
LLMOはやるべき? 先に決めたいこと
仕事終わりのBtoBマーケターが日々の気づきやトピックをゆるっとお届けするポッドキャスト番組『しごおわ!ゆるっと12分ラジオ』。
「LLMO対策、うちもそろそろやらないとまずいのかな」
「SNSを開くたびにLLMOの話題が流れてきて、なんとなく焦る」
こんなモヤモヤを抱えていないでしょうか。
LLMOとは、ChatGPTなどの生成AIが回答するときに、自社やサービスが紹介・引用されるよう情報を整える取り組みのことです。
今回は、ferret Oneのマーケターである見山と後藤が、9月に開催した15分ウェビナー「そもそもうちはLLMOをやるべきなのか」で話しきれなかった裏話を語り合いました。
この記事でヒントが見つかれば嬉しいです。
パーソナリティ

株式会社ベーシック マーケティング部 マネージャー
見山 悠妃
営業支援会社にて現場営業からマネージャーを経験。その後「1人マーケター」としてマーケティング部署を立ち上げ、サービスサイト制作・コンテンツ制作・ウェビナー施策・MA活用の基盤を構築。
2021年にベーシックに入社し、BtoBマーケサービス「ferret One」のインサイドセールス、フィールドセールス、イベント企画登壇などを経て、現在はマーケティングマネージャーとして、マーケティング・事業部を横断した戦略立案/企画/オペレーション設計を担う。

株式会社ベーシック マーケティング部 リーダー
後藤 大貴
2022年にベーシックに入社し、ferret Oneカスタマーサクセスとして顧客の「BtoBマーケティング」の立ち上げ支援から関わり、担当社数は約100社にも及ぶ。製造業・ITサービスから人材業界まで幅広い業界を担当し、中長期的な戦略からサイト改善やコンテンツ制作までの、マーケ施策の提案と伴走支援を行う。
現在はマーケティング部に異動して、商材を横断したナーチャリングファネルの戦略立案/企画/オペレーション設計を担う。
新しい言葉が出るたび、焦りは繰り返す
LLMOをめぐる今の空気について、見山は「歴史は繰り返す」と話します。
Googleマップが普及したときはMEO(マップ検索の最適化)、その前はSEO。新しい仕組みが出るたびに「乗り遅れたらまずい」という空気が生まれてきました。
「潮目が来ると、どうしても踊らされてしまう。追いつかなきゃと思うのは、誰でも同じ」
トレンドを追いたくなるのは誰にでも働く心理で、良い悪いの話ではありません。
ただ、テクニックの情報ばかり追っていると、自社にとって何が優先なのかが見えにくくなりがちです。
まず決めるのは、どう想起されたいか
では、何から手をつければいいのでしょうか。後藤が調べた中で「いちばん確からしい」と感じている順序は、CEPを決めるところから始まります。
CEP(カテゴリーエントリーポイント)は、顧客が「そういえば、あの会社」と思い出すきっかけになる場面のことです。
ステップ | やること |
|---|---|
1. CEPを決める | どんな場面・カテゴリーで自社を思い出してほしいかを定める |
2. プロンプトを洗い出す | その場面でユーザーがAIに投げそうな質問を整理する |
3. 現状を確認する | 実際に質問して、AIがどの会社を推奨しているかを見る |
4. 根拠をひもとく | 推奨されている会社が、どんな情報を出しているかを調べる |
5. ギャップを埋める | 自社の強みが正しく伝わる情報を整える |
小手先の対策より先に、現状を見える化して差を埋める。この順番を押さえておくと、情報に振り回されにくくなるはずです。
第三者の声は、BtoCから学べる
一方で、SEOのように自社サイトだけで完結しないのがLLMOの難しいところです。
AIは口コミサイトやSNSでの言及まで参照するため、第三者の声を完全にコントロールすることはできません。
それでも見山は、まったく新しい話ではないと言います。
「口コミやレビューはBtoCでは当たり前だった。それがBtoBでも重視されはじめた、という感じ」
BtoCの口コミ施策やキャンペーン設計を、自社のBtoBならどう活かせるか。そう置き換えて考えてみると、参考になる事例が見つかることも少なくありません。
引用に躍起になる前に、数字を見る
BtoB企業は営業にリソースが寄りがちで、マーケは人も予算も限られているケースが多いのではないでしょうか。
ferret Oneの場合、生成AI経由の流入は全体の数パーセント程度だそうです。少なくともいまのferret Oneでは、少人数で引用対策に全力を注ぐ段階ではない、というのが見山の実感です。
「だから、慌てずにでいいかなって思ってる」
あわせて話題になったのが広告です。ferret Oneの場合、9月は広告予算をいちばん抑えた月だったにもかかわらず、CVはいちばん多く出ていたそうです。
調べものはAIに移っても、たまたま目にした広告をクリックする行動は、いまのところ大きく変わっていないように見えます。AI経由のアクセス減を補う手段として、広告を見直すのも一つの選択肢です。
書いていない情報は、AIにも伝わらない
最近の見山は、サイトのURLをAIに渡して「これってできる?」と聞いてしまうそうです。自分で回遊せず、AIに回遊してもらうわけです。
採用サイトで福利厚生を調べる場面を例に、こんな話も出ました。
「本当はできるのに書いてなかったら、そこで候補者を逃しちゃうかもしれない」
これはBtoBマーケでも同じです。他社が載せている情報を自社だけ載せていないと、営業が話す前に比較の候補から外れてしまうかもしれません。
後藤の支援先でも、料金やプランが実際にはあるのにサイトに載っていないケースが多かったそうです。自社の強みとかみ合う情報なら、きちんと書いておく。LLMO対策は、サイトの情報設計を見直すことと地続きです。
まとめ
アクション | ポイント |
|---|---|
自分のAI情報収集を棚卸しする | どんな質問をして、何を参考にしているかを書き出してみる |
焦る前に、自社の考えを整理する | MEOやSEOのときと同じ焦りではないか、一度立ち止まる |
どう想起されたいかを決める | CEP→プロンプト→現状確認→ギャップ埋めの順で進める |
BtoCの事例に学ぶ | 口コミ施策を自社向けに置き換える |
自社の数字を確認する | AI経由の流入規模を、広告など他の手段と比べる |
サイトに必要な情報を載せる | 料金やプランなど、検討に要る情報を書いておく |
新しい言葉が出てきても、やるべきことの多くはこれまでの取り組みの延長線上にある。二人の話からは、そんな見方が浮かび上がってきました。
手始めに、自分がふだんAIでどうやって情報を集めているかを、一度棚卸ししてみてください。どんな質問を投げて、回答のどこを読み、どの情報源を参考にしているか。書き出してみると、自社サイトに足りない情報が見えてくるかもしれません。
料金ページや事例ページを整えるなら、ferret Oneも選択肢の一つです。ページの追加や修正をマーケター自身の手で進められるので、AIにも人にも伝わるサイトづくりに使ってみてください。
しごおわ!ゆるっと12分ラジオ ep72より












