強調スニペットとは?表示方法や仕組みを解説
検索ブラウザの表示順位1位よりも先に表示される、強調スニペット。
検索順位0位とも呼ばれ、ユーザーの流入数が期待できることから、SEOの一環として意図的に表示を狙いたいWeb担当者は多いと思います。
今回は、強調スニペットの詳細と、SEOの観点から強調スニペットに選ばれることのメリット・デメリットまでを見ていきます。
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強調スニペットとは?
強調スニペットとは、ユーザーの検索に対し、簡潔かつ的確に回答しているWebサイトの本文を抜き出し、目立つ形で検索結果に表示させる仕組みのことです。
スニペットは「抜粋」という意味です。目立つ抜粋=強調スニペットとして日本語訳されています。
強調スニペットが表示される場所
強調スニペットは自然検索結果の上に表示されます。リスティング広告がついている場合は、リスティング広告の下に掲載されます。
強調スニペットとして表示されると、自然検索のものより表示領域が広くなり、強調スニペット専用のボックスラインが引かれるので際立って見えます。
強調スニペットとして表示されるには?
すべての検索で強調スニペットが表示されるわけではありません。Googleがユーザーの検索クエリを「質問」と認識した場合に、そのアンサーとして強調スニペットを表示します。
質問の検索でイメージしやすいのが「~とは」の「Know型」検索クエリです。Know型クエリとは、情報を知りたい場合や疑問を解消したい場合に検索するキーワード種類のことです。
しかし、「~とは」の形をとっていなくても、強調スニペットが現れることがあります。以下の場合です。
「SEO 上位表示」は一見して質問には見えません。ただ、Googleの判断として「SEOで上位表示するための方法とは?(質問)」と解釈して強調スニペットを表示させています。実際に表示されている強調スニペットも、SEOで上位表示させるための5つの方法をリスト形式で載せています。
検索クエリが質問の形に見えない場合でも強調スニペットが表示される点は留意しておきましょう。
強調スニペットの種類
抜粋されるのは文章だけではありません。質問の内容に合わせて以下の強調スニペットが表示されます。
- テキストのみ
- テキスト+画像
- リスト
- 表
- 動画
テキストのみ
テキスト情報だけが抜粋されているパターンです。検索クエリに対して簡潔なアンサーが載っています。
表示されやすい検索クエリは「(単語)」「〜とは」です。
テキスト+画像
画像のある方がわかりやすいと判断された場合は、テキスト情報にプラスして画像が表示されることもあります。
表示されやすい検索クエリは、テキストのみの強調スニペットと同じく「(単語)」「〜とは」です。
リスト
箇条書きの方が伝わりやすかったり順番が大切だったりする場合は、リスト形式で強調スニペット表示されることがあります。
検索クエリ「(単語)方法」「(単語)作り方」などで表示されます。
表
情報が複数にわたる場合など、表の強調スニペットが掲載されることもあります。
「(単語)費用」「(単語)価格」などの検索クエリで見られる表示形式です。
動画
動画を見せるほうが伝わりやすいと判断された場合は、YouTubeで掲載されている動画が表示されます。
検索クエリは「(ターティスト名)(曲名)」などです。
強調スニペットの類似表示について
強調スニペットに似た表示に「ナレッジパネル」と呼ばれるものがあります。
上図の赤枠部分がナレッジパネルと呼ばれるものです。強調スニペット同様、目立つ形で検索結果に表示されます。
特定の人物や場所などの検索クエリに対する詳細を、文章だけでなく画像を活用しながら表示してくれるのが特徴です。
強調スニペットとナレッジパネルの違い
強調スニペットとナレッジパネルには、表示位置と表示される仕組みに違いがあります。
【表示位置】
- 強調スニペット:自然検索やリスティング広告で表示される時と同じエリア
- ナレッジパネル:検索結果一覧の右側にボックス形式で表示
【表示される仕組み】
- 強調スニペット:検索順位1〜10位の記事から内容を抜粋して表示
- ナレッジパネル:Googleが保有するデータに基づいて検索クエリに対する回答を提供
つまり、強調スニペットの表示は意図的に狙えますが、ナレッジパネルはユーザー側では操作できない表示方法になります。
SEOからみた強調スニペット
強調スニペットとして表示されると検索表示順位が実質1位まで浮上するので、SEOの一環として活用していきたいところです。
ここからは、SEOの観点から、強調スニペットとして表示されることのメリットとデメリットについて見ていきます。
強調スニペットのメリット
メリットとして挙げられるのは次の3点です。
1.サイトのユーザー流入が増える
強調スニペットとして記事が選ばれると、自然検索の最上位に表示されます。検索ユーザーの目につきやすくなるので、その分ユーザーの流入が増えることになります。
2.音声検索の結果として採用される
検索エンジンで音声検索を活用したときは、音声で回答が返ってきます。その音声回答は強調スニペットのテキスト部分を読み上げることになるので、自社サイトや企業の認知度向上に繋がります。
3.サイトの信頼度(ブランド力)が上がる
強調スニペットはGoogleによって選ばれます。つまり、検索サイトとして信頼の高いGoogleから選ばれている記事ということで、強調スニペットに採用された記事は自然とユーザーからの信頼度が高まります。
また、強調スニペットに選ばれると検索順位1位の記事として扱われるため、検索ユーザーからは内容的にも信用の高い記事であると認識されます。
強調スニペットのデメリット
デメリットになりうるポイントとしては、以下の3点が挙げられます。
1.ゼロクリックサーチになることも
ゼロクリックサーチとは、検索結果に表示されたサイトを訪れず(クリックせず)に情報を得るユーザーの動きを指します。そもそも強調スニペットは、ユーザーの疑問に対して、簡潔でわかりやすくまとまっている部分を抜粋して表示させます。
つまり、サイト内へ入らずに完結してしまう可能性を含んでいるということです。
サイトに入らないので、その分トラフィックが減少してしまいます。
2.自然検索の結果として表示されなくなる
強調スニペットに選ばれるサイトは、基本的に検索順位1~10位のサイトです。Googleの仕様上、ひとつの検索結果ページに同じサイトが表示されることはないので、強調スニペットとして採用されると、自然検索結果側のサイトは掲載されなくなります。
たとえば、検索順位1位だったサイトが強調スニペットとして採用された場合、ゼロクリックサーチの影響を大きく受けると、検索順位1位の時よりサイトへの流入が減ってしまうリスクが考えられます。
3.ページの変更や仕様変更で振り回されやすい
強調スニペットは、2020年に始まった比較的新しいGoogleの取り組みです。今後も仕様の変更やアップデートが予想されるため、そのたびに強調スニペット対策が変わる可能性があります。
また、強調スニペットに選ばれたからといって、同じサイトが強調スニペットとして掲載され続けるわけではありません。サイトの入れ替わりが激しいため、強調スニペットを意図的に狙おうとすると、施策に振り回されてしまうことも考えられます。
強調スニペットを表示させる方法
強調スニペットに選ばれると、実質検索順位1位となり、多くの流入が期待できることから積極的に狙っていきたいWeb担当者もいると思います。
ここからは、強調スニペットとして採用されるためのヒントを解説していきます。
1.検索順位1~10位に入るコンテンツにする
強調スニペットとして採用されるサイトは、自然検索で1~10位に掲載されているものです。つまり、強調スニペットは、質の高いサイトの中から選ばれているということです。
質の高いサイトとは、検索ユーザーの抱える疑問や悩みについて、具体的かつ的確に回答できているサイトです。検索ユーザーがまだ気づけていない潜在的な疑問・悩みについても先回りして回答できている情報の網羅性の高さも必要です。
強調スニペットの掲載に飛びつく前に、まずは、目の前のコンテンツが本当に検索ユーザーのためになっているのかを見つめ直すことが大切です。
2.「Know型クエリ」に対する回答コンテンツを作る
強調スニペットとして採用されやすい検索クエリがあります。「〜とは」の検索に見られるような「Know型」クエリです。強調スニペットを狙う場合、まずはKnow型クエリのアンサーとなるコンテンツを作りましょう。
すでに強調スニペットが表示されているキーワードでも問題ありません。強調スニペットは随時変更されるので、今掲載されている強調スニペットよりもわかりやすく簡潔に、かつ質の高いコンテンツに仕上げられた場合、自社コンテンツが採用される可能性は十分にあります。
3.簡潔に回答している項目を準備する
「〜とは」のクエリに対してコンテンツを作る場合、「~とは」の見出しを作りましょう。配下に「~とは、〇〇です。」の形のパラグラフを100字~200字で書きます。
Googleがクエリに対して「簡潔に書かれてある」と判断すれば、該当の見出しと本文を強調スニペットとして採用してくれます。
4.HTMLのタグは正しく記載する
見出し |
<h> タグ |
本文 |
<p> タグ |
順番リスト |
<ol> タグ |
箇条書きリスト |
<ul> タグ |
どれも基本的なHTMLタグです。
ただし、CMSを活用している場合はタグを意識することはあまりないため、<h2>と<h3>が入り乱れていたり、リストをタグ無しで<br>改行していたりすることがあるかもしれません。
強調スニペットは、HTMLの構造を読み取って採用の可否を決めています。HTMLが正しくマークアップされているかどうか意識してコンテンツを作りましょう。
5.Googleのポリシーに違反しない
Googleは、強調スニペットを掲載するにあたって独自のポリシーを設けています。
(Google検索ヘルプから抜粋)
強調スニペットがすべてのユーザーにとって便利な機能となるよう、Google では Google 検索の全般的なポリシーやこのような検索機能に関するポリシーに違反しているスニペットを表示しないようにするシステムを構築しています。
- 危険なコンテンツ
- 不正行為
- ハラスメント コンテンツ
- ヘイト コンテンツ
- 操作されたメディア
- 医療のコンテンツ
- 露骨な性的描写を含むコンテンツ
- テロに関するコンテンツ
- 暴力や残虐行為
- 下品な言葉や冒とく的表現
強調スニペットには、以下の機能固有の追加ポリシーもあります。
(Google検索ヘルプから抜粋)
公共性の高いトピックにおいて合意が得られている内容と反している: 多くの社会問題、医療問題、科学論争、歴史認識などの公共性の高いコンテンツについては、専門家が広く合意している内容や十分に確立された意見と反している場合、強調スニペットに含めることはできません。
モラルに反するサイトが論外なのはもちろんのこと、公共性の高い話題において、社会が共有している常識から逸脱しているような独自の見解は、強調スニペットとして採用されないため注意が必要です。
強調スニペットの非表示対策
強調スニペットとして採用されると、「ゼロクリックサーチ」の影響で、掲載前よりもサイトへの流入が減少してしまう可能性があります。その場合は、強調スニペット表示を解除する対策が必要になります。
強調スニペットの解除には、HTMLのソース内に下記のメタタグを挿入します。
非表示箇所 |
タグ |
タグ挿入箇所 |
---|---|---|
ページ全体 |
<meta name=”robots” content=”nosnippet” /> |
<head>内 |
ページの一部 |
<p data-nosnippet></p> ※pの部分はspanやdivに置き換え可能 |
<p data-nosnippet>非表示箇所</p> |
強調スニペットよりも大切なこと
強調スニペットは、自然検索1位のサイトよりも上に表示されることから、採用されるとサイトのトラフィックを大幅に伸ばせる可能性を秘めた、Googleの新機能です。
しかし、小手先のテクニックだけで強調スニペットとして掲載されることは、まずあり得ません。強調スニペットは、検索順位の上位サイトから選ばれるからです。検索順位上位であることはつまり、そもそも質の高いコンテンツであるということです。
SEOとして強調スニペット掲載を目指す前に、まずは、検索ユーザーの悩みや疑問に対して丁寧にアンサーできている、質の高いコンテンツを目指すことが大切です。
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