ネイティブ広告とは?種類・費用・作り方を解説
ネイティブ広告は、ユーザーに自社のサービスや商品をアピールするために有効な宣伝手法のひとつです。
どのような種類があるのか、どの程度費用が必要かなど、基本的な情報や広告作りのコツを丁寧に解説していきます。
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ネイティブ広告とは?
ネイティブ広告とは、記事などのコンテンツに違和感なく溶け込んでいる広告のことです。サイトに合わせ、メディアの通常記事と同じような見た目で広告が表示されています。
サイトに馴染んだ広告感の少ない見た目は、好意的に受け止めてもらいやすくなります。しかも、広告の掲載場所は、ユーザが自ら選んで訪れたメディアです。ユーザー自身が興味を持って訪れた場所なので、ターゲット選定が自然に行われている点も特徴です。
ネイティブ広告を掲載するときのルール
ネイティブ広告を表示するときは、必ず「広告、PR」の言葉添えをしなければなりません。この点が、ステルスマーケティングとの大きな違いです。
ステルスマーケティング(ステマ)とは、広告であることを伏せ、商品やサービスの魅力を伝えるマーケティング手段です。ユーザーになりすました高評価の口コミや、芸能人やインフルエンサーによる商品のおすすめで、消費者の選択に影響を与えます。
宣伝だと公表しない広告のため、消費者は企業に騙されたようなマイナス印象を持ってしまいます。
6種類の代表的なネイティブ広告と使用方法
ネイティブ広告は決まったひとつの形ではなく、さまざまな種類があります。ここでは、代表的な6つのネイティブ広告を紹介します。
インフィード型
メディアに表示される「記事広告」や「SNS広告」などが、インフィード型と呼ばれる最も一般的なネイティブ広告です。
広告ではなくメディアのコンテンツと思ってもらいやすいため、閲覧ユーザーに違和感を与えず、サービスの魅力を伝えられます。
「新規ユーザー」や「潜在ニーズ層」に対して効果的な宣伝手法で、YoutubeやGunosyなど、さまざまなキュレーションメディアでもみられる広告です。
検索連動型
GoogleやYahoo! などの検索エンジンを使用したときに、キーワードの検索結果画面に現れるネイティブ広告が、検索連動型です。広告連動型・ペイドサーチ型・リスティング広告とも呼ばれます。
ユーザー自身で入力した検索ワードの検索結果画面に連動した広告が表示されるため、ユーザーの調べたい内容に対してピンポイントに訴求できるでしょう。
顕在ニーズ層など、強い興味関心を持つユーザーに対して宣伝ができるメリットがあります。潜在ニーズ層向けのインフィード広告との差別化が期待できる広告です。
▼リスティング広告(検索連動型広告)については、こちらの資料で詳しく解説しております。
→BtoB向け!リスティング広告からリード獲得を増やす、改善の糸口
レコメンドウィジェット型
コンテンツ記事と関連する広告を「おすすめ記事」として掲載する広告が、レコメンドウィジェット型です。ページの下や横部分に表示される、レコメンド欄のあるWebサイトでよくみられる広告です。
配信先の指定はできませんが、広告内容に関係するコンテンツを読んでいるユーザーに、自社の宣伝を見てもらえる可能性があります。
よく見ないと気付きにくい位置に表示されますが、広告に好意的なユーザーを集客できるため、うまく活用していきたいネイティブ広告です。
プロモートリスティング型
ペイドサーチ型に近い形の広告で、「Amazon」「ぐるなび」「食べログ」など、商品や店舗を検索するサイトで使われているのがプロモートリスティング型です。
ユーザーの検索ワードに合わせた広告が、サイトページの上と下部分に「スポンサー枠」として掲載されます。
ちなみに、スポンサー枠の広告は掲載メディア内の情報のみです。
ネイティブ要素を含むインアド型
インアド型は、日本では導入例が少なく、アメリカでよく使われているネイティブ広告です。
IABのフォーマットに沿って表示されるサイトの広告枠に、コンテンツ形式で広告掲載をします。Google AdSenseなどのディスプレイネットワークに掲載されることが多いようです。
その他(カスタム型)
上記で紹介したものに当てはまらない広告(新しいメディアや広告メニュー)はカスタム型と呼ばれます。
企業が無料で配信しているLINEスタンプや、音楽サービスSpotifyの「Branded Playlist」が代表的なカスタム型のネイティブ広告です。
メディアや広告は日々変化しているため、今後もカスタム型のネイティブ広告は増えていくと予想されます。
ネイティブ広告の費用
ネイティブ広告は掲載できる広告媒体の数が非常に多く、費用相場はさまざまな条件で大きく左右されます。
ここでは、ネイティブ広告の種類ごとの費用相場を紹介します。
インフィード型
Twitterなど、SNSユーザーの投稿と同じように表示されている広告や記事広告が、インフィード型のネイティブ広告です。
SNSサービスでの広告掲載は、比較的手頃な価格で行えます。BtoBよりも、BtoC向けの商品やサービスで活用されるケースが多い広告です。
【費用相場】
100円~200万円
検索連動型広告
GoogleやYahoo!の検索ボックスで、キーワードを検索した結果表示画面の上と下部分の2箇所に表示される広告です。ニーズに合わせた訴求が可能なため、BtoBのサービスにおすすめの広告と言えます。
【費用相場】
10万円〜
レコメンドウィジェット型
広告を「おすすめ記事」の形で表示するネイティブ広告が、レコメンドウィジェット型です。「この記事を読んだ人におすすめ」という文言と共に、ページ下部分に表示されています。掲載できるメディアは指定できない点も特徴です。
情報量が豊富なサービスや商品を宣伝したい企業向きの広告です。
【費用相場】
30万円〜
プロモートリスティング型
楽天、Amazon、ホットペッパーなどのECサイトに表示される広告で、スポンサー枠として掲載されます。出品できる商品がある企業向けの広告です。
【費用相場】
1000円~10万円
ネイティブ要素を含むインアド型
日本ではまだあまり浸透していない広告形態で、アメリカ中心の広告です。IABの基準をクリアしなければ掲載できないルールがあります。
アメリカで使われている広告なので、アメリカに関連した広告に向いています。
【費用】
想定インプレッション数 ×0.5~2.5円
その他(カスタム型)
上記で説明した広告に当てはまらないネイティブ広告を指します。企業の公式LINEスタンプなどが代表的で、企業認知やファンづくりのための広告です。
魅力的なネイティブ広告づくりのコツ
ネイティブ広告は、自社の魅力を自然に伝えられる手法です。しかし、使い方を間違えると、ユーザーの不信感を生んでしまいます。宣伝広告感が際立ち、悪目立ちする可能性があるからです。
ここでは、ユーザーに受け入れてもらえる魅力的な広告作りをするために、意識すべきコツを5つ紹介します。
ターゲット層を的確に把握する
提供する商品やサービスがどんなに素晴らしくても、広告の内容と集客したいターゲット層にズレが生じると、なかなか成約に結びつきません。
大切なのは、広告の内容に興味を持ってもらうことです。そのために欠かせないのが、ターゲット層の正確な把握です。
商品やサービスをあらためて見直し、特徴を掴んだうえで、自社商品やサービスを必要とするであろうペルソナを作りあげます。
《BtoBのペルソナで重要な項目》
担当者が所属する企業の事業内容、業種、事業年度
担当している部署の事業内容と所属歴
担当事業の抱える課題
上記のようなさまざまな条件から、商品やサービスにマッチするターゲット層を考えましょう。
▼BtoB向けのペルソナ設定については、こちらの資料で詳しく紹介しています
→Webの戦略設計に欠かせない!BtoB事業のためのペルソナ設定ガイド
広告の掲載メディアはターゲット層から選ぶ
具体的なペルソナ像をつくることでターゲット層が明確になれば、掲載メディアも選びやすくなります。ニーズの合うターゲット層が最も集まるメディアを選ぶことで、より広告の効果が発揮されやすくなります。
サービスの価値を自然に受け入れてもらえるかはメディアで大きく変わるため、選定は慎重に行いましょう。
掲載メディアに合わせた広告を作る
ネイティブ広告は、メディアコンテンツに馴染んだ見た目の広告記事です。広告をクリックしたユーザーに違和感なく広告記事を読んでもらうには、広告のデザイン性を掲載メディアと合わせることも大切になります。
内容・文章表現・記事の温度感・見た目(デザイン)を掲載メディアに近づけると、ユーザーは違和感なく広告を読んでくれるはずです。
宣伝感を与えすぎない内容やデザインを意識する
Webメディア経由でネイティブ広告に訪れたユーザーは、広告の内容(商品やサービスのPR)に対して、そこまで強い関心を抱いていない可能性があります。
ユーザーを分類すると「潜在ニーズ」になるはずです。そのため、宣伝しすぎると「押しつけられている」という感覚を与えてしまう可能性があります。
押しつけにならないよう、ユーザーが知りたい情報を正確に提供することが大切です。広告がユーザーにとって有益なものと認識してもらえることが、押しつけ感を払拭する最も効果的な手段です。
掲載後は修正や改善を繰り返す
マーケティングで大切なのは、施策に対して修正・改善を繰り返すことです。そのために必要なのがPDCAサイクルです。
PDCAサイクルとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)の頭文字をとったものです。最終的な理想像にたどり着くために、中間指標を細かく設定して、修正・改善を繰り返す手法を指します。
ネイティブ広告の掲載(計画の実行)はゴールではなく、質を高めていくための工程のひとつと考えるようにしましょう。
▼PDCAサイクルについては、下記の記事もぜひ参考にしてみてください。
→Webマーケティングの効果的なPDCAサイクルとは?販促内容別の具体的な運用方法
ネイティブ広告で成果をあげるには、自社サイトの質も重要
ネイティブ広告は、サービスの成約や資料申込みなどに遷移するための経路として使われることが多くあります。
広告から自社サイトを訪れたのに、Webサイトの質が低いと、期待外れだと感じられてしまうこともあります。その結果ユーザーにネガティブな印象を与え、成約の機会を逃してしまうかもしれません。
サイト内のコンテンツ数を増やす、今あるコンテンツを編集してブラッシュアップするなどの工夫が必要です。
オウンドメディアなどのコンテンツは、成果がでるまで時間がかかります。しかし、自社を知り、ファンになってくれる人は会社の大きな財産です。
未来への投資を意識して、自社サイトの品質向上に努めましょう。
プロへの依頼も有効な手段のひとつ
多くの担当者は、日々の業務をこなしながらコンテンツ制作に励んでいます。忙しい毎日に加えて、慣れないコンテンツづくりは大きな負担となるはずです。
加えて、経験の浅い中で質の高いコンテンツを継続して作り続けることに、難しさを感じる人もいます。
自身の負担を減らし、より効果の得られるコンテンツ制作をするために、専門知識のあるプロに依頼をするのも有効な手段のひとつです。
弊社でも、コンテンツ制作や広告をはじめとした、BtoBマーケティングのサポートをしています。ご興味のある方はぜひ、下記の内容をご覧ください。
ネイティブ広告で幅広く自社サービスをPRしよう
ネイティブ広告は、自社が提供したいサービスや商品に近しいターゲット層が、自ら訪れてくれる広告です。
さまざまな種類のネイティブ広告を使い分けることで、顕在・潜在ユーザーの両方に、自社の魅力をアピールしましょう。
弊社は、BtoBマーケティングに必要な機能をそろえたツール「ferret One」を提供しています。
ferret Oneは、Web制作からリード獲得、顧客管理までBtoBマーケティングに必要な機能をそろえているマーケティングツールです。長年の実績に基づいたBtoBマーケティングのノウハウをセットで提供することで、Webマーケティングを成功に導きます。