
株式会社ベーシック マーケティング部 マネージャー
見山 悠妃
営業支援会社にて現場営業からマネージャーを経験。その後「1人マーケター」としてマーケティング部署を立ち上げ、サービスサイト制作・コンテンツ制作・ウェビナー施策・MA活用の基盤を構築。
2021年にベーシックに入社し、BtoBマーケサービス「ferret One」のインサイドセールス、フィールドセールス、イベント企画登壇などを経て、現在はマーケティングマネージャーとして、マーケティング・事業部を横断した戦略立案/企画/オペレーション設計を担う。

株式会社ベーシック マーケティング部 リーダー
後藤 大貴
2022年にベーシックに入社し、ferret Oneカスタマーサクセスとして顧客の「BtoBマーケティング」の立ち上げ支援から関わり、担当社数は約100社にも及ぶ。製造業・ITサービスから人材業界まで幅広い業界を担当し、中長期的な戦略からサイト改善やコンテンツ制作までの、マーケ施策の提案と伴走支援を行う。
現在はマーケティング部に異動して、商材を横断したナーチャリングファネルの戦略立案/企画/オペレーション設計を担う。
二択を選ぶ前に、現状を確かめる
ウェビナーでの答えは、流入かCVRかの二択ではありませんでした。後藤いわく、まず確かめたいのは次の3つです。
自社が取りたいターゲットの有効CVや商談に、いまの施策がつながっているか
資料請求、問い合わせ、料金など、検討が進んだ人向けのページでCVが取れているか
そのページにターゲットが来ているか。来るための動線や情報設計ができているか
できていること、できていないことを整理してから、優先順位をつける。こちらが先です。
見山は、ここに一つ視点を加えます。対になる指標をセットで理解しておくことが大事だといいます。
領域 | セットで見る指標 |
|---|---|
Webサイト | 流入数とCVR |
広告 | 獲得数と獲得単価 |
営業 | アプローチ数→コネクト→アポ→商談→受注 |
流入しか見ていないならCVRを、CVRしか見ていないなら流入を見る。マーケは追う指標が多いからこそ、この組み合わせを押さえておくと判断がぶれにくくなります。
まず1ページを磨いて、CVRは伸びた
AI時代は流入を伸ばしにくい、という声はよく聞きます。一方で、CVRには打てる手が残っています。
見山と後藤のチームでは、「この1ページを磨けば伸びるのか」という実験をしたところでした。料金やプランのページについて、ユーザー目線で必要な情報をみんなで出し合い、デザイナーが形にして実装し、数値を確認する。結果は、しっかり伸びたそうです。
「欲しい人が来たときに、欲しい情報が書いてあって、適切なオファーがある。これは変わらないんだなと再認識した」
カスタマーサクセス(CS)からマーケティング部に移った後藤にとっても、手応えのある経験でした。CS時代は他社の成功事例を根拠に改善を提案していたものの、自社サイトで自分の手で試したことはなかったからです。
AIでコンテンツを量産すること自体は悪くありません。ただ、届けたい人にきちんと届いているか、届いた先に動線とオファーが用意されているか。ここはおろそかにしないほうがよさそうです。
サイト内で直す場所は、他部署の目を借りる
では、どこを直せばいいのでしょうか。理想は、Microsoft Clarityのようなヒートマップツールでユーザーの動きを見て、仮説を立てて直すことです。
ただ、データを見てもピンとこないこともあります。そんなときに見山がすすめるのが、別の部署の人に協力してもらう方法です。
「この機能を知りたい人」になりきってもらう
競合2社と自社、計3社のサイトのURLを渡す
目的の情報にたどり着けるか試してもらい、感想を聞く
「普段触っているサイトだと、無意識に分かっちゃうバイアスがかかる」
後藤もCS時代、お客さまのサイトと競合サイトを見比べて良いところと惜しいところを伝えると、「確かに、そこはできていなかった」と言われることが多かったそうです。
いちばん良いのはお客さまに聞くことですが、まずは社内の別の目を借りるだけでも、見えてくるものがあるかもしれません。
訴求と言葉は、メルマガで試せる
どんな訴求が刺さるかを試す場として、後藤が挙げたのがメルマガです。
社内の別のマーケターが作った調査レポートを配信したところ、想定以上の反響があったそうです。AI時代でも一次情報やデータは求められていて、ターゲットに合った情報を届ければ反応が返ってくる、という手応えを得られました。
見山は、言葉選びもテストできるといいます。
「ターゲットによって、どの単語ならパッと頭に入るかが違う」
たとえば、Webサイト制作やCMSと言うより、ホームページと言ったほうが伝わる相手がいます。MAツールではなく、メール配信ツールと言ったほうが分かりやすい相手もいます。
ハウスリストがあればメルマガでABテストを、なければ広告で試してみる。流入がなかなか増えない企業ほど、構成や訴求、言葉、動線を見直してCVRを上げるほうが早いかもしれません。
フォームを削る前に、CVしたくなる中身を
CVR改善といえば、入力フォームの最適化(EFO)もあります。ただ、見山は昔ほど改善の幅は大きくないと感じているそうです。
6〜7年ほど前、ホワイトペーパーが広がり始めた頃は、フォームに個人情報を入れること自体に抵抗がある人も多くいました。いまはフォーム入力に慣れた人が増えた一方で、CVのハードルそのものが上がっています。
「わざわざダウンロードしなくても、AIがまとめてくれる時代になっている」
長すぎるフォームは避けるべきですが、項目が少し多い程度なら大きな差にはなりにくい。それよりも、わざわざCVしたいと思える一次情報や有益なコンテンツを用意できるかどうかが問われています。
そのヒントは、自分自身の調べ方にもあります。マーケター自身も、AI時代に情報を集めている一人です。見山は以前、チームのメンバーに同じテーマを調べてもらい、その過程を共有してもらったことがあるそうです。最初の検索の仕方も深掘りの仕方も、人によって違いました。
それぞれの調べ方を持ち寄って、ページの構成や伝え方に生かす。これもCVR改善の進め方の一つです。
まとめ
アクション | ポイント |
|---|---|
二択で考える前に現状を整理する | 有効CV・商談につながるページと動線ができているかを見る |
対になる指標をセットで見る | 流入とCVR、獲得数と獲得単価など、片方だけで判断しない |
まず1ページを磨く | 料金・プランなど検討層向けのページから手をつける |
他部署の人にサイトを見てもらう | 競合と並べて、目的の情報にたどり着けるか試す |
訴求と言葉をメルマガで試す | ハウスリストがなければ広告でテストする |
CVしたくなる中身を用意する | フォームの項目数より、一次情報や有益なコンテンツが先 |
流入かCVRかで迷ったら、どちらを選ぶかより先に、いまの状態を確かめるところから始めてみてください。
番組の冒頭では、うまくいかないことが続くときほど、1日1本コンテンツを作るといった、動けば必ずできる小さな目標を周りに宣言してみる、という話も出ていました。小さな達成を重ねるうちに、気持ちも少しずつ前を向いていくはずです。
ページの改善を自分たちの手で回したいなら、ferret Oneが役に立ちます。料金ページの修正やCTAの追加をマーケター自身で進められるので、試して数値を見るサイクルを短くできます。
しごおわ!ゆるっと12分ラジオ ep73より













