事業拡大を成功させるには?成功例と失敗例から学べるポイント


事業拡大は、必ずしも成功するわけではありません。事業拡大をすることで、利益や認知度の向上を期待できますが、失敗すれば債務が残ってしまいます。

今回の記事では、事業拡大の方法やメリット、失敗しないための具体的なポイントをご説明します。事業拡大の成功例・失敗例もご紹介しますので、今回の記事を参考に、事業拡大の成功を目指してください。

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目次[非表示]

  1. 1.事業拡大とは
  2. 2.事業を拡大する2つの方法と手順
  3. 3.事業拡大のメリットとは?
  4. 4.事業拡大のデメリットとは?
  5. 5.事業拡大の成功例:富士フイルム
  6. 6.事業拡大の失敗例:ユニクロ
  7. 7.事業拡大で失敗しない3つのポイント
  8. 8.事業拡大する適切なタイミングはいつ?
  9. 9.適切な計画と予算で事業拡大を成功させよう


事業拡大とは


事業拡大とは、利益や認知度の向上を目的として事業を大きくすることです。

事業拡大の方向性として「既存事業の拡大」「新規事業・市場への進出」の2種類があります。
既存事業の拡大では、今まで行ってきた事業を追求します。対する新規事業・市場への進出では、今までにない新たな事業を始めます。

どちらの目的も利益や認知度の向上です。一口に「事業拡大」といっても、2種類の方向性を知っておくことは重要です。

事業を拡大する2つの方法と手順


事業拡大の方法と特徴、手順についてご説明します。


自社で行う方法と手順

自社で新規事業をゼロから立ち上げる場合もあれば、既存事業で新規市場へ進出することもあるでしょう。

自社で事業拡大を図れば、その際に技術やノウハウが構築され、それ以降の事業拡大にも活かせますが、莫大な時間とコストを伴います。新規事業を無事に立ち上げても、すぐに軌道に乗るかどうかは定かではないためです。

手順としては以下の通りです。

  1. 市場調査
  2. 新規事業開発
  3. 新規市場の開拓
  4. 改良

ただし、新規事業を立ち上げるか、新規市場へ進出するかによって、手順を見極める必要があります。

M&Aで行う方法と手順

M&Aとは、企業の買収や合併を指し、一部の事業を移転することも含まれます。既に立ち上げが完了した企業を買収するため、技術やノウハウも同時に獲得できます。そのため、自社で行うよりも時間やコストがかからず、失敗するリスクも高くありません。

手順としては以下の通りです。

  • 市場調査
  • M&A仲介会社の選定
  • 買収・合併する企業の選定
  • 契約

このように、自社で事業拡大するより負担が軽減されるため、事業拡大する際はM&Aの利用をおすすめします。

事業拡大のメリットとは?

事業拡大のメリットは、主に下記の通りです。


利益が増える

もっとも大きな目的は、利益の向上です。既存事業の拡大も新規事業の進出も、新しい何かを始める点は同じです。そのため、今までにない利益を獲得するチャンスとなります。


認知度が高まる

事業拡大によって、認知度の向上を期待できます。大手企業が事業拡大をすれば、メディア露出の機会を得られることがあります。

また、中小企業が今までにない新規事業や新規市場への進出といった事業拡大をすれば、その道のトップとして認知度の向上を期待できるのです。


リスクを分散できる

例えば事業拡大が成功した場合、既存事業で失敗やトラブルが起き損失が出ても、会社全体としては小さな損失として抑えられます。事業拡大によって、利益を獲得する手段を複数持つことで、リスクの分散ができるのです。


新しい人材の獲得

事業拡大は、新しい人材を獲得するよいタイミングです。自社の中で事業拡大の適任者を選定することも重要ですが、事業規模によっては自社の中だけで補えない場合があります。

新しい人材は、自社の考え方や方針にとらわれないアイデアを生む可能性があるため、事業を拡大するための力となるでしょう。


事業拡大のデメリットとは?


事業拡大のデメリットは、主に下記の通りです。


コストがかかる

事業拡大には、人件費や賃料といった新たなコストがかかります。

事業が成功すれば、税金が増える可能性も考えられます。自社で新規事業の開発を行う場合は、開発にかかるコストも想定しておかなければなりません。

そのため、事業拡大をする際は必ず予算の設定・管理を徹底しましょう


運営や管理の負担が増える

新たな人材やコストが増えることで、運営や管理の負担は増加します。また、事業拡大を行ううえでトラブルが起きることは珍しくありません。

運営や管理においてトラブルが起きないようにする方法や、トラブルが起きた場合の対処方法といった対策を事前に準備しておきましょう。


事業拡大の成功例:富士フイルム

事業拡大の成功例として「富士フイルム」をご紹介します。

富士フイルムの事業拡大では、既存事業で新規市場への進出が行われました。写真フイルム技術を利用して化粧品・医薬品市場へ進出したのです。

一見、写真フイルムの技術と化粧品・医薬品は遠い存在と感じます。しかし、「写真フイルムの主成分と人間の肌を構成する成分はどちらもコラーゲンである」という共通点がありました。

このように、市場調査の段階で土台となる部分に共通点を見出せたことが、事業拡大を成功する鍵となったのです。


事業拡大の失敗例:ユニクロ

事業拡大の失敗例として「ユニクロ」をご紹介します。

ユニクロは今では世界進出を成功させていますが、イギリスに進出する際に一度失敗しているのです。失敗の原因は、人材の選択でした。

事業拡大に伴い、新たな人材が必要です。そして、ユニクロはイギリス進出する際、現地の経営は現地の人に任せたほうがよいと判断しました。その結果、イギリス文化が反映されると同時に、経営者や店員の中で階級が構築され、壁ができてしまったのです。

「経営者や店員が対等な立場で話し合うべき」といったユニクロの企業方針からかけ離れてしまい、ユニクロの理想を実現できませんでした。それに伴って経営が滞り、やむを得ず撤退しました。

このように、経営が上手くいくかどうかを見極めると同時に、企業方針や会社の理想を実現できる人材を選択することが重要です。場合によっては、経営のプロをパートナーとして採用するといった対策方法も考えられるため、状況に応じた人材を選択しましょう。


事業拡大で失敗しない3つのポイント


事業拡大で失敗しないために留意してほしいポイントが3点あります。


資金調達は十分に


事業拡大にはコストがかかります。進出する市場が大きければ、新規事業による収益でも十分な資金を調達できます。しかし、新規事業や新規市場へ進出する際には、資金調達が困難です。

時間をかけて事業拡大を進めてきたのに、途中で資金不足によって想定していた技術や商品ができなければ、事業拡大による利益を最大化できません。

そのため、事業拡大に必要なコストを詳細まで計算し、収益で補えない部分は融資を検討するといった方法を考えましょう。


市場調査を徹底する

事業拡大は市場調査をするところから始まります。

新規市場と考えている市場は本当にどこも進出していない市場なのか、進出したい市場はこれから大きくなるのか、といったあらゆる可能性を考えることが重要です。

常に新しい情報に更新するために、市場調査をデータとして保管するなど、徹底した管理をしましょう。


安易に人材を増やさない

事業拡大は新たな人材を増やすよい機会ではありますが、やみくもに増やしても意味がありません。新しく人材を獲得する場合、すぐに力を発揮できるとは限らないためです。

新たな人材ばかりで事業拡大しても、質の低い組織を作りかねません。自社に精通した人材とともに、育成できる範囲内で新たな人材を獲得しましょう。


事業拡大する適切なタイミングはいつ?


事業拡大を行う適切なタイミングには、代表的なもので2つあります。

  • 既存事業で会社の利益が安定しているとき
  • 会社の経営が上手くいっておらず形勢逆転したいとき

既存事業で既に利益が安定しており、資金面にも余裕がある場合は、事業拡大のよい機会です。ただし、余裕があるからと計画なく新しい人材を獲得することや、新規事業を開始することは、事業拡大の失敗につながりかねません。余裕があっても事業拡大する際は、慎重かつ計画的に進めることが重要です。

会社の経営が上手くいっておらず、形勢逆転したい場合も、事業拡大のよい機会です。事業拡大による新規事業や新規市場へ進出することで、成功すれば既存事業の資金を集められます。また、新規事業をメインとして会社を立て直すチャンスです。

ただし、事業拡大にはコストが伴うため、債務だけが残る可能性も考えなければなりません。本当に今が事業拡大を実行すべきかどうかを見極めることが重要です。

上記2つのタイミングはあくまで代表的なタイミングです。会社の状況によって見極める必要があり、一概に「○○の時」とは言い切れません。


適切な計画と予算で事業拡大を成功させよう

事業拡大は利益や認知度の向上を期待できる反面、莫大な時間やコストがかかります。事業拡大をするにあたって、詳細な計画や予算の設定をすることが重要です。

自社が事業拡大する場合、どのような方向性・方法・タイミングが適切かどうかを見極め、事業拡大を実行しましょう。


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ferret(One Tip編集部)
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