【事例あり】Facebook動画広告の作り方とは?狙える効果と費用相場
Facebook動画広告は、動画の効果を使って、商品やサービスの印象をユーザーに植えつける広告です。
今回は、自社に合ったFacebook動画広告の配信を目標に、広告の作り方や実際の成功例を解説します。
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Facebook動画広告とは?
世界最大級の登録ユーザー数(2021年12月時点で29億1,000万人)を誇る、Facebookのデータを活用した動画広告が「Facebook動画広告」です。
Facebookは実名登録が必須で、詳細なデータの登録を求められるため、細やかなターゲティングができるのです。
自社のサービスや商品を、求めているであろうユーザに向け、ピンポイントで発信ができます。
Facebook動画広告の主な配信場所(Facebook内)
Facebook動画広告の代表的な配信場所は、以下の6か所です。
Facebookニュースフィード
通常の投稿が表示されるスペースで「タイムライン」と呼ばれる配信場所です。通常の投稿と一緒に流れてくるため、PR感が強すぎず、違和感の少ない宣伝が行えます。
Facebook動画フィード
動画を広告として配信できる表示スペースです。
Facebookの右側広告枠
パソコン専用でのみ表示される配信スペースです。通常、各ページの右側に配信されますが、他の場所に配信されることもあります。
Facebookストーリーズ
タイムライン(通常の投稿)の上に表示される「ストーリーズ」に配信されます。24時間で自動的に投稿内容が消える点が特徴です。残しておきたい投稿は保存できたり、閲覧者の確認ができるというメリットもあります。
Facebookインストリーム動画
記事コンテンツ内の動画再生中や、動画再生の前後に流れる動画です。
Facebookの検索結果
スマホ専用の配信スペースで、ユーザーが気になる内容を検索した際、検索結果の横に現れます。検索キーワードに合った、投稿などが表示される仕組みです。
配信で得られる効果
動画広告は、見た目や音声のインパクトで、テキストより五感に働きかけた情報伝達ができます。
加えて、動きがあるものは、静止画(テキストのみや画像のみ)と比較して、ユーザーの関心を引きつけやすいというメリットもあります。
そのため、ユーザーの読まないといけない・調べないといけない、というストレスを削減した広告配信ができるはずです。
Facebookの動画広告はFacebook以外のツールにも配信できる
Facebook動画広告は配信したい内容によって、最適な配信場所の選択ができます。代表的な配信先は、Facebook以外のツールを含む4種類です。
- Messenger
- Audience Network (Facebookがスマホアプリ・ニュースサイト向けに配信している広告サービス)
広告を配信するとき、どのツールで配信するか設定できます。自社のユーザに合わせたツールを活用することで、広告効果の向上が見込めるでしょう。
以下では、Facebook以外のツールの配信場所についてご紹介します。
女性ユーザーが多いなどの特徴を持つInstagram。動画広告の配信場所は以下の4種類です。
Instagramフィード
アプリを起動したとき、自分がフォローしているアカウントや広告(動画や写真)が表示されるスペースです。
Instagram発見タブ
Instagramの画面下にある「虫眼鏡のアイコン」が発見タブです。ユーザーの興味・関心にあった広告が、通常の投稿と一緒に表示されます。
自分が興味のあるものを探すときに利用する機能のため、自社サービスに積極性を持ちやすいユーザーに向けたアピールができます。
Instagramストーリーズ
アイコンをタップすると再生される投稿動画で、24時間立つと消える仕組みです。アプリ画面の上部に表示されます。
Facebookストーリーズと同じ仕組みで、Facebookストーリーズとシェアが可能です。流し見ができる気軽さがあるため、ブランドの認知度アップや商品・サービスの印象づけに向いているでしょう。
IGTV動画
IGTVは「Instagramの動画共有機能」で、投稿できる動画の再生時間はアカウントのフォロワー数によって変化する特徴があります。
通常は15分間以内の動画枠ですが、フォロワーが1万人以上いるアカウントは最大60分の動画投稿が可能です。
Messenger
メッセージのやり取りを行うコミュニケーションツールである「Messenger」広告の配信場所は3種類です。
Messenger受信箱
メッセージの受信スペースに配信される広告で、受信箱のスレッドの間に表示されます。
Messengerストーリーズ
FacebookやInstagramのストーリーズと同じく、24時間立つと表示されなくなる広告です。受信箱に流れるストーリーズとストーリーズの間が配信スペースです。
Messenger広告メッセージ
過去にアプリでやりとりしたユーザーに対して、クーポンなどを配信できる広告です。ユーザーと直接コミュニケーションを図れるため、リードの獲得や資料申し込みなどの成果につながりやすい特徴があります。
Audience Network
「Audience Network」は、Facebookがスマホアプリ・ニュースサイト向けに配信している広告サービスです。広告の配信スペースは2種類あります。
ネイティブ・バナー・インタースティシャル広告
ネイティブ広告は、通常の投稿と同様の形で配信される広告です。広告感が少ない配信方法のため、違和感なく広告を受け入れてもらいやすい特徴があります。
バナー広告は、広告の配信場所として指定されている空間に掲載します。
インタースティシャル広告は、ユーザーがサイトを閲覧しているとき、ポップアップのように浮き上がり、画面の一部を隠すように現れる広告です。
Audience Network動画リワード
動画視聴することでメリットを得られる(ゲームのアイテム獲得や、特典が受け取れる)広告が「Audience Network動画リワード」です。
動画を最後まで再生しないとメリットを得られないため、必ず見てもらえる広告といえるでしょう。興味をもってもらえれば、高い確率でコンバージョンを上げられるはずです。
【7ステップで完了】Facebook動画広告の作り方
動画広告を公開するには、さまざまな設定が必要です。ここでは、動画広告の作り方を7つのステップにわけて紹介します。
1.【事前準備】アカウントの設定
Facebook動画広告を使用するには、アカウントの登録と設定が欠かせません。
- Facebook「個人アカウント」を登録する
- 「Facebookページ」を作成する
- 「Facebook business suite(Facebookビジネスマネージャ)」を設定
- 「広告アカウント」を設定
- 広告マネージャで「広告キャンペーン」を作成する
アカウント未登録の場合は、上記の項目を確認しましょう。
2.広告マネージャーで「キャンペーン作成」する
広告キャンペーンはすべて、「広告マネージャー」で作成・管理・運用が行えます。
「Facebook business suite」のメニューバーから「広告」を選び、「広告マネージャ」にある「+作成」をクリックします。
「キャンペーンの目的」を選んで、右下の「次へ」ボタンをクリックします。
3.「クリエイティブ」から動画を追加する
キャンペーン目的の次は、
- 広告セット名
- 予算と掲載期間
- ターゲット(カスタムオーディエンスなど)
の設定を行い、右下の「次へ」をクリックします。
次に、広告として配信したい動画の設定をします。
- 広告動画がある場合→「クリエイティブ」で動画を追加
- 広告動画がない場合→「広告設定」をクリックすると、スライドショー作成が可能
4.入稿フォーマット(画面サイズ)とアスペクト比・サムネイルを設定する
入稿フォーマットは、配信場所によって異なります。配信する広告を選んだら、まず「入稿フォーマット(画面サイズ)」のチェックをしましょう。
よくある失敗で、動画編集が終わったあと、フォーマットが合わなかったということがあります。編集のやり直しなど余計な手間を減らせるよう、入稿フォーマットの確認を必ずしてください。
サムネイル設定後、動画を入稿したら「アスペクト比の調整」をしましょう。
- [動画をカスタマイズ]をクリックします。
- [切り取る]をクリックします。
- 動画のアスペクト比(4:5、9:16、1:1、16:9)を選び、[変更を適用]をクリックします。
フィード |
Facebook インストリーム |
Instagram ストーリーズ |
Messenger ストリーズ |
|
---|---|---|---|---|
アスペクト比 |
16:9 1920×1080 9:16 1080×1920 |
16:9 1920×1080 9:16 1080×1920 |
16:9~4:5 1920×1080~1080×1350 9:16 1080×1920 |
1.91:1~9:16 1,200×628~1,080×1,920 |
動画の時間 |
240分以内 |
5秒~10分 |
1〜120秒(2分) |
15秒 |
動画の音声 |
任意だが推奨 |
任意だが推奨 |
任意 |
任意 |
キャンプション |
任意だが推奨 |
任意 |
任意 |
サポートなし |
5.動画をアップして審査結果を待つ
動画公開後行われるのが、Facebookのポリシーに広告が適しているかの審査です。
画像・動画・テキスト・ターゲット層・広告のリンク先など、さまざまな項目が確認され、最大で約24時間を要します。
6.料金を支払う
審査を通過したら、配信費用を支払いましょう。支払い方法は、
- クレジットカードか、クレジット機能付きのデビットカード
- PayPay
- オンラインの銀行振込
の3種類から選べます。
法人ユーザーに対しては、月ごとの請求書対応も可能なので、自社に合った支払い方法を選択しましょう。
7.広告配信スタート
広告キャンペーン審査に通過して、料金振り込みが確認されたら、広告配信がスタートします。
Facebook動画広告におすすめな動画サイズとテキスト文字制限
Facebook動画広告を作成するときに押さえておきたいのが、最適な動画サイズや文字量です。
動画サイズ
動画サイズは広告の配信先によって、以下のように異なります。
Facebookフィード |
Facebookインストリーム |
Instagramストーリーズ |
Messengerストリーズ |
|
アスペクト比 |
16:9 1920×1080 9:16 1080×1920 |
16:9 1920×1080 9:16 1080×1920 |
16:9~4:5 1920×1080~1080×1350 9:16 1080×1920 |
1.91:1~9:16 1,200×628~1,080×1,920 |
また、動画や画像を複数投稿すると、画像のサイズで表示レイアウトが変化します。たとえば、 Facebookの場合は以下の通りです。
2枚投稿
縦長と正方形画像は横並びで表示、横長画像は上下で表示されます。
3~4枚投稿
1枚目に選択した投稿が大きく表示、2枚目以降は小さく表示されます。
1枚目が縦長or横長
1枚目が縦長の場合:2枚目以降が縦並びで表示されます。
1枚目が横長の場合:2枚目以降が横並びで表示されます。
スマホの場合「縦長画像」の方が印象に残りやすいといわれています。画面の広い範囲に広告が表示されることで、ユーザーの視界に映り込みやすくなるのです。
動画テキスト
動画テキストとは、画像の中に表示される文字のことです。
広告効果が高い画面テキスト量は、「画像の20%未満」です。短く、端的でわかりやすい文章づくりを心がけましょう。
テキスト量が多すぎると、わかりづらい広告という認識から低品質な広告と判定される可能性があります。そうなってしまうと配信をされなくなるケースもあるため、注意が必要です。
テキスト量は、以下の4段階で審査されます。
- 最適(最も望ましい文字量):広告画像に文字が入力されていない、ほとんど含まれていないのが最適です。
- 少なめ(最適より文字数が少し多い):広告のリーチ(広告ページのコンテンツを読んだユーザー数)が、少し減る可能性があります。
- 中程度:広告のリーチが、大きく減る可能性があります。
- 多め(文字量が多すぎる):広告配信を止められる可能性があります。
テキスト量の判断は、画像がどれだけの文字に埋め尽くされているかです。そのため、文字数が少なくても文字が大きすぎると、テキスト量が多くなります。
文字が読める範囲で、できるだけ小さくサイズ設定をするといいでしょう。
▼参考:広告画像のテキストについて(Metaビジネスヘルプセンター)
Facebook動画広告にかかる費用相場
Facebook動画広告は「オークション形式」で3種類の費用が発生します。
クリック課金(CPC)
広告がクリックされたことで生じる費用が「クリック課金」です。広告が表示されても、クリックされない限り費用は発生しません。
【単価=消化金額÷クリック回数】
【1クリックごとの費用目安】100∼200円
費用単価は1クリックごとで、価格は常に変動します。
インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金は、広告が表示されるごとに発生します。単位は広告表示1000回ごと、1000回の平均コストが費用です。
【単価=消化金額÷インプレッション(広告の表示回数)】
【1000回表示ごとの費用目安】100∼500円
クリック課金と同様、価格は常に変動します。
ThruPay(動画の再生時間)
動画が15秒再生されるごとに発生する費用です。15秒以内の短い動画は、すべて視聴するごとに課金されます。
【単価=消化金額÷ThruPlayの回数】
【15秒以上の広告再生(15秒未満の動画は視聴完了でカウント)】100∼200円
「費用の相場」は達成したい目的によって幅広い
Facebook動画広告の使用設定は、広告配信によって得たい効果や目的(できるだけ安く抑えたい・費用がかかっても認知度を上げたいなど)で大きく変動します。
使える予算、得たい効果、赤字がでない範囲など、自社に最適な選択基準で費用を設定しましょう。
広告配信に慣れていない場合は「月3万円程度」から始めて、少しずつ予算を増やしていくと、修正改善を繰り返しながら広告運用ができます。
【3つのポイント】Facebookの動画広告を効果的に活用する
効果的なFacebookの動画広告をするには、意識すべきポイントが3つあります。
ターゲット層の明確化
自社のサービス・商品を欲しているターゲット層に向けて、正確な情報配信ができれば広告効果は高まります。
サービス・商品を改めて見直して、使用することで解消できる課題はなにか、課題を抱えている層が集中しているのはどの層か、などを洗い出しましょう。
広告に最適な配信スペースを選ぶ
広告の配信場所は、広告の配信目的で使い分けるといいでしょう。
たとえば、自社ブランドの認知度を高めたい・インパクトを与えたい場合は、フィードが適しています。
インストリームは、ユーザーが再生している動画に関連した広告配信が行われます。申し込みフォームなど、具体的な誘導を目指す広告で効果を得やすいでしょう。
自社が広告で得たい効果はなにかを明確にすることで、最適な配信スペースを選べるはずです。
広告デザインに工夫を凝らす
動画は、映像が動き音声が流れるためテキストのみの広告などと比較すると、注目を集めやすいです。しかし、動画がたくさん流れているうちのひとつと認識されてしまうと、ユーザーに視聴してもらえない可能性があります。
広告に興味をもってもらうには、インパクトがある映像や色彩でユーザーの目をひいたり、動画に字幕を入れることで、わかりやすさを感じてもらう工夫が必要です。
【成功事例】Facebookの動画広告で効果を得ている企業
Facebook動画広告を活用することで、成果をあげた企業の事例を2つ紹介します。
アプリ導入者を広告ターゲットにした「株式会社ユビレジ」
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広告の特徴は、ターゲット層です。アプリ導入の決定権をもつ経営者に焦点を当てました。広告配信後行ったのが、クリックしたがコンバージョンに繋がらなかったデータの分析です。
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