【ferret One活用 マーケ成功事例】営業組織を巻き込む、製造業マーケの立ち上げ!(株式会社キトー様)
BtoBマーケティング現場のリアルなお悩みをテーマに具体的な成功事例を紹介する「BtoB Marketing SUCCESS」シリーズ。2024年7月25日開催のセミナーでは、株式会社キトー様をお迎えしました。
昔ながらの営業スタイルが根付く組織風土の中で、マーケティングを推進し、成果を出した方法についてお話しいただきました。
本レポートでは、セミナーの内容を抜粋してご紹介します。株式会社キトーのマーケティング担当河相さまと、当時営業担当としてサイトリニューアルに携わったferret Oneの見山との対談です。
当時の生の情報満載、製造業のマーケティングにお悩みの企業様必見の内容です。ぜひご覧ください!
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セミナーアーカイブ動画
登壇者紹介
パネリスト
株式会社キトー
営業企画部 デジタルマーケティンググループ
河相 朱音氏
2019年よりCRM関連を担当し、2021年からデジタルマーケティング関連業務をメインで担当。
株式会社キトーの事業紹介
1932年創業、国内60%以上のマーケットシェアと、世界50の国や地域におよぶ販売網を誇るホイストメーカーです。
重量物を、持ち上げ、運び、固定する作業に不可欠なマテリアルハンドリング機器や、クレーンなど構造物の設計、製造、工事、販売、修理サービス業務を手がける。チェーンブロック、レバーブロックなどのホイスト機器を中心に、クレーンシステムや、スリング・吊り具などのホイスト周辺機器を提供しています。
▼「ferret One」のCMSで運営している株式会社キトー様のWebサイト
https://kito.co.jp/
モデレーター
株式会社ベーシック
SLG事業部 営業企画見山 悠妃 氏
営業支援会社にて現場営業からマネージャーを経験。
その後、会社のマーケティング部署立ち上げに伴い、「1人マーケター」として、戦略設計・サービスサイト制作・コンテンツ制作・ウェビナー施策などの一通りのマーケティング基盤を構築。
2021年にベーシックに入社し、「ferret One」のフィールドセールス・インサイドセールス・マーケティングの各部署を横断的に経験。
現在はマーケティング部門と営業部門を跨いだ営業企画として従事。
株式会社ベーシックのサービス「ferret One」のご紹介
「ferret One」は、BtoBマーケティングに必要なツールとノウハウを提供するサービスです。マーケティングの知識がなくても、誰もがカンタンにマーケティングが実行できるように各企業の課題に合わせたサポートを行います。
株式会社様キトーには、マーケティング部門の立ち上げに伴うサイトリニューアル時から「ferret One」をご活用いただいております。
▼株式会社キトー様の「ferret One」導入事例はこちら
https://ferret-one.com/cases/kito
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サマリー
「忙しくて全部は読むのは大変…」という方に向けて、本セミナーの重要なポイントをまとめました。関連する章へのリンクもつけておりますので、気になるところだけでもぜひ詳細をお読みいただき、マーケティング活動にご活用ください!
マーケティングに取り組むきっかけ
転機となったのは2019年に発足した商社向けのECサイト立ち上げプロジェクト。
ECサイトと連携して顧客情報を管理すべく、「Salesforce」に社内の顧客データを集めるも、そもそもデータを活用するノウハウがないという問題に気づく。
さらに、当時は既存の代理店からの引き合いに依存して売り上げを立てていたことから、今後の売上拡大に悩んでいた。そのため、2つの課題の観点から、将来を見据えてデジタルマーケティングに取り組むべきではと声を上げた結果、デジタルマーケティング部門が新設されることとなった。
Webサイトのフルリニューアルから取り組む
デジタルマーケティング部門の立ち上げに伴い、まずはWebサイトのフルリニューアルに取り組むことに。サイトリニューアルにあたっては、以下のような壁を乗り越えて成功させたという。
-
社内承認を得ること
乗り越え方:サイトリニューアルの必要性を社内で認識してもらうために、理由や目的をできるだけわかりやすく説明 -
”超複雑”な現行サイトの整理
乗り越え方:サイトリニューアルを依頼したferret Oneとともに整理し、新しいサイトマップの提案をもらった
→STEP2 デジタルマーケティング推進プロジェクトの始まり
サイトリニューアル後に取り組んだマーケ施策
サイトリニューアル後に取り組んだマーケティング施策について、大きな成果が出た2つの施策をご紹介いただいた。
- 施策❶ フォームを設置し、ユーザー情報を可視化
- 施策➋ 優先度の高いターゲットへのアプローチ
大きな成果を出せた成功要因とは?
マーケに取り組み始めた初年度で目標500%を達成すると大きな成果を出すことができた成功要因をお教えいただいた。
- 保守的な社内組織で新しい取り組みを認めてもらった方法
- マーケ組織の拡大を認めてもらった方法
- 営業組織と連携を成功させた方法
- PDCAの具体的な回し方
→STEP4 Webマーケ取り組み初年度で『目標500%達成』を実現した成功要因
施策で壁にぶつかった時の乗り越え方
マーケティングに取り組んでいく中でぶつかった壁に共通することは、効果が分からない施策をすることによる利点がピンとこず、社内からの理解が得られにくいという点。
その解決の糸口は数値化だった。
→STEP5 これまでの取り組みでぶつかった大きな壁、乗り越えた方法
STEP1 Webマーケ取り組み以前の『社内課題』
国内トップシェアのホイストメーカーである株式会社キトー様。
Webマーケティングに取り組まれる以前は、3つの課題に悩まれていました。
-
国内市場の飛躍的な売上拡大が見込めない
既存の引き合いはあるが、新たな売上拡大の打ち手が必要 -
エンドユーザーのニーズが掴めない
代理店販売がメインのため、製品を使っているエンドユーザーとの直接的な接点が取れない -
顧客データの活用が不十分
SFA(顧客情報管理ツール)は導入しているが、上手く使いこなせない。また、営業が個人のPCでそれぞれ管理している状況があり、データ統合もできていなかった
なかでも、Webマーケティングに取り組む発端となったのは、3つ目の顧客データに関する課題とのこと。詳しく伺いました。
Webマーケティングに取り組む発端は顧客データに関する課題
河相氏:
顧客管理ツールの「Salesforce」「Sansan」を導入していましたが、日報や活動メモの記録をしている程度で、顧客情報を管理するためのシステムというイメージすら、社内に根づいていない状況が長らく続いておりました。
転機となったのは2019年に発足した商社向けのECサイト立ち上げプロジェクトです。そのプロジェクトの一環として、顧客情報を整理していくために「Salesforce」を再構築しようと動き出しました。
デジタルマーケティング部門立ち上げのきっかけ
見山氏:
顧客管理プロジェクトから、どのようにデジタルマーケティング部門の立ち上げへと繋がっていったのですか?
河相氏:
ECサイトと連携して顧客情報を管理すべく、社内の顧客データが徐々に蓄積され始めたのですが、そもそもデータを活用するノウハウがないことに気が付きました。
さらにこの問題は、代理店販売がメインの現状から、今後新しいフィールドで売上を伸ばそうとなった際にもぶつかる課題なのではと。
この2つの側面から、将来を見据えてWebマーケティングに取り組んだ方が良いと声を上げたところ、社内で重要性が認められて、正式にデジタルマーケティング部門が新設されることとなりました。
見山氏:
実はデジタル化については「どこから始めたらいいのか分からない」とご相談いただくメーカーさんは多いです。
キトー様のように、「そもそもデータが蓄積できる基盤があるのか?」「蓄積したデータをどのように活かすのか?」を考えていただくと良いですね。
どのようなデジタルマーケティング部門を設立したのか?
河相氏:
発足当初のデジタルマーケティング部門の業務は、優先度の観点から新製品のプロモートなどの営業事務中心で、市場に向けてのマーケティングはほとんどしていませんでした。
ただ、設立時の社内提案では、新規リードの獲得や蓄積した顧客データの活用などを主な業務とした売上増加を目指す組織をゴールとして設定していましたし、今はそのような組織へと変わることができています。
見山氏:
数年先のイメージが固まっていれば、理想と現状のギャップが分かりやすくなりますし、ギャップを埋めるために必要な要素を明らかにする指針になりますよね。
河相氏:
はい、全体像があるとやるべきことが分かりやすくなりますので、ぜひおすすめしたいです。
STEP2 デジタルマーケティング推進プロジェクトの始まり
デジタルマーケティング部門を立ち上げ、実際に推進にむけて始動された際の取り組みについて伺いました。
最初の取り組みはWebサイトのフルリニューアル
河相氏:
Webマーケティングをするなら、まずはWebサイトを整えなければとWebサイトのフルリニューアルに取り組むこととなりました。
フルリニューアルで実現したいことは、3つありました。
- エンドユーザーとの接点を作りニーズを把握したい
- MAツールの活用を最大化させるために新たなリード獲得をしたい
- スマホ対応もできていない状態をどうにかしたい
見山氏:
MAツールはすでに導入されていたのですね。
河相氏:
デジタルマーケティング部門発足直前ぐらいに導入して、基本的には名刺情報や既存の顧客情報を取り込んで、DMを送っていました。
ただ、その施策は既に接点があるお客様との繋がりをどんどん強くしていこうというもので、新しいリードを増やせる見込みはほとんどありません。新しいリードを手に入れる場所としてWebサイトに期待をしていました。
見山氏:
ちなみに、数年単位のタイミングでサイトリニューアルをされる会社は結構いらっしゃるのですが、キトー様ではそのような形ではサイトリニューアルの話は持ち上がらなかったのですか?
河相氏:
何度か話自体は持ち上がっていました。ただ、最後まで押し切れずに立ち消えてしまっていたようです。
見山氏:
例えば、スマホ対応するだけのリニューアルなら工数と成果が見合わない…など、目的がそこまで強くなかったというようなことですか。
河相氏:
そうですね、リニューアルしたい気持ちはあっても、リニューアル後に期待できる結果や目的が強くなかったのだと思います。
見山氏:
何度か誰かが試みてきたものの、なかなかうまく進められなかったプロジェクトがデジタルマーケティング部門の発足にあたり、ようやく本当に始動したわけですね。
サイトリニューアルの際に乗り越えなければいけなかった2つの壁
キトー様には、サイトリニューアルに乗り出されるタイミングで「ferret One 」にお問い合わせいただきました。
サイトリニューアルにあたり、乗り越えなければならなかった2つの壁があったとのこと。
- 社内承認を得ること
- ”超複雑”な現行サイトの整理
その壁と、乗り越え方について伺いました。
壁①社内承認を得ること
河相氏:
新しくデジタルマーケティング部門が設立されたものの、社内の承認をいただく役員の方々含めて「デジタルマーケティング」という言葉自体にあまり馴染みがなく、具体的に何をする部署なのかイメージしてもらいにくい状況でした。
そのため、サイトリニューアルの必要性を社内で認識してもらうために、理由や目的をできるだけわかりやすく説明しました。
特に強調したのは、Webサイトが営業パーソンの代わりとなるという点です。売上に繋がるWebサイトを今後作っていくことを、重要な理由として強く訴えました。
見山氏:
サイトリニューアルを進める理由について、単にWebマーケティングをやりたいという一方的なプレゼンにならない工夫が見られますね。
役員の皆様が長年にわたりキトー様で多くの実績を積み重ねてきたことを考慮して、どのようにすれば納得していただけるかを資料に的確に反映されていると感じます。
河相氏:
- なぜ今なのか
- Webサイトに具体的にどのような役割を持たせるのか
- サイトリニューアル後にデジタルマーケティング部門が何をしていくのか
このような点をきちんと整理をして伝えられたのが大きいと思います。
一番は「売り上げに繋がる」というキーワードで、より分かりやすく期待できる成果を伝えられました。
壁②”超複雑”な現行サイトの整理
河相氏:
サイトマップは商談を担当してくださっていた「ferret One 」の見山さんに協力いただきながら整理しました。
サイトマップが本当に複雑で…サイトマップを出したら、階層が右に伸び続けているような構造だったり、見山さんが私達が知らないページを見つけてきてくださったり。
見山氏:
本当に複雑でしたね汗
河相氏:
その複雑なサイトマップを可視化できたことで、「やばいぞこれは」という危機感を視覚的に伝えることができました。
見山氏:
リニューアル後のサイトマップについては、河相さんに「このページいりますか?」「いります/いらないです」といったやり取りを都度繰り返して進めました。
既存のページの必要性を確認した上で、どうリニューアルしたら売り上げを出せるサイトになるのかを何度もすり合わせしながら、ご提案させていただきました。
河相氏:
いいサイトマップのご提案をありがとうございました!
見山氏:
ferret Oneではこれまで支援してきた企業の実績や、当社自身の取り組みに基づいて、BtoBのWebサイトでマーケティングを行うために必要となるページの型をご用意しています。それらを基にご提案させていただきました。
例えば、「問い合わせ獲得できるサイトにはAページが必要です。でも今キトー様のWebサイトにはないので追加しましょう」という形で、必要なページの追加や、お客様視点から見た最適なコンテンツの動線、デザイン改善の観点からもご提案を行いました。
実際にリニューアル後のWebサイトはいかがでしょうか?
河相氏:
階層がきれいになって、ページ遷移でクリックする回数が減って資料も見つけやすくなりましたし、社内社外問わずかなり好評です!
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STEP3 実際に取り組んだマーケティング施策
サイトリニューアル後に取り組んだマーケティング施策について、大きな成果が出た2つの施策をご紹介いただきました。
- 施策❶ フォームを設置し、ユーザー情報を可視化
- 施策➋ 優先度の高いターゲットへのアプローチ
施策❶フォームを設置し、ユーザー情報を可視化
河相氏:
サイトリニューアル前は、カタログ・マニュアル・CAD図がクリックすればダウンロードできる状態でした。
しかし、エンドユーザーや設計事務所など我々が接点を持ちたい人たちが一番見るコンテンツは何かと考えた際にマニュアルとCAD図かなという話になり、リニューアル後はその2つについては、フォームを設置させていただきました。
これにより、誰が何の目的でダウンロードしたのかが把握できる状態にできました。
これはサイトリニューアル後1年間のコンバージョン数の推移です。
今までデータを取っておらず、数の予想すらできなかったのですが、まさかの11万件以上。驚きました。
また、代理店しかサイトに訪問していないだろうと思っていたのですが、蓋を開けてみると代理店のダウンロードが15%ほどしかおらず、後の85%はエンドユーザーや販売店と新規のお客様でした。
見山氏:
実はもう既に接点が欲しいと思っていた顧客層がたくさんサイトに訪問してくれていたということが明らかになったのですね!
施策➋優先度の高いターゲットへのアプローチ
河相氏:
フォームの設置により受注できそうな顧客が見えるようになりましたので、新しい顧客アプローチの方法を始めることにしました。
というのも、CAD図は設計に組み込むための図面データのようなものです。
工事前の設計段階から図面に当社製品を組み込んでいただき、実際に施工する際に改めてご相談いただけることを狙っていました。
そこで、先んじてこちらからアプローチできるように、CAD図のダウンロードいただいた設計事務所の方をデジタルマーケティング部門でリストアップして、営業部門に「こういうお客様がいますけど、アプローチしてみませんか」と定期的にパスし始めました。
見山氏:
成果はどうでしたか?
河相氏:
実際に、設計段階からご相談させていただけるようになったお客様から大型受注や引き合いを続々と獲得でき、成果に繋がりました。
STEP4 Webマーケ取り組み初年度で『目標500%達成』を実現した成功要因
順調に成果を伸ばし、初年度で目標500%達成を実現されました。その成功の要因を伺いました。
- これまでの概念にとらわれない挑戦
- 状況を先読みして、事前に社内へ刷り込み活動
- 営業組織への連携の工夫
- PDCAを回し続けて常に改善
これまでの概念にとらわれない挑戦
河相氏:
当社は製造業で、良くも悪くも保守的といいますか、変化がちょっと苦手な社内風土があります。
そのため、サイトリニューアルに伴いフォーム設置を提案した際に、反対意見もありました。
見山氏:
具体的にどのように説得されたのされたのですか?
河相氏:
ポイントは3つです。
- 目的の明確化
- 詳細の説明
- 結果の報告
エンドユーザーの情報が分からないというのは、社内の皆が口々に言っていたので、コンバージョンしたユーザーが可視化できることは、フォーム設置の目的として一番大きく言えたことです。
フォーム設置について、実際にWebサイトをどのように変えるのかという施策の詳細をきちんと共有し、施策実施の1ヶ月後には、フォームを通過したユーザー数やダウンロードの多い製品についての結果も報告しました。
見山氏:
反対を押し切るような形で一方的に施策を実施してしまうのではなく、成果がだせたことへの感謝の意をきちんと伝え、協力したからできた施策という形にされたのは素晴らしいですね。
これまでの概念にとらわれずに挑戦することが、特に製造業においては極めて重要であると感じました。
状況を先読みして、事前に社内へ刷り込み活動
河相氏:
サイトリニューアルの提案時に、理想のマーケティング構想としてインサイドセールスの発足も含めて上層部に共有していました。
ただ、デジタルマーケティング部門の立ち上げ当初はメンバーが3人しかおらず、インサイドセールスもなく、コンバージョンが発生しても、対応方法に悩んでしまうような状況でした。
そこで、毎月の役員会議で「早めにインサイドセールスを作らないと、せっかくのコンバージョンしても機会損失になってしまう」と訴えていました。
見山氏:
なるほど。最初から言っていたし、機会損失も発生しているしで、上層部も納得してくれたんですね。
河相氏:
「インサイドセールスってそもそも何?」という所もあったと思うのですが、ずっと言っていたらさすがに聞く耳を持ってくださるといいますか。
見山氏:
役員会議に毎月出るというのも結構ポイントかもしれないですね。きちんと早い段階から取り組んでいくことがすごく大事だと感じました。
実際に、インサイドセールスを立ち上げてから変化はありましたか?
河相氏:
専任ができたので、明らかに営業に渡せる件数が増えました。
コンバージョンにもきちんと目を通せるようになりましたし、量も質も徐々に良くなり、売り上げにもきちんと繋がってきていると思います。
営業組織への連携の工夫
河相氏:
デジタルマーケティング部門発足当初は、既存からの引き合いが多く、営業部門は案件に困っていない状況でした。そのため、Webサイト経由の問い合わせの対応は「今忙しいからいいや」と優先度が低くなっていました。
そこで、デジタルマーケティング部門では、営業に提供するリードの質を高め、受注に繋がるという実績を作ることで、営業部門が対応したいと思ってもらえるように取り組み始めた次第です。
まず、一次対応はデジタルマーケティング部門のインサイドセールスが行い、具体的な案件に発展した段階で営業側に引き継ぐ形を取りました。
受注に苦戦している営業や社歴が浅い営業など、「協力してくれそうな人」や「モチベーションが高い人」を優先的に引き継ぎ先として選ぶことで、そこから徐々に評判を広げていくことができました。
見山氏:
メーカーさんに限らず、よくマーケティング部門と営業部門は揉めやすい組織構造というのがよく言われますよね。追いかけてる目標がそれぞれあるので、自分のフィールドを守りがちになってしまいがちです。
どうすれば営業組織にとってもメリットがあると感じてもらえるかを考え、連携体制を作ることが重要ですね。
PDCAを回し続けて常に改善
河相氏:
PDCAを回すことに関しては、インサイドセールスでの取り組みを紹介します。
コンバージョンに対しての一時対応は、メールでお返事するということを行っています。スライドのように、お返事をいただけないところから、いろいろと文面を変えて反応をみていきました。
営業から「もうちょっとヒアリングしてからトスアップしてほしい」というという要望があったのもあり、お客様に寄り添うだけでなく、社内の営業部門の意見も取り入れながら、メールの質を良くしていきました。
このような改善はコストがかからないので、WebマーケティングはPDCAが回しやすいと感じます。
見山氏:
確かに、改善するのはタダといいますか。やりっぱなしはもったいないですね。
成功した施策は横展開すべきですし、失敗したら原因を特定して次はどうするのかをディスカッションすることで成果に繋げていけますので、時間を割く価値があります。
STEP5 これまでの取り組みでぶつかった大きな壁、乗り越えた方法
実際にマーケティングを推進していく中でぶつかった壁と、その壁を乗り越えた方法についても伺いました。
河相氏:
デジタルマーケティング部門の立ち上げや、サイトリニューアルの社内承認については、まさに「壁」でした。
どちらにも共通するのは、効果が分からない施策をすることによる利点がピンとこず、社内からの理解が得られにくいという点。
解決の糸口は数値化でした。特に営業部門の方は、数字に強いので効果的でした。
どのくらい効果があるのかのビフォーアフターを数字で示したり、マーケティング施策についてはWebサイトのアクセス数などの数字も併せて具体的に伝えていきました。
また、当社が業界をリードしていくというミッションもありますので、他社がやっていない先駆者であることもアピールしておりました。
さいごに
最後に河相さんから、これからマーケティングを推進しようと考えている企業さんへメッセージをいただきました。
「製造業のマーケティング」というと、何だかちょっと難しい、壁が多いという印象を受けることがあると思います。
とにかくわかりやすく、なるべくシンプルに伝えていくと、ちょっとだけでも進んでいくのではないかなと思います。
当社のコンバージョン数とか見ると、ちょっとびっくりしされることもあるとは思いますが、本当にたまたまそうだったっていうだけなので、1つ一つ進めていくことが大事かなと思っております。
―――河相様、ありがとうございました!
キトー様も使っている「ferret One」資料ダウンロード
株式会社キトー様がご活用くださっていた「ferret One」は、BtoBマーケティングに必要なツールとノウハウを提供するサービスです。
マーケティングの知識がなくても、誰もがカンタンにマーケティングが実行できるように各企業の課題に合わせたサポートを行います。
BtoBマーケティングマーケティングに関するご相談も受け付けております。ご興味のある方はぜひ資料をご覧ください。