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第2章:導入事例施策の成果と評価設計|BtoB調査レポート2025【導入事例編】

はじめに

苦労して導入事例を作ってはいるものの、「果たしてこれは、売上に貢献しているのか?」「上司に成果をどう報告すればいいのか?」と悩むマーケティング担当者は少なくありません。

WebサイトのPV数やリード獲得数だけで評価しようとすると、導入事例の本当の価値を見誤ってしまう可能性があります。しかし、何を指標(KPI)にすべきかが曖昧なまま運用されているケースも散見されます。

本章では、BtoBマーケティング担当者へのアンケート結果から、導入事例施策における「成果の実感値」と「ROI(費用対効果)の評価実態」を徹底解剖します。

成果を出している企業は、コンテンツの価値をどう定義し、どこを見て運用しているのか?その評価設計の裏側に迫ります。

  • この記事で分かること
  • 導入事例の効果はリード獲得だけじゃない?意外な成果とは?
  • ROIを「高い」と評価しているのは全体の何割?現場のリアルな手応えは?
  • 成果が出ない企業と出る企業の分かれ道。データで判明した「ある指標」の重要性

サマリー

「忙しくて全部は読むのは大変…」という方に向けて、各調査データの重要なポイントをまとめました。関連する章へのリンクもつけておりますので、気になるところだけでもぜひ詳細をお読みいただき、マーケティング活動にご活用ください!

成果の実感は「リード数」より「商談化率」。営業貢献が主目的に

導入事例によって得られた成果の第1位は「商談化率の向上(58.0%)」でした。KPI設定においてもリード獲得数より「商談・受注」を重視する傾向が強く、導入事例は集客ツールから「営業支援ツール」へと役割を変えています。

→ ❸/❹成果とKPIのトレンドについて

8割超が効果を実感するも、「運用改善」が共通課題に

ROI評価では「一定の成果はあるが、改善の余地がある」という回答が約6.7割を占めました。多くの企業が導入事例のポテンシャルを感じつつも、まだ活用しきれていない伸び代を残している現状が明らかになりました。

→ ❺ROIの評価について

ROI向上の分岐点は「30万円の投資」と「商談KPI」

分析の結果、ROIが高い企業ほど「1本あたり30万円以上のコスト」をかけて質を担保し、かつ「商談化率」をゴールに設定していることが判明しました。安価な量産やリード数のみを追う運用は、ROIが低くなる傾向にあります。

→ 【分析】ROIを高める2つの条件

❸/❹成果とKPIのトレンドについて

これまでの章で制作本数やコストの実態を見てきましたが、企業はそれだけの投資をして「実際にどのようなメリット」を感じているのでしょうか?

まずは、導入事例施策の現場で起きている「成果の実感」と、それを測るための「評価指標(KPI)」のトレンドを見ていきましょう。

Q.

導入事例を活用して、どのような成果が得られていますか?

A.

「商談化率の向上」が最多。リード数増加よりも営業成果を実感する声が強い

Q.

導入事例施策のROIをどの指標で測定していますか?

A.

「商談化率」「受注率」が同率トップ。営業フェーズでの貢献が主要KPIに

注目ポイント

01

成果実感の1位は「商談化率の向上(58.0%)」。リード数増加を大きく上回る

注目ポイント

02

KPIも「商談・受注」が57.3%で同率トップ。営業フェーズでの活用が主流に

成果の実感は「リード獲得」よりも「商談への貢献」

導入事例を活用して得られた成果について聞いたところ、最も回答が多かったのは「商談化率の向上」で58.0%でした 。次いで「リードの質向上(56.9%)」が高く、「リード獲得数の増加(36.3%)」を20ポイント以上も上回る結果となりました

この結果から、多くのBtoB企業において導入事例は、単にアクセスを集めるための集客コンテンツとしてではなく、獲得した見込み顧客の意欲を高め、商談へと引き上げるための「営業支援コンテンツ」として機能している実態が浮き彫りになりました

評価指標(KPI)も「営業成果」重視へシフト

その傾向は、企業が設定しているKPIにも顕著に表れています。

ROI測定に用いる指標として最も多く選ばれたのは「商談化率」と「受注率」で、ともに57.3%という高い数値でした。一方で、「ブランド・信頼性の向上」をKPIとしている企業は13.7%にとどまっています

かつて導入事例といえば「信頼獲得」や「ブランディング」のために掲載するものという認識が一般的でしたが、現在では「商談を前に進め、受注を決めるための武器」として、よりシビアな営業数値への貢献が求められていると言えます

❺ROIの評価について

成果やKPIのトレンドが見えたところで、企業は最終的な「費用対効果(ROI)」をどう評価しているのでしょうか?

「かけたコストに見合う成果は出ているのか?」という、最もシビアな自己評価の実態を見ていきましょう。

Q.

貴社では導入事例のROIをどのように評価していますか?

A.

「一定のROIがあるが、改善の余地あり(66.8%)」が最多

注目ポイント

01

全体の8割以上が、導入事例施策に「何らかの成果」を実感している

注目ポイント

02

ただし「非常に高い」と回答した企業は17.6%のみ。運用の伸び代が大きい

8割以上が効果を実感。しかし「大満足」は2割未満

ROIの自己評価について聞いたところ、「非常に高い(17.6%)」と「一定のROIがある(66.8%)」を合わせると、全体の84.4%が導入事例施策に対してポジティブな手応えを感じていることが分かりました

「ROIは低い」と回答した企業は14.1%にとどまっており、導入事例は適切に運用すれば、着実に成果へ貢献する施策であると言えます

「改善の余地」が大多数。活用しきれていない現状も

一方で注目すべきは、最も回答が集まったのが「一定のROIがあるが、改善の余地がある(66.8%)」という点です

多くの企業が「導入事例は役に立っている」と感じつつも、「もっと活用できるはずだ」「まだ成果を最大化できていない」という課題感を抱えていることが読み取れます。

コンテンツ自体は制作できているものの、それを営業現場やマーケティング施策の中でどう使い倒すかという活用の仕組みにおいて、まだ改善の余地を残している企業が多いのが現状のようです。

【分析】ROIを高める2つの条件

ROI(費用対効果)を「非常に高い」と評価している企業と、「低い」と評価している企業には、どのような戦略の違いがあるのかを分析します。

データを紐解くと、成果を出すためには「一定の投資」と「適切なゴール設定」の2つの条件が不可欠であることが見えてきました。

「安く作る」は逆効果? ROIが高い企業ほど制作費をかけている

まず「制作コスト」との相関を見てみましょう。ROIを「非常に高い」と評価している企業の67.4%は、1本あたりの制作コストが30万円以上であることが分かりました

一方で、ROIが「低い」と回答した企業の40.5%は「31~50万円」の価格帯に集中しているものの、より低価格な層も含めると、コストを抑えようとする傾向が見え隠れします

この結果は、「コストをかけてでも質にこだわること」が、結果的に高いROIを生むことを示唆しています 。安価に量産するのではなく、取材や構成、デザインに十分な予算を投じ、顧客の心を動かすクオリティに仕上げることが、成果への近道と言えるでしょう。

「リード数」を追うと失敗する? 成功企業は「商談化率」を見ている

次に「KPI(評価指標)」との関係性です。ここにはさらに顕著な差が表れました。

ROIを「非常に高い」と評価する企業の71.7%が「商談化率」を指標に設定しています。これは、ROIが「低い」企業の37.8%と比べて約2倍の開きがあります

成果が出にくい企業は「リード獲得数」をゴールにしがちですが、成果を出している企業は「そのリードが商談につながったか」という、より営業に近い指標を追っています

制作して終わりではなく、営業と連携して「商談・受注」までを追跡する仕組みを持っているかどうかが、導入事例施策の成功を左右する最大の分岐点と言えそうです。

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まとめ

本章の調査データから明らかになった、BtoB導入事例施策の「制作実態」と「投資戦略」に関する重要なポイントをまとめます。

1. 脱・集客コンテンツ。導入事例は「営業の武器」へ

成果実感・KPIともに「商談・受注」への貢献が重視されています。Webサイトでリードを集めるだけでなく、その後の商談を前に進め、受注を勝ち取るための「最強の営業資料」として導入事例を位置づけることが、成果を出す第一歩です。

2. 「作っただけ」では不十分。運用改善が急務

大半の企業が「改善の余地がある」と感じている通り、コンテンツを作って公開するだけでは不十分です。営業部門と連携して商談でどう使うか、どのタイミングで顧客に見せるかといった活用プロセスまで設計する必要があります。

3. 投資対効果を高める「質」と「出口」の設計

データを分析すると、ROIを高める勝ちパターンは明確でした。「コストをかけて質の高いコンテンツを作る(投資)」こと、そして「商談化率など営業成果を指標にする(出口設計)」こと。この2つを揃えることが、導入事例施策の成功の鍵です。

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ferret(One Tip編集部)
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One Tipは、BtoBマーケティングに特化した支援サービス「ferret」から生まれた、「リード獲得の打ち手が見つかるメディア」です。 BtoBマーケティングにかかわる人にとって、価値あるコンテンツをお届けしていきます。 Twitter:@ferret_One_

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登録番号 IA180169
適用規格 ISO/IEC 27001:2022 / JIS Q 27001:2023