営業支援は何をすればいい?BtoB事業での導入・運用方法



自社の営業力を高めて業績を上げたい。でも、具体的に何をどう進めたらいいのか分からない……と悩んでいませんか。

本記事では、BtoB事業において営業支援を導入する際の流れや、運用の方法について紹介します。自社の営業部門をより強化し、事業のさらなる発展を実現したいとお考えでしたら、ぜひ参考にしてください。

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目次[非表示]

  1. 1.営業支援とは?
  2. 2.営業支援の内容とは?
  3. 3.営業支援を導入・運用する方法
  4. 4.営業支援で実務を効率化し、会社全体の成果につなげよう


営業支援とは?


営業支援とは、営業活動の効果を最大化できるよう、環境づくりや組織体制の構築、業務推進のサポートなどを行う一連の支援のことです。企業における営業活動は、新しい顧客企業の獲得や、担当者との関係性構築に貢献します。営業活動の生産性を高め、会社全体の収益を向上させることが営業支援の目的です。

営業支援を行うことで、現場の業務が効率化され、業績アップにつながる効果が期待できます。反面、現場の状況を加味しない営業支援では効率が悪化したり現場のモチベーションが下がったりするリスクもあります。

現場からの要望や意見をヒアリングし、連携して支援することが必要です。


営業支援の内容とは?


営業の業績アップに貢献する営業支援とは、具体的にどのようなことをすればいいのでしょうか。


顧客とのコミュニケーション時間を増やす

営業支援において意識すべきなのが「営業コアタイム」です。営業コアタイムとは、営業担当者が顧客企業の担当者とコンタクト・コミュニケーションをとっている時間のことです。具体的には以下の内容が該当します。

  • 新規の顧客へ、面談や商談のアプローチをかける時間
  • 顧客に対して電話でアポイントメントをとっている時間
  • 顧客と面談や商談を行っている時間
  • 顧客に対して面談や商談のお礼メールを作成している時間
  • 既存の顧客企業にアップセルやクロスセルを提案する時間

営業における営業コアタイムは、売上アップに直結する活動ばかりです。営業の効率アップには、営業コアタイムにかける時間をいかに捻出できるかにかかっています。

営業支援では、営業コアタイムを創出することが会社全体の売上に貢献する事実を認識することが大切です。営業支援を導入した結果、営業チームが営業コアタイムにかける時間を増やせているか、常に確認しましょう。


不要なタスクを見極め削減・改善する

営業コアタイムを捻出するためには、営業コアタイム以外に行っている事務作業や各種対応を効率化する必要があります。よくある営業のタスクとしては、以下の内容が挙げられます。

  • 顧客企業との案件の進捗を社内に報告する
  • 次回の面談や商談の予定をスケジュールに登録する
  • 顧客企業のリストを作成する
  • 訪問先へ移動する
  • 提案書、見積書を作成し、社内決裁をとる
  • 提案に際し、必要な社内各部署への連絡や情報共有をする

これらの業務はすべてが不要なタスクという訳ではありません。しかし、案件を複数抱える営業担当にとって、顧客とコンタクトをとる以外のタスクや時間、手間が増えるのは問題です。可能な限り不要なタスクは削減し、より効率的に進められるように改善することを営業支援として遂行しましょう。


情報管理・共有を効率化する

営業活動では、各顧客企業の会社・担当者の情報を適切に管理し、顧客企業それぞれに合ったアプローチをかけることで、営業活動全体の効率化を図ることが必要です。営業に関わる情報を分かりやすく管理していく支援により、営業成績が伸びる場合があります。

具体的には、下記のような情報管理が必要となります。

  • 企業の詳細情報
  • 担当者の詳細情報
  • 名刺情報
  • プロジェクトや案件の進捗情報
  • 過去の提案や商談結果に関する情報

情報管理に加えて、各個人が持っている営業情報を営業チーム内にどう共有するかも重要なポイントです。個々が所有している情報をチーム内で共有し、チーム全体で使えるようにすることで、営業チームの業績底上げに繋がります。


営業業務を標準化・マニュアル化する

各個人が持っている営業スキルを均一化することは、チームの営業力を底上げする方法のひとつです。一人の営業担当がどれだけ優れていても、個人が上げられる業績には限界があります。

営業が属人化すると、優秀な営業担当が病気や退職で不在になったときに、チーム全体の営業成績に大打撃をもたらすリスクがあります。

チームとして営業活動を捉え、各人がもっているスキルを可能な限り標準化し、誰もが一定の成果をあげられるように仕組化することをおすすめします。

最もポピュラーなのは、マニュアルを作成することです。営業のトークスクリプトや進行のフロー化、ヒアリング項目のシート化など、営業時に役立つスキルやツールは出来る限り資料として可視化し、チーム内で共有できるようにします。


営業支援を導入・運用する方法


営業コアタイムの創出、タスクの効率化、情報管理の見直し、マニュアル化……。営業支援でやるべきことがたくさんある中、何からどう手をつけていけばよいのでしょうか。

初めて営業支援を導入する際、「どのような手順で進行・運用していけばよいか」について紹介します。


1.自社の営業課題を抽出する

自社の営業課題をハッキリさせるべく、まずは自社の営業チームにヒアリングをしましょう。

ただヒアリングするのではなく、営業の課題解決に向け一緒に取り組む姿勢を示すことが重要です。「この営業支援は営業チーム全体の仕事を円滑にし、会社全体の収益にも貢献する」ということを営業チームにも共有した上で、現場で困っていること、本当は実現したいことが何かを確認しましょう。

ヒアリングで状況を把握したら、営業の生産性低下を招く課題がどこにあるのかを抽出する段階です。課題抽出には、以下のようなフレームワークを活用するのがおすすめです。

『as is/to be』
理想と現実を対比させて、何が問題なのかを見出すフレームワークです。

まず、理想とする営業チームの状態(to be)をイメージし、言語化していきます。業績・もっている案件数・仕事の進め方・顧客とのコミュニケーション方法・新規顧客の開拓方法…事前に指標やタスクを整理し、基準としておくと理想のイメージがつきやすくおすすめです。
その後、理想の状態と対比させるように、現在の状況(as is)を書き出します。対比して書き出すと、理想と現在のギャップが明らかになるはず。そこが改善すべき課題です。


『6W2H』

問題を多面的にみるフレームワークです。有名な「5W1H」よりも要素を増やしている分、より多角的な分析が可能になっています。出てきた課題を下記の項目に当てはめながら、様相を理解します。この分析により、課題の影響範囲や深刻度の理解にもつながるため、解決策の優先度を決めるときにも役立ちます。


・When(その課題はいつ発生した?)

・Where(その課題はどこで発生した?)

・Who(その課題は誰が発生させた?誰が関わっている?)

・Whom(その課題は誰を困らせている?他に誰に影響を与えている?)

・What(その課題は何に影響を与えている?どのようなことに影響を与えている?)

・Why(その課題は何故発生した?)

・How(その課題はどのように発生した?どのような経緯で生じた?)

・How much(その課題は金額としていくらの影響がある?)


『なぜなぜ分析』
問題の要因を深堀するフレームワークです。トヨタ生産方式に組み込まれている原因追及の思考法として知られています。

やり方はシンプルで、発生した課題に対して「なぜその課題が生じたのか?」を5回問う方法です。「なぜ」を繰り返していくと、より本質的な課題の発生要因に辿り着き、解決すべき重要課題を認識できます。


2.課題の解決方法を考える

課題が明確になったら、次は解決方法を考えます。「報告用のExcelフォーマットが使いにくく、入力に時間がかかる」課題があるなら、「入力が簡単で見やすいフォーマット・システム導入を実行する」といった具合で、課題に対して何をするとよいか、アイデアを整理しましょう。

どのように解決すればいいか分からない場合は、柔軟な発想での解決を手助けするフレームワークを活用するのがおすすめです。以下、2つのワークフレームを紹介します。

『ECRS』
業務改善を進める上で有用なフレームワークです。改善したい課題は、下記の1~4の流れで検討していくことで、効率的な解決方法を模索できます。


1. Eliminate(そのタスクをやめられないか、検討する)
2. Combine(そのタスクを別のタスクと一緒にできないか、検討する)
3. Rearrange(そのタスクを別のタスクで代替できないか、検討する)
4. Simplify(そのタスクを簡単に済ませられないか、検討する)

▼参考例として、Web担当者のタスクをECRSにより効率化する流れをまとめた記事があります。ぜひ参考にしてください。
忙しいWeb担当者をラクにする!業務効率化術「ECRS」とは


『オズボーンのチェックリスト』
アイデアを発想するのに役立つフレームワークです。改善したい課題の解決策を、下記の項目に沿って考えることで、効果的なアイデアをひらめくのに役立ちます。


転用:別の策としてやっていることが、その課題を解決するアイデアとして転用できないか?
適合/応用:過去実施したことで、その課題を解決できそうなものはないか?うまく応用できないか?
変更:思いついた解決策のアイデアについて、何か要素を変えて進化させられないか?
拡大:思いついた解決策のアイデアについて、何か要素を強めたり高めたりして進化させられないか?
縮小:思いついた解決策のアイデアについて、何か要素を縮小したりシンプルにして進化させられないか?
代用:思いついた解決策のアイデアを、他のアイデアで代用できないか?
再配置:思いついた解決策のアイデアを、やり方を変えたりやる順番を変えたりして実行できないか?
逆転:思いついた解決策のアイデアを、敢えて逆の方向で実行できないか?マイナスの面に目を向けられないか?
結合:思いついた解決策のアイデアを、複数組み合わせて実行できないか?


3.解決のためにやるべきタスク・工数を洗い出す

解決策のアイデアはすべて同時に実行できるとは限りません。どの解決策がより費用対効果に合っているか、優先度を決めます。その時に必要なのが、準備にかかるタスクや工数の把握です。

せっかく課題解決のためにやろうとしているのに、実行するのに人手や時間がかかり過ぎてしまうと、かえって非効率になってしまうこともあります。実行までに何をしないといけないか、そこにどのくらいの人員が割かれ、時間や費用がかかるのか。正確に洗い出して、スケジュールを立てましょう。

特に複数メンバーが関わって営業支援に取り組む場合は、導入するまでの計画を可視化し、共有しておくことで、認識を揃えスムーズに進行できます。


4.必要な支援サービスの導入を検討する

かかる手間や工数、費用によっては、自社内で営業支援を完結させずに、コンサルティングや代行業者を入れたり、専用のシステム導入を検討しましょう。

営業支援専門のコンサルティング企業に、代行として業務委託することも可能です。しかし、専門性の高い営業支援を実行できるメリットがある半面、委託することにより自社内でノウハウが溜まりにくいというデメリットがあります。費用もかかるため、おおよその相場感を把握した上で検討することをおすすめします。

▼代行業者については、下記の記事もぜひ参考にしてみてください。
営業代行会社おすすめ12選|各社の特徴と費用相場


コンサルティングや代行より検討しやすいのがシステム導入です。営業活動の効率化をはかる「SFAツール」をはじめ、顧客とのコミュニケーション推進に役立つ「CRMツール」、自動化によりタスクを効率化する「MAツール」が代表的なサポートツールです。

課題や解決策は色々あることは分かったけれど、うまく進めていく自信がない……という場合は、弊社「ferret One」のサービス導入をおすすめします。


BtoBに特化した支援ツールで、Webサイト制作から集客に役立つLP・広告運用まで、たったひとつのツール上でサポートします。誰でも使いやすい画面設計は、チームメンバー全員で活用する上で役立ちます。導入後のサポート体制も万全です。

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5.営業支援を実行する

解決策とやるべきことが明確になれば、あとは実行するだけです。ツール導入やフロー変更など、営業チームにとっては今までとやり方が変わり、時には混乱を招くこともあります。

導入したばかりのタイミングでは、営業部門と密にコミュニケーションをとり、業務に支障がないかを確認するようにしてください。


6.支援内容をヒアリングし、改善点を検討する

営業支援は営業活動の生産性を高めるために実施するもの。導入して終わりではなく、導入後に営業部門へ定期的にヒアリングしながら、改善していくことが重要です。

営業支援を導入するタイミングで、実施した策をいつヒアリングするか、明確に決めておくのがおすすめです。現場の声をヒアリングし、結果をもとに解決策を検討・実行…と、PDCAを回しながら運用しましょう。


営業支援で実務を効率化し、会社全体の成果につなげよう

営業支援は、営業の現場課題を本質的に理解し、成果につなげるための解決策をスピーディーに実行し、かつ環境変化に合わせて改善し続けることが求められます。

会社全体の業績アップに貢献できるよう、営業部門をパワーアップさせてください。

弊社では、BtoBマーケティングに必要な機能をそろえたツール「ferret One」を提供しています。

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One Tip編集部
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