見積書の書き方とは?受注率を上げるために必要な項目や注意点
サービスや商品の価格、契約の範囲といった条件をクライアントに示すために必要なのが、見積書です。初めて見積書を書く場合、どのように書けばいいのか迷ってしまいますよね。
近年では、「見積書作成サービス」も登場し、テンプレートでサクッと作ることもできるようになりました。ただし、テンプレートを使うにしても、見積書作成の基本を理解しておくことは重要です。
そこで、この記事では見積書を書くための準備や必要な項目、注意すべき点を解説します。
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見積書の書き方①準備
見積書を書くためには、見積書の用紙・封筒・「見積書在中」のスタンプ・切手が必要となります。
見積書の用紙は、フォーマットを使用し作成します。ネット上でフリー素材として配布されているフォーマットをダウンロードするか、気に入るフォーマットがなければエクセルなどで作りましょう。
用紙のサイズはA4を使うことが多く、封筒のサイズはA4サイズの見積書を三つ折りにしたものを入れられる「長形3号」が一般的です。
完成した見積書を郵送する場合には、封筒に「見積書在中」のスタンプを押すことで、クライアントの目に留まりやすくなります。
近年では、見積書作成サービスが印刷・郵送の代行をしてくれる場合もありますので、検討してみても良いでしょう。
見積書の書き方②必要な項目
見積書に明確なルールはありませんが、合計金額や品目・単価・数量といった見積の中身、表題・宛名・日付といった書類に必要な項目を記します。
(1)表題
ひと目で見積書だとクライアントが理解できるよう、表題を記します。「御見積書」や「見積書」と記すと、クライアントがすぐに理解できるでしょう。
(2)宛先
クライアントの会社名・所在地・担当の部署や担当者名を記します。会社名、その下に担当部署、その下に担当者名を記します。
見積書の宛先が個人なら「様」、法人なら「御中」としてください。
部署名や担当者名が書かれていない場合、封筒を受け取った方が、社内の誰に渡せばいいのかわかりません。なるべく部署名や担当者名は記載するようにしましょう。
(3)差出人
誰から届いた書類かひと目で理解できるよう、差出人の名前・所在地を記します。また連絡先として、電話番号を記しましょう。
(4)見積書のNo.
見積書の作成ソフトを使用すると、通し番号と呼ばれるNo.を自動で記してくれます。記すことで管理がしやすくなり、クライアントから問い合わせがあった場合にもすぐに検索できるでしょう。
(5)日付
管理する手間を減らすために、発行日を記します。見積書の有効期限を設定する場合にも必要です。
(6)見積り金額
見積書に必須となる、見積り金額の合計を記します。必ず項目ごとの価格の合計と合うように、気をつけましょう。
(7)有効期限
サービスや商品の金額は変更されることがあるため「○年○月○日まで」と年月日を記します。
「発行後3か月以内」などと記すこともできますが、その場合は発行した日付の記載を忘れないように気をつけましょう。有効期限があることで、先方の意思決定を早くする効果が期待できます。
有効期限はだいたい2週間から6ヶ月で設定することが一般的です。会社や業種によって異なりますので、確認するようにしましょう。
(8)印鑑
見積書に印鑑を押さないといけない決まりはありませんが、書面としての信頼性を保証するために押すのが一般的です。電子データで送付する場合は、電子印鑑を押すようにしましょう。
(9)品目名
サービスや商品の名前を記します。クライアントが理解できるよう、詳細を記しましょう。
(10)単価
品目ごとに、1単位あたりの価格を記します。
(11)数量
品目ごとに、サービスや商品の数量を記します。具体的な数量を記すのが難しい場合には、1式と記すとよいでしょう。
(12)価格
品目ごとに、単価 × 数量で算出される金額を記します。この金額が正確でないと合計金額が正確でなくなるため、完成したのちに間違いがないか確認しましょう。
見積書作成サービスなら自動で入力できます。エクセルで作成する場合は、関数で自動で出すようにすると間違いが減るのでおすすめです。
(13)小計・消費税・合計金額
小計の部分には、項目ごとの価格の合計を記します。消費税の部分には、小計の金額にかかる消費税の額を記します。合計金額の部分には、小計と消費税との合計金額を記しましょう。
(14)備考
クライアントと認識の差が出ないよう、より細かな説明が必要な場合は備考欄に記します。たとえば発注から納品までの期間の目安を記すと、クライアントは問い合わせる手間を削減できます。
見積書の書き方③注意点
見積書にもっとも大切なのは、記してある情報が正確であることです。加えて以下の注意点に気をつけると、クライアントの満足度を上げられます。
前提条件を記す
見積書に記された金額と、実際にかかる金額に差が出てしまうおそれのある場合、前提条件を記すことでトラブルを防げます。消費税率が変わる前後などにも、変更前と変更後の金額を記しましょう。
連絡先を記す
疑問点があればすぐに問い合わせてもらえるよう、メッセージを付けて連絡先を必ず記すようにします。電話番号だけでなくメールアドレスを記載することで、より気軽に問い合わせをしてもらいやすくなります。
できるだけ早く提出する
見積書を依頼するからには、クライアントはサービスや商品に強い興味があります。金額をはじめ、内容や詳細を早く確認したいはずですので、迅速に提出しましょう。印象が良くなり、受注率の向上が期待できます。
相見積もりの場合には内容を反映させる
相見積もりとは、自社だけでなく他社にもすべて同じ内容の見積書を作成してもらい、見積書同士を比較するものです。相見積もりをクライアントに依頼された場合は、可能であれば詳細を伺っておき、要望に沿った内容を記します。
見積書のデータを保管する
契約にいたった見積書は、保管義務期間(法人の場合は原則7年、個人事業主の場合は原則5年)が経過するまで保管しなければなりません。またその後も、顧客管理が行えるよう保存しておくことをおすすめします。契約にいたらなかった場合の見積書は破棄しても構いませんが、今後契約につなげていくために保管するとよいでしょう。
見積書の必要性とは?書き方の前に知りたい作る理由
見積書は、契約にいたることを目指して作成するものです。ただしそれだけではなく、他にも理由があります。
クライアントの信用を得るため
見積書の1番の目的は金額を示すことですが、クライアントが見るのはそれだけではありません。わかりやすく、知りたい情報をすぐに得られる見積書を書ければ信用につながるでしょう。
金額と内容を明確にするため
見積書によって、金額や数量などが明確になり、両者で共有できます。そのため、理解のズレをなくすことにつながるでしょう。
契約したのちのトラブルを避けるため
見積書を作成することで、解約したのちに価格や数量など条件の証拠となります。ただし、取引全体のトラブルを避けるためには、契約書や請求書を作成することが必要です。
ポイントをおさえて見積書を作成しよう
見積書を書く際には、正確な情報はもちろん、クライアントがわかりやすいように書くことが大切です。
業界や役職によっては頻繁に作ることになるため、フォーマットや必要なものを常時用意しておくとよいでしょう。
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