも課題あり

注目ポイント

01

「流入はあるが、客層が違う」。過半数がターゲットとのミスマッチに苦悩している

注目ポイント

02

「流入自体が増えない」悩みも4割強。スタートラインでのつまずきも多い

最大の壁は「ターゲット外」からの流入

SEO施策の課題として最も多く挙げられたのは「ターゲット外のユーザーが流入してしまう(55.5%)」でした。 次いで「記事の流入自体が増えない(41.2%)」、「競合と差別化できるコンテンツが作れない(38.0%)」と続きます。

この結果から、多くの企業が直面しているのは「記事が作れない」ことではなく、「検索上位を取ってアクセスは集まっているのに、自社の顧客になり得ない人ばかりが来てしまう」という質の課題であることがわかります。 キーワード選定やコンテンツの中身が、本来狙うべきターゲット層(決裁権者や検討層)の検索意図とズレてしまっている可能性が高いと言えます。

「届いているが刺さらない」非効率な構造

また、「検索順位は上がるがリード獲得につながらない(33.6%)」という回答も3割を超えています

  • ターゲット外流入(55.5%): 届いている相手が違う

  • リードにつながらない(33.6%): 届いているが動かない

この2つの課題が上位を占めていることから、現状のSEO施策には「集客数」という数字の裏で、商談化のチャンスを逃し続ける構造的な非効率が潜んでいることがうかがえます

一方で、2位には「記事の流入自体が増えない(41.2%)」が入っており、SEOの基盤構築(インデックスや順位上昇)のフェーズで苦戦している企業も依然として4割存在します

【分析】課題によって打つべき手は明確に分かれている

多くの企業が課題を抱えていることが分かりましたが、重要なのは「その課題に対して何をしているか」です。 調査データのクロス集計(課題×実施施策)を見ると、抱えている悩みによって、企業が選んでいる解決策には明確な違いがあることが見えてきました。

データから分かるのは、成果を出そうとしている企業ほど課題と施策の整合性が高いという点です。

  • 「リードが来ない」なら中身と導線(質・構造)を磨く

  • 「人が来ない」なら露出(量・外部評価)を増やす

  • 「人がいない」ならAI(効率化)に頼る

「なんとなく良さそうだから」で施策を選ぶのではなく、自社のボトルネック(集客なのか、接客なのか、工数なのか)を正確に把握し、ピンポイントで解決できる施策を実行できているかどうかが、課題解決のスピードを左右します。

❻リード獲得のための施策

課題の多くが「集客後の商談化」にある中で、企業は記事に来てくれたユーザーをどうやってリード(見込み顧客)に変えようとしているのでしょうか? 最後に、リード獲得のために実施している施策の実態を見ていきましょう。

Q.

SEO記事からリード獲得に繋げるための実施施策は?

A.

最多は「問い合わせフォーム・チャットボットの設置」(51.5%)

注目ポイント

01

「待ち」ではなく「攻め」のSEOへ。接触導線の設計と外部流入の強化が進む

注目ポイント

02

「信頼獲得」の導線はまだ弱い。事例ページへの誘導は約3割にとどまる

接触導線×外部流入のハイブリッド運用が定着

リード獲得施策のトップは「問い合わせフォーム・チャットボットの設置(51.5%)」、僅差で「SNSや広告での拡散(48.5%)」が続きました

かつてのSEO記事は「検索から来る人を待つだけ」「読ませるだけ」になりがちでしたが、現在は違います。 記事の中にフォームを設置してその場で刈り取る接触導線の設計と、SNSや広告を使って能動的に人を集める外部流入の強化。この中と外の両輪を回すハイブリッド運用が、成果を出すための主流になっていることがわかります。

読んで終わりにさせない、信頼獲得が不足

一方で、課題となるのが次のステップです。

「ホワイトペーパーへのCTA設置(39.8%)」や「導入事例ページへの誘導(28.8%)」といった、ユーザーの検討度合いを引き上げ、信頼を獲得するための施策は、フォーム設置に比べて実施率が低くなっています

Q5で「リード獲得につながらない」という課題が多かった原因の一つは、ここにあるかもしれません。 いきなり問い合わせを迫るのではなく、まずは事例や資料で「信頼と根拠」を提供し、ユーザーの背中を押す――そんな中間CVの設計ができている企業はまだ少数派であり、ここを強化することが商談化への近道と言えそうです

まとめ

調査から明らかになった、SEO施策の課題とリード獲得へのアプローチに関する重要なポイントをまとめます。

1. 「集客数」の裏にある「質の課題」

多くの企業が直面しているのは、「アクセスはあるのにリードにならない」という構造的な壁です。最大の要因は「ターゲット外の流入(55.5%)」であり、今後はキーワードの検索ボリュームだけでなく、「誰が、どんな意図で検索しているか」というターゲティング精度の見直しが不可欠です

2. 「攻めのSEO」への転換

記事を書いて待つだけの時代は終わりました。リード獲得施策として「SNSや広告での拡散(48.5%)」が定着しており、良質なコンテンツを能動的に届けるハイブリッド運用がスタンダードになりつつあります

3. 「出口設計」が商談化の分かれ道

フォームを置くだけでは、ユーザーは動きません。成果に繋げるためには、記事を読んだ後に事例やホワイトペーパーなどで信頼と根拠を提供し、ユーザーの背中を押す「出口(導線)」を設計できるかが重要視されるでしょう

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ferret(One Tip編集部)
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登録番号 IA180169
適用規格 ISO/IEC 27001:2022 / JIS Q 27001:2023