データドリブンマーケティングとは?事例とおすすめの本3選

データドリブンマーケティングとは?事例とおすすめの本3選

BtoBマーケティングで重要な「データドリブン」。セミナーや打合せなどで話題になって、言葉の意味がよくわからず困ったことはありませんか。

そこで今回は、「データドリブンマーケティング」の意味を確認し、活用方法や成功のポイントまで解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.データドリブンマーケティングとは?
  2. 2.データドリブンマーケティングの手順
  3. 3.データドリブンマーケティングのポイント
  4. 4.データドリブンマーケティング事例
  5. 5.データドリブンマーケティングのおすすめ本3選
  6. 6.データドリブンマーケティングを活かそう


データドリブンマーケティングとは?


​​​​​​​データドリブンマーケティングとは、自社に集めたデータを元に、目標成果を得るため最も効果的な戦略を練ることを指します。データドリブンの「ドリブン」は、英語の「Driven=~に沿って行動する」という意味です。

商品・サービスの契約数や問合せ、セミナー参加率、Webサイト内のユーザーの動きなど、さまざまなデータから自社に最適なマーケティング活動を導き出します。

近年、ユーザーニーズや契約に至るまでの流れは多様化の様相を強めています。

多様化が進むほど、正確なデータ収集と分析をしなければ、ユーザーに刺さるマーケティング戦略の実施が遠のきます。円滑なデータ活用ができないと、ユーザーを理解していない企業と思われてしまう可能性が生まれるのです。

そのようなことを防ぐために、各企業はデータの収集・分析を繰り返し、効果的なマーケティング施策を考えるための材料として役立てようとしています。

ちなみに、データドリブンはマーケティングだけでなく、業務の円滑化にも有効です。社員の出退勤や営業記録・経理・採用など幅広い業務をデータ分析すれば、社内全体で現状把握や改善点を発見できます。


データドリブンマーケティングの手順


データドリブンマーケティングの手順は、大きく分けて3段階です。各項目を手順通りに説明します。


1.データの収集

マーケティングには、戦略の根拠となるデータが必要です。データには、以下のようなものがあります。

  • ユーザーの契約履歴
  • 契約までの行動(メルマガから契約・セミナー参加者など)
  • リピート率
  • 自社Webサイト内での行動
  • SNS投稿
  • 問合せやアンケートの回答

業界や目的によって役立つデータの項目は変化しますが、どれも重要なデータの原石です。データを集めるためには、データの収集場所(Webサイト・SNS・コールセンターなど)の設置が欠かせません。
加えて、メルマガ登録による会員ID作成や顧客管理ツールなどを活用すれば、データ整理がしやすくなります。

すでにデータの収集場所を作っている場合は、すべてのデータがひとつに集結するかを確認しましょう。さまざまなツールを導入した結果、データが分散されていることがあるからです。

もし、データが一元化されていなかったら、データの一元管理ツールを導入することで、改善が図れます。


2.データの加工

必要なデータが集まったら、データを分析しやすい形式に加工します。加工していないデータは、マーケティングに使えるほど精査されていない状態です。

たとえば、Webサイトから資料請求したユーザーと、セミナー後のアンケートで「サービスに興味がある」と答えたユーザーは、どちらもサービスに関心を持っています。

しかし、表現の仕方や発信場所が異なるため、同じ分類に分けられない可能性があるのです。このような状態を改善するために、データ加工をします。

大量のデータを自分たちだけで解析・処理するのは非常に手間なため、Web解析ツールやBIツールなどを活用するといいでしょう。


3.データの分析

データ加工まで終わったら、最後に行うのが、分析です。

分析の結果明らかになった「改善点・仮説・対策方法」は、マーケティング計画や戦略づくりに役立ちます。施策を立てたら、実行するために必要な準備(コンテンツ制作など)を開始しましょう。 

質の高い分析と戦略づくりには、専門知識(統計・マーケティング・ビジネススキルなど)が不可欠です。それゆえ、自社に専門知識をもつ人材がいない場合、人材投与や人材育成を行う、ツール活用するなどの工夫が欠かせません。

自社の人間だけで、データドリブンマーケティングに挑戦する場合は、人材や知識の取得をふまえた長期的な計画を組むことをおすすめします。


データドリブンマーケティングのポイント


データドリブンマーケティングを実施する際、意識すべき点があります。ここでは、初心者でも挑戦しやすい3つのポイントを紹介します。


データの重要性を皆で理解する

データドリブンマーケティングで重要なのは、データ分析だけでなく、実際の行動を起こすことです。そのために、分析結果や戦略を社内の共通認識にする必要があります。

意思決定者と現場担当者の結びつきが弱い状況を作らないようにしましょう。ユーザーと直接関わる担当者だけが、データの重要性を実感しているような状況は要注意です。

経営方針に対して大きな決定権をもつ上層部が、データの重要性に気づいていないと、改善まで結びつかなくなる可能性が高くなります。

状況を改善するために、

  • データをわかりやすい形式でまとめる
  • 定期的な講習会を開き共通認識を持てるようにする

などの工夫が必要です。


適切な目標を設定する

自社にとって適切な目標を立てることも、データドリブンマーケティングにおいて重要なポイントです。ハードルが高い、または低過ぎる目標設定は、チームのモチベーション低下を引き起こします。

具体的に達成までの筋道を説明できる複数の目標を立てましょう。最終目標に辿り着くためのチェックポイントとなる中間目標を設定することが必要です。そうすることで、ゴールに向け、ズレなく計画実行できます。

目標を立てるとき意識するのは、数値化です。社内全員で共通認識を持ち、業務に臨めます。目標を持つ上で重要なのは、以下のような事項です。

  • 分かりやすく具体的で、誰が何をすればいいかわかる
  • いつまでに目標に到達する
  • 中間目標がしっかり最終目標につながっている

上記のようなことを確認しながら、細かく目標設定しましょう。


PDCAをしっかり回す

マーケティング施策を成功させるために、PDCAを回すようにしましょう。PDCAとはPlan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)の頭文字です。

マーケティングは、戦略を立てて実行するだけで終わりではありません。施策実行した結果をデータに変換して、改善が必要な点を洗い出し、どのような対策をとるべきか考えます。

実行と改善を繰り返すことで、戦略はブラッシュアップされていくのです。

PDCAは現在では、多くの企業がマーケティング以外の業務でも幅広く活用している「改善プロセス」ですが、基本だからこそ重要なポイントが詰まっています。質の高いデータ分析と戦略づくりを最大限活かせるよう、PDCAサイクルをしっかり回しましょう。


データドリブンマーケティング事例


弊社ferret Oneチームでは、SFAツールに蓄積したデータを活用して、マーケティング施策や営業トークのブラッシュアップを行っています。
具体的には、リード数、アポ数、商談実施数、SQL数、受注数、アポ率、SQL率で数値化し、

  • リード全体のアポ〜受注のパフォーマンス
  • 営業メンバーごとのコール数〜SQL(有効商談)数のパフォーマンス

を可視化しています。

「実施したマーケティング施策がどのような成果につながったのか」「営業の時にどのような事例や提案の仕方がお客様に響いたのか」を明らかにします。

例えば、LP経由のCV数・アポ率・受注率などから、最も受注につながりやすい訴求がどのようなものなのか、数値でパフォーマンスを測ることができます。

こうした数値を活かすには、複数の部署で共有することが大切です。ferret Oneチームではダッシュボードで見やすく管理することで、マーケティング担当者とインサイドセールス双方が、各施策から創出したリードの質が把握できる状態になっています。
このように、マーケティング担当者とインサイドセールスで協力して施策の改善を行うことで、継続して受注目標が達成できています。

詳しくはこちらの記事でご紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてください
ferret OneのSalesforceダッシュボード公開!活用の鍵はマーケへのフィードバック?

  ferret OneのSalesforceダッシュボード公開!活用の鍵はマーケへのフィードバック? さまざまな指標があるインサイドセールス。他社がどのような数値を目標とし、どうやって進捗をチェックしているのか、気になる方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、ferret Oneのインサイドセールスが実際に使っている「Salesforceのダッシュボード」を大公開! インサイドセールスマネージャーに、進捗管理や運用のポイントをインタビューしました。 Webマーケティングツール『ferret One』


データドリブンマーケティングのおすすめ本3選


webマーケティングをもっと深く学びたい人におすすめなのが、関連書籍を読むことです。データドリブンマーケティングについて書かれた、代表的な3冊を紹介します。


『データ・ドリブン・マーケティング 最低限知っておくべき15の指標』著:マーク・ジェフリー



「データ・ドリブン・マーケティング 最低限知っておくべき15の指標」は、世界最大規模のショッピングサイトを運営するAmazon社員のバイブル的一冊。

筆者は、マイクロソフトやインテルなど世界的企業でコンサルティングを行う、有名マーケターです。

本書に記されている「15の指標」を用いた意思決定は、考え方を正確に理解すれば、1人でも取り組める内容です。事例や実践しやすいノウハウの記述も多く、参考にできる読者の層が厚い点も大きな魅力。

データを元にマーケティングで業績アップを狙う経営者やマーケティング担当者におすすめです。

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『DMM.comを支えるデータ駆動戦略』著:石垣 雅人


耳に残るCMが特徴の「DMM.com」は、ゲームや証券など、幅広い事業に参入している国内大手企業です。

「DMM.comを支えるデータ駆動戦略」では、会社を支えているデータマーケティング戦略を、以下3つの実施段階で解説しています。 

  • Part1:データ駆動戦略の全体像
  • Part2:データ駆動戦略を進める組織体制のつくりかた
  • Part3:DMM.comが実践するデータ駆動戦略を体系的に紹介

特徴は、DMM.comの「中間目標設定」や「事業改善計画」実例が紹介されている点です。40以上の事業を成長させたノウハウがふんだんに詰まっている本書は、特に、ECサイトの運営の改善を図る人におすすめです。

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『確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力』著:森岡 毅


筆者は、経営危機に瀕していたUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)を、独自の理論と数学的視点を合わせた「森山メソッド」で経営再建させた立役者。
これまでの当たり前を「確率」を用いて打ち破り革新的なアイデアを生み出す、トップレベルのマーケター&アナリストです。

「確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力」では、戦略の成功は「確率」で決まることに加え、確率は「ある程度まで操作できる」と唱えます。

  • 市場構造や消費者の本質を理解する
  • 多角的な視点からマーケティング分析を行い戦略を立てる

など、成功までの勝ち筋が見える戦いかたを見出す方法を学べる一冊です。

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データドリブンマーケティングを活かそう

聞き馴染みがない「データドリブンマーケティング」ですが、意味を知ると、Webマーケティングで重視すべき基礎的な考え方だとわかります。

データを客観的に分析・具体的な施策を実行することで、ユーザー満足度が高く、自社成長につながるマーケティング活動が行えるはずです。


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One Tip編集部
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登録番号 IA180169 適用規格 ISO/IEC 27001:2013 / JIS Q 27001:2014