UIとUXの違いとは? 改善する設計のコツをわかりやすく解説


UIは、UXを最適化するために必要な要素です。名称が似ているため同じように扱われるケースも多々ありますが、それぞれの意味合いはまったく違います。

また、UIとUXはデザイナーがおさえておけばいいものと思われがちですが、マーケターや経営者も正しく理解しておかなければいけません。UIとUXを正しく理解してデザインやマーケティングに活用できれば、事業をより効果的に進められるようになるでしょう。

そこで本記事では、UIとUXの違いについて紹介して、マーケターも重要視しなければいけない理由や、UIとUX設計のコツを事例も踏まえつつ解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.UIとUXの違いとは?見た目と体験
  2. 2.UI・UXデザインとWebデザインの違い
  3. 3.マーケターもUI・UXを重要視するべき理由
  4. 4.UIとUXを改善する設計のコツ
  5. 5.UIとUXの改善事例:ferret Oneセミナーの集客施策
  6. 6.UIとUXを勉強できる書籍3選
  7. 7.UIとUXを理解して顧客体験を改善しよう


UIとUXの違いとは?見た目と体験


UXは「User Experience」の略称で、顧客体験を意味します。一方、UIは「User Interface」の略称で、UXを生み出すための実際の機能や見た目のことです。

良いUXを提供するためには良いUIが必要ですが、必ずしも良いUIだからといってUXも良くなるとは限らないのも事実です。

UIが優れていても、顧客が得られる体験が悪ければUXは悪いと判断されるため、UIも改善しなければいけません。


UI(ユーザーインターフェース)とは「視覚に触れる情報」

UIは、顧客やユーザーが商品・サービスを手にするまでに実際に目にしたり触れてみたりする全工程を指します。

Webサイトであれば、わかりやすいデザインやクリックしやすいボタン、表示速度の速さなど、見た目や機能性などがUIになるのです。

UIは、以下のように良いUXを実現させるための要素のひとつです。顧客やユーザーが、商品やサービスを購入するまでの接点のようなものがUIです。


UX(ユーザーエクスペリエンス)とは「体験」

UXはUIとコンテンツを経て得られる顧客体験や印象のことです。商品・サービスが、最終的に顧客やユーザーにどう感じてもらえたのかやどんな印象を得られたのかがUXで重要視されます。

Webサイトを例にすると以下のような顧客体験が良いUXといえるでしょう。

  • 「欲しい情報が多くて見やすいサイトだから、何度もこのサイトに訪問している」
  • 「素敵なデザインのサイトだし、商品も良いものばかりだからここで商品を購入しよう」

UIや商品・サービスを通して、良い顧客体験を提供するのがUXです。


UI・UXデザインとWebデザインの違い

UI・UXデザインとWebデザインの違いは、活用される場所にあります。

WebデザインはWeb上のホームページや広告クリエイティブなどをデザインすることです。UIとUXもWeb上で活用されることは多いですが、オフラインでの施策にも使われる機会もあります。

例えば、飲食店に注文用のタブレットを設置して、来店客の注文を効率化させ再来店を促す工程全般もUI・UXデザインです。

一方で、タブレット内の料理表示や配色などのデザインが、Webデザインを用いる部分です。

UI・UXデザインもWebデザインも、ユーザーを第一に考えてデザインされているという共通点がありますが、Webだけに完結せず、すべての業種業態で用いられるのがUI・UXデザインの特徴といえるでしょう。


マーケターもUI・UXを重要視するべき理由

UI・UXがデザイナーだけでなくマーケターにも必要な理由は、商品・サービスのブランディングや成約数にも関わってくるからです。

以下では、マーケターがUI・UXを理解することでどのような影響があるのかを解説します。


優れたUI・UXはブランディングに影響する

UI・UXのデザインがうまく設計されていないと、ユーザーは違和感を抱き、信頼性を失ってしまう可能性があります。その結果、商品・サービスのブランディング低下の恐れもあるでしょう。

ブランディングは、ユーザーに対して商品やサービスに信頼性を持ってもらうための重要な施策です。マーケターもUI・UXへの施策を重要視して、ブランディング低下を防ぐだけではなく、ブランディング強化につなげられるようになるといいでしょう。

また、信頼性を得られるブランディングをUI・UXで達成できれば、Webサイトへの再訪なども見込めるため、リードナーチャリングにも効果的といえます。


成約へのCVRに影響する

UI・UXはブランディングやナーチャリングの先にある、商品・サービスへの成約数やCVRにも影響します。

UI・UXが最適化されていないままでは、成約の途中で離脱されてしまったり、満足度が低くリピートにつながらなかったりと、売上にも響いてくるでしょう。

マーケターもUI・UXが成約数やCVRに影響することを理解して、ターゲットに最適な導線設計をするべきです。


UIとUXを改善する設計のコツ

UIは機能性を改善してユーザーや顧客の使い勝手を良くするのが改善のコツです。一方でUXでは、顧客理解を深めることが改善のコツになります。

UIとUXは相互に作用し合っていますが、UIが改善されたからといってUXも必ず改善されるわけではありません。必ずUIとUXの両方がどう作用するのかも視野に入れて改善を進める必要があります。

以下では、UIとUXの改善設計のコツについて解説します。


UIは機能性を改善して使い勝手を良くする

良いUIに改善するためには、そもそも良いUXが何かを考える必要があります。良かれと思った機能性やデザインの改善がユーザーや顧客にとって改悪になる可能性もあるからです。

より良い顧客体験を届けるために必要な機能やデザインは何かを考えることが、UI設計改善のポイントになります。

ユーザーや顧客がストレスなく成約やCVまでたどり着けるように、商品・サービスまでの距離は短くして分かりやすい導線を心がけるといいでしょう。また、ページ速度の見直しも重要です。

デザイン面では、見やすい配色やクリックするボタンの配置を分かりやすくするなどが挙げられます。

UIでは機能性やデザイン面による使い勝手の改善がメインになるので、視線誘導や目を引くコピーなどを活用するために、心理学や人間行動学などにもとづいて改善するといいでしょう。


UXは顧客を理解して適切にアプローチする

最適なUXは顧客ごとで変わるので、顧客理解と事業目的の明確化が必須です。

顧客理解と事業目的の明確化には、競合分析による自社の強み弱みの分析や、顧客が抱える課題解決へのアプローチも重要になります。

どのようなUXが必要なのか、情報共有もこまめに行い、UXとUIにズレが生じないように連携しましょう。

UXは顧客体験なので、そもそもの商品・サービスの品質向上がもっとも大切な要素であることも忘れてはいけません。

顧客理解から商品・サービスの訴求や、プロダクトの品質向上などUX改善には多くの要素があるので、優先順位をつけながらひとつひとつ確実に行うようにしましょう。


カスタマージャーニーを設計するのも効果的

カスタマージャーニーとは、顧客が商品・サービスを認知して成約までのプロセスの中で生まれる感情や行動を視覚化するフレームワークのことです。

UI・UXによって見込み顧客がどのような感情でどのような行動に及ぶのかをカスタマージャーニーで仮説立てすることで、ユーザー行動を把握しやすくなるというメリットがあります。

特にコンテンツSEOやSNSなどのコンテンツマーケティングや顧客とのタッチポイントが多くなる施策では効果的です。

カスタマージャーニーについては、以下の資料が参考になりますので合わせて読んでみるといいでしょう。

Webサイトの戦略設計に欠かせない!カスタマージャーニーマップの作成・活用4ステップ

  Webサイトの戦略設計に欠かせない!カスタマージャーニーマップの作成・活用4ステップ 商品を買う人(ペルソナ)が見込み顧客から顧客になるまでの接点・感情・行動を図式化したものを、カスタマージャーニーマップといいます。受注までの意思決定プロセスが複雑なBtoBビジネスでは、カスタマージャーニーを使った施策整理が特に重要です。本書では、カスタマージャーニーマップを作成・活用するための4つのステップを紹介していきます。 Webマーケティングツール『ferret One』


UIとUXの改善事例:ferret Oneセミナーの集客施策

UI・UXの改善は、マーケティング施策においても効果を発揮します。

ferret Oneマーケティング部では、自社セミナーの集客にあたり、メルマガ内で「当日のセミナー資料」を一部先行公開する施策を行いました。HTMLメールにて画像を添付し、視覚でわかるようにしています。

実際のferret Oneセミナー集客用メルマガ(一部抜粋)


メルマガの遷移先であるセミナーLP内にも、「当日のセミナー資料」を一部掲載。メルマガで紹介した資料が、より見やすくなるよう設置しました。

実際のferret OneセミナーLP(一部抜粋)


セミナー当日は、事前に公開した資料を含む内容にてセミナーを開催。さらにセミナー終了後、アンケートに回答してくださった方には、当日のセミナー資料を全てをPDFでプレゼントする施策を取りました。集客時からセミナー後に至るまで、一貫した体験を提供できるよう設計しています。

これらのUI・UX改善により、セミナーの集客数は増加。さらに、事前に資料を公開したことで、参加者のニーズと当日のセミナー内容のずれを防ぐことができ、セミナー申込者のアポイント遷移率も高まりました


UIとUXを勉強できる書籍3選

UIとUXについて学習するのにおすすめの書籍を3つ紹介します。


『UI/UXデザインの原則』著:平石 大祐 

200社以上のCVRを改善させた著者が顧客に満足感を与えるための原則を解説した一冊。コンテンツからサービス全体の設計までの一連でUXに必要な要素が何かを解説しています。

UXだけでなくUIも連動して改善方法が紹介されているので、初心者にもおすすめです。

UI/UXデザインの原則 | 平石 大祐


『「ついやってしまう」体験のつくりかた――人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ』著:玉樹 真一郎

人の行動には「ついやってしまう」ことがあります。この「つい」がUXであり、優れた顧客体験であると解説しているのが本著です。

人の感情や行動を促すにはどのような設計と仕掛けが必要なのかを、任天堂の企画担当者が分かりやすく紹介したおすすめの一冊です。

「ついやってしまう」体験のつくりかた――人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ | 玉樹 真一郎 | 産業研究


『UXデザインの法則 ―最高のプロダクトとサービスを支える心理学』著:Jon Yablonski

UXデザインの法則を心理学の側面から解説している一冊。
デザイナーだけでなく、マーケターやライター、経営者も抑えておくべき顧客体験を向上させるための法則を事例とともに解説した書籍です。

UXデザインの法則 ―最高のプロダクトとサービスを支える心理学 | Jon Yablonski, 相島 雅樹, 磯谷 拓也, 反中 望, 松村 草也


UIとUXを理解して顧客体験を改善しよう

UIとは、商品・サービスおよびその訴求の、見た目や機能性のことです。一方UXは、商品・サービスに触れてから成約した後も含む、一連の顧客体験を指します。

UI設計のコツは、良いUXとはどのようなものかを考えることで、そのためには顧客理解が必要です。

相互に作用し合うからこそどちらかを良くするのではなく、顧客に対して最適化するには何が必要かを洗い出し、明確にすることが重要になります。

UIとUXを正しく理解して、顧客体験を改善しましょう。


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One Tip編集部
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