クリック率の平均はどのくらい? CTRを上げる改善策とCVRとの関係性


CTRとはClick Through Rateの略で、クリック率のことをいいます。広告やコンテンツがユーザーに表示された回数のうち、ユーザーがクリックした回数の割合を表したものです。

クリック数÷表示数×100=クリック率で求めることができ、例えば1000回表示され20回クリックされれば、クリック率は2%です。

自社の広告やコンテンツに興味を持ってもらえているか、成果が出ているかはクリック率の平均値が目安となります。この記事ではクリック率の平均値と、CVRにつながるクリック率の改善策を解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.クリック率の平均値とは?
  2. 2.平均値よりクリック率を上げるコツ①的確なペルソナ設定
  3. 3.平均値よりクリック率を上げるコツ②広告文を練る
  4. 4.平均値よりクリック率を上げるコツ③的確なキーワード設定
  5. 5.平均値よりクリック率を上げるコツ④広告表示オプションを使用する
  6. 6.平均値よりクリック率を上げるコツ⑤挿入機能の利用
  7. 7.平均値よりクリック率を上げるコツ⑥購入決定要素を入れる
  8. 8.平均よりもクリック率をあげてCVRアップにつなげよう


クリック率の平均値とは?

それでは、広告などの各状況における、クリック率の平均をお伝えします。


リスティング広告(Google広告の場合)

2021年の最新の報告によると、リスティング広告における全体のクリック率平均は6.18%です。

業界別に見るとクリック率が最も高いのは「アート・エンターテイメント」の10.67%で、「旅行」の8.54%、「自動車販売」の7.93%が続きます。最も低いのは「弁護士・ホームサービス」の3.84%で、トップとの差は6.83%もあります。

参照元:https://www.wordstream.com/blog/ws/2021/10/13/search-advertising-benchmarks


ディスプレイ広告(Google広告の場合)

ディスプレイ広告の全体のクリック率の平均は0.35%という調査結果があります。

業界別に見ると、「テクノロジー」が最も高く0.84%、次いで「擁護団体」、「デート・出会い」が0.84%です。「求人サービス」が最も低く、0.14%になります。

検索したキーワードに連動して表示されるリスティング広告に比べ、ディスプレイ広告のクリック率は下がる特徴があります。

BtoBにおけるクリック率の平均は、リスティング広告では2.55と平均を超えているのに対し、ディスプレイ広告では0.22と低い数値になっています。

Google広告の平均クリック率は、WordStream社が調査し、数字を公表しています。自社の業界のクリック率がどのくらいなのか参考にしてみてください。

参照元:https://www.wordstream.com/average-ctr


YouTube広告

一般的なバナー広告のクリック率平均が0.11%なのに対し、YouTube広告のような動画広告のクリック率の平均は0.4%です。

Adformが2015年に行った調査「DIGITAL ADVERTISING BENCHMARK REPORT」で報告されています。

ジャンル別に見ると「興味・関心」が最も高く0.82%。次に「ショッピング」の0.67%と「ビジネス」の0.62%で2つの間に差はほとんどありません。

「ギャンブル」は0.13%、「社会」は0.15%と低い結果が出ています。

参照元:https://www.digitalmarketingcommunity.com/wp-content/uploads/2016/12/Adform-Digital-Advertising-Benchmark-Report-2015-1hy-1.pdf


WordStreamがGoogleディスプレイネットワークとYouTubeに広告を出した際、ディスプレイ広告の0.35%に対し、YouTube広告の平均クリック率は0.7%という結果も出ました。

動画広告はユーザーの目にとどまりやすく、静止画による広告よりもクリックされやすくなっています。

参照元:https://www.wordstream.com/blog/ws/2018/09/17/google-mobile-benchmarks-by-ad-type


LINE広告

LINE広告のクリック率平均は0.3〜1.5%程度と言われています。
国内にも海外にも統計データがないため、Web広告運用業界の過去の経験や実績から導き出された数字です。


メルマガ

メルマガが開封され、URLがクリックされる平均は2.48%です。業界別では「教育」が5.55%で最も高く、「NPO/行政サービス」が3.68%、「フィットネス」が3.04%と1位と2位の差は約2%もあります。

「製造・物流・エンジニアリング」が最も低く、1.25%です。

参照元:https://www.benchmarkemail.com/jp/email-marketing-benchmarks/


YouTube

YouTubeの全動画・チャンネルのクリック平均率は4〜5%程度と言われています。ユーザーのニーズにあった動画であれば10%いくものもありますし、内容が特化していたり、インパクトの強い動画はクリック率が高くなります。

YouTubeのクリック率もデータ公表はされていません。


SEO

SEOでのクリック率の平均は検索順位とデバイスによって違います。モバイルユーザーの1位コンテンツのクリック率平均は7%で、デスクトップユーザーになると8%になります。

モバイルユーザーはスクロールの動作に慣れているため、デスクトップユーザーに比べ上位の検索結果のクリック率が低くなります。どちらも検索順位が下がればクリック率は下がり、6位以降では1%を切ります。

参照元:https://www.seoclarity.net/mobile-desktop-ctr-study-11302/

     

クリック率平均値を参考にするときの注意点

クリック率の平均値はあくまで目安として捉えることがポイントです。

クリック率の平均は商材や業界、キーワードの種類(指名キーワードか一般キーワードか)、広告媒体、掲載順位、デバイスの種類など多くの要因によって変動します。

数字にとらわれすぎると、ランディングページとずれが生じたり、クリック率ばかりが上がってコンバージョンが上がらない、といった問題が起きてしまいます。

最終目標はクリック率が平均を超えることではなく、コンバージョンを増やすことです。数字にとらわれすぎて無理な目標を立ててしまわないように注意しましょう。


クリック率を上げる施策は重要

クリック率が低い場合は、コンバージョンにつなげるためにも、施策を打つことが必要です。

リスティング広告では、クリック率が高ければ質の良い広告だと判断されます。結果、広告ランクが上がって上位表示されたり、配信量が増えてさらにクリック率が向上したりして、コンバージョンへつなげられるのです。

低い原因は、広告文がユーザーにとって魅力的な内容でなかったり、検索意図やニーズに合っていないものが表示されていたりとさまざまです。クリックしてもらえなければ、最終目標であるコンバージョンも増加しません。

広告文を見直したり、広告表示オプションを利用するなど、施策に取り組みましょう。

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平均値よりクリック率を上げるコツ①的確なペルソナ設定


クリック率を算定する際の表示回数には、無駄な表示も1回として数えられてしまいます。そのため、需要のあるユーザーへ広告が表示されるよう、ペルソナ設定をして対象を明確にしておく必要があります。

ペルソナ設定は自社の主観で設定してはいけません。自社の顧客データ、第三者へのインタビュー、Googleアナリティクスなどのアクセスデータ分析結果など、客観的な情報を元に、年齢・地域・性別・家族構成・求めているニーズなど詳しく設定します。

BtoBにおいては、会社のペルソナ設定を行います。業種や企業の規模、売上目標、抱えている問題点などに注目しましょう。さらに担当者のペルソナ設置も必要です。年齢や社歴、企業内のポジションなどを詳しく設定することが重要です。

対象を理解し、必要な情報やアピールの仕方を知ることで、無駄な広告の表示が減り、クリック率の向上につながります。

関連記事:BtoBマーケティングのペルソナ設定で、押さえるべきポイントとは?​​​​​​​


平均値よりクリック率を上げるコツ②広告文を練る


ユーザーは広告文やタイトルを見てクリックするかどうかを判断するため、ユーザーの興味をそそるような広告文にすることが大切です。

広告文やタイトルにキーワードが入っているかどうかも大事ですが、特に重要な「ユーザーのニーズとずれていないか」と「表現の仕方がユーザーに響くものか」に重点をおいて説明します。


ユーザーのニーズとずれていないか

ABテストを繰り返し、ユーザーのニーズを探し出すことで、商品のアピールポイントにずれが生じることを防ぎます。

ABテストとはWebマーケティングの手法のひとつです。画像や広告文など特定の要素が違うAパターン・Bパターンを準備し、比較検証することで広告やWebサイトをより効果的に改善できます。

商品のアピール方法にもいくつか種類があります。例えば、以下のような方法です。

  • 「1ヶ月新規顧客獲得数10%アップ」→商品によって得られる効果をアピールする
  • 「◯◯を使えばもう安心」→ユーザーの不安に訴求する
  • 「3ヶ月お試し価格」→商品の価格をアピールする

ユーザーは広告文を見て、自分の悩みや問題を解決できるものをクリックします。アピールの方法を分類してテストすることで、ユーザーのニーズが見つかり、効果的な広告文を作成できます。


アピールポイントの表現の仕方がユーザーに響くものか

ニーズに合った広告でも、表現の仕方がユーザーに響かなければ、クリックへつながりません。

売上目標や悩みなど、ペルソナ設定を広告文にそのまま反映させると効果的です。満足度や実績数など具体的な数字を入れるとユーザーはイメージしやすくなり、魅力的な広告と判断してもらえます。


※ディスプレイ広告の場合…

ぺルソナ設定をしっかりして、ABテストを繰り返す点は同じですが、画像や画像内のテキスト、CTAボタンにも注目すると良いでしょう。

画像や文字の大きさなど画像内のテキストを変更したり、広告の出る媒体の雰囲気に合わせて色味を変えたりして改善します。

「申し込みはこちら」などのCTAボタンも大事で、大きさや文字の色、テキストを変更することでクリック率の向上につながります。


平均値よりクリック率を上げるコツ③的確なキーワード設定

的確なキーワードを設定していないと、需要のあるユーザーへ広告が表示されず、クリック率を下げることになってしまいます。

自分たちが扱うサービスを検索するユーザーを逃してしまっている時は、足りないキーワードを追加します。サービスと関係性がないような意図しない検索語句で広告が表示されている時は、表示されないよう除外設定する必要があります。

キーワードの部分一致は設定したキーワードが検索ワードに含まれていなくても、類似性が高ければ広告が表示されます。対象範囲が広くなり、クリック率を下げる原因となります。

キーワードの部分一致の設定をしているならば、フレーズ一致などに変更し、キーワードの一致範囲を狭めましょう。


平均値よりクリック率を上げるコツ④広告表示オプションを使用する


広告表示オプションを利用することで、ユーザーの知りたい情報を網羅できます。

広告表示オプションとは、広告文とは別に電話番号などの追加情報を掲載できる機能です。広告テキストには入れられなかった情報を表示でき、広告の占有範囲が広がるため、ユーザーの目に入りやすくなります。

検索エンジンからの評価も高まるので、広告ランクが上がり、上位表示されるメリットがあります。有効に活用しましょう。

以下は具体的な広告表示オプションです。


コールアウトオプション

商品・サービスの特徴や情報、いわゆるキャッチフレーズを表示する機能。


構造化スニペット表示オプション

商品のテーマや種類、サービスをヘッダーを利用して説明する機能。


サイトリンクオプション 

検索広告で表示しているサイトリンクとは別の目的に合わせた特定のページへのサイトリンクを表示する機能。


価格表示オプション 

広告文の下部に商品の価格情報を表示できる機能。


プロモーション表示オプション

検索結果の最上位もしくは最下位に表示された時のみ表示される機能で、セールやプロモーション情報など商品やサービスの値引き情報表示する機能。


電話番号表示オプション 

電話番号を表示する機能。モバイル端末でタップすると電話がかけられます。


住所表示オプション 

会社や店舗の住所、マップ、電話番号を表示する機能。


アフィリエイト住所表示オプション 

ユーザーに自社の商品を取り扱う最寄りの店舗を案内する機能。


アプリリンク表示オプション 

アプリのダウンロードページへのリンクを表示する機能。


販売者評価の広告表示オプション 

Googleカスタマーレビューなどから提供されたユーザーの評価を広告に表示する機能。


平均値よりクリック率を上げるコツ⑤挿入機能の利用

挿入機能を利用することで、ユーザーに合った広告文を掲載でき、クリック率の向上が見込めます。挿入機能には以下のようなものがあります。


キーワード挿入機能

ユーザーが検索したキーワードがそのまま広告文に自動挿入される機能です。

例えば、広告の見出しが「{KeyWord:マーケティングツール}|最も選ばれているマーケティングツールはこれ」の場合を見てみます。

ユーザーが「初心者 マーケティングツール」で検索すると、「初心者 マーケティングツール|最も選ばれているマーケティングツールはこれ」のようにキーワードの部分が検索キーワードに置き換えられてユーザーに表示されます。

ユーザーと関連性の高い広告だと認識してもらえるメリットはありますが、検索キーワードをそのまま広告文に挿入するので、文章の意味が繋がらなくなってしまうこともあります。

設定が簡単で、多数のサービスを扱う企業や、複数の地域で事業を行う企業におすすめの機能です。


広告カスタマイザ

キーワード挿入機能と似た機能で、広告文を任意のキーワードに置き換えられます。

キーワード挿入機能との違いは、検索キーワードだけでなく、時間帯・地域・日付などあらゆる状況に応じて広告文を変化させることです。

キーワード挿入機能よりもユーザーによって細かく広告を出すことができ幅広く利用できますが、広告カスタマイザの設定は手間がかかります。


カウントダウン機能

カウントダウンを広告文に挿入できる機能です。「イベント終了まであと1日」のように、イベントの残り日数や時間を表示できます。

ユーザーに関心を持たせる便利な機能です。


平均値よりクリック率を上げるコツ⑥購入決定要素を入れる

成約決定要素を明確にし、広告文に入れることで、ユーザーは広告をクリックするか判断します。

商品によって購入決定要素は変わります。一般的な購入決定要素は、宿泊施設なら料金や空き情報、病院なら場所や休診日、ECサイトなら取扱製品や発送可能エリアなどです。

BtoBではサービスの価格の他にも、サービスの利用によりいかに経済的効果があるかが重要になってきます。売上アップや人件費の削減など得られる利益や、損失を回避するためにも企業の信頼度が成約決定要素となります

購入要素をリストアップし、優先順位を決めて、できるだけ購入決定要素となる情報を網羅できるようにしましょう。

ユーザーの成約決定要素が満たされる広告だとわかれば、クリック率の向上につながります。


平均よりもクリック率をあげてCVRアップにつなげよう

クリック率の平均値は、業界や商材などさまざまな要因に左右されます。

数値が平均を超えているからといって安心してはいけませんし、低いからといって数値にとらわれすぎてもいけません。低くてもコンバージョンの高い広告やWebサイトはあります。大事なのはコンバージョンにつながるよう、ペルソナ設定をし、広告文を魅力的にすることです。

平均値はあくまでも目標を立てる際の目安にとどめ、改善策に取り組み、コンバージョン率をアップさせましょう。

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One Tip編集部
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