インバウンドとアウトバウンドの違いとは?BtoBマーケティングで使える事例
インバウンドとアウトバウンドは、さまざまな業界で使われています。それぞれの施策には特徴があるため、目的によって使い分けることが重要です。インバウンドとアウトバウンドの意味の違いを正しく理解しましょう。
今回は、BtoBマーケティングにおけるそれぞれの概要や業界別の意味の違い、実際の企業事例などを紹介します。
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BtoBにおけるインバウンドとアウトバウンドの違い
BtoBマーケティングにおいて、インバウンドは「見つけてもらう」手法であり、アウトバウンドは「売り込む」手法です。
インバウンドは顧客の意思によって情報を見つけているのに対し、アウトバウンドは顧客の意思とは関係なく、強制的かつ直接的に情報を届けます。
2つの違いを詳しく理解するために、インバウンドとアウトバウンド、それぞれの概要についてみていきましょう。
BtoBマーケティングにおけるインバウンドとは?
インバウンドとは、ホームページやブログなどのWebサイトにて、顧客に役立つ情報を発信し、顧客側から見つけてもらうマーケティング手法です。企業側から直接的な営業をかけないという特徴があります。
インバウンドのメリット
メリットは主に下記の3点です。
- 顧客から受け入れられやすい
- 狙ったターゲットにアプローチできる
- コンテンツが資産になる
インバウンドでは顧客に向けて売り込む機会がないため、よい印象を持たれやすいことがメリットです。顧客が自ら情報を求めてWebサイトや企業へ問い合わせるため、情報の押し付けにはなりません。
また、Webサイトなどでアクセス解析すれば、ユーザーの行動を分析でき、データを基により効率的なマーケティング施策を考慮できるようになります。インバウンド施策で顧客向けに作成したオリジナルコンテンツは資産として残り続けます。
インバウンドのデメリット
一方、デメリットとして挙げられるのは下記の2点です。
- 効果が出るまで時間がかかる
- 費用対効果を算出するのが難しい
メリットがある反面、インバウンドは企業側から売り込まないため、顧客から認知してもらうのを待つしかありません。つまり、認知してもらえない期間はマーケティングの効果を発揮しないのです。
情報発信から認知までの期間が読めないため、費用対効果も算出しにくくなります。
インバウンドは長期的な施策
インバウンドは短期的な効果が見込めないため、長期的な施策となります。そのため、インバウンド営業や顧客リストの活用を長期的に行っていくことが重要です。
インバウンド営業は、顧客からの問い合わせや資料請求をきっかけとして営業活動を進めることを指します。問い合わせや資料請求を獲得できれば、そこから購買・契約までつなげるための施策や仕組みが必要です。
また、顧客リストを基に顧客を分析し、ターゲットに寄り添ったコンテンツを作成・発信していくことが大切です。企業側が発信したい内容だけでなく、ターゲットが知りたい情報を提供できるよう、顧客目線でコンテンツを作成しましょう。
インバウンドの施策例
インバウンドの施策例としては、以下の内容が挙げられます。
- コーポレートサイト
- LPサイト
- オウンドメディア
- セミナー(ウェビナー)
- ホワイトペーパー
- メルマガ配信
- SNS
BtoBマーケティングにおけるアウトバウンドとは?
アウトバウンドは、企業が顧客に向けて直接的にアプローチする手法です。そのため、顧客と接点を持つことに積極的です。
アウトバウンドのメリット
メリットとして、以下のものがあります。
- 多くの認知獲得ができる
- ニーズやタイミングが合った見込み客には即効性がある
広告を出稿することで不特定多数の人の目に触れるため、幅広く認知されやすい方法です。また、自社サービスが「こういうサービスを利用したい」とユーザーの求めることと合致すれば、購買や契約につながりやすくなります。
アウトバウンドのデメリット
デメリットとしては下記のものが考えられます。
- コストが高い
- 興味がない顧客にとってはネガティブな印象を与える可能性がある
広告を出稿する場合、コストが高くなりやすい傾向があります。コストに余裕がなければ、クオリティや狙った効果が追求できなくなる可能性があります。
また、幅広い人へ発信できる反面、興味のない顧客が情報を受け取ってしまう危険性もあります。ネガティブに捉えられ、企業やサービスのイメージが低下するリスクがあることは認識しておきましょう。
アウトバウンドの施策例
アウトバウンドの施策例としては、以下が挙げられます。
- テレマーケティング
- DM
- 広告
- プレスリリース
業界別のインバウンドとアウトバウンドの意味の違い
インバウンドとアウトバウンドは、さまざまな業界で使われる言葉です。業界によって持つ意味が異なるので、解説します。
コールセンター業界
コールセンター業界では、インバウンドとは顧客から企業へ問い合わせを受けることをいいます。商品・サービスの購買や契約、その他商品・サービスに関する疑問や相談への対応などが挙げられます。
アウトバウンドとは、企業から顧客へコールすることです。営業の電話やアフターフォローなどが挙げられます。
観光業界
観光業界では、日本への外国人旅行客をインバウンド、海外への日本人旅行客をアウトバウンドといい、旅行自体を示す場合もあります。
外国人旅行客が日本国内の消費活動を「インバウンド消費」と呼び、よく用いられている言葉です。
インバウンド施策を行った企業の成功事例
顧客ニーズが多様化している現代では、顧客は自分にとって必要な情報を発見するために、自ら行動する傾向があります。このような傾向から、マーケティング業界において重要性が高まっているのが、インバウンド施策です。そこで、実際にインバウンド施策を実施し、成功した企業事例を2つ紹介します。
アピ株式会社|Webサイト構築&メルマガ配信で、80件もの問い合わせを獲得
アピ株式会社は健康食品メーカーで、紙媒体での広報・宣伝が主流で、コーポレートサイトはあるものの、情報が整理されておらず、顧客がお問い合わせする導線も考慮されていない状況でした。
そこで、同社は新たなサービスサイトを構築と業界に先駆けてWebマーケティング施策を実施。
特にメルマガ配信に力を入れ、ナーチャリングを目的に4回メールを配信したところ、80件ものお問い合わせの獲得に成功しました。
今までWebマーケティングに取り組んでいなかった企業が、Webサイトの構築からインバウンド施策に取り組み、新たなお問い合わせを獲得できるようになった成功事例です。
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株式会社新菱|Webサイト訪問者の分析データを広告に活用。Webサイト経由の商談が0件→40件以上に!
株式会社新菱は化学工業メーカーで、半導体業界と密接な関わりを持っています。しかし、廃棄物を減らしていくという世の中の動きから、廃棄処理のニーズが減少しつつあります。さらに、新規事業を立ち上げても、どの業界にニーズがあるのか分からず、うまくいかないという課題がありました。
そこで同社はニーズの拾い出しをすべく、Webサイトをリニューアルし、簡単にアクセス解析やデータを蓄積できるようにしたのです。リニューアル後は、Webサイト訪問者の属性・特徴や行動を分析し、それに合わせた広告の出稿を実施しました。
その結果、リニューアル前はWebサイト経由で発生する商談が0件だったところ、累計40件以上の商談が発生しており、受注にも成功するようになりました。Webサイトによる情報発信(インバウンド施策)で得たデータを、広告(アウトバウンド施策)に活用し、リードの質を上げることに成功した事例です。
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インバウンドとアウトバンドの施策をうまく活かそう
インバウンドとアウトバウンドは、それぞれの特徴を持っているため、目的に応じて使い分けることが重要です。
自社に必要な施策は何なのか、現状や抱える課題と照らし合わせながら、取り入れる施策を見極めていきましょう。
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